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108.5 騒動の合間に…
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「おまたせヴォルフ。無事重大局面はケリがついた事だし、後はこの国の議員と騎士団に任せて美味しい海鮮食べに行こう」
「海鮮か。いいいなそれ。俺も一緒に行っていいか?」
「オスカー!そっか…、演習中の見習い騎士じゃここからは出番なしだもんね。いいよ一緒に行こう。ところでセザールは?」
「あいつは兄弟水入らずだってさ。それよりローランドはどうしたんだ」
「ローランドは左大臣という強力なコネを使って連合騎士団に同行したからね。最後まで一部始終見届けるらしいよ。パーヴェルの代わりに、だって」
「ははっ、未来の義兄だもんな」
「オスカー…、知ってたんだ?」
「隠しても居ないだろ?あれでもし隠してるつもりならあいつに秘匿事項は話せないな。」
「まぁ…」
「レジーは付いてなくていいのか?」
「突っ込まれても厄介だし…、それこそローランドとシュバルツに丸投げしてきた。頭の良い二人なら何を聞かれてもどうにか辻褄合わせてくれるだろうからね…」
「つまり面倒事から逃げてきたわけか」
「そうとも言う」
「よし!じゃあ行こうぜ!」
ここエトゥーリア共和国は大きく海の無い東部と海に面した西部に分けられる。
ナバテアとの戦争以前はこの東西で大きく争っていたこともあったようだ。つまりこの国は歴史的にも内乱の多い国という事になる。
絶えず情勢の落ち着かない中で暮らすこの国の人はどこか陽気とは言い難い部分がある。だけど受け継がれた国民性だろうか?実直かつ朴訥な人が多いみたいだ。
国の北東部に王都はあり、ここは政治の中枢。そちら側は官邸他大貴族のお屋敷、大店が延々軒を並べ、その裏側に規則正しく並んだ住居や小さな商店などがひしめく平民街がある。
国の南東部から北西部の内陸側には資源豊富な山々が広がりそれらの山々を越えると西部の海岸が姿を現す。その入江には魚船が多く停泊し、ビーチというより漁港寄りの海岸である。
以上の事からこの王都で魚介を食べられるのは、凍らせて運べる資本力がある高級店のみであり、庶民は主に加工肉、つまりソーセージやハム、塩漬け肉といったものが食の中心となっている。
因みにシュバルツの奪われた元クーデンホーフ侯爵領は東南部辺りの森林に囲まれた耕地で、こういったお高めのレストランや貴族家御用達の特選野菜を作ってたんだよ。今はどうだか知らないけど…。
「ここが変革派貴族のハイデッカー氏に聞いた美味しい魚介を食べさせてくれるレストランだって。クラレンスじゃなかなか海の魚は食べられないしいっぱい食べよう!」
ヴォルフの事を考慮して店は閉店まで貸し切りにしておいたため何の憂慮も無い。騎士団員たちには手が空き次第来てね、と通達済みだけど…どうかな?来るかな?
「ラ、ランカスター公爵様…ご、ごご、ご注文はいかがなさいますか…」
「そんなに怯えるなって。こいつはもうすっかり狂魔力を制御下に置いてる。その態度は失礼だぞ!」
「いえ…そうでなく、その…髪色こそ今はラベンダーですが、傍らに侍る白き狼、その美貌…、貴方様は噂のザラキエルではございませんか…?」
「ブッフォ!!!」
「レジー、なんだよそのザラキエルって?お前の異名か?」
そんな異名をつけた覚えはない!
って言うかそんなに広まっちゃったの?不本意なんだけどー!
ヴォルフから事の仔細を聞いたオスカーはさっきから笑いっぱなしで僕は少々御冠だ…。
「そんなに笑わなくたっていいじゃない」
「まあな。けどザラキエルはラビエルの右腕って言われる天使だろ?お前のもう一つの顔にはピッタリじゃないか」
「死の天使は余分だって。あ、とりあえずメニュー端から順番に持って来て。」
「畏まりました」
うーん、お寿司が無いのがちと残念!けど思いっきり食い倒れるぞー!
「ヴォルフ魚介はどう?あ、オオカミは軟体類と甲殻類は食べちゃダメだからね!」
「馬鹿か。俺は獣化体であって獣じゃない。そのエビを寄越せ!」
「えー⁉ それよりオスカー静かじゃない?」
「俺は今キングクラブの身を掘り出すのに忙しい。」
「違うよ、それはこうポキっと折ってするっと…ああ!身を残して筋だけ出た!」
「何やってるんだよ、お前…」
そんなくだらない話をしながら進む晩餐、広い店内に三人はどうにも落ち着かない…と、思ったら時間とともにばらばらと団員たちが現れた。それも嬉しいことに連合騎士団員たちまで代わるがわると。
「閣下、お言葉に甘え我々まで来てしまいましたが本当によろしいのでしょうか?」
「もちろん。この一か月は大変だったでしょう?僕からのささやかな労いと思って好きなだけ飲んで食べて。」
「美しいだけでなくなんとお優しい…」
「我らは鍛えておりますので!ほら見て下さい、この筋肉!」
「馬鹿者!レジナルド様は我らウエストエンド騎士団の主だぞ!」
「そうだ!余計なアピールするな!」
「まーまーまーま、あ、ワイン注ごうか?ほら、グラス持って?」
行列を作れなんて言ってない…。
「海鮮か。いいいなそれ。俺も一緒に行っていいか?」
「オスカー!そっか…、演習中の見習い騎士じゃここからは出番なしだもんね。いいよ一緒に行こう。ところでセザールは?」
「あいつは兄弟水入らずだってさ。それよりローランドはどうしたんだ」
「ローランドは左大臣という強力なコネを使って連合騎士団に同行したからね。最後まで一部始終見届けるらしいよ。パーヴェルの代わりに、だって」
「ははっ、未来の義兄だもんな」
「オスカー…、知ってたんだ?」
「隠しても居ないだろ?あれでもし隠してるつもりならあいつに秘匿事項は話せないな。」
「まぁ…」
「レジーは付いてなくていいのか?」
「突っ込まれても厄介だし…、それこそローランドとシュバルツに丸投げしてきた。頭の良い二人なら何を聞かれてもどうにか辻褄合わせてくれるだろうからね…」
「つまり面倒事から逃げてきたわけか」
「そうとも言う」
「よし!じゃあ行こうぜ!」
ここエトゥーリア共和国は大きく海の無い東部と海に面した西部に分けられる。
ナバテアとの戦争以前はこの東西で大きく争っていたこともあったようだ。つまりこの国は歴史的にも内乱の多い国という事になる。
絶えず情勢の落ち着かない中で暮らすこの国の人はどこか陽気とは言い難い部分がある。だけど受け継がれた国民性だろうか?実直かつ朴訥な人が多いみたいだ。
国の北東部に王都はあり、ここは政治の中枢。そちら側は官邸他大貴族のお屋敷、大店が延々軒を並べ、その裏側に規則正しく並んだ住居や小さな商店などがひしめく平民街がある。
国の南東部から北西部の内陸側には資源豊富な山々が広がりそれらの山々を越えると西部の海岸が姿を現す。その入江には魚船が多く停泊し、ビーチというより漁港寄りの海岸である。
以上の事からこの王都で魚介を食べられるのは、凍らせて運べる資本力がある高級店のみであり、庶民は主に加工肉、つまりソーセージやハム、塩漬け肉といったものが食の中心となっている。
因みにシュバルツの奪われた元クーデンホーフ侯爵領は東南部辺りの森林に囲まれた耕地で、こういったお高めのレストランや貴族家御用達の特選野菜を作ってたんだよ。今はどうだか知らないけど…。
「ここが変革派貴族のハイデッカー氏に聞いた美味しい魚介を食べさせてくれるレストランだって。クラレンスじゃなかなか海の魚は食べられないしいっぱい食べよう!」
ヴォルフの事を考慮して店は閉店まで貸し切りにしておいたため何の憂慮も無い。騎士団員たちには手が空き次第来てね、と通達済みだけど…どうかな?来るかな?
「ラ、ランカスター公爵様…ご、ごご、ご注文はいかがなさいますか…」
「そんなに怯えるなって。こいつはもうすっかり狂魔力を制御下に置いてる。その態度は失礼だぞ!」
「いえ…そうでなく、その…髪色こそ今はラベンダーですが、傍らに侍る白き狼、その美貌…、貴方様は噂のザラキエルではございませんか…?」
「ブッフォ!!!」
「レジー、なんだよそのザラキエルって?お前の異名か?」
そんな異名をつけた覚えはない!
って言うかそんなに広まっちゃったの?不本意なんだけどー!
ヴォルフから事の仔細を聞いたオスカーはさっきから笑いっぱなしで僕は少々御冠だ…。
「そんなに笑わなくたっていいじゃない」
「まあな。けどザラキエルはラビエルの右腕って言われる天使だろ?お前のもう一つの顔にはピッタリじゃないか」
「死の天使は余分だって。あ、とりあえずメニュー端から順番に持って来て。」
「畏まりました」
うーん、お寿司が無いのがちと残念!けど思いっきり食い倒れるぞー!
「ヴォルフ魚介はどう?あ、オオカミは軟体類と甲殻類は食べちゃダメだからね!」
「馬鹿か。俺は獣化体であって獣じゃない。そのエビを寄越せ!」
「えー⁉ それよりオスカー静かじゃない?」
「俺は今キングクラブの身を掘り出すのに忙しい。」
「違うよ、それはこうポキっと折ってするっと…ああ!身を残して筋だけ出た!」
「何やってるんだよ、お前…」
そんなくだらない話をしながら進む晩餐、広い店内に三人はどうにも落ち着かない…と、思ったら時間とともにばらばらと団員たちが現れた。それも嬉しいことに連合騎士団員たちまで代わるがわると。
「閣下、お言葉に甘え我々まで来てしまいましたが本当によろしいのでしょうか?」
「もちろん。この一か月は大変だったでしょう?僕からのささやかな労いと思って好きなだけ飲んで食べて。」
「美しいだけでなくなんとお優しい…」
「我らは鍛えておりますので!ほら見て下さい、この筋肉!」
「馬鹿者!レジナルド様は我らウエストエンド騎士団の主だぞ!」
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行列を作れなんて言ってない…。
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