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やっぱり田辺翔一
不幸の乱
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田辺「ではこれより不幸の授業を始めます。我こそは不幸であると思う生徒は遠慮なく手を上げ続けてその理由をのべてください。」
井田「はーい。実は昨日隣のクラスの女の子にフラれてすげー落ち込んでまーす。」
田辺「わかりました。よくそんな恥ずかしい事を公衆の場で言う事ができたな。お前を尊敬するよ。あとお前をフッた女は誰だ。次の休み時間にインタビューしに行きたいと思う。」
坂井「やめなさいよ。ただでさえ落ち込んでるのに傷に塩をぬるようなものじゃない...それにインタビューって何を聞くのよ..どうせ冷やかしに行くだけでしょ?」
田辺「冷やかしじゃない。井田のどこがダメだったのか気になるだけだ。背が低いところなのか頭がわるいところなのか生理的に無理なのか知りたい。」
井田「もういいよ..怒るのも疲れるわ。で、それ言ったからなんなん?言ったからには不幸な気分が吹き飛ぶ話してくれんだろー?」
田辺「いいでしょう。キミは今誰かに慰めてもらい立ち直るきっかけを求めているところでしょう。が、しかし私は慰めたりなんてしない。なぜなら私は孤高の高校教師だからです。ではさようなら。」
中田「はい!先生!」
田辺「どうかしましたか..たなかよ。」
中田「バイオハザードのラスボスが倒せません!」
田辺「ゲーム機を売れば済む話しだ。そんな偉そうなことをいう先生ですが私も失恋の経験くらいあるわけです...あれは辛いんですね。片想いですからこちらが一方的に好きで思っているわけです相手を..相手はこちらのことをゾウリムシくらいにしか思っていないのに。」
井田「ゾウリムシかよ...肉眼で見れねぇじゃんか..!」
坂井「そこに驚いてどうするのよ。たしかにゾウリムシは微生物だけど...。ってゆうか早いところ話の解決にもっていってほしいものよ。その不幸からどうやって抜け出したらいいかって話しをまってるんだけど..」
田辺「そうだったのか。それは知らなかったよ。意外すぎて言葉も出ない。ところで、その話しのどこが不幸なのか話してもらおうか、井田よ。」
井田「どこが?だって先生も失恋は辛いものだって今いうたやーん!」
田辺「いや、どこが、だろう。少なくとも不幸まみれで今すぐにでも飛び降り自殺しそうなヤツはエセ関西弁なんか使ったりしない。それが答えだ。」
澤「確かにそうですね..本当に落ち込んでたらエセ関西弁なんて使わないはずだわ!」
井田「あのさー..,わかったよ。エセ関西弁使ったのは謝る。そんなにそこ突っ込まないでくれよ。軽い気持ちで使っただけなんだからさ。」
坂井「確かに失恋だけだったら今のやり取りで済む話だけれど世の中には色んな不幸があるのよ..身内が死別したり病気になったり...それについてはどうすればいいのよ。」
田辺「どうしようもないだろう。余命は伸ばせないし生態系上生物は死にゆくことになってる。先月亡くなったお隣の山田さんだけじゃない。君たちも私たちも同じだ。」
坂井「身も蓋もない話しね...」
田辺「坂井よく聞け。愛する女は立ち去り信頼する家族は死にゆく。それがこの世だ。そのとき我々人間は考える。なぜこんなことが起きたのかと嘆き原因を探り続ける。足りない知恵を絞りな。しかし答えは出ない。だが考え続ける。理由は目の前の現実に対してこんなこと起きてはならないとおもうからだ。自分の考えにしがみついている。だから苦しむ。」
坂井「その話を聞いても納得できるものではないわよ。だって私たちには感情があるもの。サラッと誰かの死に対してフラットにいれるわけがないわ。私は泣くわよ。」
田辺「泣くなとは一言も言っていないよ。人間は考える生き物だ。思考している。私は不幸だと。坂井。止めろ。思考を止めるんだ。考えるのをやめなさい。2秒でいい。」
坂井「それとこれとどう関係があるの?2秒くらいなら頭をカラっぽにできるかもしれないけど..テーマは不幸についてだわ。」
田辺「話しは脱線していない。不幸の犯人探しをしている。不幸はどこだ。なぜ私は不幸なんだ。身内が死んだからか?違う。私が不幸だと思っているだけだ。つまり不幸の犯人は思考だよ。脳みそだ。現実には関係ない。ただ誰かが死んだだけだ。」
井田「なんつーかー...それは俺の失恋話しにも応用できる話なんかなぁ?考えるなって言っても頭の中はずーっとふられたこと思い出してループしてるんだけどなぁ...ふっきれない。」
田辺「応用も何も全てに対して言える。それに難しい話じゃないよ。2秒だ。2秒間思考を止めてる間何が起きてる。君の目には何が映る。教室が見えるだろう。黒板が見えるし坂井の太ももが見える。」
坂井「でも2秒止めたってまた考えてしまうもの...それで自分の悩みを切り離せるものかしらね。」
田辺「重要なのは見抜くことだ。お前は考える。俺はあの女にふられたと。しかしそれは思考だ。その思考はお前自身じゃない。ただ勝手に脳みそがそう判断しただけだ。お前は脳みそでも思考でもないだろう。お前は井田直人だ。」
井田「おぉーそっかぁ!じゃあ脳みそがそう考えただけで俺はふられてないってことだな!そっかぁよかったぁ。」
田辺「いや、それは知らん。どのみち俺は隣のクラスの女にインタビューしに行くからな。事実は変えられないよ。しかしお前は今不幸か?目を覚めせ。繰り返すが思考を止めた瞬間何が起きる。お前がもし台所にいたならコンロとまな板と包丁が目に映るだろう。悩みはどこにある。消えるんだよ。キッチンをただ眺めてる自分に出会うだろう。では不幸の授業を終わります。失礼する。」
これにて不幸の授業は無事
終わったのでした。
めでたしめでたし。
井田「はーい。実は昨日隣のクラスの女の子にフラれてすげー落ち込んでまーす。」
田辺「わかりました。よくそんな恥ずかしい事を公衆の場で言う事ができたな。お前を尊敬するよ。あとお前をフッた女は誰だ。次の休み時間にインタビューしに行きたいと思う。」
坂井「やめなさいよ。ただでさえ落ち込んでるのに傷に塩をぬるようなものじゃない...それにインタビューって何を聞くのよ..どうせ冷やかしに行くだけでしょ?」
田辺「冷やかしじゃない。井田のどこがダメだったのか気になるだけだ。背が低いところなのか頭がわるいところなのか生理的に無理なのか知りたい。」
井田「もういいよ..怒るのも疲れるわ。で、それ言ったからなんなん?言ったからには不幸な気分が吹き飛ぶ話してくれんだろー?」
田辺「いいでしょう。キミは今誰かに慰めてもらい立ち直るきっかけを求めているところでしょう。が、しかし私は慰めたりなんてしない。なぜなら私は孤高の高校教師だからです。ではさようなら。」
中田「はい!先生!」
田辺「どうかしましたか..たなかよ。」
中田「バイオハザードのラスボスが倒せません!」
田辺「ゲーム機を売れば済む話しだ。そんな偉そうなことをいう先生ですが私も失恋の経験くらいあるわけです...あれは辛いんですね。片想いですからこちらが一方的に好きで思っているわけです相手を..相手はこちらのことをゾウリムシくらいにしか思っていないのに。」
井田「ゾウリムシかよ...肉眼で見れねぇじゃんか..!」
坂井「そこに驚いてどうするのよ。たしかにゾウリムシは微生物だけど...。ってゆうか早いところ話の解決にもっていってほしいものよ。その不幸からどうやって抜け出したらいいかって話しをまってるんだけど..」
