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第三部 そして動き始める
彼女アニソンを熱唱する
しおりを挟む「……ギターが欲しい。」
とりあえず、ゲンドウポーズで言ってみる
「え?なに突然。」
マルガレーテ様が反応してくれた、やったぜ
「アカペラで歌う事に飽きてきた、伴奏が欲しい。」
「……その手で、弦を抑えられるの?」
「楽器作る職人さんに、オーダーメイドで作って貰えればいける…と、思う。」
でもお金かかるか…。
「じゃあ、ピアノひきたいです。」
マルガレーテ様は、しょうがないなぁみたいな顔で
「放課後、音楽室借りようか。」
と、言ってくれた。
「兄貴ィ!だいしゅきぃぃぃ!抱いて!」
と、いつもの調子で言った途端、何か教室の空気がザワってなった。んん?
「ウィルミナ様が、いきなりわがまま言うのは…いつもか。」
「あ、ハイ、サーセン。」
「まぁ君が歌うのは、俺等の鍛錬みたいなもんだもんね。」
あー妙に納得ですわ。
放課後、早速先生の所へ行き音楽室のピアノを借りたいと、話をした。
その時先生も「……え?」って顔をしたけれど、許可はもらえたので
こまけぇこたぁまぁ良いか!と、気にせずに音楽室へ。
試運転と調律の確認に、少し引いて見る
うん大丈夫っぽい、いける
そうしているとマルガレーテ様が
「本当に音楽が好きなんだねぇ。」
苦笑まじりにそう言われ
「いやぁ、"前"の家族が祖父母から音楽好きで、しかも皆ジャンル違うの聞かせて来るから、雑食になっちゃった。」
そうなのだ、祖父は懐メロ、祖母はクラッシック、父はアニソン、母はロックと
もう聞かせまくられた。いい思い出だ
因みに、我が心の天使は戸○純ちゃんだけどな!
そんな事を話ながらも、手元で色々曲を引いていた時
「やだ…誰かと思えば、自分でピアノをひくなんて、流石辺境育ちだわ下品だこと」
声の方へ振り向くと、見た事ないご令嬢達が眉を顰めて立っていた。
あ、俺の世界で昔は教会が楽譜を書けない吟遊詩人とかを、下賎だって言ってたんだっけ、こっちもそうなのか。
許可を貰いに行った時の先生の表情にも納得がいった、あらあら
マルガレーテ様が「あぁ?」ってヤンキーみたいな声を出した。
「まぁまぁw」
と、宥めてマルガレーテ様に
「マルガレーテ様、初期ガ○ダム見てた?これ歌える?」
聞きながらイントロを弾いたら
「男の子の必修科目だったねぇ、いけるよ。」
と、言ってくれたので
第2部劇場版主題歌を弾きはじめた、あの血腥い歌詞が子供心に凄いインパクトで
好きな歌だったなぁ~。
ご令嬢達は、いきなり無視されて歌い出されたから、ぽかんとしてた。
突然歌うよ!俺の歌を聞きなぁ!
ご令嬢達をおいてけぼりにして、歌いまくっていたら、ドアをそっと開けて
フロルちゃんが、スススっと近くによって来て
声をひそめて一言
「…H○の主題歌…いけます?」
あれピアノバージョン動画とかであがってたから、覚えて店でも歌ったなぁ
よっしゃ、全部いったろ。
歌唱力が試される歌なので、俺も気合いを入れて歌う。
きっとあの子も聞いているだろう
この歌は全て「そばにいて」という気持ちを歌った歌だと、俺は思ってる。
あの子はまた、嫌がるかもしれないが
でも、良い歌なので聞いてほしいな
そう意識して、3曲歌い終わった時
グスッと、鼻をすする音が聞こえた、顔をあげるとご令嬢達の顔面が…解る、解るよ
この歌破壊力凄いよね!
免疫のない、思春期の娘さん達の琴線にも響いたなら何よりです。
椅子から立ち上がり、スカートをつまみご挨拶
「お耳汚し失礼致しました。」
そう言ってニッコリ笑った、あ~スッキリ
何か言いたげな彼女達をおいて
「ウィルミナたんの生歌…最高やで…。」
そう呟いて、恍惚としてるフロルちゃんをマルガレーテ様に、確保してもらってトンズラした。あばよ!
「平和的な手段で、見事にぶん殴ったねぇ~ww」
マルガレーテ様がニヤっと笑って、言ってきた楽しそうだ。
平和的だが、音楽は時に暴力になる、だがそこが良い。
「まさか、泣かれるとは思わんかったw
でも、反省はしていないww」
見た目6才のお歌で泣くとは、感受性豊かな娘さん達で良かったわぁ。
その夜、フロルちゃんにギター購入について、作ってくれそうな職人さんとか知らないか相談してみた。
「探しては見ますけど…何でそんなにギターが欲しいんですか?」
との疑問に
「いざという時は、これで流しをやって食って行こうかと思ってるから!」
そう言ったら
「えええ…。」
と、困惑された、解せぬ。
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