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67話 運送会社JDS
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Aランクへの昇格後、俺たちは世話になった世良さんや宇都宮支部の面々へ顔を出しに行った。
「もう発つのか。まだゆっくりしてっても良いんだぞ?」
「そういうわけにもいきません。待たせてる相手もいますし」
ここで轟美玲、ミィちゃんの名前を出せば皆が引き下がる。
なまじ強引な手段で引き入れたとはいえ、別にここで一生暮らしていくというわけじゃない。
探索者とは自由で良い。むしろ何かに縛られるのなら最初から選んでなどいないからな。
「寂しくなるな」
「道中は随分と賑やかでしたからね」
「八尾さんに挨拶してからでも良いんじゃないか?」
「もうしました」
というより、向こうからかけて来たのを俺が受けた形だ。
富井さんと一緒にこれから諸外国を漫遊すると聞いた時は正気か!? と思ったほどだ。
病み上がりなのに無茶をするな、と思ったのは言うまでもない。
「そうか、なら呼び止める手段はもうないな。行ってこい。たまにはこっちにも顔を見せろよ?」
「はい」
「よし、いくかぁ」
基本的に荷物はオリンの中。
中年二人ののんびり旅だ。
あとは気の向くままにAランクダンジョンの踏破をメインに各地の美味いものを食いにいく。
「それじゃあ世良さん」
「ああ。そういやお前達、地方回るにもパスポートは持ってるのか?」
「え、日本国内でもパスポートって必要なんですか?」
「これは先が思いやられるな」
世良さん曰く、パスポートの申請はダンジョンセンターの管轄外。
日本国内でも陸路を渡るだけでは無理がある。その為の時感短縮法の一つに公共交通機関がある。
そしてダンジョン国家ではそれに紐付けされるパスポートがあるのだそうだ。
活動中の探索者は、そのパスポートのランクで国内外を自由に渡航することができるとか。
初めて知ったんだけど?
「電車賃とか、普通に払ってたよなぁ?」
「まぁ、優待されるのはCからだしな」
「単純にあのオッサンの事だから忘れてたんじゃねーか?」
「流石にそれは……」
ないよなぁ、とは言い切れないので黙っておく。
「とは言え、パスポートとライセンスを紐付けするとお得だというのは事実だ」
「だったら最初から紐付けしてくれりゃ良いのに」
「そう受け取らない奴がほとんどなのさ。外回りしないのにする連中と同じライセンス料を取られるのは納得いかない! とか叫ぶ奴が多いいんだ」
世良さんがヨッちゃんを見た。
確かに普段から何かにつけてそのような文句を言う傾向にある。
俺も世良さんと一緒に頷くほどだ。
「なんで二人してオレを見るんだよぉ」
「悪い悪い。確かに言いそうだなって思ってさ」
「ひでーぜ」
本題に戻る。
単純にパスポートと予め連携しておけば地方に遠征に行きやすいのだそうだ。
ランクがAともなれば、ダンジョンセンターでも地方へ送り込まねばならない。
そう言う時の措置として提携を組んだのが始まりとされている。
「常識だぞ?」
「あー、俺たちそこら辺ちんぷんかんぷんなので」
「そうだな。武蔵野を離れるって意識がどこにもなかったから」
「今からライセンスをSに上げようって奴がそんな意識でどうする! とは言え、お前達にも事情があるからな。分かった、諸々の手続きはこちらで引き受けよう」
そう言って、パスポートセンターの案内から手続きまで全てやってくれた。
流石、頼りになる。
ついつい卯保津さんを引き合いに出してしまいがちだけど、あの人はあの人で俺たちに合わせてたところあるし、うん。
多くは言うまい。
そして諸々の手続きを終えると、パスポートセンター職員と話し込み、奥の支部長室へと案内された。
話が見えずに萎縮してると、奥からクマみたいな体格の大男がサイズの合わない椅子に座って迎え入れてくれた。
「久しいな、白石。また老け込んだか?」
「どこかの誰かさんが騒がしくしてくれたおかげでな、最近睡眠が全く取れてないよ」
いったいどこの誰が騒ぎを起こしたのだろうか?
