イケメン大好きドルオタは異世界でも推し活する

kozzy

文字の大きさ
159 / 247
決断の時編

ちいさな決意

しおりを挟む
明日の合唱にむけて衣装合わせをするなんちゃって3兄弟。明日のマーチングは王城スタートでゴール神殿と言うコース。
その神殿で誕生を祝して歌うのがこの三人。ソプラノのキャンディス君、メゾソプラノのコラート君、アルト担当のガトゥ君だ。
場所が神殿だけに用意したのは真っ白なサープリス。聖歌隊が着るローブの事だよ。
おおっ、厳か~。いいんじゃないかな?すごく礼典っぽい。

そのときふっと考えた。

各地の孤児院から歌の好きな子供を集めて…本格的な合唱団を作ったらどうだろう…。合唱団の子供たちは生活の面倒をみてあげて、出番や歌の練習が無い日は勉強とか?大きくなった時の為に大人の劇団とかも考えて…自活の道をひらいてあげられないだろうか?そうしたらいっそうエンターティナメントも充実して、娯楽を増やしたいっていう僕の野望にもピッタリじゃない?

この国の孤児を全部なくすなんてこと僕だけで出来っこないけど…少しでも減らすお役にたてたなら、その分神殿の施しを他の子供にまわせるだろうか?大きなことは出来ないけれど…みんなのおかずが増えたらいいな。

そんな思い付きを隣にいるグラナダ様に呟いてみる。

「とても良いのではないか?宿舎を用意し一般的な就業訓練もさせてはどうだ。バーガンディの町は開発中だ。様々な選択肢を示すが良いだろう」
「そうか、そうだね。さすがグラナダ様…一緒に考えてくれる?」
「うむ。お前の優しい気持ちを形にしようではないか」




王城からマーチングが出発する。沿道にはこの演奏隊列を一目見ようと大勢の人がひしめいている。
懐かしい、屋外イベントの熱気に近い。いいねいいね。
王都の警備兵が魔法で制御してるからロープを張るより安全だ。バーガンディでも真似しよう。

民衆がマーチングに夢中になってる間に裏道を使って陛下たち王室の関係者は神殿に入る。マーチングバンドを迎えるために。

神殿前の広場に向かって正面には陛下とお兄様の豪華なお席が用意されている。
そしてその横に子供数人乗れる程度の台が置いてあって、かすかに聞こえて来たドラムの音を合図に3兄弟がスタンバイ。
陛下を前にマーチング最後の演奏が終わると歓声が沸きあがる。神官様が手を挙げて観衆を鎮めると静かに…それは静かに美しいボーイソプラノが神殿前広場に響き渡った。
遠くの人にもこの透明感のある歌声が行き渡るようちょっとだけ魔法で拡声してあるよ。団体になったら生音だけでいけるかな?

あっという間の数分だったけどみんなの表情をみてたらわかる。特にワイアットお兄様。
目をウルウルさせて感動してる。わかるー。子供の歌声って特別だよね。


ホッとしてたら陰からマカフィーさんに手招きされる。

「どうしたの?何かあった?」
「いえ、陛下のご厚意で急遽広場に集まった子供たちに施しが行われることになりまして」
「うんうん」
「閣下が準備に少々時間がかかるので奥の控えで待つようにと」
「子供たちは?」
「音楽隊に同行しております」

何かあってはいけないので今日アベニアたちは王城で待機してる。
あれ?もしかして今ってチャンス?

「じゃあグラナダ様に、待ってる間水見の鏡見学に行ったって伝えといてくれる?見たらすぐ戻るから」
「いいですけど…一人で行かれるつもりですか?」
「神殿内だよ?それに今日は陛下たちの護衛で騎士様がいっぱいだし」
「それは、まあ…場所はご存じですか?」
「さっき神官さんに聞いておいたから大丈夫」


どうしても今じゃなきゃって思ってたわけじゃないけど、どうせ時間があるなら今のうちに。
何故だか、…一人で行きたい気分だったのだ…。








しおりを挟む
感想 103

あなたにおすすめの小説

【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました

  *  ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。 BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑) 本編完結しました! おまけのお話を時々更新しています。 きーちゃんと皆の動画をつくりました! もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。 インスタ @yuruyu0 絵もあがります Youtube @BL小説動画 プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら! 本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけですー! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

【完結】それ以上近づかないでください。

ぽぽ
BL
「誰がお前のことなんか好きになると思うの?」 地味で冴えない小鳥遊凪は、ずっと憧れていた蓮見馨に勢いで告白してしまう。 するとまさかのOK。夢みたいな日々が始まった……はずだった。 だけど、ある出来事をきっかけに二人の関係はあっけなく終わる。 過去を忘れるために転校した凪は、もう二度と馨と会うことはないと思っていた。 ところが、ひょんなことから再会してしまう。 しかも、久しぶりに会った馨はどこか様子が違っていた。 「今度は、もう離さないから」 「お願いだから、僕にもう近づかないで…」

公爵家の五男坊はあきらめない

三矢由巳
BL
ローテンエルデ王国のレームブルック公爵の妾腹の五男グスタフは公爵領で領民と交流し、気ままに日々を過ごしていた。 生母と生き別れ、父に放任されて育った彼は誰にも期待なんかしない、将来のことはあきらめていると乳兄弟のエルンストに語っていた。 冬至の祭の夜に暴漢に襲われ二人の運命は急変する。 負傷し意識のないエルンストの枕元でグスタフは叫ぶ。 「俺はおまえなしでは生きていけないんだ」 都では次の王位をめぐる政争が繰り広げられていた。 知らぬ間に巻き込まれていたことを知るグスタフ。 生き延びるため、グスタフはエルンストとともに都へ向かう。 あきらめたら待つのは死のみ。

【完結】薄幸文官志望は嘘をつく

七咲陸
BL
サシャ=ジルヴァールは伯爵家の長男として産まれるが、紫の瞳のせいで両親に疎まれ、弟からも蔑まれる日々を送っていた。 忌々しい紫眼と言う両親に幼い頃からサシャに魔道具の眼鏡を強要する。認識阻害がかかったメガネをかけている間は、サシャの顔や瞳、髪色までまるで別人だった。 学園に入学しても、サシャはあらぬ噂をされてどこにも居場所がない毎日。そんな中でもサシャのことを好きだと言ってくれたクラークと言う茶色の瞳を持つ騎士学生に惹かれ、お付き合いをする事に。 しかし、クラークにキスをせがまれ恥ずかしくて逃げ出したサシャは、アーヴィン=イブリックという翠眼を持つ騎士学生にぶつかってしまい、メガネが外れてしまったーーー… 認識阻害魔道具メガネのせいで2人の騎士の間で別人を演じることになった文官学生の恋の話。 全17話 2/28 番外編を更新しました

すべてを奪われた英雄は、

さいはて旅行社
BL
アスア王国の英雄ザット・ノーレンは仲間たちにすべてを奪われた。 隣国の神聖国グルシアの魔物大量発生でダンジョンに潜りラスボスの魔物も討伐できたが、そこで仲間に裏切られ黒い短剣で刺されてしまう。 それでも生き延びてダンジョンから生還したザット・ノーレンは神聖国グルシアで、王子と呼ばれる少年とその世話役のヴィンセントに出会う。 すべてを奪われた英雄が、自分や仲間だった者、これから出会う人々に向き合っていく物語。

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。

巣ごもりオメガは後宮にひそむ【続編完結】

晦リリ@9/10『死に戻りの神子~』発売
BL
後宮で幼馴染でもあるラナ姫の護衛をしているミシュアルは、つがいがいないのに、すでに契約がすんでいる体であるという判定を受けたオメガ。 発情期はあるものの、つがいが誰なのか、いつつがいの契約がなされたのかは本人もわからない。 そんななか、気になる匂いの落とし物を後宮で拾うようになる。 第9回BL小説大賞にて奨励賞受賞→書籍化しました。ありがとうございます。

優秀な婚約者が去った後の世界

月樹《つき》
BL
公爵令嬢パトリシアは婚約者である王太子ラファエル様に会った瞬間、前世の記憶を思い出した。そして、ここが前世の自分が読んでいた小説『光溢れる国であなたと…』の世界で、自分は光の聖女と王太子ラファエルの恋を邪魔する悪役令嬢パトリシアだと…。 パトリシアは前世の知識もフル活用し、幼い頃からいつでも逃げ出せるよう腕を磨き、そして準備が整ったところでこちらから婚約破棄を告げ、母国を捨てた…。 このお話は捨てられた後の王太子ラファエルのお話です。

処理中です...