田辺「そうだったのか。それは知らなかったよ。意外すぎて言葉も出ない。ところで、その話しのどこが不幸なのか話してもらおうか、井田よ。」
井田「どこが?だって先生も失恋は辛いものだって今いうたやーん!」
田辺「いや、どこが、だろう。少なくとも不幸まみれで今すぐにでも飛び降り自殺しそうなヤツはエセ関西弁なんか使ったりしない。それが答えだ。」
澤「確かにそうですね..本当に落ち込んでたらエセ関西弁なんて使わないはずだわ!」
井田「あのさー..,わかったよ。エセ関西弁使ったのは謝る。そんなにそこ突っ込まないでくれよ。軽い気持ちで使っただけなんだからさ。」
坂井「確かに失恋だけだったら今のやり取りで済む話だけれど世の中には色んな不幸があるのよ..身内が死別したり病気になったり...それについてはどうすればいいのよ。」
田辺「どうしようもないだろう。余命は伸ばせないし生態系上生物は死にゆくことになってる。先月亡くなったお隣の山田さんだけじゃない。君たちも私たちも同じだ。」
坂井「身も蓋もない話しね...」
田辺「坂井よく聞け。愛する女は立ち去り信頼する家族は死にゆく。それがこの世だ。そのとき我々人間は考える。なぜこんなことが起きたのかと嘆き原因を探り続ける。足りない知恵を絞りな。しかし答えは出ない。だが考え続ける。理由は目の前の現実に対してこんなこと起きてはならないとおもうからだ。自分の考えにしがみついている。だから苦しむ。」
坂井「その話を聞いても納得できるものではないわよ。だって私たちには感情があるもの。サラッと誰かの死に対してフラットにいれるわけがないわ。私は泣くわよ。」
田辺「泣くなとは一言も言っていないよ。人間は考える生き物だ。思考している。私は不幸だと。坂井。止めろ。思考を止めるんだ。考えるのをやめなさい。2秒でいい。」
坂井「それとこれとどう関係があるの?2秒くらいなら頭をカラっぽにできるかもしれないけど..テーマは不幸についてだわ。」
田辺「話しは脱線していない。不幸の犯人探しをしている。不幸はどこだ。なぜ私は不幸なんだ。身内が死んだからか?違う。私が不幸だと思っているだけだ。つまり不幸の犯人は思考だよ。脳みそだ。現実には関係ない。ただ誰かが死んだだけだ。」
井田「なんつーかー...それは俺の失恋話しにも応用できる話なんかなぁ?考えるなって言っても頭の中はずーっとふられたこと思い出してループしてるんだけどなぁ...ふっきれない。」
田辺「応用も何も全てに対して言える。それに難しい話じゃないよ。2秒だ。2秒間思考を止めてる間何が起きてる。君の目には何が映る。教室が見えるだろう。黒板が見えるし坂井の太ももが見える。」
坂井「でも2秒止めたってまた考えてしまうもの...それで自分の悩みを切り離せるものかしらね。」
田辺「重要なのは見抜くことだ。お前は考える。俺はあの女にふられたと。しかしそれは思考だ。その思考はお前自身じゃない。ただ勝手に脳みそがそう判断しただけだ。お前は脳みそでも思考でもないだろう。お前は井田直人だ。」
井田「おぉーそっかぁ!じゃあ脳みそがそう考えただけで俺はふられてないってことだな!そっかぁよかったぁ。」
田辺「いや、それは知らん。どのみち俺は隣のクラスの女にインタビューしに行くからな。事実は変えられないよ。しかしお前は今不幸か?目を覚めせ。繰り返すが思考を止めた瞬間何が起きる。お前がもし台所にいたならコンロとまな板と包丁が目に映るだろう。悩みはどこにある。消えるんだよ。キッチンをただ眺めてる自分に出会うだろう。では不幸の授業を終わります。失礼する。」
これにて不幸の授業は無事
終わったのでした。
めでたしめでたし。
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