2 / 91
2.公爵家の怒り
しおりを挟む
バンっ!!!
勢いよく開けられた扉に、絡み合っている二人は驚きで目を丸くしていた。
「きゃーーーっ!」
テルザの恥じらいの含んだ叫び声が上がるものの、扉の前に立つ面々に二人は一瞬で青褪めた。
「ア…アリスティアなぜここに!?」
「…この状況でおっしゃる事は、それですの?」
貴方は馬鹿なのですね…
と、続けたい衝動をなんとか飲み込んで、すっと目線を後方に移した。
アリスティアの目線を追う様に、ノックスも後方をみる。
「トラネスタ公爵様…、父上…」
ノックスの声は今にも消えりいそうに霞んでゆく。
そんな、ノックスを横目にアリスティアは慌てて身なりを整えている、もう一人に声をかけた。
「ご機嫌様。テルザ!」
そう呼ぶ声は、誰もが感じるほどの威厳に満ちていた。
声の主に気づいたテルザは、ガクガクと震えながら…そっと振り向いた。
「ぁ、あの…私…」
「まさか、ノックス様との愛を深めるために
わざわざ私に"お友達になりたいです"と声をかけて来るなんて…
私も…いえ、公爵家も舐められたものですわね。
ねぇ、テルザ?」
「ひぃ…っ!そ、そんなつもりでは…」
テルザ・ドルトムント男爵令嬢、ノックスの浮気相手だ。
先ほどからのやり取りを踏まえ、浮気は以前からしていたのだろう。
「まぁ、ドルトムント男爵家の令嬢ですって?…では援助は打ち切りですねぇ、貴方?」
「もちろんだ!ハイルデン伯爵家も、ドルトムント男爵家も、もはや援助は不要だったらしいな。
まさか、この様なかたちで娘を裏切っていたとは…
腹立たしいにも程がある。
この婚約は早急に破棄させていただく!
ハイデルン伯爵家、ドルトムント男爵家については今回の件に関する慰謝料をしっかりと払ってもらおう」
「お、お待ちください!我が伯爵領ではまだ災害の爪痕が深く、今援助を打ち切られたら民の生活がなりたち…」
「あら、それでしたら優秀な御子息に一肌でも二肌でも脱いでいただいてはいかがかしら?
とてもお得意のようですし…ねぇ?」
「そ、それは…っ」
「ご希望でしたら、明日の夜会でご支援頂けそうな方を紹介いたしますわよ。
クスクスクス…
ハイルデン伯爵夫人、ドルトムント男爵令嬢…公爵家に泥を塗ってタダで済むと思わなくてよ?
明日の夜会を楽しみにしておりますわ!
それと、ノックス様。
娘を裏切った事…
この目とこの耳で、しっかりと確認致しました。
このまま、城勤できるなんて思わないことね。フフフッ…」
「お、お待ちください!
これは、テルザとは単なる遊びでして…
アリスティアを裏切るつもりなど」
「ございません!とでもおっしゃりたいの?」
アリスティアがノックスの話を、きょとん?とした顔で首を傾げながら遮った。
「お互いを想いあっておられるのでしょう?好きだと、はっきりとおっしゃっていたではありませんか!
ノックス様、私達は今来たわけではございませんのよ?
ずっと扉の前に居たのです」
「「…え!?」」
「だって、婚約者の部屋から喘ぎ声が聞こえてきますのよ?
数時間後に結婚式の打ち合わせをするはずの、未来の旦那様の部屋から…
私一人だけならまだしも、両家の両親と共に貴方がたの情緒を聞かされた私の身にもなっていただきたいわ…
冗談は、そのだらしのない下半身だけにしてくださらない?」
勢いよく開けられた扉に、絡み合っている二人は驚きで目を丸くしていた。
「きゃーーーっ!」
テルザの恥じらいの含んだ叫び声が上がるものの、扉の前に立つ面々に二人は一瞬で青褪めた。
「ア…アリスティアなぜここに!?」
「…この状況でおっしゃる事は、それですの?」
貴方は馬鹿なのですね…
と、続けたい衝動をなんとか飲み込んで、すっと目線を後方に移した。
アリスティアの目線を追う様に、ノックスも後方をみる。
「トラネスタ公爵様…、父上…」
ノックスの声は今にも消えりいそうに霞んでゆく。
そんな、ノックスを横目にアリスティアは慌てて身なりを整えている、もう一人に声をかけた。
「ご機嫌様。テルザ!」
そう呼ぶ声は、誰もが感じるほどの威厳に満ちていた。
声の主に気づいたテルザは、ガクガクと震えながら…そっと振り向いた。
「ぁ、あの…私…」
「まさか、ノックス様との愛を深めるために
わざわざ私に"お友達になりたいです"と声をかけて来るなんて…
私も…いえ、公爵家も舐められたものですわね。
ねぇ、テルザ?」
「ひぃ…っ!そ、そんなつもりでは…」
テルザ・ドルトムント男爵令嬢、ノックスの浮気相手だ。
先ほどからのやり取りを踏まえ、浮気は以前からしていたのだろう。
「まぁ、ドルトムント男爵家の令嬢ですって?…では援助は打ち切りですねぇ、貴方?」
「もちろんだ!ハイルデン伯爵家も、ドルトムント男爵家も、もはや援助は不要だったらしいな。
まさか、この様なかたちで娘を裏切っていたとは…
腹立たしいにも程がある。
この婚約は早急に破棄させていただく!
