春雷の銀狼と華やぐ青鹿

彩田和花

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ジュニアスクールの小鹿ちゃん

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フェリシア神国においてのジュニアスクールとは、7歳になる歳から12歳になる歳までの期間、一般教養を身に付けるために通う場所である。
フォレストサイド村に住むハント家の長男ハイドも今年からジュニアスクールに通うことになるが、彼はジュニアスクール=勉強をする堅苦しい場所というイメージから嫌っており、それよりも3つ年下の弟ライキと一緒に西の森で狩りごっこをする方が好きだった。
フォレストサイドのジュニアスクールは、家業のある家庭の跡継ぎの子供も多いことから、試験や大事な行事を除いて登校を強制しないシステムになっていた。
それを理由にハイドがあまりにもスクールに行きたがらないので、ついには父ゲイルがキレて母サアラに強制的に連れていくように言ったため、ハイドはサアラに連れられて初めてその門をくぐることになったのだった。
「離せよサアラ!
母親同伴とかかっこ悪いだろ!」
「ハイド、サアラじゃなくてお母さんと呼びなさい。」
「やだよ恥ずかしい。」
「4歳になったばかりのライキでもお母さんって呼べるのよ?
あなたお兄さんなのに親のこともちゃんと呼べないの?」
「呼んでるだろ。
サアラ・ハント・イターリナトラットリア!」
「・・・お母さんのながーいフルネームは無駄に覚えているのに、”お母さん”のたった一言が言えないだなんて、育てかたを間違えたかしら・・・」
母が悩ましげにため息をつくと、ハイドの担任とおぼしき男性教師が頬を赤く染めつつ声をかけてきた。
「あ、あの、ハイド君のお母さんですね?
この度はわざわざハイド君を連れてお来し頂いてありがとうございます・・・!」
「いいえ、うちの子勉強嫌いで家業を言い訳にスクールに行きたがらないものですから・・・。
先生にご心配をおかけしてしまいまして申し訳ございません。」
「いえいえ!」
ハイドはそんな大人同士のやり取りに関心がなく、腕を頭の後ろで組んで口笛を吹き鳴らしている。
「先生、こんな子ですが、どうか宜しくお願いいたします。」
「いやぁ、でへへ、この僕にどーんとお任せ下さい!」
「おい、せんせー。
俺の母親が美人だからって鼻の下を伸ばしてんじゃねーよ。
サアラは親父と祝福を受けてるんだから、あんま下心をチラつかせてるとフェリシアさまに裁かれるぞ?」
「!!」
図星を突かれた先生が赤くなってたらたらと汗をかいていると、サアラがハイドの頭をごついた。
「いてっ!
何すんだよサアラ!」
「先生に失礼なことを!
謝んなさい!!」
「・・・えーっ・・・鼻の下伸ばしてたのはホントーじゃん。
何で俺が謝んなきゃなんねーの?」
ギロッとサアラに睨まれたハイドは渋々先生に謝った。
「せんせー、言いすぎた。
ごめん・・・。」
「言いすぎました、ごめんなさい、でしょ!」
「い、いいんですよ、お母さん。
ちゃんと謝れて偉いですね!
それでは、お母さんはもう帰って頂いて大丈夫ですよ。
ではハイド君、教室に参りましょう。」
サアラは頭を深々と下げてから先生と並んで歩いていくハイドの後ろ姿を不安げに廊下で見送っていたが、
「せんせー独身?
テキレーキなのにオンナいねーの?
サアラみたいなスレンダーなのが好み?
オンナ紹介したげよーか?」
「ハ、ハイド君、君まだ6歳だよね?」
「もうじき7歳になるぜ?」
「そ、そうかい。
もうじき7歳の君が何処でそういう言葉を覚えてくるんだい?」
「先に質問してるのは俺なんだけど・・・まぁいいや。
年に一度の狩人の会合で、親父の仲間がいろいろ教えてくれんの!
ゴーカイなオトコがいっぱいで楽しーぜ!
俺はあのノリ好きだな!」
と言うやり取りを遠ざかる彼等から聞いて頭を抱えるのだった。

彼が連れてこられた教室は、1~3年生が授業を受けるところだった。
1学年あたりの人数が少ないフォレストサイドのジュニアスクールにおいては、1年生がハイドを含めて7人しかおらず、3学年共同で教室を使い、授業は学年毎にグループ分けされ、それぞれのグループに1人の担任がついて行なわれていた。
給食の時間や体育や音楽、美術などの授業は3学年まとめて行われる。

先生と共に教室に入ったハイドは教室にいた25人ほどの生徒達の注目を一気に集めた。
入学以来顔を出さなかったハント家の不良がどんなものかと思っていたら、母親譲りの穏やかな美形、父親譲りの美しい銀髪に宇宙を思わせる星を散りばめた紺の瞳を備えた、大層な美少年だったのだから目を引かないわけがない。
ハイドは、
「ハイド・ハント・スイズリーハント。
通り名は”春雷の銀狼”。
春雷と同時に生まれたかららしいぜ?
もうすぐ7歳。
よろしく。」
とだけ挨拶した。
その優れたルックスに胸をときめかせ目をハート型にする女子達。
目立ちやがって、気に入らないとガンを飛ばす勝気な男子達。
厄介そうだから関わりたくない大人しい男子女子達と反応は様々だったが。
その中でハイドに全く無関心で、机に肘をつきただ外の景色を眺めている女子が1人いた。
この辺りでは見ない青みを帯びた色の髪は緩やかにウェーブし、それを2つに分けて白いリボンで束ねていた。
肌は透き通るように白く、スっと通った鼻筋、パッチリとした瑠璃色の瞳、バラ色のふっくらとした唇を持つ、何処かコケティッシュな華やかさを纏った美少女だった。
胸は年齢的にまだぺったんこだったが。
ハイドはひと目で彼女を気に入った。
「せんせー、空いてる席なら好きに座っていいわけ?」
ハイドは自分をここまで連れてきた担任教師に確認をする。
「あ、はい、ひとまず今日のところは好きに・・・」
先生の言葉を最後まで聞かずにズカズカと歩いて彼女の隣にドカッと座る。
そこで彼女は初めてハイドを見た。
「おっ、近くで見るともっと可愛い!
・・・名前は?」
「えっ・・・ヒルデ・・・だけど。」
「ヒルデか!
俺はハイド。
よろしくな!」
教室にいる者は皆彼の言動に呆気にとられた。

休憩時間になるとハイドの周りに皆が集まり質問タイムに突入する。
割合は女子の数が圧倒的に多く、中には物好きな男子も混ざっていた。
先程ガンを飛ばしてきた連中はそこに混ざらず遠くからその様子に目を光らせていた。
「ハイド君、どうして今までスクールに来なかったの?」
女子のリーダーと思われる派手な服装の赤髪の子が目を輝かせて話しかけてくる。
「あー、勉強する所って聞いてかったりーなと思って家業の見習いにばかり出てたから。
俺勉強キライなんだ。」
ハイドはニカッと笑って答えた。
「ハント家って狩人一家なんでしょ?
ハイド君も将来狩人になるの?」
「親父に連れられて3歳から森に入ってるし、スクールを卒業したらそうなるんじゃね?
狩りも嫌いじゃねーけど、サアラ・・・母親がやってる店のソーセージとかハム、惣菜作りなんかを手伝うほーが面白いし、料理人のが向いてる気がするけどな。」
愛想良く笑顔でハキハキと答えていた。
だが隣のヒルデが席を立ち、どこかへ行こうとするのを見て慌てて席を立つ。
「あっ!ヒルデ、俺と話しよーぜ?」
「やめときなさいよ。あの子余所者よ?
しかもあの歳でもう如何わしい服着て男に媚び売ってる売女!」
先程の女子のリーダー的な子がそう言うと、周りの女子も頷いた。
「・・・余所者だからどうした?
俺はあの子と話がしてーの!」
そう言うと自分目当てで出来た人混みをかき分けてヒルデを追いかけた。

「ヒルデ、待てよ!
何処行くんだ?」
廊下を突き進むヒルデに追いつくとその肩に手を置く。
「・・・お手洗いだけど。」
「へぇー、トイレ何処?
俺に教えて?」
「・・・男子は別だから男子に聞いてよ。
じゃあね。」
そう言うとさっさと女子トイレに入ってしまった。
流石に女子トイレまでは追いかけられないな・・・とため息をつくと、1人の男子に声をかけられた。
「よぉ、お前ヒルデ狙いか?」
彼を見て、先程の輪の中にいた1人であることを思い出す。
背が高く、オレンジっぽい淡い茶髪に赤い瞳の爽やかな雰囲気を持つなかなかの美少年だった。
ハイドは直感でこいつとは仲良くなれそうだなと感じた。
「そう。見た目がストライクなの。
邪魔すんなよ?」
「しねーよ。
オレはオンナ好きだけど、とくてーの女子に縛られるなんて真っ平なんだよ。」
「へぇー、お前面白いな!名前は?」
「ヌガロ・スパってんの。
通り名は”色好みのブラッドオレンジ”!
そのまんまで笑えるだろ?
観光エリアのスパの息子だよ。
お前とタメな。
よろしく。」
「ヌガロか。
ヌは発音しにくいからガロって呼んでいいか?」
「いーよ。
みんなそう呼ぶし。
ハイド、お前とは何か気が合いそうだな!」
「あぁ、俺もそう思った!」
「じゃこれからよろしくっつーことで、あの子のこと教えてやろーか?」
「おう、頼むわ!」
「ヒルデ・クック・フランビストロ。
通り名は”華やぐ青鹿”。
森の青鹿亭っつー今年オープンしたカフェの娘だよ。
さっきのネオラ・・・タメの女子のリーダーみたいなやつな。
あいつも言ってたけどフランからの移民で、カフェのオープンに合わせてこっちに越してきたんだよ。
実家の手伝いでヒラヒラした短いスカート着て注文とってる。
可愛くて目立つし移民ってのもあってネオラを始めとした目立ちたがりな女子には妬まれてるみてーだな。」
「へぇー、森の青鹿亭・・・。
そいや最近うちの近所に出来てたな。
今度行ってみよう!」
「おう、値段も手軽だし行ってみ!
しょーじきドリンクや食い物はそこまで美味いわけじゃねーけど、この村じゃ珍しー女の生脚がじっくり拝めるぜ!」
「へぇ、ヒルデ以外にも女の店員がいるのか。
母親か?」
「いや、同じ髪色してるけどヒルデの叔母らしいぜ?
特に美人って訳じゃねーけど脚が鹿みてーに綺麗なんだ。
店の看板娘ってトコだろ。
ヒルデの母親は既に亡くなってるのかいねーみたいだな。」
「そうか・・・青鹿亭の小鹿ちゃんか。
教えてくれてサンキュー!」
「いーって。
それよかハイド、帰りに気をつけな?
お前目立ってたから喧嘩っ早いヤローに絡まれるかも・・・」
「あー・・・そんな感じの連中いたな(笑)
わかった、適当に相手しとく。
心配してくれてサンキューな。」
「ほぉ、流石未来の狩人様、心配いらないってか!頼もしーな(笑)」
そんな話をしているうちにヒルデが女子トイレから出てきたのでハイドはガロに「また後でな!」と手を振るとまた彼女に話しかけに行った。
「ヒルデ、お前ん家カフェなんだって?
青鹿亭の小鹿ちゃん♥」
「小鹿ちゃん!?
や、やめてよ・・・!」
その呼び方に彼女が反応したのでハイドは嬉しくなり目を輝かせた。
「小鹿ちゃん!今度店に食いに行くな!
オススメは何?」
「・・・1番よく出てるのは本日のケーキセットだけど・・・。」
「ケーキねぇ・・・甘くないのだと何?」
今一つ食指が動かねーと眉をひそめるハイド。
「えっと・・・パスタとかオムライスとか色々あるけど。」
「ふーん、辛いのある?」
「ペペロンチーノとかアラビアータとかプッタネスカとか・・・。」
「そっか!じゃあそれ頼も!
俺辛いの好きなんだ!
小鹿ちゃんはどんな食い物が好き?」
「もう、その小鹿ちゃんっていうのやめてよ!」
「なんで?可愛いじゃん。
小鹿ちゃん♥」
「・・・・・店に来てくれるのは有難いけどさ。
あたし移民だから嫌われてるし近づかない方がいいよ?」
「は?意味わかんねーな。
俺の両親だって移民だし。
そんなん関係なく仲良くなりたいからもっと話してーの!」
その言葉に彼女はハイドに他の子と違うものを感じてほんの少し警戒を緩め、僅かに微笑んだ。
「へへっ、笑うとホント可愛い♥
移民で目立つ者同士仲良くしよーぜ!
小鹿ちゃん♥」
ニッコニコで腕を組むハイド。
「・・・やめてよ!
くっつかないで!
迷惑なの!」
「えーっ、つれねーな。
すんすん・・・小鹿ちゃん甘くて柔らかいいい匂いがすんな♥
まじ可愛い・・・どれ、どんなパンツ履いてんのかなっと。」
さっと屈んでその青いスカートをめくった!
「わお♥白の紐パン!!
この紐って引っ張っていいって事だよな?」
ハイドが歓喜してスカートに顔を突っ込んだままその紐を引っ張ろうとすると、ヒルデが思い切り脚を振り上げてから回転を加えて蹴り飛ばしたのだった!
「っっってーーー!!」
ハイドは頬に蹴りを食らい吹き飛ばされた。
「このスケベ!変態!!くたばっちまえ!!」
捲し立てるように怒鳴ると怒りながら去ってしまうヒルデ。
「・・・なんだあいつ・・・おもしれー女・・・。
サイコーじゃん♥
きめた・・・俺アイツを手に入れる・・・!!
・・・待てよー!小鹿ちゃーん♥」
「はぁ!?あんた懲りないでまた来たの!?
どういう神経してるの!
信じらんない!!」

そしてその翌朝。
頬の蹴られた場所に湿布を貼られたハイドはウキウキで食卓にいた。
「ハイド、喧嘩して頬腫らして帰ってきたと思ったらウキウキでスクールに行く支度をして・・・。
お母さんはスクールに行く気になってくれて嬉しいけど、一体どういうことかしら?」
「え?喧嘩?別にしてねーよ?
俺の事が気に入らない連中に昨日の帰りに絡まれたけどあっさり撃退したし。
もう手出ししてこねーんじゃね?」
「じゃあその顔はどうしたのよ?」
「んー?
すげー可愛い子がいてさ。
ちょっかい出しすぎて回し蹴り食らったんだ!
カッカッカッ!」
「・・・呆れた奴だな・・・。」
母親だけでなく、その場にいた父親までが呆気に取られている。
「そいつの家新しくできたうちの近くのカフェなんだって!
今度食いに行きたいから小遣いちょーだい。
俺たまに獲物狩ってるしちょっとくらい小遣い貰ってもいいだろ?」
「・・・そうだな。
ライキに狩りも教えているようだし、小遣いはそれ相当なものをやろう。」
「やった!」
「でもハイド、あんまり困らせるようなことをしていたら、その女の子泣いちゃうわよ?」
「えーっ、回し蹴り繰り出してくるようなオンナだぜ?
そんなタマじゃねーと思うけど。
むしろ弄り倒して泣かせてみたい!」
「ダメよ!ちゃんと優しくしてあげなさい。」
「・・・わかってるよ。
スクールに行けばそいつに会えるし、気の合う男子もいたから今日もスクールに行ってくる!」
「えーっ、じゃあ兄貴今日は俺と森で遊んでくれないの?」
さっきから黙って聞いていたライキが拗ねて頬を膨らませた。
「わりぃライキ!
俺今日はスクールに行くからまた今度な!」
ハイドが幼い弟の頭をわしゃわしゃと撫でると、ライキは「しょーがないなぁ」と言って、表情を緩めた。
「ライキは俺と来い。
そろそろボウガンの使い方を教えてやろう。」
父ゲイルがライキの頭に手を置き言った。
「親父、ライキはもうボウガン使えるぜ?
俺この間遊びながら教えたらあっさり鳥に当ててやんの。
だから次はナイフ以外の適正のある武器を見つけてやろーかなって思ってたとこ。」
「・・・驚いたな。
ハイドの才にも相当面を食らったが・・・そうか。
じゃあライキ、まずは剣を使ってみるか?」
「えっ!父さんみたいなでっかい剣!?」
「ははっ、お前の背よりもでかい剣だぞ?
流石に無理だな。
森に入る前に武器屋に寄っていくか。
手頃な木刀でも見繕ってやろう。」
「やった!
じゃあ武器屋のヤコブと少し遊んでいい?」
「いいぞ。」
「今日行くのは西の森?」
「あぁ、西の森だ。」
「それなら、森の入口の薬屋さんのリーネとも少し遊んでいい?」
「ああ、いいぞ。」
「やった!」
「くすくす、ライキったらお友達と遊んでばかりね!
森に入る時間が無くなっちゃうわよ?」
「時間が無くなる・・・?」
その言葉にハッとしたハイドは柱時計を見て慌てた。
「やべ!遅刻しそう!いってくる!」
「「「いってらっしゃい!」」」
父、母、弟が笑って手を振る中、ハイドも笑顔で家を飛び出すのだった。
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