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2羽 告白と夕焼け空のデート
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──リーネはばあちゃんが亡くなった後しばらくは泣き腫らして塞ぎ込んでいたけれど、翌月には店を再開すると告げ、Cherry Robin's Pharmacy(和訳:桜駒鳥の薬屋)からSky Robin's Pharmacy(和訳:空駒鳥の薬屋) へと看板を書き換えた。
そして俺がそれを取り付けてあげたのだった。
それからの彼女の日々はめまぐるしく、まるで仕事に打ち込むことで寂しさを紛らわしているかのようだった。
薬師として駆けだしてばかりのリーネは、特注の薬の依頼はまだ受けることは出来なかったので、石鹸や化粧品などの日用品や、傷薬、熱さまし、湿布などの常備薬を作り、売ることで生計を立てていた。
俺の母さんが一人きりになったリーネを酷く心配し、
「良かったら家に一緒に住まない?
薬屋へは家から通うようにして・・・」
と提案していたが、
「大丈夫です!」
と笑って、一人で暮らしていた。
俺は気丈に振舞っているけれど、時々影を落とすリーネが心配だったから、今までよりも頻繁に薬屋に顔を出すようにした。
告白は、今すれば孤独に付け込むような気がしたし、リーネが悲しみを乗り越えて、孤独を埋めるためじゃなく、自分の幸せな未来のために俺のことを考えられるようになるまで待つつもりでいた。
そうこうしているうちに、ばあちゃんが亡くなってから1年が経ち、俺たちは15歳になった。
リーネも大分笑顔を見せるようになってきたそんなある日──。
本日の狩りを終えたライキは、狩り場の森から自宅へと帰る通り道にあるリーネの店に顔を出した。
すると、リーネがマールのレシピ帳と睨めっこしながらうろうろしていた。
「リーネ!
狩りの途中で欲しがってた薬草採れたぞ・・・・・って、どうしたんだ?」
「ライキ!
あのね、さっき、時々おばあちゃんに薬の依頼をしてきてたフランの町の行商のゴートンさんが来て、その・・・び、媚薬をね?
作ってくれないかって依頼をされたんだけど・・・。」
「媚薬・・・。
それで、作れそうなのか?」
媚薬と聞いて恥ずかしくなり、顔を赤らめながら尋ねるライキ。
「おばあちゃんの残してくれたレシピがあるから材料さえ揃えば作れるんだけど、ひとつだけ困った材料があって・・・。」
といってリーネは真っ赤になって俯いてしまう。
「困った材料?
手に入れにくいものなのか?
俺手伝うよ?」
「あ、ありがとう!
あの・・・これ・・・なんだけど・・・
お願い!!」
ぎゅっと目を閉じたリーネが勢いよくレシピ帳を突きつけた。
リーネが指差したところには、
・semen(和訳:精液)・・・1.0cc ←ライキに頼めば協力してくれるハズ 駄目なら兄のハイドに言え
と書いてあった。
「はあっ!?
せっ・・・・・・。」
言いかけて口を覆うライキ。
(ばあちゃんのあのときの悪巧みってこれか!)
ライキは真っ赤になって頭を抱えた。
「あの、ライキ?」
「流石にこれは・・・・・・ちょっと。」
消え入りそうな声になり、片手を遮るように前に出すライキ。
「・・・お願い・・・ライキ・・・。」
「・・・ごめん・・・無理だよ・・・・・。
何か他の材料で代用は出来ないのか?」
「・・・・・・。」
とてもショックを受けた様子のリーネ。
「どうして駄目なの・・・!?
ライキ・・・!
引き受けてよっ・・・!!」
ライキの胸元を掴んで煮え切らない態度のライキを少し責めるように縋るリーネ。
「だって、せ・・・いえき、だろ・・・?
リーネは、それがどんなものか、本当にわかってて俺に頼んでるのかよ!?」
赤くなったまま顔を逸らし、リーネの自分を責めるような眼差しに苛立ちを感じてムスッとするライキ。
「・・・わかってるよ。
とてもデリケートなことをお願いしてるってことくらい・・・。」
ライキから手を離すと、俯きながら沈んだトーンで返すリーネ。
「いや、わかってないだろ。
俺たちつがいでもないのに・・・!!
・・・そこは踏み込んじゃいけない領域じゃないのかよ!?」
「・・・私は・・・おばあちゃんがライキに頼むように書いてるっていうのもあるけど・・・
それだけじゃなかったのに・・・!
ライキなら、私をその領域に踏み込ませてくれるんじゃないかって・・・勝手に期待・・・して・・・ひっく・・・私、馬鹿みたい!
そんななら、同情だけなら!
一人きりになった私に優しくなんてしないでよ!!
勘違いしちゃうじゃない!!
ライキなんか、だいっ嫌い・・・!!!」
「えっ・・・」
ライキはリーネから飛び出した予想外のセリフの数々とぶつけられた感情とポロポロ落ちる涙に戸惑いながらも、涙をぬぐおうとそっと手を伸ばした。
そんなライキの手を振り払って瓶を手に店を出て行くリーネ。
「待てよ!
どこ行くんだよ!!」
慌てて追いかけるライキ。
「ハイドさんに頼みに行くの!!
ついてこないで!!」
「!!」
(精液を他の男に頼むのか!?
兄貴が相手でも、それだけは嫌だ!!)
ライキは日が傾きオレンジに染まり始めた川沿いの道を全速力で走ってリーネを追いかけるが、早すぎて追いつけない。
(リーネ、昔から足だけは・・・
速すぎだろ、くそ・・・!)
「リーネ!!聞けよ!
リーネ・・・!!」
あと少しでリーネに手が届くところでライキの兄、ハイドと会った。
ハイドは実家の解体場で、本日の獲物の解体を終えて片付けているところだった。
リーネが泣きながらこちらに走ってきて、それをライキが追いかける形で自分のところへ来たので、ハイドは、
(ははーん、喧嘩でもしたか?)
と理解した。
「リーネ。どうした?」
「あ、の・・・ハイドさん。
私、お願いしたいことがあって。」
「リーネ!!」
ライキが止めようとするがキッ!とキツく睨んだリーネに手を振り払われる。
ぐっと歯をかみ締めるライキ。
「・・・媚薬を依頼されて、その材料で精液が必要なんです。
提供をお願いできますか?」
リーネは俯いて淡々と告げた。
ハイドははぁ・・・とため息をついてから、
「なるほど。
・・・どーせ精液をリーネに知られるのが恥ずかしいってんで、馬鹿みたいな理屈を並べて意地張って断ったんだろ。
ほんっと、ガキだなお前。」
ライキに向けて冷たく言い放った。
ライキは下を向いたまま拳にギュッと力を込めた。
「黙って引き受けて、じゃあ手伝ってって部屋にでも誘って、リーネにエロいことシて貰えば良かっただろ?
リーネだってその状況でお前に頼まれれば断らねー筈だ。
そしたらいい思い出来た上、つがいにだってなれただろうに・・・。」
ライキは兄の言う様にリーネの要求を素直に飲んで、リーネの胸に触れ、硬く大きくなった自らのオトコの象徴を彼女に握らせ、手で扱いてもらいながら精液を採取している場面を頭に思い浮かべた。
そんな浅ましいと思う行為を、本心では強く望んでいる自分・・・。
彼はそれら全てを兄に見透かされたことに激しい苛立ちを感じ、真っ赤になり、険しい顔のまま俯きそっぽを向いた。
「このヘタレができねーって言うなら俺が引き受けるから安心しな?リーネ。」
とハイドは優しくリーネに向かい言うと、その頭をぽんぽんっと叩く。
リーネは無言で頷いた。
「あっ、そしたらリーネが初めて知る精液が俺のものになるけど、それでもお前、構わないのか?」
わざとらしく大声で言い、ちらっと挑発的にライキを見やる。
兄の言葉にライキははっとして一瞬顔を上げるが、わなわなと震える手足はまだ動かない。
ハイドは大きなため息をついてから舌打ちをし、髪をかきあげるとリーネに向かって言った。
「じゃあ、リーネ、手伝ってくれる?
手でいいからさ。
・・・こっちおいで。」
そしてリーネの手を取った。
リーネは怯えたように青ざめ、その手をバッ!と離すと後ずさった。
そこからは体が勝手に動いて、消えるように地を蹴ると、勢いよく兄を殴り飛ばしていた!
「キャーッ!」
リーネは悲鳴を上げ、ハイドは近くの壁までふっ飛ばされた。
ライキはそのまま無言でぱっとリーネの手を引いて連れ去った。
ハイドは、
「っつ・・・本気でやりやがった。」
と呟きながら殴られた頬を押さえると、
心配して振り返るリーネに”大丈夫だから”と手でサインを送った。
ライキはリーネを連れ玄関から自宅に入る。
家の廊下をムスッとしたまま無言でリーネの手を引き突き進んでいると、足音で気がついたのか母親が出てきたので、リーネが「あっ・・・おじゃまします」と言って、頭を下げた。
ライキはそのまま自分の部屋までリーネを連れてきて、部屋に入ると手を離した。
リーネは初めて入ったライキの部屋を軽く見渡してから、不安そうにライキに視線を戻した。
「・・・やっぱり俺が引き受ける。」
リーネから背を向けたままでライキが言った。
少し覗く彼の頬は赤く染まり、熱を帯びていた。
「どうして・・・?
嫌だったんでしょ?」
リーネは遠慮がちに理由を訊いた。
─あの子は気が強いところがあるし
お互いに年頃じゃから照れたりとか、気恥ずかしさもあって、ぶつかり合うこともあると思うが
素直な気持ちを伝えて、末永く仲良くやっていきなね─
ライキはマールの言葉を思い出し、すうっと息を吸い込んだ。
「・・・リーネが初めて受けるその衝撃を・・・誰にも奪われたくないから。
リーネが知る精液は、俺だけがいい。
そうじゃないと嫌だ。」
「ライキ・・・。」
リーネは顔を赤く染め、嬉しそうに表情を緩めると、また俯いて言った。
「私・・・1年前、ライキが急にいなくなったとき、今までずっとライキと一緒に過ごしていた時間がどれだけ大切だったか気がついたの・・・。
おばあちゃんがいなくなったあとも、ライキがずっと気にかけてくれて、優しくしてくれたから、乗り超えることが出来たわ。
いつの間にかライキは私にとって、幼馴染みの男の子の枠を飛び越えて・・・つがいにとても近い・・・特別で、大切な男の子になっていたの・・・。
ライキと一緒に生きて行く未来を想像するだけで、凄く幸せで、嬉しくて・・・。」
そんなリーネの言葉を聞いて、ライキは思った。
(そうか・・・。
もう未来の幸せを考えられるようになったんだな・・・。
良かった・・・。)
「・・・だから・・・
私、ライキに・・・せい・・・えき・・・の提供を断られたとき・・・
ライキの優しさを勘違いして、私と同じ気持ちでいてくれてるものだと勝手に期待していた自分が恥ずかしくて・・・とても悲しかったの・・・。」
「・・・ゴメン。
兄貴の言うように俺がガキだったんだ。
精液ってその・・・匂いとか凄いし、男の欲の塊だし・・・俺にとって、凄く恥ずかしいものだから・・・。
そんなものをリーネに知られたら、嫌われると思って怖かった。」
「私、それがどんなものでもライキを嫌ったりしないよ?
ライキの大切な・・・子種・・・なんだもの。
私も知るのなら、ライキのだけがいい。」
「うん・・・。
ありがとう。」
ライキは優しく微笑むとリーネに手を差し出し言った。
「リーネ、好きだよ。
これからもずっと一緒にいたい。
俺とつがいになってください。」
「はい・・・。
私もライキが好きです。
ずっと隣にいさせてください。」
はにかんでライキの手を取りそう答えてくれたリーネを見て、ライキはどうしようもなく嬉しい気持ちが込み上げてきて、思わず抱きしめた!
「やった・・・!やった・・・!!
嬉しい!!・・・リーネ!!」
「えへへ・・・私も・・・嬉しくて胸がいっぱい・・・!」
リーネはライキに抱きしめられたまま顔を上げると少し涙を浮かべてそう微笑んだ。
そのまま暫くお互い見つめ合ってから、ライキがそっと顔を近づけると、リーネが頬を染めて、長いまつ毛を震わせながら目を閉じた。
そして触れるだけの優しいキス─。
(何度も夢に見たリーネの唇・・・
柔らかくて・・・
熱い・・・。)
ライキはその瞬間のその感触に全神経を集中させ、脳に強く焼き付けた。
唇が離れると同時に身体も解放し、二人は気恥しそうに目を逸らし、俯く。
そして、リーネが視線を落とした先にはエプロンのポケットに入った瓶があり、精液が必要だったことを思い出した彼女は、熱が篭もった顔のまま震える手でそっとそれを取り出した。
「ライキ・・・手で手伝うってどうすればいい?」
「!!」
ライキは慌てふためく。
「リーネがそんなことしなくてもいいから!
兄貴の言ったことは俺を焚き付ける為だと思うし・・・。」
「・・・ううん、手伝わせて?
ライキのがどんなふうにして出てくるものなのか、私、ちゃんと知りたいの。」
「・・・すげー恥ずかしいことするよ?」
「うん・・・一緒に恥ずかしくなろ?」
ライキはごくっと生唾を飲み込むと、熱のこもった顔のまま剣とボウガンを外してベットに座り、リーネの手を持ち引き寄せた。
自然とカーペットに膝をつく姿勢になるリーネ。
そして、その手を服の上から自分の股間にそっ・・・と当てた。
びくっとして、耳まで真っ赤になるリーネ。
そんな彼女の反応を愛おしく感じながら、リーネの手に性器を握らせると、良いように動かす。
「あっ・・・硬く、大きくなった・・・。」
「・・・うん・・・見る?」
リーネがちょっと躊躇してから頷いた。
ズボンのベルトを緩め、パンツのジッパーを下ろし、下着をずらすライキ。
リーネに触られ興奮して一気に限界まで熱り勃っていた性器が勢い良く飛び出した。
「きゃっ」
リーネは小さく悲鳴をあげて口元に手を当てた。
「・・・こ、こんなに大きくなるんだね・・・。
・・・直に触っても・・・いい?」
「うん・・・。」
ライキに確認してからそっ・・・と触るリーネ。
ピクンっと目を細め「うっ・・・」と反応するライキ。
「・・・猛茸みたいな形・・・。
触った感じはすべすべしてて雀蛾の幼虫に似てるかも・・・。
・・・それなのに熱くて硬くて変な感じ・・・。」
「・・・っ♥
流石は薬師な感想・・・。」
ライキは自分のモノを優しくさわさわしてくれている彼女の手から与えられる感覚に身をぞくぞくと震わせながらもそう苦笑した。
(うっ・・・
ひたすら興奮するけどもどかしい・・・
早くリーネのこの柔らかい手で思いきり扱いてしまいたい!!)
彼は堪らず、自分のものに優しく触れているリーネの両手を自らの手で上からそっと包むと、切なげに眉を寄せて言った。
「リーネ・・・ゴメンな・・・嫌だったら言って・・・」
ライキはリーネの手を更にぐっと力を込めて握り込むと、上下にスライドさせるように動かし始めた。
嫌がる様子なく、せつなそうに息の上がるライキの顔と、段々動きが激しくなっていく性器を扱く二人の手を、交互に見つめるリーネ。
「・・・ライキ、気持ちいい?」
「う、ん・・・一人でするよりずっと、遥かに・・・すぐにイきそう・・・。」
「良かった・・・。」
「・・・っ・・・はっ・・・手、痛くない?」
「大丈夫だよ、気にしないで・・・。」
はあはあとライキの呼吸が荒くなり、先走りが垂れてしごく音がぬちゃっとしたものに変わってくる。
「・・・何か出てきたよ?」
「あ・・・うん、先走り・・・気持ちいいと、出るんだ・・・
はあっ・・・はっ、はっ、はあっ・・・もっ、そろそろ出そうだから瓶貸して・・・っ」
「あっ、はい・・・!」
リーネが瓶をライキに渡すと急いで蓋をポケットへ入れ、亀頭部分を瓶の口に当て、またリーネの手を借りると包み込み、そのまま勢い良く追い込む。
「はぁ、うっ・・・はっ・・・はっ・・・リーネ・・・キス、したい・・・」
リーネは手をライキに委ねたまま腰を上げると、「ん」と唇を近づけた。
唇が勢いついて触れ、擦れ合い、荒い吐息が溢れる。
「はあっ、ハッ、ハッ、んっ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、リーネ・・・リーネ!・・・リーネ!!・・・・・・くはっ!!」
かつて無い興奮と快感がライキを導く。
ぴゅるっぴゅるっと精液が出る放出感と共に二人の体がスーッと透けて、夕焼け空に昇っていく─。
(はーっ、はーっ、はーっ・・・
うっわ~~~
何だ何だ今のは!!
すっげ~気持ち良かったんだけど・・・!!)
と、上昇しながらライキは感激のあまりリーネをぎゅーっ!と強く抱きしめ、快楽の余韻に浸っていた。
すると、
「えっ、えっ、えっ・・・何!!??」
と戸惑った様子のリーネが大きく驚いて声を上げた。
それを聞いてはっ!!とするライキ。
「あっ!
そうだった俺っ!!」
(俺の射精が特殊だってこと、リーネに夢中ですっかり忘れてた・・・!)
ライキはリーネと両想いになれて、そのままの流れでリーネとキスをし、更にはその手を借りて射精を手伝って貰ったことへの興奮と快楽で頭が一杯で、ここまで来て初めてそのことを思い出したのだった。
「えっ、えっ!?
空にいるの!?
どうして!?」
リーネはたいそう驚き辺りをキョロキョロしている。
「ゴメン、リーネ!
普通の射精でも衝撃的だろうに、空に浮かんだりするから相当ビックリしたよな・・・!?
後で全部説明するから、そのまま握ってて?
これ蓋しておかないと・・・。
離すと落ちるからしっかりな。」
「えっ、ライキの、お、おちんちんを・・・?」
リーネはドキドキしながら強くギューッと握った。
ライキは、
「リーネ、ちょっと強すぎて痛い・・・。」
と、痛みに耐えながら瓶に蓋をする。
「えっ、ゴメンなさい!」
と思わず手を緩めすぎてしまったリーネ。
スルッと手が抜ける。
とっさに瓶をジャケットの内ポケットに入れ、空いた手でリーネの手をキャッチするライキ。
「ふぅ、危なかった・・・。」
「あ、ありがとう、ライキ。」
「うん、落ちないようこのまま手握っとこう。」
「それじゃ、どこに行こうかな・・・?
リーネ、媚薬って明日納品?」
「う、うん。」
「じゃあすぐに帰れる森の狩猟小屋まで旋回しようか。
なるべくゆっくり行くから安心して?」
ゆっくりと空を移動し始める。
「わあ!
・・・キレイ・・・。
私達の家があんなに小さい!
真っ赤な夕日が凄く近くに見えるね!
風、気持ちいい・・・!」
「そうだな・・・。
あ、こんないいシチュエーションなのに俺、チンコ出しっぱなしだった。
何か下がスースーすると思ったんだよ・・・。
直す間ちょっと掴まってて・・・。」
と照れながら股間のモノを仕舞うライキ。
「もー、やだライキったら!」
お互い顔を見合わせ笑う。
リーネが空の散歩を喜んでくれたことに安堵し、ライキは嬉しそうに言った。
「いつかはリーネと一緒にこうして空を飛べたらって思ってたけど、こんなに早く叶うと思わなかった・・・。
すげー嬉しい!」
「ライキ・・・。」
二人は両手を繋いで宙を回り、額をそっとくっつけて見つめ合ったあと、唇をそっと重ねた。
そのままでゆっくりと宙を回っているうちに、日が完全に沈み、辺りの景色が夕闇に変わった。
それを合図に二人の唇は離れる。
夕闇に包まれて見えなくなったが、二人の頬は先程までの夕焼けのように真っ赤に熱く染まっていた。
「・・・真っ暗になっちゃったね・・・。」
「うん・・・そろそろ目的地に行こうか・・・。」
二人はそうはにかんで笑いながら、手を繋いで目的地へ向かう。
「あ、そろそろ降りるからしっかり掴まってて。」
目的地の狩猟小屋上空につき、シュン!と消えて着地する。
「キャッ」
リーネは驚いて小さく悲鳴をあげた。
「ごめん、着地はコントロール出来無くて。
でもきっとすぐに慣れるから。」
「・・・ここがライキが狩りのときに使う小屋?
暗くて何も見えない・・・。
灯りはどこ?」
「待って。
村近くにあるけど魔獣を引き寄せるからつけないほうがいい。
じきに目が慣れてくるから。」
「・・・ホントだ。」
ライキはリーネの手を引く。
「出よう。
帰りながら色々話すよ。
この力のこととか、今まで誰にも言えなかったことを全部。」
─追記〈ライキに殴られた後のハイドは・・・〉─
─ハイド・ハント・スイズリーハント。
通り名は”春雷の銀狼”。
年齢は18歳。
銀色狼ことライキの3歳上の兄で、職業はライキと同じく狩人だが、等級が上の為強い魔獣の出る南の森を担当している。
非常に優れたルックスを持ち、フォレストサイド村一の美男と名高い。
今回はそんな彼にスポットを当てた裏話である。─
夕焼けで赤く染まり始めたハント家の解体場にて。
「っつ・・・本気でやりやがった。」
ライキに殴られた頬を押さえてそう呟くハイドを、ライキに手を引かれながら去りゆくリーネが心配そうに振り返って見た。
(おいおいリーネ。
ライキを焚きつける為とはいえ、俺にセクハラされたってのに心配するとか、人が良すぎだっつーの・・・。
まぁ、これでやっとあいつらもつがいになれるだろ。)
とハイドはハント家に入っていく二人を物音で感じながらホッとため息を付いた。
(しかしこのパンチ・・・食らったのが一般の野郎だったら即死じゃね?
でもなんかこのじんじんする痛み、小鹿ちゃんのグーパンみてぇで悪くねぇな・・・。
あー・・・ムラムラしてきた・・・。)
一人ニヤけながらジャケットから時計を取り出すハイド。
(18時15分前か。
今なら小鹿ちゃんギリ自由時間だな。
よし、即行で会いに行ってこのムラムラを発散してもらおっと♥
ふんふーん♪
今日はどんなパンツ履いてんのかなー?)
ハイドは膝に手を当てて立ち上がると、鼻歌交じりに森の青鹿亭へと向かうのだった。
ハント家の隣のまた隣には、青い屋根のカフェレストランがあった。
店の名は森の青鹿亭。
そこはハイドの恋人ヒルデの家であり、職場でもあった。
彼女は足りない缶詰を店の裏にある倉庫に取りに行っていたらしく、ウエイトレスの制服姿で大きな胸に缶詰を抱えて倉庫の前にいた。
─ヒルデ・クック・フランビストロ。
通り名は”華やぐ青鹿”。
森の青鹿亭の看板娘で、村一の美貌と抜群のスタイルの持ち主。
ハイドとはつがいの期間を経てこの国での成人年齢である17歳を無事に迎え、女神の祝福を受けた恋人同士である。
因みに元格闘家の父親の血の影響か、人並み外れた怪力を持ち、技のキレも半端ない。─
ハイドは、
「こーじーかーちゃん♥」
と声をかけ、背後から彼女を抱きしめた。
彼女は「きゃっ!?」と驚き、持っていた缶詰を全て足元に落としてしまった。
「ハイド!
いつまでその呼び方をするつもり?
あたし成人してるし来月で18よ?
なのに小鹿ちゃんはないでしょ・・・」
と呆れながら足元の缶詰を拾うヒルデ。
「いーじゃん別に。
ジュニアスクールで初めて会ったときにそう呼んだら小鹿ちゃん、いい反応したじゃん?
それ以来そう呼ぶようにしてたら、癖が抜けなくなっちまったんだよな。
ってか未だにいい反応するし?
な?
小鹿ちゃん♥」
そう言って胸に手を伸ばしながら首筋の匂いをすんすん嗅ぐハイド。
「んー・・・やっぱいい匂い♥」
「やっ!ここ外よ?
誰かに見られたら困るしやめてってば!」
彼を制しようと振り返った彼女は、ハイドの左頬を見て驚き、指を差して声を上げた。
「ハイド、どうしたのその顔!!」
「今頃気付いたのかよ。
かくかくしかじかでライキとリーネが青春こじらせてたからちょっとカマかけてみたら、ライキに殴られたんだよ。
小鹿ちゃん、慰めて♡」
と言いつつ服の上から大胆に胸を揉むが、すぐにヒルデにパシッと払われてしまう。
「えっ!?
そ、それで二人はどうなったの!?」
とヒルデ。
「俺を殴ったあとにライキがリーネを部屋に連れ込んでたから、今頃イイコトしてんじゃね?
ニシシ!
ま、これでやっとあいつらもつがいになるわけだ。
つーわけで小鹿ちゃん、功労者の俺にご褒美ちょーだい♥」
と懲りずにまた服の上から胸を揉むが、今度はヒルデにぐぐぐっとその手を掴まれて止められてしまう。
「ちょっと待って・・・。
二人がつがいになるのはあたしも嬉しいけどさ。
あんた、もしそれでライキが殴ってこなかったら、そのままリーネに手でシてもらってたわけ!?」
「んなわけねーだろ。
ライキならあそこまでカマかければ流石に乗ってくると思ったし、もしそれでもあいつが行動を起こせないヘタレなら、その場で思い切りあいつを殴り飛ばしてからリーネの瓶を受け取って、小鹿ちゃんに精液採取してもらってた♥
つーわけで小鹿ちゃん、エッチしよ♥」
今度はヒルデのスカートを捲ってからしゃがみ込み、青の総レースのセクシーなショーツを間近で拝んだ後、
「おっ♥今日のパンツはかなり漲るぜ♥」
と言ってからそれを脱がそうとするが、ヒルデにジト目で見られた上に腹を軽く蹴られてしまう。
「なにがつーわけよ。
あたしこれからディナータイムの営業が控えてんのよ?
エッチなんて無理に決まってるでしょ!?
それより頬、早く冷やさないと・・・
今湿布を持ってきてあげるから・・・」
と言って勝手口から店に戻ろうとするヒルデの手を掴み、ハイドが引き止めた。
「へーきへーき!
それより時間がねーんだろ?
なら今すぐ一発させて・・・♥
なんかライキに殴られたら小鹿ちゃんのグーパンを思い出して、やけにムラムラしてきたから股間が苦しくてよー・・・」
と言いながらそのままヒルデの手を引いて強引に倉庫に連れ込み、扉を閉めて狩装束のジャケットと鎧を脱ぎ捨てると、カチャカチャとボトムスのベルトを外しはじめた。
「はぁ!?
それで発情するってあんたやっぱり変!」
「変でも何でもいいから頼むって!
10分・・・いや、5分で済ますから・・・♡♥」
「5分っていくらなんでもあんた、早すぎでしょ・・・」
「うるせー!
時間ねーんだし今回ばかりは丁度いーだろ?
短い時間でもちゃんと小鹿ちゃんを良くしてやるから・・・」
と言いながらヒルデのブラウスのボタンを外し、生乳を取り出して揉みしだくと同時にディープキスをし、更にはスカートを捲ってショーツに手を入れ、割れ目に指を潜らせるハイド。
指がぬるぬると滑って、くちゅ、ぷちゅと水音がする。
「おっ、もうすぐ排卵日?
たいして愛撫してねーのに準備OKじゃん♥」
「きっとそれもあるけど、あんたがさっきからちょこちょこ触ってきてたからでしょ・・・」
と呟くヒルデ。
「ふーん?
つがいの時俺のチンコを見て青ざめてたあの小鹿ちゃんが、今じゃすっかりチンコの味を覚えて、ちょっと俺に触られただけで期待して愛液を滴らせてるってか?
マジで漲るんだけど♡」
ハイドはそう言いながらヒルデのショーツを下ろして片脚だけを抜き取ると、ヒルデを壁にもたれ掛からせて片脚を持ち上げ、
「そんじゃありがたくいただきま~~す♥♡♥」
と言ってから熱く限界まで滾ったモノの先端をヒルデの良く濡れた秘部に充てがった。
そして、
「やっやっ、まっ・・・ちょっ、馬鹿!
こんな倉庫でホントに!?」
というヒルデの制止も聞かずに、ずっ・・・ぷん!と一気に勢いをつけて奥まで沈めた。
ヒルデは張り詰めた彼の大きなモノに強引に身体を開かれていく感覚に堪らず、
「あぁーーーっ・・・♥」
と吐息混じりの声を漏らした後、最奥に辿り着いた彼の先端にドチュッ!と最も敏感なところを突かれ、あまりの強烈な刺激に耐えきれず、
「ひいっ♥」
と歯を食いしばりながら声を上げた。
そのまま彼女の膣口に先端をグリグリと擦り付けるハイド。
「俺、こうしてポルチオをグリグリされた小鹿ちゃんが、泣きそうな顔してナカをきゅんきゅん締めつけてくるの、すげー好きなんだよな♥
んー・・・このまま奥をゆっくり虐めんのもいーけど、時間ねーからいきなり飛ばすぜ?」
ペロッと自分の唇を舐めると、一気にピストンを開始するハイド。
ゆさっ、ゆさっとヒルデの乳が揺れてギシギシと倉庫が軋み、ヒルデの喘ぎ声とふたり分の荒い吐息、そしてずぷん!ずぷん!という互いの性器が繋がったままで強く擦れあう淫らな音が狭い倉庫内で響く。
「はっ、はっ・・・気持ちいい♥
小鹿ちゃん・・・俺の小鹿ちゃんっ・・・!」
「やっ・・・ハイドっ・・・激しすぎっ・・・♥
あんたの持ち物は凶悪なんだから、ちょっとは手加減しなさいよぉ・・・!
駄目っ!こんなのあたし、気持ち良すぎて変になっちゃう!
ひっあっんっ♥あっあっあっ・・・・・」
と涙ぐみながら喘ぐヒルデ。
「はあっ、はあっ、もっと変になっていいぜ?
小鹿ちゃん・・・♡
んっ、くっ・・・・・俺そろそろイキそう・・・
今日ってナカに出していい日・・・じゃねぇよな?」
「あっあっああっあっあっ・・・今日は駄目ぇ!
そ、外に出して・・・お願いっ!」
「チッ・・・やっぱそうかよ・・・
はあっ、はあっ、ホントは俺、本能の赴くままに小鹿ちゃんのナカで果てたいんだけど・・・。
もういいから孕んじまえよ小鹿ちゃん・・・。
そしたらお前のクソ親父の許可なんて待たずに・・・すぐに結婚っ・・・出来るぜっ・・・?」
そう言いながらも激しく快楽を貪るハイド。
「ら、らめっ!
父さんの気持ちを考えてっ・・・私が18になるまでは待ってくれるって・・・約束でしょ!?
後少し・・・なんだから協力してっ・・・
ぜっ、全部飲んで・・・あげるからっ・・・!!」
とヒルデは泣きながら懇願した。
「ちっ・・・しゃーねーな・・・。
お前が18になったら毎日ナカ出ししまくってやるから覚悟しとけよ・・・!?
はっはっはっ・・・イク・・・イクぞっ・・・受け取れヒルデ・・・・・・・うっ・・・・!!!」
「んんんーーーーっ・・・!!!」
ビクンビクンと身体を痙攣させて達しながら、射精する寸前でナカから抜かれたモノをすかさず口に挿れられ、容赦なく注がれる精液を口内で必死に受け止めるヒルデなのだった。
無事射精してスッキリしたハイドは、ディナータイムの営業が開始した森の青鹿亭のカウンター席に座って、ヒルデが淹れてくれた珈琲を飲んでいた。
するとヒルデが薬箱を持ってこちらにやって来ると、その中身を見せてからこう言った。
「ごめんハイド・・・。
湿布、うちには父さんのギックリ腰用のキツいのしかなくて・・・。
どうする?
それでも貼っとく?」
「あー、これくらいのパンチ、小鹿ちゃんにもお前のクソ親父にもしょっちゅう貰ってて慣れてるし、放置でいいって。
それに飲食店に湿布臭がきつい奴がいたら他の客に迷惑だろ?
いいから接客に戻りな?」
ハイドは優しく彼女を促すと、やけにつやつやした肌をして接客して回る彼女をニヤニヤと満足気に眺めていた。
そして、
(あー・・・マジ気持ちよかった♥
まだ抱き足りねぇから夜寝る前を狙って夜這いをかけてやろ♡
今度はたっぷりと時間をかけて焦らして虐めて、小鹿ちゃんの理性をとことん奪ってから、「ナカに出してっ!」って言葉を引き出してやる♥)
等とスケベな妄想で頭を膨らませていると、見知った顔の常連客のマダムが来店して来て、
「あらぁハイドくぅん!
そのほっぺたどうしたのぉ?」
と訊いてきた。
「あー、これ?
ちょっと兄弟喧嘩してさ。」
そう笑顔で答えるハイド。
「ええっ!?あの銀色狼くんとぉ!?
いっつも仲が良いじゃないのぉ!」
「まーな。
あいつ基本的に穏やかだからまず喧嘩にはならねーんだけど、リーネ・・・空駒鳥ちゃんのことになると容赦がねーんだよなぁ・・・。
あいつもプロの狩人だから、一般人があのパンチを食らってたらこんなんで済まずに頭部破裂して即死だぜ?
つーわけで、今ここにいる空駒鳥ちゃん狙いの野郎は潔く諦めること!
どーせあいつら明日にでもつがいになるだろーがな!」
と、ハイドが他の男性客に矛先を変えて忠告をすると、それを訊いていた何名かの男性客がサーッと青ざめるのだった。
そして俺がそれを取り付けてあげたのだった。
それからの彼女の日々はめまぐるしく、まるで仕事に打ち込むことで寂しさを紛らわしているかのようだった。
薬師として駆けだしてばかりのリーネは、特注の薬の依頼はまだ受けることは出来なかったので、石鹸や化粧品などの日用品や、傷薬、熱さまし、湿布などの常備薬を作り、売ることで生計を立てていた。
俺の母さんが一人きりになったリーネを酷く心配し、
「良かったら家に一緒に住まない?
薬屋へは家から通うようにして・・・」
と提案していたが、
「大丈夫です!」
と笑って、一人で暮らしていた。
俺は気丈に振舞っているけれど、時々影を落とすリーネが心配だったから、今までよりも頻繁に薬屋に顔を出すようにした。
告白は、今すれば孤独に付け込むような気がしたし、リーネが悲しみを乗り越えて、孤独を埋めるためじゃなく、自分の幸せな未来のために俺のことを考えられるようになるまで待つつもりでいた。
そうこうしているうちに、ばあちゃんが亡くなってから1年が経ち、俺たちは15歳になった。
リーネも大分笑顔を見せるようになってきたそんなある日──。
本日の狩りを終えたライキは、狩り場の森から自宅へと帰る通り道にあるリーネの店に顔を出した。
すると、リーネがマールのレシピ帳と睨めっこしながらうろうろしていた。
「リーネ!
狩りの途中で欲しがってた薬草採れたぞ・・・・・って、どうしたんだ?」
「ライキ!
あのね、さっき、時々おばあちゃんに薬の依頼をしてきてたフランの町の行商のゴートンさんが来て、その・・・び、媚薬をね?
作ってくれないかって依頼をされたんだけど・・・。」
「媚薬・・・。
それで、作れそうなのか?」
媚薬と聞いて恥ずかしくなり、顔を赤らめながら尋ねるライキ。
「おばあちゃんの残してくれたレシピがあるから材料さえ揃えば作れるんだけど、ひとつだけ困った材料があって・・・。」
といってリーネは真っ赤になって俯いてしまう。
「困った材料?
手に入れにくいものなのか?
俺手伝うよ?」
「あ、ありがとう!
あの・・・これ・・・なんだけど・・・
お願い!!」
ぎゅっと目を閉じたリーネが勢いよくレシピ帳を突きつけた。
リーネが指差したところには、
・semen(和訳:精液)・・・1.0cc ←ライキに頼めば協力してくれるハズ 駄目なら兄のハイドに言え
と書いてあった。
「はあっ!?
せっ・・・・・・。」
言いかけて口を覆うライキ。
(ばあちゃんのあのときの悪巧みってこれか!)
ライキは真っ赤になって頭を抱えた。
「あの、ライキ?」
「流石にこれは・・・・・・ちょっと。」
消え入りそうな声になり、片手を遮るように前に出すライキ。
「・・・お願い・・・ライキ・・・。」
「・・・ごめん・・・無理だよ・・・・・。
何か他の材料で代用は出来ないのか?」
「・・・・・・。」
とてもショックを受けた様子のリーネ。
「どうして駄目なの・・・!?
ライキ・・・!
引き受けてよっ・・・!!」
ライキの胸元を掴んで煮え切らない態度のライキを少し責めるように縋るリーネ。
「だって、せ・・・いえき、だろ・・・?
リーネは、それがどんなものか、本当にわかってて俺に頼んでるのかよ!?」
赤くなったまま顔を逸らし、リーネの自分を責めるような眼差しに苛立ちを感じてムスッとするライキ。
「・・・わかってるよ。
とてもデリケートなことをお願いしてるってことくらい・・・。」
ライキから手を離すと、俯きながら沈んだトーンで返すリーネ。
「いや、わかってないだろ。
俺たちつがいでもないのに・・・!!
・・・そこは踏み込んじゃいけない領域じゃないのかよ!?」
「・・・私は・・・おばあちゃんがライキに頼むように書いてるっていうのもあるけど・・・
それだけじゃなかったのに・・・!
ライキなら、私をその領域に踏み込ませてくれるんじゃないかって・・・勝手に期待・・・して・・・ひっく・・・私、馬鹿みたい!
そんななら、同情だけなら!
一人きりになった私に優しくなんてしないでよ!!
勘違いしちゃうじゃない!!
ライキなんか、だいっ嫌い・・・!!!」
「えっ・・・」
ライキはリーネから飛び出した予想外のセリフの数々とぶつけられた感情とポロポロ落ちる涙に戸惑いながらも、涙をぬぐおうとそっと手を伸ばした。
そんなライキの手を振り払って瓶を手に店を出て行くリーネ。
「待てよ!
どこ行くんだよ!!」
慌てて追いかけるライキ。
「ハイドさんに頼みに行くの!!
ついてこないで!!」
「!!」
(精液を他の男に頼むのか!?
兄貴が相手でも、それだけは嫌だ!!)
ライキは日が傾きオレンジに染まり始めた川沿いの道を全速力で走ってリーネを追いかけるが、早すぎて追いつけない。
(リーネ、昔から足だけは・・・
速すぎだろ、くそ・・・!)
「リーネ!!聞けよ!
リーネ・・・!!」
あと少しでリーネに手が届くところでライキの兄、ハイドと会った。
ハイドは実家の解体場で、本日の獲物の解体を終えて片付けているところだった。
リーネが泣きながらこちらに走ってきて、それをライキが追いかける形で自分のところへ来たので、ハイドは、
(ははーん、喧嘩でもしたか?)
と理解した。
「リーネ。どうした?」
「あ、の・・・ハイドさん。
私、お願いしたいことがあって。」
「リーネ!!」
ライキが止めようとするがキッ!とキツく睨んだリーネに手を振り払われる。
ぐっと歯をかみ締めるライキ。
「・・・媚薬を依頼されて、その材料で精液が必要なんです。
提供をお願いできますか?」
リーネは俯いて淡々と告げた。
ハイドははぁ・・・とため息をついてから、
「なるほど。
・・・どーせ精液をリーネに知られるのが恥ずかしいってんで、馬鹿みたいな理屈を並べて意地張って断ったんだろ。
ほんっと、ガキだなお前。」
ライキに向けて冷たく言い放った。
ライキは下を向いたまま拳にギュッと力を込めた。
「黙って引き受けて、じゃあ手伝ってって部屋にでも誘って、リーネにエロいことシて貰えば良かっただろ?
リーネだってその状況でお前に頼まれれば断らねー筈だ。
そしたらいい思い出来た上、つがいにだってなれただろうに・・・。」
ライキは兄の言う様にリーネの要求を素直に飲んで、リーネの胸に触れ、硬く大きくなった自らのオトコの象徴を彼女に握らせ、手で扱いてもらいながら精液を採取している場面を頭に思い浮かべた。
そんな浅ましいと思う行為を、本心では強く望んでいる自分・・・。
彼はそれら全てを兄に見透かされたことに激しい苛立ちを感じ、真っ赤になり、険しい顔のまま俯きそっぽを向いた。
「このヘタレができねーって言うなら俺が引き受けるから安心しな?リーネ。」
とハイドは優しくリーネに向かい言うと、その頭をぽんぽんっと叩く。
リーネは無言で頷いた。
「あっ、そしたらリーネが初めて知る精液が俺のものになるけど、それでもお前、構わないのか?」
わざとらしく大声で言い、ちらっと挑発的にライキを見やる。
兄の言葉にライキははっとして一瞬顔を上げるが、わなわなと震える手足はまだ動かない。
ハイドは大きなため息をついてから舌打ちをし、髪をかきあげるとリーネに向かって言った。
「じゃあ、リーネ、手伝ってくれる?
手でいいからさ。
・・・こっちおいで。」
そしてリーネの手を取った。
リーネは怯えたように青ざめ、その手をバッ!と離すと後ずさった。
そこからは体が勝手に動いて、消えるように地を蹴ると、勢いよく兄を殴り飛ばしていた!
「キャーッ!」
リーネは悲鳴を上げ、ハイドは近くの壁までふっ飛ばされた。
ライキはそのまま無言でぱっとリーネの手を引いて連れ去った。
ハイドは、
「っつ・・・本気でやりやがった。」
と呟きながら殴られた頬を押さえると、
心配して振り返るリーネに”大丈夫だから”と手でサインを送った。
ライキはリーネを連れ玄関から自宅に入る。
家の廊下をムスッとしたまま無言でリーネの手を引き突き進んでいると、足音で気がついたのか母親が出てきたので、リーネが「あっ・・・おじゃまします」と言って、頭を下げた。
ライキはそのまま自分の部屋までリーネを連れてきて、部屋に入ると手を離した。
リーネは初めて入ったライキの部屋を軽く見渡してから、不安そうにライキに視線を戻した。
「・・・やっぱり俺が引き受ける。」
リーネから背を向けたままでライキが言った。
少し覗く彼の頬は赤く染まり、熱を帯びていた。
「どうして・・・?
嫌だったんでしょ?」
リーネは遠慮がちに理由を訊いた。
─あの子は気が強いところがあるし
お互いに年頃じゃから照れたりとか、気恥ずかしさもあって、ぶつかり合うこともあると思うが
素直な気持ちを伝えて、末永く仲良くやっていきなね─
ライキはマールの言葉を思い出し、すうっと息を吸い込んだ。
「・・・リーネが初めて受けるその衝撃を・・・誰にも奪われたくないから。
リーネが知る精液は、俺だけがいい。
そうじゃないと嫌だ。」
「ライキ・・・。」
リーネは顔を赤く染め、嬉しそうに表情を緩めると、また俯いて言った。
「私・・・1年前、ライキが急にいなくなったとき、今までずっとライキと一緒に過ごしていた時間がどれだけ大切だったか気がついたの・・・。
おばあちゃんがいなくなったあとも、ライキがずっと気にかけてくれて、優しくしてくれたから、乗り超えることが出来たわ。
いつの間にかライキは私にとって、幼馴染みの男の子の枠を飛び越えて・・・つがいにとても近い・・・特別で、大切な男の子になっていたの・・・。
ライキと一緒に生きて行く未来を想像するだけで、凄く幸せで、嬉しくて・・・。」
そんなリーネの言葉を聞いて、ライキは思った。
(そうか・・・。
もう未来の幸せを考えられるようになったんだな・・・。
良かった・・・。)
「・・・だから・・・
私、ライキに・・・せい・・・えき・・・の提供を断られたとき・・・
ライキの優しさを勘違いして、私と同じ気持ちでいてくれてるものだと勝手に期待していた自分が恥ずかしくて・・・とても悲しかったの・・・。」
「・・・ゴメン。
兄貴の言うように俺がガキだったんだ。
精液ってその・・・匂いとか凄いし、男の欲の塊だし・・・俺にとって、凄く恥ずかしいものだから・・・。
そんなものをリーネに知られたら、嫌われると思って怖かった。」
「私、それがどんなものでもライキを嫌ったりしないよ?
ライキの大切な・・・子種・・・なんだもの。
私も知るのなら、ライキのだけがいい。」
「うん・・・。
ありがとう。」
ライキは優しく微笑むとリーネに手を差し出し言った。
「リーネ、好きだよ。
これからもずっと一緒にいたい。
俺とつがいになってください。」
「はい・・・。
私もライキが好きです。
ずっと隣にいさせてください。」
はにかんでライキの手を取りそう答えてくれたリーネを見て、ライキはどうしようもなく嬉しい気持ちが込み上げてきて、思わず抱きしめた!
「やった・・・!やった・・・!!
嬉しい!!・・・リーネ!!」
「えへへ・・・私も・・・嬉しくて胸がいっぱい・・・!」
リーネはライキに抱きしめられたまま顔を上げると少し涙を浮かべてそう微笑んだ。
そのまま暫くお互い見つめ合ってから、ライキがそっと顔を近づけると、リーネが頬を染めて、長いまつ毛を震わせながら目を閉じた。
そして触れるだけの優しいキス─。
(何度も夢に見たリーネの唇・・・
柔らかくて・・・
熱い・・・。)
ライキはその瞬間のその感触に全神経を集中させ、脳に強く焼き付けた。
唇が離れると同時に身体も解放し、二人は気恥しそうに目を逸らし、俯く。
そして、リーネが視線を落とした先にはエプロンのポケットに入った瓶があり、精液が必要だったことを思い出した彼女は、熱が篭もった顔のまま震える手でそっとそれを取り出した。
「ライキ・・・手で手伝うってどうすればいい?」
「!!」
ライキは慌てふためく。
「リーネがそんなことしなくてもいいから!
兄貴の言ったことは俺を焚き付ける為だと思うし・・・。」
「・・・ううん、手伝わせて?
ライキのがどんなふうにして出てくるものなのか、私、ちゃんと知りたいの。」
「・・・すげー恥ずかしいことするよ?」
「うん・・・一緒に恥ずかしくなろ?」
ライキはごくっと生唾を飲み込むと、熱のこもった顔のまま剣とボウガンを外してベットに座り、リーネの手を持ち引き寄せた。
自然とカーペットに膝をつく姿勢になるリーネ。
そして、その手を服の上から自分の股間にそっ・・・と当てた。
びくっとして、耳まで真っ赤になるリーネ。
そんな彼女の反応を愛おしく感じながら、リーネの手に性器を握らせると、良いように動かす。
「あっ・・・硬く、大きくなった・・・。」
「・・・うん・・・見る?」
リーネがちょっと躊躇してから頷いた。
ズボンのベルトを緩め、パンツのジッパーを下ろし、下着をずらすライキ。
リーネに触られ興奮して一気に限界まで熱り勃っていた性器が勢い良く飛び出した。
「きゃっ」
リーネは小さく悲鳴をあげて口元に手を当てた。
「・・・こ、こんなに大きくなるんだね・・・。
・・・直に触っても・・・いい?」
「うん・・・。」
ライキに確認してからそっ・・・と触るリーネ。
ピクンっと目を細め「うっ・・・」と反応するライキ。
「・・・猛茸みたいな形・・・。
触った感じはすべすべしてて雀蛾の幼虫に似てるかも・・・。
・・・それなのに熱くて硬くて変な感じ・・・。」
「・・・っ♥
流石は薬師な感想・・・。」
ライキは自分のモノを優しくさわさわしてくれている彼女の手から与えられる感覚に身をぞくぞくと震わせながらもそう苦笑した。
(うっ・・・
ひたすら興奮するけどもどかしい・・・
早くリーネのこの柔らかい手で思いきり扱いてしまいたい!!)
彼は堪らず、自分のものに優しく触れているリーネの両手を自らの手で上からそっと包むと、切なげに眉を寄せて言った。
「リーネ・・・ゴメンな・・・嫌だったら言って・・・」
ライキはリーネの手を更にぐっと力を込めて握り込むと、上下にスライドさせるように動かし始めた。
嫌がる様子なく、せつなそうに息の上がるライキの顔と、段々動きが激しくなっていく性器を扱く二人の手を、交互に見つめるリーネ。
「・・・ライキ、気持ちいい?」
「う、ん・・・一人でするよりずっと、遥かに・・・すぐにイきそう・・・。」
「良かった・・・。」
「・・・っ・・・はっ・・・手、痛くない?」
「大丈夫だよ、気にしないで・・・。」
はあはあとライキの呼吸が荒くなり、先走りが垂れてしごく音がぬちゃっとしたものに変わってくる。
「・・・何か出てきたよ?」
「あ・・・うん、先走り・・・気持ちいいと、出るんだ・・・
はあっ・・・はっ、はっ、はあっ・・・もっ、そろそろ出そうだから瓶貸して・・・っ」
「あっ、はい・・・!」
リーネが瓶をライキに渡すと急いで蓋をポケットへ入れ、亀頭部分を瓶の口に当て、またリーネの手を借りると包み込み、そのまま勢い良く追い込む。
「はぁ、うっ・・・はっ・・・はっ・・・リーネ・・・キス、したい・・・」
リーネは手をライキに委ねたまま腰を上げると、「ん」と唇を近づけた。
唇が勢いついて触れ、擦れ合い、荒い吐息が溢れる。
「はあっ、ハッ、ハッ、んっ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、リーネ・・・リーネ!・・・リーネ!!・・・・・・くはっ!!」
かつて無い興奮と快感がライキを導く。
ぴゅるっぴゅるっと精液が出る放出感と共に二人の体がスーッと透けて、夕焼け空に昇っていく─。
(はーっ、はーっ、はーっ・・・
うっわ~~~
何だ何だ今のは!!
すっげ~気持ち良かったんだけど・・・!!)
と、上昇しながらライキは感激のあまりリーネをぎゅーっ!と強く抱きしめ、快楽の余韻に浸っていた。
すると、
「えっ、えっ、えっ・・・何!!??」
と戸惑った様子のリーネが大きく驚いて声を上げた。
それを聞いてはっ!!とするライキ。
「あっ!
そうだった俺っ!!」
(俺の射精が特殊だってこと、リーネに夢中ですっかり忘れてた・・・!)
ライキはリーネと両想いになれて、そのままの流れでリーネとキスをし、更にはその手を借りて射精を手伝って貰ったことへの興奮と快楽で頭が一杯で、ここまで来て初めてそのことを思い出したのだった。
「えっ、えっ!?
空にいるの!?
どうして!?」
リーネはたいそう驚き辺りをキョロキョロしている。
「ゴメン、リーネ!
普通の射精でも衝撃的だろうに、空に浮かんだりするから相当ビックリしたよな・・・!?
後で全部説明するから、そのまま握ってて?
これ蓋しておかないと・・・。
離すと落ちるからしっかりな。」
「えっ、ライキの、お、おちんちんを・・・?」
リーネはドキドキしながら強くギューッと握った。
ライキは、
「リーネ、ちょっと強すぎて痛い・・・。」
と、痛みに耐えながら瓶に蓋をする。
「えっ、ゴメンなさい!」
と思わず手を緩めすぎてしまったリーネ。
スルッと手が抜ける。
とっさに瓶をジャケットの内ポケットに入れ、空いた手でリーネの手をキャッチするライキ。
「ふぅ、危なかった・・・。」
「あ、ありがとう、ライキ。」
「うん、落ちないようこのまま手握っとこう。」
「それじゃ、どこに行こうかな・・・?
リーネ、媚薬って明日納品?」
「う、うん。」
「じゃあすぐに帰れる森の狩猟小屋まで旋回しようか。
なるべくゆっくり行くから安心して?」
ゆっくりと空を移動し始める。
「わあ!
・・・キレイ・・・。
私達の家があんなに小さい!
真っ赤な夕日が凄く近くに見えるね!
風、気持ちいい・・・!」
「そうだな・・・。
あ、こんないいシチュエーションなのに俺、チンコ出しっぱなしだった。
何か下がスースーすると思ったんだよ・・・。
直す間ちょっと掴まってて・・・。」
と照れながら股間のモノを仕舞うライキ。
「もー、やだライキったら!」
お互い顔を見合わせ笑う。
リーネが空の散歩を喜んでくれたことに安堵し、ライキは嬉しそうに言った。
「いつかはリーネと一緒にこうして空を飛べたらって思ってたけど、こんなに早く叶うと思わなかった・・・。
すげー嬉しい!」
「ライキ・・・。」
二人は両手を繋いで宙を回り、額をそっとくっつけて見つめ合ったあと、唇をそっと重ねた。
そのままでゆっくりと宙を回っているうちに、日が完全に沈み、辺りの景色が夕闇に変わった。
それを合図に二人の唇は離れる。
夕闇に包まれて見えなくなったが、二人の頬は先程までの夕焼けのように真っ赤に熱く染まっていた。
「・・・真っ暗になっちゃったね・・・。」
「うん・・・そろそろ目的地に行こうか・・・。」
二人はそうはにかんで笑いながら、手を繋いで目的地へ向かう。
「あ、そろそろ降りるからしっかり掴まってて。」
目的地の狩猟小屋上空につき、シュン!と消えて着地する。
「キャッ」
リーネは驚いて小さく悲鳴をあげた。
「ごめん、着地はコントロール出来無くて。
でもきっとすぐに慣れるから。」
「・・・ここがライキが狩りのときに使う小屋?
暗くて何も見えない・・・。
灯りはどこ?」
「待って。
村近くにあるけど魔獣を引き寄せるからつけないほうがいい。
じきに目が慣れてくるから。」
「・・・ホントだ。」
ライキはリーネの手を引く。
「出よう。
帰りながら色々話すよ。
この力のこととか、今まで誰にも言えなかったことを全部。」
─追記〈ライキに殴られた後のハイドは・・・〉─
─ハイド・ハント・スイズリーハント。
通り名は”春雷の銀狼”。
年齢は18歳。
銀色狼ことライキの3歳上の兄で、職業はライキと同じく狩人だが、等級が上の為強い魔獣の出る南の森を担当している。
非常に優れたルックスを持ち、フォレストサイド村一の美男と名高い。
今回はそんな彼にスポットを当てた裏話である。─
夕焼けで赤く染まり始めたハント家の解体場にて。
「っつ・・・本気でやりやがった。」
ライキに殴られた頬を押さえてそう呟くハイドを、ライキに手を引かれながら去りゆくリーネが心配そうに振り返って見た。
(おいおいリーネ。
ライキを焚きつける為とはいえ、俺にセクハラされたってのに心配するとか、人が良すぎだっつーの・・・。
まぁ、これでやっとあいつらもつがいになれるだろ。)
とハイドはハント家に入っていく二人を物音で感じながらホッとため息を付いた。
(しかしこのパンチ・・・食らったのが一般の野郎だったら即死じゃね?
でもなんかこのじんじんする痛み、小鹿ちゃんのグーパンみてぇで悪くねぇな・・・。
あー・・・ムラムラしてきた・・・。)
一人ニヤけながらジャケットから時計を取り出すハイド。
(18時15分前か。
今なら小鹿ちゃんギリ自由時間だな。
よし、即行で会いに行ってこのムラムラを発散してもらおっと♥
ふんふーん♪
今日はどんなパンツ履いてんのかなー?)
ハイドは膝に手を当てて立ち上がると、鼻歌交じりに森の青鹿亭へと向かうのだった。
ハント家の隣のまた隣には、青い屋根のカフェレストランがあった。
店の名は森の青鹿亭。
そこはハイドの恋人ヒルデの家であり、職場でもあった。
彼女は足りない缶詰を店の裏にある倉庫に取りに行っていたらしく、ウエイトレスの制服姿で大きな胸に缶詰を抱えて倉庫の前にいた。
─ヒルデ・クック・フランビストロ。
通り名は”華やぐ青鹿”。
森の青鹿亭の看板娘で、村一の美貌と抜群のスタイルの持ち主。
ハイドとはつがいの期間を経てこの国での成人年齢である17歳を無事に迎え、女神の祝福を受けた恋人同士である。
因みに元格闘家の父親の血の影響か、人並み外れた怪力を持ち、技のキレも半端ない。─
ハイドは、
「こーじーかーちゃん♥」
と声をかけ、背後から彼女を抱きしめた。
彼女は「きゃっ!?」と驚き、持っていた缶詰を全て足元に落としてしまった。
「ハイド!
いつまでその呼び方をするつもり?
あたし成人してるし来月で18よ?
なのに小鹿ちゃんはないでしょ・・・」
と呆れながら足元の缶詰を拾うヒルデ。
「いーじゃん別に。
ジュニアスクールで初めて会ったときにそう呼んだら小鹿ちゃん、いい反応したじゃん?
それ以来そう呼ぶようにしてたら、癖が抜けなくなっちまったんだよな。
ってか未だにいい反応するし?
な?
小鹿ちゃん♥」
そう言って胸に手を伸ばしながら首筋の匂いをすんすん嗅ぐハイド。
「んー・・・やっぱいい匂い♥」
「やっ!ここ外よ?
誰かに見られたら困るしやめてってば!」
彼を制しようと振り返った彼女は、ハイドの左頬を見て驚き、指を差して声を上げた。
「ハイド、どうしたのその顔!!」
「今頃気付いたのかよ。
かくかくしかじかでライキとリーネが青春こじらせてたからちょっとカマかけてみたら、ライキに殴られたんだよ。
小鹿ちゃん、慰めて♡」
と言いつつ服の上から大胆に胸を揉むが、すぐにヒルデにパシッと払われてしまう。
「えっ!?
そ、それで二人はどうなったの!?」
とヒルデ。
「俺を殴ったあとにライキがリーネを部屋に連れ込んでたから、今頃イイコトしてんじゃね?
ニシシ!