一人わからずにいると、世良さんが俺の事をじっと見てくる。
え、俺何かやっちゃいました?
全く身に覚えがない。
「お前らが、例の探索者か。噂は聞いてるぜ、ウチの縄張りで随分好き勝手に荷物を運んでいるそうだな?」
あれ? もしかしてオリンのワープポータルって怒られるような事だったのか?
「個人間のやりとりを少々」
「規模が拡大の一途を辿ってると聞いてるぞ?」
ちょ、世良さん。どうして喋っちゃうんですか?
「私から白石に話した」
「確かに聞いた。そっちの小さいのがしでかした奇跡と聞いて、寝耳に水だ。俺たちの扱うスキルも運送用に特化させたものだが、どのように違うんだ?」
「一度見てもらったほうが早いだろう。本宝治、八尾さんを呼べるか?」
「電話に出るかも分かりませんが、一応メールしときます」
「あの人、Dフォンの扱い方をあまり理解してないぞ? 普通に電話しろ、出るから」
そうなの!? 俺よりも扱いなれてると思ったのに。
そういや、メールでのやり取りってあんまりした覚えないな。
コールが十数回鳴った後、八尾さんが不機嫌そんな声色で出た。
「誰でい」
「俺です、本宝治です」
「おぉ、ポンちゃんか! どうしたい、わざわざ電話をかけて来て」
話を大きく脱線させながら、本筋に戻すのに十数分を要した。
こちらにゴロウ経由で遊びに来れないかを通達し、出て来てもらう。
「お久しぶりです、教官!」
「白石か。するとここはパスポートセンターかい? なるほど、ポンちゃんにパスポートの紐付け手続きをしに来たってわけかい。これから必要だからな」
やって来た八尾さんは、周囲を見回しながらぐるりと主要人物を見回し、そう結論づけた。
「八尾さんはどこまで行ってたんです?」
「今は沖縄だな。シゲちゃんが琉球料理にすっかり夢中になっちまってな。販路拡大のためにあちこち聞いて回ってんだ」
「なっ!? 沖縄から一瞬でここへ?」
「白石ぃ、ポンちゃんのところのオリンは世界各国に飛べるぜ? ウチの五郎と違ってな」
「あの仔犬、そんな力持ってたんですね」
「かわいいだろう?」
能力は全く可愛くない! と言いたげに、喋るだけ喋ったら勝手に帰った八尾さんを見送る。
なんと言うか、自由な人だ。
初めて会った時はもっとビシッとした人だと思ったのに。
富井さんが復帰してどうでも良くなったのかな?
「なるほど、おおよその能力は把握した」
「そんなわけで、放っておけばお前達の業務に大きな影響が出ることは間違いない」
「最初聞いた時はそんな大袈裟な、とは思ったが」
「だろう? なんなら販路を持ってる富井さん達の方がヤバいまであるからな」
「それは確かに。この坊主達が可愛く見えるレベルでやらかす未来が見える」
「だったらわかるよな? 今お前がすべきことは」
「俺がそれを示したとして、引き受けてくれると思うか?」
「大丈夫だ。これだけ融通効かせれば……」
「バッ、ちょ! それは盛りすぎだろう。もっと大目に見てくれよ。俺の権限じゃそこまでの事……」
「ならこいつらが暴れる姿を指を咥えて見ているんだな」
だなんてこちらに一切隠す気のない内緒話が展開され。
「なぁ、君たちさえ良ければウチの事業所と提携しないか?」
などと明後日の方向からお誘いが来た。
「はい? 提携ですか?」
「そうだ。俺たちはJDS、ジャパンデリバリーサービスという名の会社で働いている。事業内容は物資の輸入から輸出までなんでもござれ。もちろん人の送り迎えだってそのうちの一つだ。その窓口の一つがここ、パスポートセンターになっているんだ。JDS、聞いたことくらいあるだろう?」
ヨッちゃんに知ってるかって聞いたら、ダンジョンセンターに肉を運んでくるトラックの名前がJDSであると教えてくれた。
