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明るい家族計画編
王都到着
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「ふむ、それでは各領で知らしめて来たという事か、アデルの加護を。」
「ポーションと護符です。で、マカフィーさんとジョッシュさんがなんか大人気になっちゃって…グラナダ様の人気くっちゃったらどうしよう…いやでも、わざと人気は落とせない…くっ…」
「何の話だ?お前が楽しそうならそれでいい。好きにせよ。「でもっ」」
「私はお前にさえ好かれておればそれで良い…」「グラナダ様…」んちゅっ
なんてやってたら王都に着きました。
「お父様~!」
「おおアデっ、これはこれは辺境伯閣下。継承式典へのご参列この上ない喜びにございます。つきましてはぜひとも殿下とともにバルコニーへの御同席をお願いしたく…。」
待ってましたとばかりにお父様は速攻グラナダ様を拉致って行った…。
え、ええ~?残された僕たちは王城の新しいお役の方たちに連れられ来賓用のサロンへ通された。
ガチャリ
「アデル…アデルなのかい?」
聞いたこと無い声、ううん、アデルの記憶に残る声。
「お兄様…?ワイアットお兄様?」
小走りに駆け寄ったらお兄様に力強く抱きしめられる。え、うそっ…ひぃ…泣かなくてもいいじゃん…
「父上から…アデルは幸せに暮らしていると聞いてはいたが、こうして姿を見るまではひと時も安心など…出来はしなかったよ、ほらアデル顔を見せて…」
「お、お兄様は…人一倍お優しいですもんね?いつもいつも自分の事より周りの事を心配して…。僕は大丈夫なのでお兄様はご自分の事少しお考え下さいね」
「ふふ、私もワイアットにはいつもそう言っておるのだよ」「で、殿下!」
「今日はアラタではないのだね。その姿が本来の姿なのだろう?ピンクベージュの…笑顔が可愛らしいね…」
のあー!それはこっちのセリフですよー!殿下ー!相変わらず麗しい!僕の二推しー!
「でででででんくぁ、あっ、もうへっ、陛下ってお呼びした方が?…もにょ…あの握手したいな…もにゅもにょ…」
「…アデル様、相変わらず殿下の前では活舌がとっ散らかるんですね。戴冠式までは殿下で大丈夫ですよ」
行き場のない右手をわきわきしながら殿下にうながされソファに座る。背後にはマカフィーさん。殿下の後ろにはお兄様。…?
「あの、お兄様は…殿下の従者になられたのですか?このまま王宮でお勤めを?」
「あ、いや…」「その…」
二人そろって挙動が不審である。
グラナダ様が打ち合わせを終えてこちらに来るまで知りたかったことを少し聞いてみる。
「ドノヴァン王には正妃様…は居なかったんですか?クリフト殿下にも妃がいましたよね?グリーンバルトに赴いたのは実兄って聞きましたよ?」
「…母は私を産んで半年ほどで身罷られた…ご病気だったと聞いているよ…それ以来、王、いや父は妃を持たなかった。寝所に誰呉れとなく連れ込まれることはあったようだが…」
「あ…ごめんなさい…」
「いや、構わないよ。王家の者にとって親子の情などあまり感じぬものだからね。存命だったとしてもどれほど関りがあったかわからぬよ」
「じ、じゃぁ皇太子妃さまは…?」
「妃は此度の刷新において粛清の対象になってしまった…気の毒ではあるが…離縁の上高位貴族専用の収容塔へ収監された。」
「……マジか……」
そうこうしてたらグラナダ様がお父様に連れられてやってきた。背後に今は無いはずの黒いオーラを背負って。
「ポーションと護符です。で、マカフィーさんとジョッシュさんがなんか大人気になっちゃって…グラナダ様の人気くっちゃったらどうしよう…いやでも、わざと人気は落とせない…くっ…」
「何の話だ?お前が楽しそうならそれでいい。好きにせよ。「でもっ」」
「私はお前にさえ好かれておればそれで良い…」「グラナダ様…」んちゅっ
なんてやってたら王都に着きました。
「お父様~!」
「おおアデっ、これはこれは辺境伯閣下。継承式典へのご参列この上ない喜びにございます。つきましてはぜひとも殿下とともにバルコニーへの御同席をお願いしたく…。」
待ってましたとばかりにお父様は速攻グラナダ様を拉致って行った…。
え、ええ~?残された僕たちは王城の新しいお役の方たちに連れられ来賓用のサロンへ通された。
ガチャリ
「アデル…アデルなのかい?」
聞いたこと無い声、ううん、アデルの記憶に残る声。
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小走りに駆け寄ったらお兄様に力強く抱きしめられる。え、うそっ…ひぃ…泣かなくてもいいじゃん…
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「お、お兄様は…人一倍お優しいですもんね?いつもいつも自分の事より周りの事を心配して…。僕は大丈夫なのでお兄様はご自分の事少しお考え下さいね」
「ふふ、私もワイアットにはいつもそう言っておるのだよ」「で、殿下!」
「今日はアラタではないのだね。その姿が本来の姿なのだろう?ピンクベージュの…笑顔が可愛らしいね…」
のあー!それはこっちのセリフですよー!殿下ー!相変わらず麗しい!僕の二推しー!
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「…アデル様、相変わらず殿下の前では活舌がとっ散らかるんですね。戴冠式までは殿下で大丈夫ですよ」
行き場のない右手をわきわきしながら殿下にうながされソファに座る。背後にはマカフィーさん。殿下の後ろにはお兄様。…?
「あの、お兄様は…殿下の従者になられたのですか?このまま王宮でお勤めを?」
「あ、いや…」「その…」
二人そろって挙動が不審である。
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「ドノヴァン王には正妃様…は居なかったんですか?クリフト殿下にも妃がいましたよね?グリーンバルトに赴いたのは実兄って聞きましたよ?」
「…母は私を産んで半年ほどで身罷られた…ご病気だったと聞いているよ…それ以来、王、いや父は妃を持たなかった。寝所に誰呉れとなく連れ込まれることはあったようだが…」
「あ…ごめんなさい…」
「いや、構わないよ。王家の者にとって親子の情などあまり感じぬものだからね。存命だったとしてもどれほど関りがあったかわからぬよ」
「じ、じゃぁ皇太子妃さまは…?」
「妃は此度の刷新において粛清の対象になってしまった…気の毒ではあるが…離縁の上高位貴族専用の収容塔へ収監された。」
「……マジか……」
そうこうしてたらグラナダ様がお父様に連れられてやってきた。背後に今は無いはずの黒いオーラを背負って。
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