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193 断罪と憤怒
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ずるずるとジェロームに折り重なっていく小さなシェイナ。
「シェイナ!!!」
慌てて心音を確認するが、その鼓動は規則正しくリズムを刻み続けている。
「そっちは!」
「大丈夫です!エンブリー卿も眠っているだけです!」
ブラッドの言葉にホッと一息つく暇もなく、聞こえてきたのは怒気を含んだしゃがれ声だ!
「何故だーーー!何故そ奴は生きている!!!」
法廷中に老フレッチャーの怒号が響き渡る。
「ゲイリー!この大馬鹿者が!」
「お、御大…」
「ゴードン!お前に家督を譲ったのは失敗だった!全てはお前が至らぬせいだ!」
「ち、父上…」
「お前さえ居なければ…、お前さえ現れなければ…」
衛兵たちが暴言を嗜めるが、老フレッチャーの怒りは増すばかり。
「何が神託だ!この異分子めがぁ!」
ドキッ!何を知ってる老フレッチャー!?
ダン!「わしが現役ならお前ごときぃ…」
ヒッ!おとうさん見えないの?魔王がいる、怖いよっ!
「誰かその老いぼれをシャノンの視界からつまみ出せ!」
うそ!通じた!
お父様の怒気を含んだ指示に衛兵は慌てて配置に着く。それでも老フレッチャーの怨み節はとまらない。
「この死にぞこないがぁぁぁ!」
だから何を知ってる⁉ ってか死にぞこないはそっちじゃないかジジイ!
「早く連れて行かないか!シャノンから遠ざけよ!」
「よくもわしの邪魔をしおってぇぇぇ!!!」
ひ、ひぃぃぃ!おとうさんおとうさん聞こえないの?魔王がいる、怖いったら怖いよ~!!!
「衛兵!その汚い口を早く塞ぐのだ!」
また通じた!
「許さぬ!許さぬぞぉぉぉ!!!」
ビクッ!ギュゥゥ…
「大丈夫だシャノン、私が居る。判事!」
「はっ!衛兵!こ奴らはただちに幽閉塔へ収監せよ!連れていけ!」
主任判事の命令が飛ぶ。
彼らは高位貴族のため、今まで高位貴族専用のちょっと居住性の良い収監施設にいたのだが、判事の言った幽閉塔とは入ったら最後、処刑場への連行以外、二度と外へは出られない難攻不落の監禁施設である。
「何故私まで!私は何もしていない!証拠はあるのか!」
往生際の悪い弁護人は尚も無関係だと言い張っているが、こんなミエミエの状況で…厚かましいったらありゃしない!けど証拠か…、そうか…。罪を確定するのには確かに必要だ。
その時目に入ったのは、説教台に置かれた弁護人の所持品。
「アレイスター!所持品にクロスがある!きっとあれだ!」
「クロス…、そうか!誰かそのクロスを検めよ!どこかに仕掛けがあるはずだ!」
衛兵では見つけられなかったクロスの仕掛け。いつもなら気が付いたはずのアレイスターやシェイナまでが見落とすなんて…、でもそれぐらい僕を心配していたんだろう。ちょっとうれし、ううん、心配かけてごめんね。
「あった!ありました!仕込み針が!」
「ぐ、あああー!」
…バイバイ弁護人。修正の強制力とはいえ僕を消そうとしたんだ、ゼッタイユルサナイ…300回逝って来いや!
それにしても恐ろしい話だ…
だって知れば知るほどフレッチャーは遡るほど毒性が強い。
免疫系の難病に侵されていた僕はウィルスや菌にはとても詳しい。
ウィルスとは宿主に寄生し増殖するものである。そしてより増殖するため、宿主を殺さないよう徐々に毒性を弱めていくものだ。
そうして弱毒化したウィルスは宿主の免疫から逃れ身体の内部に潜んで虎視眈々とチャンスを待つ。なんのチャンスかって?機を逃さず次の宿主へと感染を広げていくチャンスだ…
残酷さが薄まる代わりに社交界での立場を強化し派閥を広げていたフレッチャーは、まさにウィルスの面目躍如じゃないか。…別に褒めてないよ?ただまあ…
ワクチンに出会ったのが運の尽き、ってね!
さて気を取り直して、ここには運よく僕のために呼ばれていた医師団がいる。医師…じゃなくて医師団ってとこがポイントね。お父様ってば…
その医師団は天下のプリチャード家当主や王子二人に囲まれる中、ありとあらゆる気付け薬を試し、果ては刃先でつついたりまでしていたが二人の意識は一向に戻らない。
ついには大司教様までやってきて二人の様子を確認するが、口から出たのは「これは神のご意志でございます」の一言だけ。
結果、二人は命に別状はなく時が来れば目覚めるだろう。だがその時はいつか誰にも分からない、というのが見解だった。
安心できる状況ではないが、少なくとも命に別状はないと聞いて、二人を囲んだ全員から緊張が抜ける。
簡易の担架に乗せられた二人が真っ先に室外へ運ばれて行く。繋がれた二人の手は何をやっても離れない。お父様はジェロームの行き先をエンブリー邸でなくプリチャード邸へと指示したようだ。
「これでいい。さあ私たちも行こうシャノン」
「うん、いこ、って、ちょ、ちょっとアレイ…」
不穏な予感。この腕は何?