国内唯一の運送サポートがJDSで、ダンジョン内外に物資を調達、輸送するスペシャリストだとかなんとか。
「俺は初めて聞きましたが、ヨッちゃんは知ってるそうです。そんな企業からオファーが来るとは思いもよらず、なんと返して良いやら」
正直理解が追いつかない。
「提携するのは良いんだけどさ、こっちは何すれば良いんだ?」
「今まで通り活動してくれたら良い。ただし提供にJDSを入れてくれ。それだけで君たちは世界中、どこに行くにも顔パスだ」
「オレらにデメリット無さすぎて、美味しいけど、そっちのメリットってあるんすか?」
なかなか聞きにくい事をスパッと聞いてくれるヨッちゃん。
確かに俺たちに都合はいいが、JDS側に旨みがないのは気になっていた。
「その点だが、今までの運送関連、今後はJDSと連携する事で全国に配送可能になる。その代わりと言っちゃなんだが、これ以上ワープポータルを広げないでくれと言うお願いがあってだな」
「なるほど。俺たちとしてもリスナーさん達に料理が行き届きやすくなるんなら願ったり叶ったりです。このお話は配信で言ってしまっても大丈夫ですか?」
「むしろじゃんじゃん宣伝してくれ。じゃなきゃ提携する意味もないからな」
そりゃそうだ。
俺たちにとってもこの提携はいい向かい風となってくれそうだ。
「むしろ俺たちの方こそよろしくお願いします。では提携を祝して何品か仕上げますよ? 世良さんがいるのでアルコールは無しとなりますが」
じろり、と白い目が飛んでくる。
勤務中のアルコール摂取は御法度。世良さんが卯保津さんを良しとしない理由がそこにある。
「いやぁ、こんな手土産まで持たせてもらって悪いな。ライセンスには紐付けしておいたから、運送はこれからJDSによろしく」
「こちらこそ、お世話になります」
こうして俺たちは思いもよらないところから宅配サービスとの提携を果たした。
オリンはエネルギーを消費する先をなくして不満そうにしていたが、別にワープポータル以外にも道を見つけたらいいさ。
「もう発つのか。まだゆっくりしてっても良いんだぞ?」
「そういうわけにもいきません。待たせてる相手もいますし」
ここで轟美玲、ミィちゃんの名前を出せば皆が引き下がる。
なまじ強引な手段で引き入れたとはいえ、別にここで一生暮らしていくというわけじゃない。
探索者とは自由で良い。むしろ何かに縛られるのなら最初から選んでなどいないからな。
「寂しくなるな」
「道中は随分と賑やかでしたからね」
「八尾さんに挨拶してからでも良いんじゃないか?」
「もうしました」
というより、向こうからかけて来たのを俺が受けた形だ。
富井さんと一緒にこれから諸外国を漫遊すると聞いた時は正気か!? と思ったほどだ。
病み上がりなのに無茶をするな、と思ったのは言うまでもない。
「そうか、なら呼び止める手段はもうないな。行ってこい。たまにはこっちにも顔を見せろよ?」
「はい」
「よし、いくかぁ」
基本的に荷物はオリンの中。
中年二人ののんびり旅だ。
あとは気の向くままにAランクダンジョンの踏破をメインに各地の美味いものを食いにいく。
「それじゃあ世良さん」
「ああ。そういやお前達、地方回るにもパスポートは持ってるのか?」
「え、日本国内でもパスポートって必要なんですか?」
「これは先が思いやられるな」
世良さん曰く、パスポートの申請はダンジョンセンターの管轄外。
日本国内でも陸路を渡るだけでは無理がある。その為の時感短縮法の一つに公共交通機関がある。
そしてダンジョン国家ではそれに紐付けされるパスポートがあるのだそうだ。
活動中の探索者は、そのパスポートのランクで国内外を自由に渡航することができるとか。
初めて知ったんだけど?
