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火と月
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今まで、ずっと夢だと思っていましたの…
そう、始まった彼女の話は、間違いなく"核"との対話は可能だと言うものだった。
「今、セリーナ様のお話を聞くまでずっと夢だと思っていましたの…
ラスティリア様のおっしゃった通り、恐らく核同士の対話は可能ですわ!
それに…きっと核は率先して話を聞いてくださると思いますわ」
不思議なほど、確信を得ているかの様なルミナの様子に、ハルシオンは「何故?」と問いかけた。
ルミナは、少し恥ずかしそうに頬を染めながら、本当は戻ってから報告したかったのですが…と言った上で、"核たちに話しかけられた、と伝えた。
「実は…ここしばらく体調を崩して臥せっておりまして。寝ている時の夢だと思い、誰にも伝えておりませんでしたが…
夢の中で、セリニとアレースよりお祝いの言葉を頂いたのです。
お腹に、子ができたと…」
!!!!!!!!
「ルミナ!?それは…本当なのか!?」
「ええ!念のため、お医者様にも診てもらいましたわ」
突然の発表に、ハルシオンは愛おしそうにルミナを抱きしめて喜んだ。
周りからも、祝福の声が相次ぐなか、ルミナが恐縮しながらも続きを話しだした。
「なんとっ!!」
「まぁ、おめでとう!ルミナ!ハルシオン!」
「セリニ兄様!ルミナ様!おめでとうございます!」
「ふふ!皆様、ありがとうございます!
それでですが…
その際に、セリニは私に、一度アレースに戻る様に、とおっしゃいました。
不思議に思い、『何故でしょう?』と投げかけると…
お腹には、2人分の魂があり其々がセリニとアレースの伴侶になる、とセリニは仰いました。
そして、アレースもこのままでは我が伴侶が資格を失う…と。
その時、私には伴侶の意味が分からずにいたので、ただの夢の話かと思っていたのです。
しかし、先程のセリーナ様の仰った【魂の伴侶】でピンときました。
恐らく、クロノスも伴侶を探しておいでだと思います。
そして、核同士は対話もでき、尚且つ己の伴侶を守る為には、お互いを譲り合うことができるのではないでしょうか?
そうでなければ、セリニが自分の伴侶ごと、アレースに行けなどと言わないはずですもの!」
ルミナは、力強く宣言した。
私の、お腹に宿る子は双子であり、其々月の国と火の国を守る、次世代の伴侶の資格を得ているのだと。
そして、土の国は伴侶であるセリーナの帰りを待っているのだと。
誰もがその意味を察したであろう、その瞬間!
___其々の継承者達が、その場から姿を消した。
そう、始まった彼女の話は、間違いなく"核"との対話は可能だと言うものだった。
「今、セリーナ様のお話を聞くまでずっと夢だと思っていましたの…
ラスティリア様のおっしゃった通り、恐らく核同士の対話は可能ですわ!
それに…きっと核は率先して話を聞いてくださると思いますわ」
不思議なほど、確信を得ているかの様なルミナの様子に、ハルシオンは「何故?」と問いかけた。
ルミナは、少し恥ずかしそうに頬を染めながら、本当は戻ってから報告したかったのですが…と言った上で、"核たちに話しかけられた、と伝えた。
「実は…ここしばらく体調を崩して臥せっておりまして。寝ている時の夢だと思い、誰にも伝えておりませんでしたが…
夢の中で、セリニとアレースよりお祝いの言葉を頂いたのです。
お腹に、子ができたと…」
!!!!!!!!
「ルミナ!?それは…本当なのか!?」
「ええ!念のため、お医者様にも診てもらいましたわ」
突然の発表に、ハルシオンは愛おしそうにルミナを抱きしめて喜んだ。
周りからも、祝福の声が相次ぐなか、ルミナが恐縮しながらも続きを話しだした。
「なんとっ!!」
「まぁ、おめでとう!ルミナ!ハルシオン!」
「セリニ兄様!ルミナ様!おめでとうございます!」
「ふふ!皆様、ありがとうございます!
それでですが…
その際に、セリニは私に、一度アレースに戻る様に、とおっしゃいました。
不思議に思い、『何故でしょう?』と投げかけると…
お腹には、2人分の魂があり其々がセリニとアレースの伴侶になる、とセリニは仰いました。
そして、アレースもこのままでは我が伴侶が資格を失う…と。
その時、私には伴侶の意味が分からずにいたので、ただの夢の話かと思っていたのです。
しかし、先程のセリーナ様の仰った【魂の伴侶】でピンときました。
恐らく、クロノスも伴侶を探しておいでだと思います。
そして、核同士は対話もでき、尚且つ己の伴侶を守る為には、お互いを譲り合うことができるのではないでしょうか?
そうでなければ、セリニが自分の伴侶ごと、アレースに行けなどと言わないはずですもの!」
ルミナは、力強く宣言した。
私の、お腹に宿る子は双子であり、其々月の国と火の国を守る、次世代の伴侶の資格を得ているのだと。
そして、土の国は伴侶であるセリーナの帰りを待っているのだと。
誰もがその意味を察したであろう、その瞬間!
___其々の継承者達が、その場から姿を消した。
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