66 / 112
Chapter 2
61*音信不通
しおりを挟む
そう、この2人…
何を隠そう、職人気質が強いのだ。
その為、事業が本格的に始まるや否や、一切夜会に出なくなってしまったのだ。
そればかりか、アシュリーに関しては、デザイン画を描くことに夢中になり、まるでかつての引きこもり時代を連想させる程、部屋から出て来なくなってしまっていた。
ナタリーに関しては、引きこもってはいないものの、何やら『腕が鈍ってる。実践あるのみ!』と、宣言するや否や屋敷中の老若男女問わず声をかけ続け、手当たり次第ネイルやハンドマッサージを施していった。
もちろん、屋敷中に好評ではあったものの、常に誰かの手を!髪を!顔を!と、触っていた為、アシュリー同様、社交に関しては完全に放置していたのだ。
その結果…
彼らからの、アプローチも無ければ双子からアプローチを掛けることもない為、自然とその関係は薄れていったのだった。
そして、その後悔は、あとになって押し寄せてくる。
「あー、なんか色々と落ち着いたら無性に彼氏欲しくなってきた」
アシュリーによって作られた、試作の淡いピンクのベビードールを身に付けたナタリーが呟いた。
『どうせなら、エロエロにしよう!』と、意気込んで作成したものは、しっとりとした生地とオーガンジーを組み合わせたデザインで、希望通り大変色っぽく仕上がっている。
谷間も、お尻のラインもしっかりとわかる、そのベビードールを着て悩ましげに言うナタリーは、未だ乙女だとは思えないほどの色気を放っていた。
「セザール様とは?連絡とっていないの?」
その様子に、アシュリーがサラッと尋ねるも、ナタリーは「とってない」と言って首を横に振るだけだった。
「もうこの際、押しかけて押し倒しちゃえば?」
夜這いとかやってみたくない!?と、気軽に提案してくるアシュリーに、ナタリーは少しだけ心が揺れる。
「やったら、やったなんだけどさ…
ほら、一応私たちってまだ処女じゃん?だから…ね?」
まるで、同意を求めるようにして、ナタリーがアシュリーへと視線を向けた。
前世では、アラサーという名の30代だったのだ。彼氏もいた。それなりに、リードできる程には経験もある。
もはや、押し倒して、勝手に腰振ってあの快感と絶頂を味わいたい程には、性的にムラムラもしているのだ。
そして、それを実行しようと思えば、全然できてしまうからこそ困っている。
実際に襲ってしまったとしよう。
正直、セザールからしてみればその行為は驚きしかないだろう。まるで経験豊富な動きでリードされつつ、いざ繋がってみれば未貫通だったなんて…
"騙された"と思うかもしれない。
それに、前世では無かったこの貴族っていう括りも煩わしい。
何故、"彼氏彼女"という立ち位置が無いのだろうか。
結婚までは、まだ考えられないけれど…愛し合うことぐらい自由にさせてほしかった。
そう言って、不満を漏らすナタリーに対し
、アシュリーは楽観的に答えていく。
「それは、なんか適当に誤魔化せない?むしろ、『秘密です♡』とか言って!」
「ん~、それでいけるかなぁ?
そもそも、私から連絡入れてないからアレだけど…向こうからも、夜会の後から全く連絡無いんだよ?
今更感ありまくりじゃない?」
「…そうかなぁ?
ちょっと、考えすぎじゃない?