「電車賃とか、普通に払ってたよなぁ?」
「まぁ、優待されるのはCからだしな」
「単純にあのオッサンの事だから忘れてたんじゃねーか?」
「流石にそれは……」
ないよなぁ、とは言い切れないので黙っておく。
「とは言え、パスポートとライセンスを紐付けするとお得だというのは事実だ」
「だったら最初から紐付けしてくれりゃ良いのに」
「そう受け取らない奴がほとんどなのさ。外回りしないのにする連中と同じライセンス料を取られるのは納得いかない! とか叫ぶ奴が多いいんだ」
世良さんがヨッちゃんを見た。
確かに普段から何かにつけてそのような文句を言う傾向にある。
俺も世良さんと一緒に頷くほどだ。
「なんで二人してオレを見るんだよぉ」
「悪い悪い。確かに言いそうだなって思ってさ」
「ひでーぜ」
本題に戻る。
単純にパスポートと予め連携しておけば地方に遠征に行きやすいのだそうだ。
ランクがAともなれば、ダンジョンセンターでも地方へ送り込まねばならない。
そう言う時の措置として提携を組んだのが始まりとされている。
「常識だぞ?」
「あー、俺たちそこら辺ちんぷんかんぷんなので」
「そうだな。武蔵野を離れるって意識がどこにもなかったから」
「今からライセンスをSに上げようって奴がそんな意識でどうする! とは言え、お前達にも事情があるからな。分かった、諸々の手続きはこちらで引き受けよう」
そう言って、パスポートセンターの案内から手続きまで全てやってくれた。
流石、頼りになる。
ついつい卯保津さんを引き合いに出してしまいがちだけど、あの人はあの人で俺たちに合わせてたところあるし、うん。
多くは言うまい。
そして諸々の手続きを終えると、パスポートセンター職員と話し込み、奥の支部長室へと案内された。
話が見えずに萎縮してると、奥からクマみたいな体格の大男がサイズの合わない椅子に座って迎え入れてくれた。
「久しいな、白石。また老け込んだか?」
「どこかの誰かさんが騒がしくしてくれたおかげでな、最近睡眠が全く取れてないよ」
いったいどこの誰が騒ぎを起こしたのだろうか?
一人わからずにいると、世良さんが俺の事をじっと見てくる。
え、俺何かやっちゃいました?
全く身に覚えがない。
「お前らが、例の探索者か。噂は聞いてるぜ、ウチの縄張りで随分好き勝手に荷物を運んでいるそうだな?」
あれ? もしかしてオリンのワープポータルって怒られるような事だったのか?
「個人間のやりとりを少々」
「規模が拡大の一途を辿ってると聞いてるぞ?」
ちょ、世良さん。どうして喋っちゃうんですか?
「私から白石に話した」
「確かに聞いた。そっちの小さいのがしでかした奇跡と聞いて、寝耳に水だ。俺たちの扱うスキルも運送用に特化させたものだが、どのように違うんだ?」
「一度見てもらったほうが早いだろう。本宝治、八尾さんを呼べるか?」
「電話に出るかも分かりませんが、一応メールしときます」
「あの人、Dフォンの扱い方をあまり理解してないぞ? 普通に電話しろ、出るから」
そうなの!? 俺よりも扱いなれてると思ったのに。
そういや、メールでのやり取りってあんまりした覚えないな。
コールが十数回鳴った後、八尾さんが不機嫌そんな声色で出た。
「誰でい」
「俺です、本宝治です」
「おぉ、ポンちゃんか! どうしたい、わざわざ電話をかけて来て」
話を大きく脱線させながら、本筋に戻すのに十数分を要した。
こちらにゴロウ経由で遊びに来れないかを通達し、出て来てもらう。
「お久しぶりです、教官!」
「白石か。するとここはパスポートセンターかい? なるほど、ポンちゃんにパスポートの紐付け手続きをしに来たってわけかい。これから必要だからな」
やって来た八尾さんは、周囲を見回しながらぐるりと主要人物を見回し、そう結論づけた。
「八尾さんはどこまで行ってたんです?」
「今は沖縄だな。シゲちゃんが琉球料理にすっかり夢中になっちまってな。販路拡大のためにあちこち聞いて回ってんだ」
「なっ!? 沖縄から一瞬でここへ?」
「白石ぃ、ポンちゃんのところのオリンは世界各国に飛べるぜ? ウチの五郎と違ってな」
「あの仔犬、そんな力持ってたんですね」
「かわいいだろう?」
能力は全く可愛くない! と言いたげに、喋るだけ喋ったら勝手に帰った八尾さんを見送る。
なんと言うか、自由な人だ。
初めて会った時はもっとビシッとした人だと思ったのに。
富井さんが復帰してどうでも良くなったのかな?
「なるほど、おおよその能力は把握した」
「そんなわけで、放っておけばお前達の業務に大きな影響が出ることは間違いない」
「最初聞いた時はそんな大袈裟な、とは思ったが」
「だろう? なんなら販路を持ってる富井さん達の方がヤバいまであるからな」
「それは確かに。この坊主達が可愛く見えるレベルでやらかす未来が見える」
「だったらわかるよな? 今お前がすべきことは」
「俺がそれを示したとして、引き受けてくれると思うか?」
「大丈夫だ。これだけ融通効かせれば……」
「バッ、ちょ! それは盛りすぎだろう。もっと大目に見てくれよ。俺の権限じゃそこまでの事……」
「ならこいつらが暴れる姿を指を咥えて見ているんだな」
だなんてこちらに一切隠す気のない内緒話が展開され。
「なぁ、君たちさえ良ければウチの事業所と提携しないか?」
などと明後日の方向からお誘いが来た。
「はい? 提携ですか?」
「そうだ。俺たちはJDS、ジャパンデリバリーサービスという名の会社で働いている。事業内容は物資の輸入から輸出までなんでもござれ。もちろん人の送り迎えだってそのうちの一つだ。その窓口の一つがここ、パスポートセンターになっているんだ。JDS、聞いたことくらいあるだろう?」
ヨッちゃんに知ってるかって聞いたら、ダンジョンセンターに肉を運んでくるトラックの名前がJDSであると教えてくれた。
国内唯一の運送サポートがJDSで、ダンジョン内外に物資を調達、輸送するスペシャリストだとかなんとか。
「俺は初めて聞きましたが、ヨッちゃんは知ってるそうです。そんな企業からオファーが来るとは思いもよらず、なんと返して良いやら」
正直理解が追いつかない。
「提携するのは良いんだけどさ、こっちは何すれば良いんだ?」
「今まで通り活動してくれたら良い。ただし提供にJDSを入れてくれ。それだけで君たちは世界中、どこに行くにも顔パスだ」
「オレらにデメリット無さすぎて、美味しいけど、そっちのメリットってあるんすか?」
なかなか聞きにくい事をスパッと聞いてくれるヨッちゃん。
確かに俺たちに都合はいいが、JDS側に旨みがないのは気になっていた。
「その点だが、今までの運送関連、今後はJDSと連携する事で全国に配送可能になる。その代わりと言っちゃなんだが、これ以上ワープポータルを広げないでくれと言うお願いがあってだな」
「なるほど。俺たちとしてもリスナーさん達に料理が行き届きやすくなるんなら願ったり叶ったりです。このお話は配信で言ってしまっても大丈夫ですか?」
「むしろじゃんじゃん宣伝してくれ。じゃなきゃ提携する意味もないからな」
そりゃそうだ。
俺たちにとってもこの提携はいい向かい風となってくれそうだ。
「むしろ俺たちの方こそよろしくお願いします。では提携を祝して何品か仕上げますよ? 世良さんがいるのでアルコールは無しとなりますが」
じろり、と白い目が飛んでくる。
勤務中のアルコール摂取は御法度。世良さんが卯保津さんを良しとしない理由がそこにある。
「いやぁ、こんな手土産まで持たせてもらって悪いな。ライセンスには紐付けしておいたから、運送はこれからJDSによろしく」
「こちらこそ、お世話になります」
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