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仕込みは上々
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僕のアスタリアにおける〝コスサミ”開催宣言によりアスタリアは現在大わらわだ。
親子関係になったアスタリアとサルディーニャは鳩を交わしている。
実はその鳩…コレッティ家も数十羽交わしている。(王宮は百羽単位で飼ってるんだよ)
これはフラヴィオとペネロペ様、もしくはルイージ君との、いわゆるホットラインだ。
政に関係しない個人的なやり取りは主にこの鳩で行われる。と言っても数がないので使用は緊急時に限られるが。
お針子の窮状はそのホットラインで伝えられた。早ければ一か月くらいで人手は到着するだろう。
今回の募集は専属お針子である。なので性格がよく勤勉、それが受け入れの条件。僕はカタリーナ様の選定眼を全面的に信頼している。
さて、この冬を越えたらコスサミになるわけだが…
コスサミの日程は三日間、初日がBKDの初舞台にしてコスサミ大会、そしてニ日目がコスサミ大会の結果発表と景品授与。
最終日がイヴァーノ・モードの春コレである。
闘技場周辺は国内外から集まった露店商の屋台で埋め尽くされる予定だ。
他にも貴族地区は他国の裕福な貴族のために売り物の準備に余念がないし、庶民地区もなだれ込む一般旅行客のために民泊の準備は抜かりない。
これは一私人の思い付きによるささやかな企画でしかないというのに、アレクサ様はカステーラから可能な限りの物資をかき集め、国営行事並みに力を注いでくれているらしい。
サルディーニャの高速船、そして交易路の中継乗合馬車により、一般人の足回りもかなり時間短縮されている。補足だが中継馬車とは飛脚の馬車版であり、これによりサルディーニャの一番遠いとこからアスタリアまでの山側ルートでさえも、一か月くらいの日程になったらしい。(高速船は二週間だって。高いけど)
さて、僕はエヴァちゃん引退に向け、着々と仕込みを行っている。
アイドル足るもの最後まで夢を見させてなんぼ。少なくとも「結婚して引退しまーす」とかやらかすつもりはない。
「おや?エヴァちゃん、最近元気がないね、どうしたんだい?」
「もしや…!私たちがBKDに現を抜かしているからかい?」
「違いますよ。むしろ僕も彼女たちのことは全力で応援してます。因みに僕の推しはロシオです」
「ロシーナちゃん!彼はいい!実にいい!」
ここで説明しておこう。彼ら男の娘にはイメージを損なわないよう女性名のステージネームが与えられている。
彼らは舞台以外で女装するわけではないが(ルーカス除く)、これもまたイメージ戦力みたいなものである。
ルーカスはルキーナ、ロシオはロシーナ、ジーノはジーナ、アマート、ベニート、 クレートはアマータ、ベニータ、クレータだ。
「じゃあどうしたのかな?」
「実は実家のおじいちゃんがいよいよダメで…」
ロデじいは昨日も同じ話を五回くらいしていた。記憶機能がもうダメかもしれない…
「エヴァちゃん…それは辛いね…」
「いいんです。覚悟はしてましたから。でも弟たちが独り立ちし始めたから仕送りは楽になったんですよ」
リコもルイージ君ももう居ないしね…シンミリ…
とまあ、こんな感じでいつか来るその日のための小ネタを仕込んでいる。
問題はこっち。…天下の王太子。アマーディオ王太子殿下様だ!
僕はずっと悩んでいた。
キレイな思い出を残してキレイにフェイドアウトしようか…、はたまた全てをネタ晴らししてぎゃふんと言わせて辞めようか…
だがエヴァとして親交を続けたこの一年半、いや、すでに二年か…。
僕にわかったのは、アマーディオは公明正大、立派な王子様だっていうこと。チャラいけど。ぎゃふんといわせるのは如何なものか。愛人になれって言われたけど。
なんだかんだで彼は一度もイヴァーノのことを悪く言わなかった。苦手とは言ったけど。フラヴィオ曰くパンクラツィオが僕をこき下ろそうとした時には嗜めてもいたそうだし、時々病院のVIPルームで休憩する以外はとても真面目な公務っぷりで…マイナス要素がほどんどない。軟派以外。
うーん、悩む…
と言うことで、ある決意を胸に訪れた王城。
接近禁止命令のない僕は、名門コレッティ的にもフラヴィオの妻的にも王城の出入りに関して割とフリーだ。
この日の勉強会にはパンクラツィオもいる。そう。僕のダンディスーツを身に付けて…
「イヴ…今日はどうしたのだい。いきなり迎えに来るなど珍しい」
「えー?愛する夫を迎えに来るついでにパンクラツィオのカッコいいスーツ姿でも眺めようかと思って」
お分かりだろうか?あのファッションショー以来、僕からパンクラツィオの敬称が抜けていることに。そしてそれを今では誰も突っ込まないことに。
「いちいち癇に障るやつだ!」
「よく似合ってますよ」
いやほんとに。
「…悪いが私は先に帰らせてもらう」
あれほどトゲトゲしかったパンクラツィオだが、あのファッションショー以来毒気が抜けたようだ。どうも僕は〝天敵”から〝関わりたくない人物”に格上げされたようだ。
けどダンディスーツを着るパンキーは満更でもなさそうだ。はっきり言えばいいのに。「気に入った」って。
だって皆様お気づきだろうか?約束の着用期間はとうに過ぎていることを。
「まーまー。ファッションショーで決着もついたことだし過去は水に流して仲良くしましょうよ。ほらお土産」ガサ
「なんだこれは…」
「パンクラツィオの好きな豪華で派手めの隊服です」
バサッ!「…悪くない…」
ニヤリ「パンクラツィオのが赤、他の隊員は緑、とりあえず5着あります」
「何のつもりだ…」
「お詫びの印です。まあ…いろいろと」
「ほう?」
ふっ、奴は知らない…。これが某、U.C.0079に公国となったとあるサイド3の軍服だとは…。赤い彗星のパンキー…
「いいだろう。これがお前の謝辞だというなら受け取ってやる」
「いくらでも謝るから着て見せて。今すぐ。ここで」
パンキーにある日思いついたこのコスをさせるためならちんけなプライドなど…
「何⁉ …何を企んでいる…」
「人聞きの悪い…僕は大人の階段を上ったんですよ」
フラヴィオと一緒に。あ、意味違った。テヘ☆
「パンクラツィオ。イヴァーノがここまで折れているんだ。君も大人になれ」
アマーディオ…大人どころか子供心満載ですが何か?
「仕方がない。しばし待て」
そして十分後…
「おおっ!」
「良く似合うじゃないかパンクラツィオ!」
ジィィ…ン…思った通りだ。ブロンドの髪も某アズナブルみたいで…ああ…ヘッドギアみたいな仮面が欲しい…
ご満悦な僕はアマーディオの従者にお茶とお菓子を催促しどっかりと腰を据えた。その様子にパンクラツィオ、そしていつメンであるエミリオ氏、マリオ氏は「そろそろお開きにしよう」と帰って行って…そこに残るはフラヴィオ。そしてアマーディオのみ…
「さて。何の用かなイヴァーノ。話があるのだろう?」
「お気づきでしたか」
「まあね」
「イヴ。殿下に話とは一体何だい」
「フラヴィオ…エヴァのことですよ」
はっ、っと息をのむフラヴィオ。フラヴィオにも僕の決心と覚悟は伝わったのだろう。
「エヴァ…?エヴァがどうかしたのかい?」
スー「アマーディオ殿下。エヴァから手紙を預かっています」
トゥビーコンティニュー…
親子関係になったアスタリアとサルディーニャは鳩を交わしている。
実はその鳩…コレッティ家も数十羽交わしている。(王宮は百羽単位で飼ってるんだよ)
これはフラヴィオとペネロペ様、もしくはルイージ君との、いわゆるホットラインだ。
政に関係しない個人的なやり取りは主にこの鳩で行われる。と言っても数がないので使用は緊急時に限られるが。
お針子の窮状はそのホットラインで伝えられた。早ければ一か月くらいで人手は到着するだろう。
今回の募集は専属お針子である。なので性格がよく勤勉、それが受け入れの条件。僕はカタリーナ様の選定眼を全面的に信頼している。
さて、この冬を越えたらコスサミになるわけだが…
コスサミの日程は三日間、初日がBKDの初舞台にしてコスサミ大会、そしてニ日目がコスサミ大会の結果発表と景品授与。
最終日がイヴァーノ・モードの春コレである。
闘技場周辺は国内外から集まった露店商の屋台で埋め尽くされる予定だ。
他にも貴族地区は他国の裕福な貴族のために売り物の準備に余念がないし、庶民地区もなだれ込む一般旅行客のために民泊の準備は抜かりない。
これは一私人の思い付きによるささやかな企画でしかないというのに、アレクサ様はカステーラから可能な限りの物資をかき集め、国営行事並みに力を注いでくれているらしい。
サルディーニャの高速船、そして交易路の中継乗合馬車により、一般人の足回りもかなり時間短縮されている。補足だが中継馬車とは飛脚の馬車版であり、これによりサルディーニャの一番遠いとこからアスタリアまでの山側ルートでさえも、一か月くらいの日程になったらしい。(高速船は二週間だって。高いけど)
さて、僕はエヴァちゃん引退に向け、着々と仕込みを行っている。
アイドル足るもの最後まで夢を見させてなんぼ。少なくとも「結婚して引退しまーす」とかやらかすつもりはない。
「おや?エヴァちゃん、最近元気がないね、どうしたんだい?」
「もしや…!私たちがBKDに現を抜かしているからかい?」
「違いますよ。むしろ僕も彼女たちのことは全力で応援してます。因みに僕の推しはロシオです」
「ロシーナちゃん!彼はいい!実にいい!」
ここで説明しておこう。彼ら男の娘にはイメージを損なわないよう女性名のステージネームが与えられている。
彼らは舞台以外で女装するわけではないが(ルーカス除く)、これもまたイメージ戦力みたいなものである。
ルーカスはルキーナ、ロシオはロシーナ、ジーノはジーナ、アマート、ベニート、 クレートはアマータ、ベニータ、クレータだ。
「じゃあどうしたのかな?」
「実は実家のおじいちゃんがいよいよダメで…」
ロデじいは昨日も同じ話を五回くらいしていた。記憶機能がもうダメかもしれない…
「エヴァちゃん…それは辛いね…」
「いいんです。覚悟はしてましたから。でも弟たちが独り立ちし始めたから仕送りは楽になったんですよ」
リコもルイージ君ももう居ないしね…シンミリ…
とまあ、こんな感じでいつか来るその日のための小ネタを仕込んでいる。
問題はこっち。…天下の王太子。アマーディオ王太子殿下様だ!
僕はずっと悩んでいた。
キレイな思い出を残してキレイにフェイドアウトしようか…、はたまた全てをネタ晴らししてぎゃふんと言わせて辞めようか…
だがエヴァとして親交を続けたこの一年半、いや、すでに二年か…。
僕にわかったのは、アマーディオは公明正大、立派な王子様だっていうこと。チャラいけど。ぎゃふんといわせるのは如何なものか。愛人になれって言われたけど。
なんだかんだで彼は一度もイヴァーノのことを悪く言わなかった。苦手とは言ったけど。フラヴィオ曰くパンクラツィオが僕をこき下ろそうとした時には嗜めてもいたそうだし、時々病院のVIPルームで休憩する以外はとても真面目な公務っぷりで…マイナス要素がほどんどない。軟派以外。
うーん、悩む…
と言うことで、ある決意を胸に訪れた王城。
接近禁止命令のない僕は、名門コレッティ的にもフラヴィオの妻的にも王城の出入りに関して割とフリーだ。
この日の勉強会にはパンクラツィオもいる。そう。僕のダンディスーツを身に付けて…
「イヴ…今日はどうしたのだい。いきなり迎えに来るなど珍しい」
「えー?愛する夫を迎えに来るついでにパンクラツィオのカッコいいスーツ姿でも眺めようかと思って」
お分かりだろうか?あのファッションショー以来、僕からパンクラツィオの敬称が抜けていることに。そしてそれを今では誰も突っ込まないことに。
「いちいち癇に障るやつだ!」
「よく似合ってますよ」
いやほんとに。
「…悪いが私は先に帰らせてもらう」
あれほどトゲトゲしかったパンクラツィオだが、あのファッションショー以来毒気が抜けたようだ。どうも僕は〝天敵”から〝関わりたくない人物”に格上げされたようだ。
けどダンディスーツを着るパンキーは満更でもなさそうだ。はっきり言えばいいのに。「気に入った」って。
だって皆様お気づきだろうか?約束の着用期間はとうに過ぎていることを。
「まーまー。ファッションショーで決着もついたことだし過去は水に流して仲良くしましょうよ。ほらお土産」ガサ
「なんだこれは…」
「パンクラツィオの好きな豪華で派手めの隊服です」
バサッ!「…悪くない…」
ニヤリ「パンクラツィオのが赤、他の隊員は緑、とりあえず5着あります」
「何のつもりだ…」
「お詫びの印です。まあ…いろいろと」
「ほう?」
ふっ、奴は知らない…。これが某、U.C.0079に公国となったとあるサイド3の軍服だとは…。赤い彗星のパンキー…
「いいだろう。これがお前の謝辞だというなら受け取ってやる」
「いくらでも謝るから着て見せて。今すぐ。ここで」
パンキーにある日思いついたこのコスをさせるためならちんけなプライドなど…
「何⁉ …何を企んでいる…」
「人聞きの悪い…僕は大人の階段を上ったんですよ」
フラヴィオと一緒に。あ、意味違った。テヘ☆
「パンクラツィオ。イヴァーノがここまで折れているんだ。君も大人になれ」
アマーディオ…大人どころか子供心満載ですが何か?
「仕方がない。しばし待て」
そして十分後…
「おおっ!」
「良く似合うじゃないかパンクラツィオ!」
ジィィ…ン…思った通りだ。ブロンドの髪も某アズナブルみたいで…ああ…ヘッドギアみたいな仮面が欲しい…
ご満悦な僕はアマーディオの従者にお茶とお菓子を催促しどっかりと腰を据えた。その様子にパンクラツィオ、そしていつメンであるエミリオ氏、マリオ氏は「そろそろお開きにしよう」と帰って行って…そこに残るはフラヴィオ。そしてアマーディオのみ…
「さて。何の用かなイヴァーノ。話があるのだろう?」
「お気づきでしたか」
「まあね」
「イヴ。殿下に話とは一体何だい」
「フラヴィオ…エヴァのことですよ」
はっ、っと息をのむフラヴィオ。フラヴィオにも僕の決心と覚悟は伝わったのだろう。
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