"やっと事業の方が落ち着いたから、会いたいです!"って、ストレートに言ってみたら?帰りの馬車で、あれだけいい感じだったんだもん!セザール様だって嬉しいわよ!きっと!」
そう言って、双子が雑談していたその頃…
話題の中心人物である、セザールの屋敷であるマルクス家では、1人の女が喘ぎ声をあげながら必死に腰を揺らしていた。
「ぁっ、あんっ!…っん!ひぃんっ!!」
ギシギシとベッドが揺れるその音からは、その行為の激しさが伝わってくる。
「あぁっ!もう、だっ…め…っあん!いっ、く…っ!」
女が、大きく弓形に身体を反らせたその瞬間…
男もビクンと身体を震わせて、女のなかにその欲望を吐き出していた。
何を隠そう、職人気質が強いのだ。
その為、事業が本格的に始まるや否や、一切夜会に出なくなってしまったのだ。
そればかりか、アシュリーに関しては、デザイン画を描くことに夢中になり、まるでかつての引きこもり時代を連想させる程、部屋から出て来なくなってしまっていた。
ナタリーに関しては、引きこもってはいないものの、何やら『腕が鈍ってる。実践あるのみ!』と、宣言するや否や屋敷中の老若男女問わず声をかけ続け、手当たり次第ネイルやハンドマッサージを施していった。
もちろん、屋敷中に好評ではあったものの、常に誰かの手を!髪を!顔を!と、触っていた為、アシュリー同様、社交に関しては完全に放置していたのだ。
その結果…
彼らからの、アプローチも無ければ双子からアプローチを掛けることもない為、自然とその関係は薄れていったのだった。
そして、その後悔は、あとになって押し寄せてくる。
「あー、なんか色々と落ち着いたら無性に彼氏欲しくなってきた」
アシュリーによって作られた、試作の淡いピンクのベビードールを身に付けたナタリーが呟いた。
『どうせなら、エロエロにしよう!』と、意気込んで作成したものは、しっとりとした生地とオーガンジーを組み合わせたデザインで、希望通り大変色っぽく仕上がっている。
谷間も、お尻のラインもしっかりとわかる、そのベビードールを着て悩ましげに言うナタリーは、未だ乙女だとは思えないほどの色気を放っていた。
「セザール様とは?連絡とっていないの?」
その様子に、アシュリーがサラッと尋ねるも、ナタリーは「とってない」と言って首を横に振るだけだった。
「もうこの際、押しかけて押し倒しちゃえば?」
夜這いとかやってみたくない!?と、気軽に提案してくるアシュリーに、ナタリーは少しだけ心が揺れる。
「やったら、やったなんだけどさ…
ほら、一応私たちってまだ処女じゃん?だから…ね?」
まるで、同意を求めるようにして、ナタリーがアシュリーへと視線を向けた。
前世では、アラサーという名の30代だったのだ。彼氏もいた。それなりに、リードできる程には経験もある。
もはや、押し倒して、勝手に腰振ってあの快感と絶頂を味わいたい程には、性的にムラムラもしているのだ。
そして、それを実行しようと思えば、全然できてしまうからこそ困っている。
実際に襲ってしまったとしよう。
正直、セザールからしてみればその行為は驚きしかないだろう。まるで経験豊富な動きでリードされつつ、いざ繋がってみれば未貫通だったなんて…
"騙された"と思うかもしれない。
それに、前世では無かったこの貴族っていう括りも煩わしい。
何故、"彼氏彼女"という立ち位置が無いのだろうか。
結婚までは、まだ考えられないけれど…愛し合うことぐらい自由にさせてほしかった。
そう言って、不満を漏らすナタリーに対し
、アシュリーは楽観的に答えていく。
「それは、なんか適当に誤魔化せない?むしろ、『秘密です♡』とか言って!」
「ん~、それでいけるかなぁ?
そもそも、私から連絡入れてないからアレだけど…向こうからも、夜会の後から全く連絡無いんだよ?
今更感ありまくりじゃない?」
「…そうかなぁ?
ちょっと、考えすぎじゃない?
"やっと事業の方が落ち着いたから、会いたいです!"って、ストレートに言ってみたら?帰りの馬車で、あれだけいい感じだったんだもん!セザール様だって嬉しいわよ!きっと!」
そう言って、双子が雑談していたその頃…
話題の中心人物である、セザールの屋敷であるマルクス家では、1人の女が喘ぎ声をあげながら必死に腰を揺らしていた。
「ぁっ、あんっ!…っん!ひぃんっ!!」
ギシギシとベッドが揺れるその音からは、その行為の激しさが伝わってくる。
「あぁっ!もう、だっ…め…っあん!いっ、く…っ!」
女が、大きく弓形に身体を反らせたその瞬間…
男もビクンと身体を震わせて、女のなかにその欲望を吐き出していた。
17
あなたにおすすめの小説
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
王女殿下のモラトリアム
あとさん♪
恋愛
「君は彼の気持ちを弄んで、どういうつもりなんだ?!この悪女が!」
突然、怒鳴られたの。
見知らぬ男子生徒から。
それが余りにも突然で反応できなかったの。
この方、まさかと思うけど、わたくしに言ってるの?
わたくし、アンネローゼ・フォン・ローリンゲン。花も恥じらう16歳。この国の王女よ。
先日、学園内で突然無礼者に絡まれたの。
お義姉様が仰るに、学園には色んな人が来るから、何が起こるか分からないんですって!
婚約者も居ない、この先どうなるのか未定の王女などつまらないと思っていたけれど、それ以来、俄然楽しみが増したわ♪
お義姉様が仰るにはピンクブロンドのライバルが現れるそうなのだけど。
え? 違うの?
ライバルって縦ロールなの?
世間というものは、なかなか複雑で一筋縄ではいかない物なのですね。
わたくしの婚約者も学園で捕まえる事が出来るかしら?
この話は、自分は平凡な人間だと思っている王女が、自分のしたい事や好きな人を見つける迄のお話。
※設定はゆるんゆるん
※ざまぁは無いけど、水戸○門的なモノはある。
※明るいラブコメが書きたくて。
※シャティエル王国シリーズ3作目!
※過去拙作『相互理解は難しい(略)』の12年後、
『王宮勤めにも色々ありまして』の10年後の話になります。
上記未読でも話は分かるとは思いますが、お読みいただくともっと面白いかも。
※ちょいちょい修正が入ると思います。誤字撲滅!
※小説家になろうにも投稿しました。
義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話
よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。
「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
勝手にサインしろと仰いましたので、廃嫡書類に国璽を押して差し上げました
鷹 綾
恋愛
「確認? 面倒だ。適当にサインして国璽を押しておけ」
そう言ったのは、王太子アレス。
そう言われたのは、公爵令嬢レイナ・アルヴェルト。
外交も財政も軍備も――
すべてを裏で処理してきたのは彼女だった。
けれど功績はすべて王太子のもの。
感謝も敬意も、ただの一度もない。
そして迎えた舞踏会の夜。
「便利だったが、飾りには向かん」
公開婚約破棄。
それならば、とレイナは微笑む。
「では業務も終了でよろしいですね?」
王太子が望んだ通り、
彼女は“確認”をやめた。
保証を外し、責任を返し、
そして最後に――
「ご確認を」と差し出した書類に、
彼は何も読まずに署名した。
国は契約で成り立っている。
確認しない者に、王の資格はない。
働きたくない公爵令嬢と、
責任を理解しなかった王太子。
静かな契約ざまぁ劇、開幕。
---
【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!
ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。
※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。
赤貧令嬢の借金返済契約
夏菜しの
恋愛
大病を患った父の治療費がかさみ膨れ上がる借金。
いよいよ返す見込みが無くなった頃。父より爵位と領地を返還すれば借金は国が肩代わりしてくれると聞かされる。
クリスタは病床の父に代わり爵位を返還する為に一人で王都へ向かった。
王宮の中で会ったのは見た目は良いけど傍若無人な大貴族シリル。
彼は令嬢の過激なアプローチに困っていると言い、クリスタに婚約者のフリをしてくれるように依頼してきた。
それを条件に父の医療費に加えて、借金を肩代わりしてくれると言われてクリスタはその契約を承諾する。
赤貧令嬢クリスタと大貴族シリルのお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる