87 / 225
BLがGLになった日…
しおりを挟む
キョロキョロ「カタリーナ様、今です」
周囲に人も人の目も無いのを確認して呼び寄せると、そこに出てきたのは丸眼鏡をかけた一人の修道女。
きっとドキドキしているであろう彼女の手を取り素知らぬ顔で裏口を目指す。
職員や業者、つまり患者以外は裏口を使うことになっているからだ。
「エヴァさん休憩?」
「はい。外で食べてきます」
「おや修道女さん。ご苦労さん」ペコ
「……」ペコ
というやり取りを二、三人の職員と交わしながら進む中庭。
本日は休診日、外来がない分いつもより人は少ない。入院患者も祈りを受けるため現在大人しく病室にいる。
ということで、案外すんなり裏口まで到着できた僕たちには神の加護がついてるに違いない。
ダッ「カタリーナ様、見つかりたくないんで少しだけ急ぎますね!」
「え、ええ」
速足でまず向かった先はビアジョッティ邸とかがある下位貴族エリアだ。
ちょうど病院や拘置所などのパブリックな施設をはさんで東側が高位貴族の屋敷がある中心地(突き当たりがお城ね)、西が下位貴族エリア(突き当たりの運河を越えると庶民街ね)となっている。
本物の修道女たちは東に向かうし何よりカタリーナ様をよく知る人に会っては不味い、よってここは西側一択で。
東側の目抜通りが銀座なら西側は原宿…いや、吉祥寺と言えよう(行ったこと無いけど)。とにかく若者ならこっちのほうが楽しい…ような気がする。
「カタリーナ様、ここです。ちょっと待って」
目星をつけてあったある袋小路には事前に着替えを仕込んである。
「ちょっとアッチ向いてて」
「え?キャ!」
パパっと着替える僕にカタリーナ様は目を丸くしている。が、僕は男だし狭い場所で着替えるのはレイヤーなら平常運転だ。
そうして同じ修道女になれば…
レッツゴートゥ、ワンダーランド!!!
「じゃあまずは腹ごしらえと行きましょうか」
「いいのかしらこんな姿で」
「シスターが貴族街に来る日は息抜きの日ってみんな認識してるから大丈夫。むしろ気を使って全力で知らん顔してくれます」
僕も今まで二度ほど通勤中にシスターをお見かけしたことがある。
彼女らはシスターにあるまじき姿でキャッキャしていたが、僕も含めたその場の全員が見て見ぬふりを決め込んでいた。誰にだってストレスの発散は必要である。それが規則の厳しいシスターなら尚のことだ。
「ふふ、ドキドキするわ。供も連れずに街歩きをするなんて…」
「あれはあれでカッコいいですけど。たまにはね」
「イヴァーノもこうして貴族街を楽しんでいるの?」
「僕の行動範囲は庶民街です」
「まあ興味深い…」
「カタリーナ様にはまだ早いかな」
正体を明かしてからの僕たちはフランクな会話を楽しんでいる。今の二人はどこから見ても年若い無邪気なシスターだろう。
「ん?あれは…」
通りの向こうにいるのはセルジオじゃないか。ああ!今日は入り口番でなく市中巡回番の日か…ふーん…
「衛兵さん、お仕事ご苦労さま」
「シスターもご苦労様で…なんだお前k…!? 」
すれ違いざま挨拶しようとして僕に気付いたセルジオはワンテンポ遅れで隣の存在が誰かにもすぐに気が付いたようだ。
彼はあの悪夢のような健康診断のとき、僕の知らないうちに隣の部屋でカタリーナ様から労われていたという話だし、何よりセルジオはフランコより目端が利く。
「カッ!」
シー…
しー…
「…だっ、でっ、…」
美少女二人掛かりの口止めアクションにどうしていいかわからずオロオロするフランコ。
それでも彼は何かを察してコッソリ護衛することにしたようだ。
「へー…」
空気の読める男は出世するっていうし、セルジオはかなり有望株かもしれない。
「ここですここ。ここのスファなんとかっていうケーキが美味しいんですって。パイ生地にリコッタチーズとクリームが入ってるって」
「スフォリアテッリのことね」
「今日は全部僕が奢ります。色々とその…お礼です。遠慮なくどうぞ」
「ありがとうエヴァ。甘えるわね」
だべりながらスイーツを満喫したあとはショッピングの時間だ。
「ここの生地屋はちょっとお高いけど質がいいんですよ。さすが貴族街」
「そうなの?」
「あっちのボタン屋は種類が豊富で重宝してます」
「見てみたいわ」
「ここの雑貨屋はリボンや小さなアクセサリーがいっぱいあります。どれがいいですか?」
「ふふ、ではこのリボンを頂いてもいいかしら」
「じゃあ二本。エヴァとペアリボンです」
「嬉しい!」
カタリーナ様の示す興味のままあちらへこちらへウィンドウショッピングを楽しむ僕たちだが、楽しい時間はあっという間に過ぎていく。
「カタリーナ様。時間的にあと一件ぐらいしか行けないかも…」
「残念ね…では…」
カタリーナ様が最後に行きたがったのはなんと書店だ。
勉強とは強制されればしたく無いものだが出来ないとなるとしたくなるものらしい。
カタリーナ様が手に取るのは法学の本、歴史の本、天文の本、そして残りの時間食い入るように見ていたのが…哲学の本だ。
哲学の本か…お金足りるかな…
なにしろ粗悪な紙の娯楽冊子と違い、今カタリーナ様が手に取っているような専門書はここでも前世でもいいお値段である。プレゼントしたいのはやまやまだが…
「エヴァ、安心なさい。欲しいなどと言わないから…」
ギクッ!「い、いやだなぁ…そんな心配してないですってば」
なるほど。これが王族の観察眼。
だが目が良いのは僕も同じだ。僕の目はさっきから、偶然見かけた鴨ナンバーツー、ディアゴスティーニ氏を視界にとらえている!
ヴィットーレ……ピーン!
カタリーナ様の本でも奢らせるのかって?いいや違うね。
今の僕はイヴでなくエヴァだし、ヴィットーレをカタリーナ様脱走に巻き込むのはさすがにリスクが高い。
僕はいつも持ち歩いている筆記用具で三行ほどのメモを書くと、店主に「あとであの貴公子に渡してほしい」とお願いして店を後にした。
さて、ここは行きにも寄った袋小路。僕がナースに戻るとマジックタイムは終わりを告げる。
「とても楽しかったわ。良い経験をありがとうエヴァ」
「いいえどういたしまして。でも追加の奇蹟はまた今度」
「まあ楽しみね」
帰還の計画は脱出よりイージーである。
庭に落とし物をしたシスターを案内した、という体で二人そろって中庭に戻り、探し物するふりをしてカタリーナ様は垣根の向こう側へ移動し待機。
その後僕は特別病棟へ戻り、「差し入れをお持ちしました」の名目で(カフェで買ってきた)モニカさんと護衛の注意を引く。その間にカタリーナ様は急いで部屋へと戻り着替えるってわけ。
時刻は三時半。すべては計画通り。
病院の近くまで来た時、それまで陰に徹していたセルジオが僕たちに声をかける。
「エヴァ、ここまで来たら待っててやる。早くしろよ」
「え、ホント?分かった」
「今夜は美味しい食事を期待していいよな?」
「もちろん!」
そして声掛けはもう一人にも…
「カタ、…シスター」
「…何かしら衛兵さん」
「これを」
「髪留め?」
「安物ですが冒険の記念に」
「まあ!」
「ブルボン王国へ行かれても今日のことを思い出せば笑えましょう」
「…そう、そうね。今日のことはけして忘れないわ。衛兵さん、いいえセルジオ。あなたが何も言わずお護り下さったこと…心より感謝します」
こうして…
無事部屋へと戻ったカタリーナ様の、たった三時間の冒険は終わりを告げたのだ…
周囲に人も人の目も無いのを確認して呼び寄せると、そこに出てきたのは丸眼鏡をかけた一人の修道女。
きっとドキドキしているであろう彼女の手を取り素知らぬ顔で裏口を目指す。
職員や業者、つまり患者以外は裏口を使うことになっているからだ。
「エヴァさん休憩?」
「はい。外で食べてきます」
「おや修道女さん。ご苦労さん」ペコ
「……」ペコ
というやり取りを二、三人の職員と交わしながら進む中庭。
本日は休診日、外来がない分いつもより人は少ない。入院患者も祈りを受けるため現在大人しく病室にいる。
ということで、案外すんなり裏口まで到着できた僕たちには神の加護がついてるに違いない。
ダッ「カタリーナ様、見つかりたくないんで少しだけ急ぎますね!」
「え、ええ」
速足でまず向かった先はビアジョッティ邸とかがある下位貴族エリアだ。
ちょうど病院や拘置所などのパブリックな施設をはさんで東側が高位貴族の屋敷がある中心地(突き当たりがお城ね)、西が下位貴族エリア(突き当たりの運河を越えると庶民街ね)となっている。
本物の修道女たちは東に向かうし何よりカタリーナ様をよく知る人に会っては不味い、よってここは西側一択で。
東側の目抜通りが銀座なら西側は原宿…いや、吉祥寺と言えよう(行ったこと無いけど)。とにかく若者ならこっちのほうが楽しい…ような気がする。
「カタリーナ様、ここです。ちょっと待って」
目星をつけてあったある袋小路には事前に着替えを仕込んである。
「ちょっとアッチ向いてて」
「え?キャ!」
パパっと着替える僕にカタリーナ様は目を丸くしている。が、僕は男だし狭い場所で着替えるのはレイヤーなら平常運転だ。
そうして同じ修道女になれば…
レッツゴートゥ、ワンダーランド!!!
「じゃあまずは腹ごしらえと行きましょうか」
「いいのかしらこんな姿で」
「シスターが貴族街に来る日は息抜きの日ってみんな認識してるから大丈夫。むしろ気を使って全力で知らん顔してくれます」
僕も今まで二度ほど通勤中にシスターをお見かけしたことがある。
彼女らはシスターにあるまじき姿でキャッキャしていたが、僕も含めたその場の全員が見て見ぬふりを決め込んでいた。誰にだってストレスの発散は必要である。それが規則の厳しいシスターなら尚のことだ。
「ふふ、ドキドキするわ。供も連れずに街歩きをするなんて…」
「あれはあれでカッコいいですけど。たまにはね」
「イヴァーノもこうして貴族街を楽しんでいるの?」
「僕の行動範囲は庶民街です」
「まあ興味深い…」
「カタリーナ様にはまだ早いかな」
正体を明かしてからの僕たちはフランクな会話を楽しんでいる。今の二人はどこから見ても年若い無邪気なシスターだろう。
「ん?あれは…」
通りの向こうにいるのはセルジオじゃないか。ああ!今日は入り口番でなく市中巡回番の日か…ふーん…
「衛兵さん、お仕事ご苦労さま」
「シスターもご苦労様で…なんだお前k…!? 」
すれ違いざま挨拶しようとして僕に気付いたセルジオはワンテンポ遅れで隣の存在が誰かにもすぐに気が付いたようだ。
彼はあの悪夢のような健康診断のとき、僕の知らないうちに隣の部屋でカタリーナ様から労われていたという話だし、何よりセルジオはフランコより目端が利く。
「カッ!」
シー…
しー…
「…だっ、でっ、…」
美少女二人掛かりの口止めアクションにどうしていいかわからずオロオロするフランコ。
それでも彼は何かを察してコッソリ護衛することにしたようだ。
「へー…」
空気の読める男は出世するっていうし、セルジオはかなり有望株かもしれない。
「ここですここ。ここのスファなんとかっていうケーキが美味しいんですって。パイ生地にリコッタチーズとクリームが入ってるって」
「スフォリアテッリのことね」
「今日は全部僕が奢ります。色々とその…お礼です。遠慮なくどうぞ」
「ありがとうエヴァ。甘えるわね」
だべりながらスイーツを満喫したあとはショッピングの時間だ。
「ここの生地屋はちょっとお高いけど質がいいんですよ。さすが貴族街」
「そうなの?」
「あっちのボタン屋は種類が豊富で重宝してます」
「見てみたいわ」
「ここの雑貨屋はリボンや小さなアクセサリーがいっぱいあります。どれがいいですか?」
「ふふ、ではこのリボンを頂いてもいいかしら」
「じゃあ二本。エヴァとペアリボンです」
「嬉しい!」
カタリーナ様の示す興味のままあちらへこちらへウィンドウショッピングを楽しむ僕たちだが、楽しい時間はあっという間に過ぎていく。
「カタリーナ様。時間的にあと一件ぐらいしか行けないかも…」
「残念ね…では…」
カタリーナ様が最後に行きたがったのはなんと書店だ。
勉強とは強制されればしたく無いものだが出来ないとなるとしたくなるものらしい。
カタリーナ様が手に取るのは法学の本、歴史の本、天文の本、そして残りの時間食い入るように見ていたのが…哲学の本だ。
哲学の本か…お金足りるかな…
なにしろ粗悪な紙の娯楽冊子と違い、今カタリーナ様が手に取っているような専門書はここでも前世でもいいお値段である。プレゼントしたいのはやまやまだが…
「エヴァ、安心なさい。欲しいなどと言わないから…」
ギクッ!「い、いやだなぁ…そんな心配してないですってば」
なるほど。これが王族の観察眼。
だが目が良いのは僕も同じだ。僕の目はさっきから、偶然見かけた鴨ナンバーツー、ディアゴスティーニ氏を視界にとらえている!
ヴィットーレ……ピーン!
カタリーナ様の本でも奢らせるのかって?いいや違うね。
今の僕はイヴでなくエヴァだし、ヴィットーレをカタリーナ様脱走に巻き込むのはさすがにリスクが高い。
僕はいつも持ち歩いている筆記用具で三行ほどのメモを書くと、店主に「あとであの貴公子に渡してほしい」とお願いして店を後にした。
さて、ここは行きにも寄った袋小路。僕がナースに戻るとマジックタイムは終わりを告げる。
「とても楽しかったわ。良い経験をありがとうエヴァ」
「いいえどういたしまして。でも追加の奇蹟はまた今度」
「まあ楽しみね」
帰還の計画は脱出よりイージーである。
庭に落とし物をしたシスターを案内した、という体で二人そろって中庭に戻り、探し物するふりをしてカタリーナ様は垣根の向こう側へ移動し待機。
その後僕は特別病棟へ戻り、「差し入れをお持ちしました」の名目で(カフェで買ってきた)モニカさんと護衛の注意を引く。その間にカタリーナ様は急いで部屋へと戻り着替えるってわけ。
時刻は三時半。すべては計画通り。
病院の近くまで来た時、それまで陰に徹していたセルジオが僕たちに声をかける。
「エヴァ、ここまで来たら待っててやる。早くしろよ」
「え、ホント?分かった」
「今夜は美味しい食事を期待していいよな?」
「もちろん!」
そして声掛けはもう一人にも…
「カタ、…シスター」
「…何かしら衛兵さん」
「これを」
「髪留め?」
「安物ですが冒険の記念に」
「まあ!」
「ブルボン王国へ行かれても今日のことを思い出せば笑えましょう」
「…そう、そうね。今日のことはけして忘れないわ。衛兵さん、いいえセルジオ。あなたが何も言わずお護り下さったこと…心より感謝します」
こうして…
無事部屋へと戻ったカタリーナ様の、たった三時間の冒険は終わりを告げたのだ…
1,167
あなたにおすすめの小説
溺愛の加速が尋常じゃない!?~味方作りに全振りしたら兄たちに溺愛されました~
液体猫(299)
BL
毎日投稿だけど時間は不定期
【《血の繋がりは"絶対"ではない。》この言葉を胸にクリスがひたすら愛され、大好きな兄と暮らす】
アルバディア王国の第五皇子クリスは冤罪によって処刑されてしまう。
次に目を覚ましたとき、九年前へと戻っていた。
巻き戻す前の世界とは異なるけれど同じ場所で、クリスは生き残るために知恵を振り絞る。
かわいい末っ子が過保護な兄たちに可愛がられ、溺愛されていく。
やり直しもほどほどに。罪を着せた者への復讐はついで。そんな気持ちで新たな人生を謳歌する、コミカル&シリアスなハッピーエンド確定物語。
主人公は後に18歳へと成長します(*・ω・)*_ _)ペコリ
⚠️濡れ場のサブタイトルに*のマークがついてます。冒頭のみ重い展開あり。それ以降はコミカルでほのぼの✌
⚠️本格的な塗れ場シーンは三章(18歳になって)からとなります。
お前らの目は節穴か?BLゲーム主人公の従者になりました!
MEIKO
BL
本編完結しています。お直し中。第12回BL大賞奨励賞いただきました。
僕、エリオット・アノーは伯爵家嫡男の身分を隠して公爵家令息のジュリアス・エドモアの従者をしている。事の発端は十歳の時…家族から虐げられていた僕は、我慢の限界で田舎の領地から家を出て来た。もう二度と戻る事はないと己の身分を捨て、心機一転王都へやって来たものの、現実は厳しく死にかける僕。薄汚い格好でフラフラと彷徨っている所を救ってくれたのが完璧貴公子ジュリアスだ。だけど初めて会った時、不思議な感覚を覚える。えっ、このジュリアスって人…会ったことなかったっけ?その瞬間突然閃く!
「ここって…もしかして、BLゲームの世界じゃない?おまけに僕の最愛の推し〜ジュリアス様!」
知らぬ間にBLゲームの中の名も無き登場人物に転生してしまっていた僕は、命の恩人である坊ちゃまを幸せにしようと奔走する。そして大好きなゲームのイベントも近くで楽しんじゃうもんね〜ワックワク!
だけど何で…全然シナリオ通りじゃないんですけど。坊ちゃまってば、僕のこと大好き過ぎない?
※貴族的表現を使っていますが、別の世界です。ですのでそれにのっとっていない事がありますがご了承下さい。
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
婚約破棄された婚活オメガの憂鬱な日々
月歌(ツキウタ)
BL
運命の番と巡り合う確率はとても低い。なのに、俺の婚約者のアルファが運命の番と巡り合ってしまった。運命の番が出逢った場合、二人が結ばれる措置として婚約破棄や離婚することが認められている。これは国の法律で、婚約破棄または離婚された人物には一生一人で生きていけるだけの年金が支給される。ただし、運命の番となった二人に関わることは一生禁じられ、破れば投獄されることも。
俺は年金をもらい実家暮らししている。だが、一人で暮らすのは辛いので婚活を始めることにした。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
悪役令息上等です。悪の華は可憐に咲き誇る
竜鳴躍
BL
異性間でも子どもが産まれにくくなった世界。
子どもは魔法の力を借りて同性間でも産めるようになったため、性別に関係なく結婚するようになった世界。
ファーマ王国のアレン=ファーメット公爵令息は、白銀に近い髪に真っ赤な瞳、真っ白な肌を持つ。
神秘的で美しい姿に王子に見初められた彼は公爵家の長男でありながら唯一の王子の婚約者に選ばれてしまった。どこに行くにも欠かせない大きな日傘。日に焼けると爛れてしまいかねない皮膚。
公爵家は両親とも黒髪黒目であるが、彼一人が色が違う。
それは彼が全てアルビノだったからなのに、成長した教養のない王子は、アレンを魔女扱いした上、聖女らしき男爵令嬢に現を抜かして婚約破棄の上スラム街に追放してしまう。
だが、王子は知らない。
アレンにも王位継承権があることを。
従者を一人連れてスラムに行ったアレンは、イケメンでスパダリな従者に溺愛されながらスラムを改革していって……!?
*誤字報告ありがとうございます!
*カエサル=プレート 修正しました。
悪役令嬢は永眠しました
詩海猫(8/29書籍発売)
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」
長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。
だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。
ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」
*思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m
[離婚宣告]平凡オメガは結婚式当日にアルファから離婚されたのに反撃できません
月歌(ツキウタ)
BL
結婚式の当日に平凡オメガはアルファから離婚を切り出された。お色直しの衣装係がアルファの運命の番だったから、離婚してくれって酷くない?
☆表紙絵
AIピカソとAIイラストメーカーで作成しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる