56 / 112
Chapter 1
53*双子は知る
しおりを挟む
なんでも、ノアール国は代々王族のみ重婚が認められており、最大で妻を10人持てるそうだ。
しかし、近年重婚そのものが廃れつつあるため、現王である先ほどのお偉いさんが自ら【王族の重婚を廃止する】という宣言を出し、現在はその法律改正に動いているそうだ。
で、ここからが本題である。
基本的に、父ライウス曰く温厚で優しい人と言われている彼らだが、実際は陽気で楽観的な性格ともとれる。その為、その場の雰囲気だけでぽろっと口にした言葉で起きたトラブルも多いという。
そして、今回は完全にこのパターンだった。
今日の夜会に参加する国の中でも遠方に位置するノアール国は、前日入りをしていた。その為、他の遠方より招いた国の方々を含め、昨晩少数だけの会食会を開いていたのだ。小さな会食会ではあるものの、それは紛れもないディナーであり、もちろんお酒も出てくる。貴族のマナーとして、他国のご婦人やご令嬢を挨拶の際に褒めることは一般的なため、なんの問題もなかったのだが…程よく飲みすぎたノアールの国王は言ってしまったのだ。
王妃様の目の前で…
『いやはや、なんとお美しい!!我が国でも滅多にお目にかかれない美貌ですの~!ぜひ我が国に向かい入れたいですなぁ~!!
重婚廃止を宣言致しましたが、少々早まりましたかの~!あはははは!!!』 と。
しかも、その後も気分を良くした国王は止まらなかったそうだ。
『今からでも、重婚廃止を廃止に致しましょうか!』
『王族のみならず、国中に重婚を進めれば美しい女性たちは皆我が国に集まりますなぁ~!』
『そうでしょう、そうでしょう!やはり、男なら一度は麗しき女性たちに囲まれたいと思いますなぁ~!』
お酒も入り、気分は最高潮とでもいうかのように国王は饒舌に語り始め、終いにはその意見に賛同する男性達までまで現れたそうだ…
もちろん、賛同して盛り上がっているのは男性のみである。
王の補佐として、会場内の様子をみていた父曰く…
それぞれの男性の隣に座っていた、女性達の冷ややかな視線ほど怖いものはなかったそうだ。
そして、酔っ払っている相手に怒鳴っても意味がないと散々理解しているノアールの王妃様は、翌朝から大激怒。
他国の重鎮方に対しなんて失礼なことを言ったかわかっているのか!
恥ずかしくて仕方なかったわ!
“重婚を廃止する事を、廃止する”…呆れて物も言えませんわ。
“女性に囲まれたい”ですって?私だけでは、不満ということかしら!?
そう言って、始めは昨日の国王の失言全てに対し詰めていただけだったらしい。
しかし、夜会が近ずくに連れ、またも国王が空気を読まずに『今日も美しい女性が沢山集まるのだろう!』などと、呑気に発言したために、再度王妃様の怒りが炸裂。
すでに、衣装に着替えていたにも関わらず、口論だけでなく次第に物が飛び交うようになった為、国王が必死に謝罪し、全身で“愛している!”と伝え、漸く王妃様の怒りがおさまり急遽双子が呼ばれた…と、いうあらましだった。
そう、ここ!
【全身で愛している!と伝えた】
これは正しく、当初の双子の予想通りベッドを利用し仲直りした!と、いう意味だった。
話を聞いた、アシュリーとナタリーは心から思った。
父よ。
いくら仕事とは言え、赤の他人がやり終えた後のアフターフォローを娘にさせないで…
と。
しかし、近年重婚そのものが廃れつつあるため、現王である先ほどのお偉いさんが自ら【王族の重婚を廃止する】という宣言を出し、現在はその法律改正に動いているそうだ。
で、ここからが本題である。
基本的に、父ライウス曰く温厚で優しい人と言われている彼らだが、実際は陽気で楽観的な性格ともとれる。その為、その場の雰囲気だけでぽろっと口にした言葉で起きたトラブルも多いという。
そして、今回は完全にこのパターンだった。
今日の夜会に参加する国の中でも遠方に位置するノアール国は、前日入りをしていた。その為、他の遠方より招いた国の方々を含め、昨晩少数だけの会食会を開いていたのだ。小さな会食会ではあるものの、それは紛れもないディナーであり、もちろんお酒も出てくる。貴族のマナーとして、他国のご婦人やご令嬢を挨拶の際に褒めることは一般的なため、なんの問題もなかったのだが…程よく飲みすぎたノアールの国王は言ってしまったのだ。
王妃様の目の前で…
『いやはや、なんとお美しい!!我が国でも滅多にお目にかかれない美貌ですの~!ぜひ我が国に向かい入れたいですなぁ~!!
重婚廃止を宣言致しましたが、少々早まりましたかの~!あはははは!!!』 と。
しかも、その後も気分を良くした国王は止まらなかったそうだ。
『今からでも、重婚廃止を廃止に致しましょうか!』
『王族のみならず、国中に重婚を進めれば美しい女性たちは皆我が国に集まりますなぁ~!』
『そうでしょう、そうでしょう!やはり、男なら一度は麗しき女性たちに囲まれたいと思いますなぁ~!』
お酒も入り、気分は最高潮とでもいうかのように国王は饒舌に語り始め、終いにはその意見に賛同する男性達までまで現れたそうだ…
もちろん、賛同して盛り上がっているのは男性のみである。
王の補佐として、会場内の様子をみていた父曰く…
それぞれの男性の隣に座っていた、女性達の冷ややかな視線ほど怖いものはなかったそうだ。
そして、酔っ払っている相手に怒鳴っても意味がないと散々理解しているノアールの王妃様は、翌朝から大激怒。
他国の重鎮方に対しなんて失礼なことを言ったかわかっているのか!
恥ずかしくて仕方なかったわ!
“重婚を廃止する事を、廃止する”…呆れて物も言えませんわ。
“女性に囲まれたい”ですって?私だけでは、不満ということかしら!?
そう言って、始めは昨日の国王の失言全てに対し詰めていただけだったらしい。
しかし、夜会が近ずくに連れ、またも国王が空気を読まずに『今日も美しい女性が沢山集まるのだろう!』などと、呑気に発言したために、再度王妃様の怒りが炸裂。
すでに、衣装に着替えていたにも関わらず、口論だけでなく次第に物が飛び交うようになった為、国王が必死に謝罪し、全身で“愛している!”と伝え、漸く王妃様の怒りがおさまり急遽双子が呼ばれた…と、いうあらましだった。
そう、ここ!
【全身で愛している!と伝えた】
これは正しく、当初の双子の予想通りベッドを利用し仲直りした!と、いう意味だった。
話を聞いた、アシュリーとナタリーは心から思った。
父よ。
いくら仕事とは言え、赤の他人がやり終えた後のアフターフォローを娘にさせないで…
と。
17
あなたにおすすめの小説
王女殿下のモラトリアム
あとさん♪
恋愛
「君は彼の気持ちを弄んで、どういうつもりなんだ?!この悪女が!」
突然、怒鳴られたの。
見知らぬ男子生徒から。
それが余りにも突然で反応できなかったの。
この方、まさかと思うけど、わたくしに言ってるの?
わたくし、アンネローゼ・フォン・ローリンゲン。花も恥じらう16歳。この国の王女よ。
先日、学園内で突然無礼者に絡まれたの。
お義姉様が仰るに、学園には色んな人が来るから、何が起こるか分からないんですって!
婚約者も居ない、この先どうなるのか未定の王女などつまらないと思っていたけれど、それ以来、俄然楽しみが増したわ♪
お義姉様が仰るにはピンクブロンドのライバルが現れるそうなのだけど。
え? 違うの?
ライバルって縦ロールなの?
世間というものは、なかなか複雑で一筋縄ではいかない物なのですね。
わたくしの婚約者も学園で捕まえる事が出来るかしら?
この話は、自分は平凡な人間だと思っている王女が、自分のしたい事や好きな人を見つける迄のお話。
※設定はゆるんゆるん
※ざまぁは無いけど、水戸○門的なモノはある。
※明るいラブコメが書きたくて。
※シャティエル王国シリーズ3作目!
※過去拙作『相互理解は難しい(略)』の12年後、
『王宮勤めにも色々ありまして』の10年後の話になります。
上記未読でも話は分かるとは思いますが、お読みいただくともっと面白いかも。
※ちょいちょい修正が入ると思います。誤字撲滅!
※小説家になろうにも投稿しました。
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
赤貧令嬢の借金返済契約
夏菜しの
恋愛
大病を患った父の治療費がかさみ膨れ上がる借金。
いよいよ返す見込みが無くなった頃。父より爵位と領地を返還すれば借金は国が肩代わりしてくれると聞かされる。
クリスタは病床の父に代わり爵位を返還する為に一人で王都へ向かった。
王宮の中で会ったのは見た目は良いけど傍若無人な大貴族シリル。
彼は令嬢の過激なアプローチに困っていると言い、クリスタに婚約者のフリをしてくれるように依頼してきた。
それを条件に父の医療費に加えて、借金を肩代わりしてくれると言われてクリスタはその契約を承諾する。
赤貧令嬢クリスタと大貴族シリルのお話です。
[完結]7回も人生やってたら無双になるって
紅月
恋愛
「またですか」
アリッサは望まないのに7回目の人生の巻き戻りにため息を吐いた。
驚く事に今までの人生で身に付けた技術、知識はそのままだから有能だけど、いつ巻き戻るか分からないから結婚とかはすっかり諦めていた。
だけど今回は違う。
強力な仲間が居る。
アリッサは今度こそ自分の人生をまっとうしようと前を向く事にした。
勝手にサインしろと仰いましたので、廃嫡書類に国璽を押して差し上げました
鷹 綾
恋愛
「確認? 面倒だ。適当にサインして国璽を押しておけ」
そう言ったのは、王太子アレス。
そう言われたのは、公爵令嬢レイナ・アルヴェルト。
外交も財政も軍備も――
すべてを裏で処理してきたのは彼女だった。
けれど功績はすべて王太子のもの。
感謝も敬意も、ただの一度もない。
そして迎えた舞踏会の夜。
「便利だったが、飾りには向かん」
公開婚約破棄。
それならば、とレイナは微笑む。
「では業務も終了でよろしいですね?」
王太子が望んだ通り、
彼女は“確認”をやめた。
保証を外し、責任を返し、
そして最後に――
「ご確認を」と差し出した書類に、
彼は何も読まずに署名した。
国は契約で成り立っている。
確認しない者に、王の資格はない。
働きたくない公爵令嬢と、
責任を理解しなかった王太子。
静かな契約ざまぁ劇、開幕。
---
【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~
涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる