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二人はそれぞれ会議中
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イヴの〝コスサミ”開催宣言が生み出したもの、それは何も人々の娯楽に対する興味だけではない。
彼らはサルディーニャ王室主催の〝ファッションショー”勝者であるイヴァーノの仕掛けたもう一つの催し、〝仮装の頂き”見たさにアスタリアまでの陸路を模索し始めたのだ。
そして結果、あの山々を超える馬車の通れぬ険しい道、通れたとしてとかく悪路のそれらを整備しなければ、どうあっても内陸の行程は厳しい、そのような結論に達したようだ。
だが全ての国が海路を使える訳ではない…
そこで諦める彼らだろうか。答えは否だ。
今ここに集うのは大陸中の重鎮たち。
地位と権力、そして財力のある支配者階級とは「なければ切り開けばよい」そのようにに考えが及ぶものだ。
折よく顔ぶれの揃った貴重な機会。彼らは各々の国からアスタリアまでの山道を、馬車の通れる整備された道に拡張、ところによっては山中でなく山麓へと路を移し、国と国とを繋ぐ一本の交易路となす、その試案を作り上げた。
これはアスタリア側の代表として話し合いの場に同席されたカタリーナ姫殿下から伺った確かな話だ。
そして今回未来訪となるアスタリア周辺の貧国には、見返りありきの寄付として資金援助を持ちかけるらしい。
見返りは向こう何年分かの入国税。恐らくこの申し出を彼らは受けるだろう。貧国側にほとんど不利な点はない。
明日にはアスタリアへと戻られるカタリーナ姫殿下と、アレクサ様、ルイージへの伝達事項を確認し合う最中、姫は笑みをこらえきれない。
クス「お兄様の祝賀に来たつもりが…アスタリアの祝賀になってしまったわ」
「まったくだ。もっとも困難と思われた問題までもが解消に至るとは…まだ信じられない」
「これはアスタリアにとって非常に悩ましい問題でしたものね。お義母様、ルイージ様もお喜びになるわ」
「喜ぶ前にさぞ驚かれることだろう。「王太子の婚姻式典で一体何が起きたのか!」とね」
「ルイージ様はこの場に居られなかったことをさぞ悔しがるでしょうね、ホホホ」
「違いない、ハハハ」
パンクラツィオ殿をアスタリアへと派兵した奇跡のような流れ。今回のこれはあれに匹敵するものだ。それは姫殿下も同感なのだろう。
「彼は天才なのかしら?それとも奇才なのかしら?これだけの手腕を見せながら、方やアスタリアとアンシュルスを間違えたり…」
「彼は神が私に遣わした幸運の妖精シェナだよ。私はそう思っている」
「まあ!」
------------------------
マッティオ氏とのコスサミに向けた連日の打ち合わせは、日を追うごと大変な事になっている。
何故なら、王様から祭りの告知を命じられた各国首脳が、コスサミに先駆けて本物のサミットを開催してしまったからだ。
「どうやら内陸部の国は共同事業として山麓に整備された道を拓くようですな」
「えっ…」
「貧国へも山道開通への支援をするとか」
あっ…これアレクサ様が若夫婦に講義してたやつ…スゲー…
この時作られた交易路こそが後年『ビアジョッティの聖地巡礼』と呼ばれることになるのだが、その中の一つに何故アンシュルス公国があるのか…黒歴史だからマジで止めて欲しい…つか、誰だ!バラしたの!
それはさておき、このインフラ整備はすでに何か国も巻き込んだ巨大プロジェクト、おおごとじゃないか!
「となるとイヴァーノ様。皆が期待するのは庶民参加の祭りだけではありますまい」
「んー、わかりました。僕の夏服コレクションも富裕層向けに開催しましょう」
コスプレだけに注力したかったが、これもやむなし…
因みに今回のコレクションは秋冬物だ。コレクションとは夏に冬物、冬に夏物、というのが前世の常識だが、如何せん。冬の馬車移動は大変なので春コレで発表するなら夏物ってわけ。
さて、そんな感じでバタバタと二週間ほどたっただろうか…
「えー、カタリーナ様もう帰っちゃうんですか?」
「ええ。早急に話し合わなければならないことがたくさんあるの」
「それってフラヴィオと打ち合わせしてたアレとかアレ?」
「ええそうよ。ふふ、イヴァーノ、来春を楽しみにしているわね」
実はよく分かってない…おや?あの柱の陰に居るのは…
「あっ、シェなんとか国の王子殿下」
「うっ、イヴァーノ…」
ギロ「僕の義母に手出したらただじゃ置きませんよ。僕は夫と同い年の男を義父と呼ぶのはごめんですから」
「…わ、わかった」サササ
そんな逃げなくても…
「…イヴァーノ、あなた何したの?」
「え?」
「王族の男性方が皆あなたに怯えているではないの」
「えー?お誘い受けたロイヤル茶会で穏やかにお話ししただけなのにー!」
…ちょっとペネロペ様の件で釘刺したけど。
という訳で、実質大陸一のデザイナーとして名を馳せつつある僕だが、その悪評は大して変わっていない。でも、何度も言うが何も問題はない。
悪役でいてこそ『ドキナイ』のイヴァーノ。これはなくてはならない必要ポジで、僕はいつだって〝イヴァーノ”という〝キャラ”を尊重する。悪役じゃない〝イヴァーノ”なんて〝イヴァーノ”じゃない。なりきってこそのレイヤー!僕はプロフェッショナルだ!
でもパンクラツィオとの接見禁止令だけは取り消しになった。これがあると僕を思うように屋敷へ招けないからだ。
……タランティーノ公爵家の女性陣がね。ふっ!そら見たことか!
パンキーと僕の相性は相変わらずだが、ニコラはあれ以来エヴァを通して服飾サロンマダムとしてのアドバイスをチョイチョイ求めてくる。
「エヴァさぁ~ん、イヴァーノ様にこっちのバッグとこっちのバッグ、どっちがいいか聞いてきてぇ」
こいつよくもヌケヌケと…
「なにこれ試作品?自分で聞けば良いのに。別に教えてくれると思うけど…」
「えぇ~、だってイヴァーノ様怖いんだもん…」
プク「…」
チキンめ。ま、まあ?オリジナルもジェネリックもやらかしてるから当然っちゃ当然か…
「で?聞いてどうするの?」
「そうしたらこのバックに『イヴァーノ様監修』って付けようと思って」
「え?」
ホント面の皮が厚い…
ぶっちゃけニコラは権威が大好きだ。世界一のデザイナーたるイヴァーノの一番弟子、みたいなことを自サロンのキャッチコピーにしたいのだろう。
まあ?もともとニコラを嫌ってたのはイヴァーノであって、僕がムカついてたのはパンクラツィオだし?
…ニコラにイライラする時も無くはないが、むしろ多いが、手のかかる不出来な舎弟が出来たと思えばまあなんとか。
これぞ勝者の余裕!それに…
『イヴァーノ監修』、それ…パンキーが嫌がるやつだからー!大草原不可避ー!
彼らはサルディーニャ王室主催の〝ファッションショー”勝者であるイヴァーノの仕掛けたもう一つの催し、〝仮装の頂き”見たさにアスタリアまでの陸路を模索し始めたのだ。
そして結果、あの山々を超える馬車の通れぬ険しい道、通れたとしてとかく悪路のそれらを整備しなければ、どうあっても内陸の行程は厳しい、そのような結論に達したようだ。
だが全ての国が海路を使える訳ではない…
そこで諦める彼らだろうか。答えは否だ。
今ここに集うのは大陸中の重鎮たち。
地位と権力、そして財力のある支配者階級とは「なければ切り開けばよい」そのようにに考えが及ぶものだ。
折よく顔ぶれの揃った貴重な機会。彼らは各々の国からアスタリアまでの山道を、馬車の通れる整備された道に拡張、ところによっては山中でなく山麓へと路を移し、国と国とを繋ぐ一本の交易路となす、その試案を作り上げた。
これはアスタリア側の代表として話し合いの場に同席されたカタリーナ姫殿下から伺った確かな話だ。
そして今回未来訪となるアスタリア周辺の貧国には、見返りありきの寄付として資金援助を持ちかけるらしい。
見返りは向こう何年分かの入国税。恐らくこの申し出を彼らは受けるだろう。貧国側にほとんど不利な点はない。
明日にはアスタリアへと戻られるカタリーナ姫殿下と、アレクサ様、ルイージへの伝達事項を確認し合う最中、姫は笑みをこらえきれない。
クス「お兄様の祝賀に来たつもりが…アスタリアの祝賀になってしまったわ」
「まったくだ。もっとも困難と思われた問題までもが解消に至るとは…まだ信じられない」
「これはアスタリアにとって非常に悩ましい問題でしたものね。お義母様、ルイージ様もお喜びになるわ」
「喜ぶ前にさぞ驚かれることだろう。「王太子の婚姻式典で一体何が起きたのか!」とね」
「ルイージ様はこの場に居られなかったことをさぞ悔しがるでしょうね、ホホホ」
「違いない、ハハハ」
パンクラツィオ殿をアスタリアへと派兵した奇跡のような流れ。今回のこれはあれに匹敵するものだ。それは姫殿下も同感なのだろう。
「彼は天才なのかしら?それとも奇才なのかしら?これだけの手腕を見せながら、方やアスタリアとアンシュルスを間違えたり…」
「彼は神が私に遣わした幸運の妖精シェナだよ。私はそう思っている」
「まあ!」
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マッティオ氏とのコスサミに向けた連日の打ち合わせは、日を追うごと大変な事になっている。
何故なら、王様から祭りの告知を命じられた各国首脳が、コスサミに先駆けて本物のサミットを開催してしまったからだ。
「どうやら内陸部の国は共同事業として山麓に整備された道を拓くようですな」
「えっ…」
「貧国へも山道開通への支援をするとか」
あっ…これアレクサ様が若夫婦に講義してたやつ…スゲー…
この時作られた交易路こそが後年『ビアジョッティの聖地巡礼』と呼ばれることになるのだが、その中の一つに何故アンシュルス公国があるのか…黒歴史だからマジで止めて欲しい…つか、誰だ!バラしたの!
それはさておき、このインフラ整備はすでに何か国も巻き込んだ巨大プロジェクト、おおごとじゃないか!
「となるとイヴァーノ様。皆が期待するのは庶民参加の祭りだけではありますまい」
「んー、わかりました。僕の夏服コレクションも富裕層向けに開催しましょう」
コスプレだけに注力したかったが、これもやむなし…
因みに今回のコレクションは秋冬物だ。コレクションとは夏に冬物、冬に夏物、というのが前世の常識だが、如何せん。冬の馬車移動は大変なので春コレで発表するなら夏物ってわけ。
さて、そんな感じでバタバタと二週間ほどたっただろうか…
「えー、カタリーナ様もう帰っちゃうんですか?」
「ええ。早急に話し合わなければならないことがたくさんあるの」
「それってフラヴィオと打ち合わせしてたアレとかアレ?」
「ええそうよ。ふふ、イヴァーノ、来春を楽しみにしているわね」
実はよく分かってない…おや?あの柱の陰に居るのは…
「あっ、シェなんとか国の王子殿下」
「うっ、イヴァーノ…」
ギロ「僕の義母に手出したらただじゃ置きませんよ。僕は夫と同い年の男を義父と呼ぶのはごめんですから」
「…わ、わかった」サササ
そんな逃げなくても…
「…イヴァーノ、あなた何したの?」
「え?」
「王族の男性方が皆あなたに怯えているではないの」
「えー?お誘い受けたロイヤル茶会で穏やかにお話ししただけなのにー!」
…ちょっとペネロペ様の件で釘刺したけど。
という訳で、実質大陸一のデザイナーとして名を馳せつつある僕だが、その悪評は大して変わっていない。でも、何度も言うが何も問題はない。
悪役でいてこそ『ドキナイ』のイヴァーノ。これはなくてはならない必要ポジで、僕はいつだって〝イヴァーノ”という〝キャラ”を尊重する。悪役じゃない〝イヴァーノ”なんて〝イヴァーノ”じゃない。なりきってこそのレイヤー!僕はプロフェッショナルだ!
でもパンクラツィオとの接見禁止令だけは取り消しになった。これがあると僕を思うように屋敷へ招けないからだ。
……タランティーノ公爵家の女性陣がね。ふっ!そら見たことか!
パンキーと僕の相性は相変わらずだが、ニコラはあれ以来エヴァを通して服飾サロンマダムとしてのアドバイスをチョイチョイ求めてくる。
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こいつよくもヌケヌケと…
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「で?聞いてどうするの?」
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「え?」
ホント面の皮が厚い…
ぶっちゃけニコラは権威が大好きだ。世界一のデザイナーたるイヴァーノの一番弟子、みたいなことを自サロンのキャッチコピーにしたいのだろう。
まあ?もともとニコラを嫌ってたのはイヴァーノであって、僕がムカついてたのはパンクラツィオだし?
…ニコラにイライラする時も無くはないが、むしろ多いが、手のかかる不出来な舎弟が出来たと思えばまあなんとか。
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