「君も死にかけた身だ。無理をしてはならない」
「…何する気?…まさか…」
「いいから任せるんだ」ヒョイ
ひょえぇぇぇぇ!だからってこれは…
お姫様抱っこ!
受けキャラ定番中の定番、お姫様抱っこじゃないですか!ああ…軽々と抱っこされてしまう羽のようなこの身が恨めしい…
よくも僕をこんな見世物に!チラリ…あ、顔赤い…
アレイスター…、だからそういうところのツメが、以下略。
…さっきのアレに何かを察したご当主たちは「うんうん」と頷きながら温かい目で見守ってくるし、建物の外に出たら出たで、沿道に居た何も知らない一般の野次馬たちも「ヒューウ!」とか「わぁ…」とか冷やかしてくるしで、シャイな僕はとてもいたたまれない…
でも社交界の当主がこれだけ揃った中での…キス…という既成事実をあれだけ大々的に見せつけた以上、僕の嫁入り先は急転直下のアレイスターでほぼ確定だろう。
この状況下で「じゃあエンブリー卿の嫁に」となったらお父様の正気が疑われること請け合いだ。
そうか北部か。いまから頑張れば手編みのセーター一枚も間に合うだろうか?…うん待てよ?
アレイスターの抱っこに揺られながらふと考える…
「降りないのかいシャノン?」
「う…ん…」
「じゃあこのまま乗り込んで良いんだね」
「う…ん…」
何か聞こえたけど今考え事で忙しいから。
シャノンには断罪後三つの分岐があった。
ひとつは下町エンド。下町エンドにシャノンは存在しない。何故なら病死するからだ。よってシナリオ通り。
ひとつは田舎の貧乏男爵エンド。貧乏…ではなくなったが、エンブリーが田舎なのは今も変わらない。そして本作のシャノンであるシェイナはこのエンドを自ら選んだ。これもシナリオ通り。
そして最後に北の修道院エンド…!…もう一人のシャノンである僕は…、もしや(生存をかけた戦いとは言え)自らシナリオ通り北部エンドを選んだ…?
僕とシェイナはこれで三つのルートをコンプし終えたって言うのか…⁉
これが〝シャノン”、真の終幕だって言うのか⁉
ああ…教えてあげたい、一日も早く。もう一人のシャノンに。
ってイイ感じに〆ようと思ったら…
…何故馬車の中でアレイスターの膝抱っこ…?
カイルやめて!そんな目で見ないで!
どうしてこうなった!
「シェイナ!!!」
慌てて心音を確認するが、その鼓動は規則正しくリズムを刻み続けている。
「そっちは!」
「大丈夫です!エンブリー卿も眠っているだけです!」
ブラッドの言葉にホッと一息つく暇もなく、聞こえてきたのは怒気を含んだしゃがれ声だ!
「何故だーーー!何故そ奴は生きている!!!」
法廷中に老フレッチャーの怒号が響き渡る。
「ゲイリー!この大馬鹿者が!」
「お、御大…」
「ゴードン!お前に家督を譲ったのは失敗だった!全てはお前が至らぬせいだ!」
「ち、父上…」
「お前さえ居なければ…、お前さえ現れなければ…」
衛兵たちが暴言を嗜めるが、老フレッチャーの怒りは増すばかり。
「何が神託だ!この異分子めがぁ!」
ドキッ!何を知ってる老フレッチャー!?
ダン!「わしが現役ならお前ごときぃ…」
ヒッ!おとうさん見えないの?魔王がいる、怖いよっ!
「誰かその老いぼれをシャノンの視界からつまみ出せ!」
うそ!通じた!
お父様の怒気を含んだ指示に衛兵は慌てて配置に着く。それでも老フレッチャーの怨み節はとまらない。
「この死にぞこないがぁぁぁ!」
だから何を知ってる⁉ ってか死にぞこないはそっちじゃないかジジイ!
「早く連れて行かないか!シャノンから遠ざけよ!」
「よくもわしの邪魔をしおってぇぇぇ!!!」
ひ、ひぃぃぃ!おとうさんおとうさん聞こえないの?魔王がいる、怖いったら怖いよ~!!!
「衛兵!その汚い口を早く塞ぐのだ!」
また通じた!
「許さぬ!許さぬぞぉぉぉ!!!」
ビクッ!ギュゥゥ…
「大丈夫だシャノン、私が居る。判事!」
「はっ!衛兵!こ奴らはただちに幽閉塔へ収監せよ!連れていけ!」
主任判事の命令が飛ぶ。
彼らは高位貴族のため、今まで高位貴族専用のちょっと居住性の良い収監施設にいたのだが、判事の言った幽閉塔とは入ったら最後、処刑場への連行以外、二度と外へは出られない難攻不落の監禁施設である。
「何故私まで!私は何もしていない!証拠はあるのか!」
往生際の悪い弁護人は尚も無関係だと言い張っているが、こんなミエミエの状況で…厚かましいったらありゃしない!けど証拠か…、そうか…。罪を確定するのには確かに必要だ。
その時目に入ったのは、説教台に置かれた弁護人の所持品。
「アレイスター!所持品にクロスがある!きっとあれだ!」
「クロス…、そうか!誰かそのクロスを検めよ!どこかに仕掛けがあるはずだ!」
衛兵では見つけられなかったクロスの仕掛け。いつもなら気が付いたはずのアレイスターやシェイナまでが見落とすなんて…、でもそれぐらい僕を心配していたんだろう。ちょっとうれし、ううん、心配かけてごめんね。
「あった!ありました!仕込み針が!」
「ぐ、あああー!」
…バイバイ弁護人。修正の強制力とはいえ僕を消そうとしたんだ、ゼッタイユルサナイ…300回逝って来いや!
それにしても恐ろしい話だ…
だって知れば知るほどフレッチャーは遡るほど毒性が強い。
免疫系の難病に侵されていた僕はウィルスや菌にはとても詳しい。
ウィルスとは宿主に寄生し増殖するものである。そしてより増殖するため、宿主を殺さないよう徐々に毒性を弱めていくものだ。
そうして弱毒化したウィルスは宿主の免疫から逃れ身体の内部に潜んで虎視眈々とチャンスを待つ。なんのチャンスかって?機を逃さず次の宿主へと感染を広げていくチャンスだ…
残酷さが薄まる代わりに社交界での立場を強化し派閥を広げていたフレッチャーは、まさにウィルスの面目躍如じゃないか。…別に褒めてないよ?ただまあ…
ワクチンに出会ったのが運の尽き、ってね!
さて気を取り直して、ここには運よく僕のために呼ばれていた医師団がいる。医師…じゃなくて医師団ってとこがポイントね。お父様ってば…
その医師団は天下のプリチャード家当主や王子二人に囲まれる中、ありとあらゆる気付け薬を試し、果ては刃先でつついたりまでしていたが二人の意識は一向に戻らない。
ついには大司教様までやってきて二人の様子を確認するが、口から出たのは「これは神のご意志でございます」の一言だけ。
結果、二人は命に別状はなく時が来れば目覚めるだろう。だがその時はいつか誰にも分からない、というのが見解だった。
安心できる状況ではないが、少なくとも命に別状はないと聞いて、二人を囲んだ全員から緊張が抜ける。
簡易の担架に乗せられた二人が真っ先に室外へ運ばれて行く。繋がれた二人の手は何をやっても離れない。お父様はジェロームの行き先をエンブリー邸でなくプリチャード邸へと指示したようだ。
「これでいい。さあ私たちも行こうシャノン」
「うん、いこ、って、ちょ、ちょっとアレイ…」
不穏な予感。この腕は何?
「君も死にかけた身だ。無理をしてはならない」
「…何する気?…まさか…」
「いいから任せるんだ」ヒョイ
ひょえぇぇぇぇ!だからってこれは…
お姫様抱っこ!
受けキャラ定番中の定番、お姫様抱っこじゃないですか!ああ…軽々と抱っこされてしまう羽のようなこの身が恨めしい…
よくも僕をこんな見世物に!チラリ…あ、顔赤い…
アレイスター…、だからそういうところのツメが、以下略。
…さっきのアレに何かを察したご当主たちは「うんうん」と頷きながら温かい目で見守ってくるし、建物の外に出たら出たで、沿道に居た何も知らない一般の野次馬たちも「ヒューウ!」とか「わぁ…」とか冷やかしてくるしで、シャイな僕はとてもいたたまれない…
でも社交界の当主がこれだけ揃った中での…キス…という既成事実をあれだけ大々的に見せつけた以上、僕の嫁入り先は急転直下のアレイスターでほぼ確定だろう。
この状況下で「じゃあエンブリー卿の嫁に」となったらお父様の正気が疑われること請け合いだ。
そうか北部か。いまから頑張れば手編みのセーター一枚も間に合うだろうか?…うん待てよ?
アレイスターの抱っこに揺られながらふと考える…
「降りないのかいシャノン?」
「う…ん…」
「じゃあこのまま乗り込んで良いんだね」
「う…ん…」
何か聞こえたけど今考え事で忙しいから。
シャノンには断罪後三つの分岐があった。
ひとつは下町エンド。下町エンドにシャノンは存在しない。何故なら病死するからだ。よってシナリオ通り。
ひとつは田舎の貧乏男爵エンド。貧乏…ではなくなったが、エンブリーが田舎なのは今も変わらない。そして本作のシャノンであるシェイナはこのエンドを自ら選んだ。これもシナリオ通り。
そして最後に北の修道院エンド…!…もう一人のシャノンである僕は…、もしや(生存をかけた戦いとは言え)自らシナリオ通り北部エンドを選んだ…?
僕とシェイナはこれで三つのルートをコンプし終えたって言うのか…⁉
これが〝シャノン”、真の終幕だって言うのか⁉
ああ…教えてあげたい、一日も早く。もう一人のシャノンに。
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どうしてこうなった!
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