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鈍感な人
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ヒューさんの店は白を基調にしていて、この世界では珍しく、いくつもの観葉植物を配したモダンで落ち着く店だ。そのうえアンディのアドバイスで間接照明(ランタン)まで仕込まれている。
仕事着はスラっとした彼によく似合う詰襟の白シャツに黒のスラックス、前世ならカフェの店員でも通じそうな雰囲気。
これでしなっとさえしてなければ…
「あらぁ…オリヴィエちゃんのお友達?いいわよ、ちょっと待っててちょうだいね」
「悪いな無理言って」
「あんたははともかくオリヴィエちゃんの頼みじゃ断れないわよ」
待合スペースにはあと一人お客さんが待っている。
キョロキョロと周りを見回すデイビッド。彼は理容院に来るのが初めてらしい。
理容院といっても、ヒューさんの店は前世でいうヘアーサロン、美容室に近い。
この世界に理容院と美容院の区別はない。髪を切る場所は総じて理容院と呼ばれ髪を切る人はすべて理容師と言われている。
因みに美容師と言えば前世でいうところのヘアースタイリストではなくエステティシャンを指す。
ヒューさんはどちらもするので理容師であり美容師でもあるってわけ。(大貴族のご令嬢は専属エステティシャンを雇ってたりするよ)
さて、最後のお客さんがお代を払い帰っていくと、アンディはアイコンタクト一つで看板を片付け、店は完全な貸し切りになる。ヒューさんは僕たちのためにこの日の午後は空けてくれたのだ。
「お待たせ、セピアベージュのおぼっちゃま。こちらへどうぞ」
カタン「うんと可愛くして。殿下がメロメロになるくらい」
「あら、やる気満々じゃない」
「当然。これは僕のプライドがかかってるんだから」
後ろでこそっとジュードさんが教えてくれたところによると、長男次男と分かりやすく差をつけられ育ったデイビッドは色々拗らせているらしい…
「拗らせ…」
「無理もないがな。俺の実家を含めてあの一族に特出した才能持ちは一人として居ない。中でもあいつの長兄次兄はひときわ凡庸だ。顔も機転もデイビッドの方が頭一つ抜きんでてる」
「それはそれは…」
「だからあいつは選考会に申し込んだのさ」
「見返す…ってこと?」
「そうさ。だからあいつは二次の前、何を聞かれても良いようにって寝るのも惜しんで勉強してた」
「…特別なことはしてないって言ってたのに…」
「意地っ張りの見栄っ張りなんだよ、あいつは」
「三男って言うだけで評価されないんだから貴族ってのは非合理的だな」
「わかるかアンディ」
アンディはさらに言葉を続けた。長子が嫡男って決められてる貴族と違って、才気で跡取りを選べる商家の方がずっとマシだと。本当にそうだ。スターリングだってアンディが継げばいいって僕はわりと本気で思ってる。
…二次審査の三日間、いつもツーンとすましてたデイビッドは「みんな必死で見苦しい」そんな風に言ってたのに…。そこがまたデイビッドらしいんだけど、彼のツンにはいろんな感情が含まれてるんだな…ってその時僕は初めて知った。
「正直俺の坊ちゃんが王子妃に選ばれるとは思ってないさ。けどそれがあいつのプライドなら応援してやらなきゃな」
カットを続けるデイビッド、その背中を見守る優しい視線。あー…もしかして…
僕はそれほど勘の良い方じゃないんだけど…
このジュード氏は隠す気があるのかないのか、こんな僕にでもわかってしまうんだから…
「選ばれなくていい。いけるとこまでいければ。家族の歓心を引くことが出来れば…少しはあいつの留飲も下がるだろ」
「…そうなったらいいね」
そこに差し込まれるのはアンディの冷静な分析。大手広告代理店とはオーディションに噛んでたりもするのだろう。
「オリー。お前も含め幸運だけで残れるのは多分ここまでだ。四次からは何を持ってるかじゃなく、何を持ってないかで落とされる」
アンディの話を要約すると、絞り込みが進めば進むほど各々の能力値は高くなっていく。この場合でいうと容姿や知性、人間性に…ああそうそう、肝心の魔法力。それらは拮抗するだろうと。
「なるほど。四次ともなれば才能の優劣を問う段階は超えるか…」
「そうだ。その上で個々に何が足りないか、そこを見極める作業にはいるはずだ」
「さ、参考までに例えば?」
「人を惹きつけるオーラとか人に訴えかける何かとか…あとは王家との親和性か…数値化出来ず目にも見えないようなもののことだ」
ゴクリ…そんなの努力のしようもないってことじゃん…
「もしあんたの坊ちゃんが四次より先に進む気でいるならそれを考える必要がある」
「…進む気でいるなら…か」
「こういうべきか?あんたの坊ちゃんが見染められても構わないなら、とでも」
「…心得ておこう」
僕は気付いてた。そしてアンディも気付いてた。「俺の坊ちゃん」「僕のジュード」彼らが無意識にそう呼び合っていることに。
ジュード氏は多分…、でもデイビッドはどうなんだろう。「カーネル殿下が良いな」笑いながらそう話してたデイビッド。…でもカーネル殿下は三人の中で一番このジュード氏に似て…る…
思考の海に身を委ねようとしたその時。大きな音をたてて扉を開けたのは…
「あっ、いたいた!オリヴィエ、デイビッド、久しぶり!」
「ヘンリー!……ポールも」スン「久しぶり」
う…顔強張ってないかな…
「ど、どうしたの揃って」
「デイビッドが髪を切りに行くって言ってたから探してて…そうしたら偶然会ったポールが知ってるって言うから一緒に来たんだよ」
「僕もここに来るつもりでしたので。ふふ、お会いできてよかったです」
「え?ポールも髪切りに?」
「いいえ。オリヴィエ様と、その…アンディ様がいらしていると思って」
モヤ…「そうなんだ…」
冷静に冷静に…
この店の待合は向かい合わせの三人掛けソファ席だ。現在そのソファにはこちら側に僕とアンディ、あっち側にジュード氏が座っている。新たな乱入者は四名。ポールとガタイの良いお兄さん、ヘンリーとその従者、けどポールのお兄さんは座る気が無いようだから、ジャスト三名。
ここは慎重に、かつごく自然に誘導してポールをアンディから一番離れた位置に…
「よ、ポール。元気だったか?」
「アンディ様!」
「こっちこいよ」
「はい」
アンディのバカーーー!!!
仕事着はスラっとした彼によく似合う詰襟の白シャツに黒のスラックス、前世ならカフェの店員でも通じそうな雰囲気。
これでしなっとさえしてなければ…
「あらぁ…オリヴィエちゃんのお友達?いいわよ、ちょっと待っててちょうだいね」
「悪いな無理言って」
「あんたははともかくオリヴィエちゃんの頼みじゃ断れないわよ」
待合スペースにはあと一人お客さんが待っている。
キョロキョロと周りを見回すデイビッド。彼は理容院に来るのが初めてらしい。
理容院といっても、ヒューさんの店は前世でいうヘアーサロン、美容室に近い。
この世界に理容院と美容院の区別はない。髪を切る場所は総じて理容院と呼ばれ髪を切る人はすべて理容師と言われている。
因みに美容師と言えば前世でいうところのヘアースタイリストではなくエステティシャンを指す。
ヒューさんはどちらもするので理容師であり美容師でもあるってわけ。(大貴族のご令嬢は専属エステティシャンを雇ってたりするよ)
さて、最後のお客さんがお代を払い帰っていくと、アンディはアイコンタクト一つで看板を片付け、店は完全な貸し切りになる。ヒューさんは僕たちのためにこの日の午後は空けてくれたのだ。
「お待たせ、セピアベージュのおぼっちゃま。こちらへどうぞ」
カタン「うんと可愛くして。殿下がメロメロになるくらい」
「あら、やる気満々じゃない」
「当然。これは僕のプライドがかかってるんだから」
後ろでこそっとジュードさんが教えてくれたところによると、長男次男と分かりやすく差をつけられ育ったデイビッドは色々拗らせているらしい…
「拗らせ…」
「無理もないがな。俺の実家を含めてあの一族に特出した才能持ちは一人として居ない。中でもあいつの長兄次兄はひときわ凡庸だ。顔も機転もデイビッドの方が頭一つ抜きんでてる」
「それはそれは…」
「だからあいつは選考会に申し込んだのさ」
「見返す…ってこと?」
「そうさ。だからあいつは二次の前、何を聞かれても良いようにって寝るのも惜しんで勉強してた」
「…特別なことはしてないって言ってたのに…」
「意地っ張りの見栄っ張りなんだよ、あいつは」
「三男って言うだけで評価されないんだから貴族ってのは非合理的だな」
「わかるかアンディ」
アンディはさらに言葉を続けた。長子が嫡男って決められてる貴族と違って、才気で跡取りを選べる商家の方がずっとマシだと。本当にそうだ。スターリングだってアンディが継げばいいって僕はわりと本気で思ってる。
…二次審査の三日間、いつもツーンとすましてたデイビッドは「みんな必死で見苦しい」そんな風に言ってたのに…。そこがまたデイビッドらしいんだけど、彼のツンにはいろんな感情が含まれてるんだな…ってその時僕は初めて知った。
「正直俺の坊ちゃんが王子妃に選ばれるとは思ってないさ。けどそれがあいつのプライドなら応援してやらなきゃな」
カットを続けるデイビッド、その背中を見守る優しい視線。あー…もしかして…
僕はそれほど勘の良い方じゃないんだけど…
このジュード氏は隠す気があるのかないのか、こんな僕にでもわかってしまうんだから…
「選ばれなくていい。いけるとこまでいければ。家族の歓心を引くことが出来れば…少しはあいつの留飲も下がるだろ」
「…そうなったらいいね」
そこに差し込まれるのはアンディの冷静な分析。大手広告代理店とはオーディションに噛んでたりもするのだろう。
「オリー。お前も含め幸運だけで残れるのは多分ここまでだ。四次からは何を持ってるかじゃなく、何を持ってないかで落とされる」
アンディの話を要約すると、絞り込みが進めば進むほど各々の能力値は高くなっていく。この場合でいうと容姿や知性、人間性に…ああそうそう、肝心の魔法力。それらは拮抗するだろうと。
「なるほど。四次ともなれば才能の優劣を問う段階は超えるか…」
「そうだ。その上で個々に何が足りないか、そこを見極める作業にはいるはずだ」
「さ、参考までに例えば?」
「人を惹きつけるオーラとか人に訴えかける何かとか…あとは王家との親和性か…数値化出来ず目にも見えないようなもののことだ」
ゴクリ…そんなの努力のしようもないってことじゃん…
「もしあんたの坊ちゃんが四次より先に進む気でいるならそれを考える必要がある」
「…進む気でいるなら…か」
「こういうべきか?あんたの坊ちゃんが見染められても構わないなら、とでも」
「…心得ておこう」
僕は気付いてた。そしてアンディも気付いてた。「俺の坊ちゃん」「僕のジュード」彼らが無意識にそう呼び合っていることに。
ジュード氏は多分…、でもデイビッドはどうなんだろう。「カーネル殿下が良いな」笑いながらそう話してたデイビッド。…でもカーネル殿下は三人の中で一番このジュード氏に似て…る…
思考の海に身を委ねようとしたその時。大きな音をたてて扉を開けたのは…
「あっ、いたいた!オリヴィエ、デイビッド、久しぶり!」
「ヘンリー!……ポールも」スン「久しぶり」
う…顔強張ってないかな…
「ど、どうしたの揃って」
「デイビッドが髪を切りに行くって言ってたから探してて…そうしたら偶然会ったポールが知ってるって言うから一緒に来たんだよ」
「僕もここに来るつもりでしたので。ふふ、お会いできてよかったです」
「え?ポールも髪切りに?」
「いいえ。オリヴィエ様と、その…アンディ様がいらしていると思って」
モヤ…「そうなんだ…」
冷静に冷静に…
この店の待合は向かい合わせの三人掛けソファ席だ。現在そのソファにはこちら側に僕とアンディ、あっち側にジュード氏が座っている。新たな乱入者は四名。ポールとガタイの良いお兄さん、ヘンリーとその従者、けどポールのお兄さんは座る気が無いようだから、ジャスト三名。
ここは慎重に、かつごく自然に誘導してポールをアンディから一番離れた位置に…
「よ、ポール。元気だったか?」
「アンディ様!」
「こっちこいよ」
「はい」
アンディのバカーーー!!!
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