ま、これでやっとあいつらもつがいになるわけだ。
つーわけで小鹿ちゃん、功労者の俺にご褒美ちょーだい♥」
と懲りずにまた服の上から胸を揉むが、今度はヒルデにぐぐぐっとその手を掴まれて止められてしまう。
「ちょっと待って・・・。
二人がつがいになるのはあたしも嬉しいけどさ。
あんた、もしそれでライキが殴ってこなかったら、そのままリーネに手でシてもらってたわけ!?」
「んなわけねーだろ。
ライキならあそこまでカマかければ流石に乗ってくると思ったし、もしそれでもあいつが行動を起こせないヘタレなら、その場で思い切りあいつを殴り飛ばしてからリーネの瓶を受け取って、小鹿ちゃんに精液採取してもらってた♥
つーわけで小鹿ちゃん、エッチしよ♥」
今度はヒルデのスカートを捲ってからしゃがみ込み、青の総レースのセクシーなショーツを間近で拝んだ後、
「おっ♥今日のパンツはかなり漲るぜ♥」
と言ってからそれを脱がそうとするが、ヒルデにジト目で見られた上に腹を軽く蹴られてしまう。
「なにがつーわけよ。
あたしこれからディナータイムの営業が控えてんのよ?
エッチなんて無理に決まってるでしょ!?
それより頬、早く冷やさないと・・・
今湿布を持ってきてあげるから・・・」
と言って勝手口から店に戻ろうとするヒルデの手を掴み、ハイドが引き止めた。
「へーきへーき!
それより時間がねーんだろ?
なら今すぐ一発させて・・・♥
なんかライキに殴られたら小鹿ちゃんのグーパンを思い出して、やけにムラムラしてきたから股間が苦しくてよー・・・」
と言いながらそのままヒルデの手を引いて強引に倉庫に連れ込み、扉を閉めて狩装束のジャケットと鎧を脱ぎ捨てると、カチャカチャとボトムスのベルトを外しはじめた。
「はぁ!?
それで発情するってあんたやっぱり変!」
「変でも何でもいいから頼むって!
10分・・・いや、5分で済ますから・・・♡♥」
「5分っていくらなんでもあんた、早すぎでしょ・・・」
「うるせー!
時間ねーんだし今回ばかりは丁度いーだろ?
短い時間でもちゃんと小鹿ちゃんを良くしてやるから・・・」
と言いながらヒルデのブラウスのボタンを外し、生乳を取り出して揉みしだくと同時にディープキスをし、更にはスカートを捲ってショーツに手を入れ、割れ目に指を潜らせるハイド。
指がぬるぬると滑って、くちゅ、ぷちゅと水音がする。
「おっ、もうすぐ排卵日?
たいして愛撫してねーのに準備OKじゃん♥」
「きっとそれもあるけど、あんたがさっきからちょこちょこ触ってきてたからでしょ・・・」
と呟くヒルデ。
「ふーん?
つがいの時俺のチンコを見て青ざめてたあの小鹿ちゃんが、今じゃすっかりチンコの味を覚えて、ちょっと俺に触られただけで期待して愛液を滴らせてるってか?
マジで漲るんだけど♡」
ハイドはそう言いながらヒルデのショーツを下ろして片脚だけを抜き取ると、ヒルデを壁にもたれ掛からせて片脚を持ち上げ、
「そんじゃありがたくいただきま~~す♥♡♥」
と言ってから熱く限界まで滾ったモノの先端をヒルデの良く濡れた秘部に充てがった。
そして、
「やっやっ、まっ・・・ちょっ、馬鹿!
こんな倉庫でホントに!?」
というヒルデの制止も聞かずに、ずっ・・・ぷん!と一気に勢いをつけて奥まで沈めた。
ヒルデは張り詰めた彼の大きなモノに強引に身体を開かれていく感覚に堪らず、
「あぁーーーっ・・・♥」
と吐息混じりの声を漏らした後、最奥に辿り着いた彼の先端にドチュッ!と最も敏感なところを突かれ、あまりの強烈な刺激に耐えきれず、
「ひいっ♥」
と歯を食いしばりながら声を上げた。
そのまま彼女の膣口に先端をグリグリと擦り付けるハイド。
「俺、こうしてポルチオをグリグリされた小鹿ちゃんが、泣きそうな顔してナカをきゅんきゅん締めつけてくるの、すげー好きなんだよな♥
んー・・・このまま奥をゆっくり虐めんのもいーけど、時間ねーからいきなり飛ばすぜ?」
ペロッと自分の唇を舐めると、一気にピストンを開始するハイド。
ゆさっ、ゆさっとヒルデの乳が揺れてギシギシと倉庫が軋み、ヒルデの喘ぎ声とふたり分の荒い吐息、そしてずぷん!ずぷん!という互いの性器が繋がったままで強く擦れあう淫らな音が狭い倉庫内で響く。
「はっ、はっ・・・気持ちいい♥
小鹿ちゃん・・・俺の小鹿ちゃんっ・・・!」
「やっ・・・ハイドっ・・・激しすぎっ・・・♥
あんたの持ち物は凶悪なんだから、ちょっとは手加減しなさいよぉ・・・!
駄目っ!こんなのあたし、気持ち良すぎて変になっちゃう!
ひっあっんっ♥あっあっあっ・・・・・」
と涙ぐみながら喘ぐヒルデ。
「はあっ、はあっ、もっと変になっていいぜ?
小鹿ちゃん・・・♡
んっ、くっ・・・・・俺そろそろイキそう・・・
今日ってナカに出していい日・・・じゃねぇよな?」
「あっあっああっあっあっ・・・今日は駄目ぇ!
そ、外に出して・・・お願いっ!」
「チッ・・・やっぱそうかよ・・・
はあっ、はあっ、ホントは俺、本能の赴くままに小鹿ちゃんのナカで果てたいんだけど・・・。
もういいから孕んじまえよ小鹿ちゃん・・・。
そしたらお前のクソ親父の許可なんて待たずに・・・すぐに結婚っ・・・出来るぜっ・・・?」
そう言いながらも激しく快楽を貪るハイド。
「ら、らめっ!
父さんの気持ちを考えてっ・・・私が18になるまでは待ってくれるって・・・約束でしょ!?
後少し・・・なんだから協力してっ・・・
ぜっ、全部飲んで・・・あげるからっ・・・!!」
とヒルデは泣きながら懇願した。
「ちっ・・・しゃーねーな・・・。
お前が18になったら毎日ナカ出ししまくってやるから覚悟しとけよ・・・!?
はっはっはっ・・・イク・・・イクぞっ・・・受け取れヒルデ・・・・・・・うっ・・・・!!!」
「んんんーーーーっ・・・!!!」
ビクンビクンと身体を痙攣させて達しながら、射精する寸前でナカから抜かれたモノをすかさず口に挿れられ、容赦なく注がれる精液を口内で必死に受け止めるヒルデなのだった。
無事射精してスッキリしたハイドは、ディナータイムの営業が開始した森の青鹿亭のカウンター席に座って、ヒルデが淹れてくれた珈琲を飲んでいた。
するとヒルデが薬箱を持ってこちらにやって来ると、その中身を見せてからこう言った。
「ごめんハイド・・・。
湿布、うちには父さんのギックリ腰用のキツいのしかなくて・・・。
どうする?
それでも貼っとく?」
「あー、これくらいのパンチ、小鹿ちゃんにもお前のクソ親父にもしょっちゅう貰ってて慣れてるし、放置でいいって。
それに飲食店に湿布臭がきつい奴がいたら他の客に迷惑だろ?
いいから接客に戻りな?」
ハイドは優しく彼女を促すと、やけにつやつやした肌をして接客して回る彼女をニヤニヤと満足気に眺めていた。
そして、
(あー・・・マジ気持ちよかった♥
まだ抱き足りねぇから夜寝る前を狙って夜這いをかけてやろ♡
今度はたっぷりと時間をかけて焦らして虐めて、小鹿ちゃんの理性をとことん奪ってから、「ナカに出してっ!」って言葉を引き出してやる♥)
等とスケベな妄想で頭を膨らませていると、見知った顔の常連客のマダムが来店して来て、
「あらぁハイドくぅん!
そのほっぺたどうしたのぉ?」
と訊いてきた。
「あー、これ?
ちょっと兄弟喧嘩してさ。」
そう笑顔で答えるハイド。
「ええっ!?あの銀色狼くんとぉ!?
いっつも仲が良いじゃないのぉ!」
「まーな。
あいつ基本的に穏やかだからまず喧嘩にはならねーんだけど、リーネ・・・空駒鳥ちゃんのことになると容赦がねーんだよなぁ・・・。
あいつもプロの狩人だから、一般人があのパンチを食らってたらこんなんで済まずに頭部破裂して即死だぜ?
つーわけで、今ここにいる空駒鳥ちゃん狙いの野郎は潔く諦めること!
どーせあいつら明日にでもつがいになるだろーがな!」
と、ハイドが他の男性客に矛先を変えて忠告をすると、それを訊いていた何名かの男性客がサーッと青ざめるのだった。
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