ハイデルン伯爵家、ドルトムント男爵家については今回の件に関する慰謝料をしっかりと払ってもらおう」
「お、お待ちください!我が伯爵領ではまだ災害の爪痕が深く、今援助を打ち切られたら民の生活がなりたち…」
「あら、それでしたら優秀な御子息に一肌でも二肌でも脱いでいただいてはいかがかしら?
とてもお得意のようですし…ねぇ?」
「そ、それは…っ」
「ご希望でしたら、明日の夜会でご支援頂けそうな方を紹介いたしますわよ。
クスクスクス…
ハイルデン伯爵夫人、ドルトムント男爵令嬢…公爵家に泥を塗ってタダで済むと思わなくてよ?
明日の夜会を楽しみにしておりますわ!
それと、ノックス様。
娘を裏切った事…
この目とこの耳で、しっかりと確認致しました。
このまま、城勤できるなんて思わないことね。フフフッ…」
「お、お待ちください!
これは、テルザとは単なる遊びでして…
アリスティアを裏切るつもりなど」
「ございません!とでもおっしゃりたいの?」
アリスティアがノックスの話を、きょとん?とした顔で首を傾げながら遮った。
「お互いを想いあっておられるのでしょう?好きだと、はっきりとおっしゃっていたではありませんか!
ノックス様、私達は今来たわけではございませんのよ?
ずっと扉の前に居たのです」
「「…え!?」」
「だって、婚約者の部屋から喘ぎ声が聞こえてきますのよ?
数時間後に結婚式の打ち合わせをするはずの、未来の旦那様の部屋から…
私一人だけならまだしも、両家の両親と共に貴方がたの情緒を聞かされた私の身にもなっていただきたいわ…
冗談は、そのだらしのない下半身だけにしてくださらない?」
2
あなたにおすすめの小説
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi(がっち)
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
結婚初夜、「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と夫に言われました
ましゅぺちーの
恋愛
侯爵令嬢のアリサは婚約者だった王太子テオドールと結婚した。
ちょうどその半年前、アリサの腹違いの妹のシアは不慮の事故で帰らぬ人となっていた。
王太子が婚約者の妹のシアを愛していたのは周知の事実だった。
そんな彼は、結婚初夜、アリサに冷たく言い放った。
「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と。
婚約破棄された公爵令嬢ですが、戻らなかっただけです
鷹 綾
恋愛
王太子カイル殿下から、社交界の場で婚約破棄を言い渡された公爵令嬢リュシエンヌ。
理由は――
「王太子妃には華が必要だから」。
新たに選ばれたのは、愛らしく無邪気な義妹セシリア。
誰もが思った。
傷ついた令嬢は泣き、縋り、やがて戻るのだと。
けれどリュシエンヌは、ただ一言だけ告げる。
「戻りません」
彼女は怒らない。
争わない。
復讐もしない。
ただ――王家を支えるのをやめただけ。
流通は滞り、商会は様子を見始め、焦った王太子は失点を重ねる。
さらに義妹の軽率な一言が決定打となり、王太子妃候補の座は静かに消えた。
強いざまあとは、叫ぶことではない。
自らの選択で、自らの立場を削らせること。
そして彼女は最後まで戻らない。
支えない。
奪わない。
――選ばれなかったのではない。
彼女が、選ばなかったのだ。
これは、沈黙で勝つ公爵令嬢の物語。
王妃を蔑ろにし、愛妾を寵愛していた王が冷遇していた王妃と入れ替わるお話。
ましゅぺちーの
恋愛
王妃を蔑ろにして、愛妾を寵愛していた王がある日突然その王妃と入れ替わってしまう。
王と王妃は体が元に戻るまで周囲に気づかれないようにそのまま過ごすことを決める。
しかし王は王妃の体に入ったことで今まで見えてこなかった愛妾の醜い部分が見え始めて・・・!?
全18話。
愛人を選んだ夫を捨てたら、元婚約者の公爵に捕まりました
由香
恋愛
伯爵夫人リュシエンヌは、夫が公然と愛人を囲う結婚生活を送っていた。
尽くしても感謝されず、妻としての役割だけを求められる日々。
けれど彼女は、泣きわめくことも縋ることもなく、静かに離婚を選ぶ。
そうして“捨てられた妻”になったはずの彼女の前に現れたのは、かつて婚約していた元婚約者――冷静沈着で有能な公爵セドリックだった。
再会とともに始まるのは、彼女の価値を正しく理解し、決して手放さない男による溺愛の日々。
一方、彼女を失った元夫は、妻が担っていたすべてを失い、社会的にも転落していく。
“尽くすだけの妻”から、“選ばれ、守られる女性”へ。
静かに離婚しただけなのに、
なぜか元婚約者の公爵に捕まりました。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる