断罪希望の令息は何故か断罪から遠ざかる

kozzy

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シャノンとシェイナ ~閑話~

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「ついに明日出発だねシェイナ。しばらく離れ離れだから寂しいけど…ジェロームをよろしくね」
「まかちぇて」

「ロアンの件もあとは僕たちで頑張るから…。心細いけど…」

ーノンならやれる!頑張って!ー

「うんありがと」
「ちょーだ、ノン…」

「何?」

ー隊長が調べたアーロンの母親の名前だけど…ー

「うん、それがどうかした?ノーラ。キレイな名前だよね?」

ーこれを紙に書いてみてー

「ん?いいけど…」

〝NORA”

ーじゃあロアンって書いてー

〝ROAN”

「あ!」

ーいい?令嬢は家名を失わないよう娘にロアンの名を遺したんだよー

「うん」

ーそしてロアン嬢もまたその名をこっそり娘に遺したー

「そっか…、シェイナは文字盤使うからすぐに分かったんだね。ち、ちょっと待って!じ、じゃあアーロンももしかして…」

〝AARON”

「やっぱり!!!Aが一つ多いけど同じ。これは…アナグラムだ!…そっか、Aは誤魔化すために足したのかな?」

ーそれより…以前教えてくれたよね。アノンのセカンドネームはノンが付けてくれたってー

「うんそう。プリチャードの後継にシャノンの名前を残したくって…」

ーありがと。ノン大好き。それでね、その時言ったよね、Sinつみを意味するSはinしなかったってー

「ん?そうだけど…」

ーじゃあノーラ嬢もアーロンのAに何かの意味を込めたんだよ、きっとー

「そうかも。A…A…だめだ。多すぎてわかんない」

ーAbyss…奈落とかー

「シェイナ!息子にそんなディープな意味のっけないよ」
「ちょっか」

「逆にAid、助けとか…」

ーじゃあAnger…怒りは?ー

「シェイナ…そういうとこだよ?違う違う、angel、天使とかだって!」

ーわかった。Altruist…博愛?ー

「そこ!笑わないのシェイナ。あーもう、適当に単語出してって。書き出してくから」



結果…いくつかの候補に絞られたけど、もしかしたらその全てを乗っけたのかもしれない。
アーロン…ロアンの名に掲げたA。

ーAncestor…先祖…、accuse…告発。どちらも悲しいね…ー

「それから僕の知ってるalive。デッドオアアライブのアライブね」

生か死か、アライブ…ロアンは生きている。



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