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一章 家族は一緒が良い
ぼくと空と空の家族 中編
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烏天狗達は何処かにぼくを連れて行くみたいで空を飛んでいる。
ぼくの体は震えて動けない。
(あの物を見る視線はモルモットをしてた時に良く感じてた視線だ。ぼくが一番嫌いで一番怖い大人の視線だ。この人達はぼくに何をさせるつもりなんだろう?)
「見えたぞ!紅の泉(くれないのいずみ)だ!」
烏天狗達が向かっている所を見てみるとそこには真っ赤な泉があった。
烏天狗達はスピードをあげてその泉に向かった。
(赤い水?)
「着いた。早く我らの願いを」
「贄(にえ)もある。書物に書いてあった通りの手順でやるぞ」
烏天狗達が何をしたいのかは分からないけど、贄とはぼくの事だろう。
嫌な予感しかしないので怖くて体が上手く動かせないけど、ぼくを捕まえていた烏天狗が一瞬だけぼくを掴んで居た手の力を抜いた瞬間に逃げようとした。
(早く逃げないと!体が上手く動かせなくても、ぼくの事を心配してる空の所に戻らないと!)
「っ!」
「なっ!?逃がすか!」
「ぐっ!っ~!」
「大人しくしてろ!」
“バシッ、ゲシッ”
「っ!ぐぅっ!」
逃げようとしたが直ぐに捕まり、頬を叩かれた後にお腹を蹴られた。
蹴られた衝撃でなかなか起き上がる事が出来ない。
(っ、痛い。けど、こいつらぼくの事を贄って言った。最悪、殺されるかも知れない。早く逃げないと空が悲しむ。それは嫌だ!)
「始めるぞ!」
「我らの願いを言う!紅の泉を司る女神よ!我らの汚名を晴らす為、我らに力をお授け下さい!」
「我らに力をお授け下さる代わりに、我らに汚名と屈辱を与えた犯罪者の子供を贄に捧げる!」
「その証拠に贄の血と贄その者を泉に受け渡す!」
そう言った後、烏天狗達は小刀を出してぼくの左の太ももをその小刀で刺した。
「ッ~!がっ、っ~!くっ!」
「コレを泉に入れろ!」
ぼくは烏天狗達に太ももを刺された後、赤い泉の中心に放り投げられた。
“バシャーン!”
「どうぞ、お受け取り下さい女神様!そして、我らに力を!」
「女神様!汚名を晴らす為にどうか、我らに力を!」
「どうか、、、」
「お願いします、、、」
ぼくを泉に放り投げた後、烏天狗達は祈るように泉に向かって願いを言っていた。
泉は浅いみたいで水はぼくの胸元くらいしかなかった。
ただ、水が赤いので底は見えない。
(お腹と足が痛いけど、早くこの泉から出ないと、、、あれ?この匂い、、、この泉の水が赤いんじゃない!この赤色は血だ!この泉の水がこんな赤く見えるほどの血がココで流されたんだ!早く、早く逃げないと!)
「空、、空、、、早く、空の所に帰らないと、、っ!?」
痛みで動かし難い体を頑張って動かして泉を出ようとしていた時、刺された足を何かに捕まれた。
ぼくは怪我した所を捕まれ、激しい痛みが走った足を反射的に見た。
(ッ~!痛い!何が、、、髪の、、毛?っ!?引っ張られる!)
「はなっ!、、空、助け、、ゴボッ、ゴボゴボッ」
ぼくは泉の中に引きずり込まれた。
海視点
少し落ち着いた空に何があったのか詳しく聞いた。
その時、何で青天を拐ったのかも話しながら青天が自分にとってどんなに大切かも聞かされた。
空はずっと涙を流していて、どんなに慰めても止まらない。
(他人が怖くなった空がどうしても欲しいと思って拐った子がアレらに連れて行かれたんだ。そりゃ、空も素に戻って俺に助けを求めるよな)
「もう泣き止め、空。俺が占って青天の居場所を探すから、な?」
「うん、、、ごめん、兄さん」
「ん~?何が?」
「あんな態度をとってたのに、こんな都合良く助けてくれなんて」
「はぁ~。空、俺達はある者の証言で何で空があんな態度をとってたか知ってる。ついでに出て行くきっかけになった烏天狗達の言葉もな」
「、、、何故?誰にも、、、青天にしか話してない事をそいつは知ってる?」
「あ~、この話しは青天を助けた後でな」
「青天!そうだ、こんな事より青天は何処に?」
「鏡を持って来てくれ。それで占う」
「分かった、直ぐに持ってくる」
空は言った通り、直ぐに戻って来た。
空が持って来た鏡は古い物だったがとても綺麗だった。
「お、良い鏡じゃん」
「早く占ってくれ」
「分かってるって。それじゃあ、占うけど俺占いって苦手なんだよな~?」
「いいから早くしろ」
「はいはい」
みんなの視線が鏡に集中した。
俺は鏡に手を向けて神気を流しこんだ。
「青天の居場所を示せ」
「あ、光った」
「何か写ってる」
「うわ、鏡が真っ赤になった」
「次のは水か?」
「ん?最後に写ったのって赤い色の髪の毛?」
「やっぱり、占いは苦手だは俺。真っ赤な色と水と赤い髪の毛って何処だよそこ?」
俺は占いとかの神経を使う事が苦手だ。
真っ赤な色と水と赤い髪の毛を連想する所なんて俺は思い浮かない。
「真っ赤、水、赤い髪、、、真っ赤、水、、、真っ赤な水?」
「ん?空、どうかしたか?なんか分かった?」
「、、、もしかしたら、紅の泉かもしれない。赤い髪の毛の意味は分からないが、赤い水は紅の泉以外オレは知らない」
「紅の泉!確かに赤い髪の毛以外はそこを連想させるモノだったな」
「違うかも知れないけど可能性があるなら向かった方が良いんじゃない?」
「もちろん、僕達も行くからね?」
「合ってるか間違ってるかは分かんないが、紅の泉に賭けてみるか!そうと決まればさっさと行くぞ!」
俺達は青天が居る事を願って紅の泉に向かった。
(何もなけりゃ良いんだけどな。嫌な予感がする。しかも俺ってば、嫌な予感だけは外した事無いんだよな~。青天、無事で居ろよ!)
ぼくの体は震えて動けない。
(あの物を見る視線はモルモットをしてた時に良く感じてた視線だ。ぼくが一番嫌いで一番怖い大人の視線だ。この人達はぼくに何をさせるつもりなんだろう?)
「見えたぞ!紅の泉(くれないのいずみ)だ!」
烏天狗達が向かっている所を見てみるとそこには真っ赤な泉があった。
烏天狗達はスピードをあげてその泉に向かった。
(赤い水?)
「着いた。早く我らの願いを」
「贄(にえ)もある。書物に書いてあった通りの手順でやるぞ」
烏天狗達が何をしたいのかは分からないけど、贄とはぼくの事だろう。
嫌な予感しかしないので怖くて体が上手く動かせないけど、ぼくを捕まえていた烏天狗が一瞬だけぼくを掴んで居た手の力を抜いた瞬間に逃げようとした。
(早く逃げないと!体が上手く動かせなくても、ぼくの事を心配してる空の所に戻らないと!)
「っ!」
「なっ!?逃がすか!」
「ぐっ!っ~!」
「大人しくしてろ!」
“バシッ、ゲシッ”
「っ!ぐぅっ!」
逃げようとしたが直ぐに捕まり、頬を叩かれた後にお腹を蹴られた。
蹴られた衝撃でなかなか起き上がる事が出来ない。
(っ、痛い。けど、こいつらぼくの事を贄って言った。最悪、殺されるかも知れない。早く逃げないと空が悲しむ。それは嫌だ!)
「始めるぞ!」
「我らの願いを言う!紅の泉を司る女神よ!我らの汚名を晴らす為、我らに力をお授け下さい!」
「我らに力をお授け下さる代わりに、我らに汚名と屈辱を与えた犯罪者の子供を贄に捧げる!」
「その証拠に贄の血と贄その者を泉に受け渡す!」
そう言った後、烏天狗達は小刀を出してぼくの左の太ももをその小刀で刺した。
「ッ~!がっ、っ~!くっ!」
「コレを泉に入れろ!」
ぼくは烏天狗達に太ももを刺された後、赤い泉の中心に放り投げられた。
“バシャーン!”
「どうぞ、お受け取り下さい女神様!そして、我らに力を!」
「女神様!汚名を晴らす為にどうか、我らに力を!」
「どうか、、、」
「お願いします、、、」
ぼくを泉に放り投げた後、烏天狗達は祈るように泉に向かって願いを言っていた。
泉は浅いみたいで水はぼくの胸元くらいしかなかった。
ただ、水が赤いので底は見えない。
(お腹と足が痛いけど、早くこの泉から出ないと、、、あれ?この匂い、、、この泉の水が赤いんじゃない!この赤色は血だ!この泉の水がこんな赤く見えるほどの血がココで流されたんだ!早く、早く逃げないと!)
「空、、空、、、早く、空の所に帰らないと、、っ!?」
痛みで動かし難い体を頑張って動かして泉を出ようとしていた時、刺された足を何かに捕まれた。
ぼくは怪我した所を捕まれ、激しい痛みが走った足を反射的に見た。
(ッ~!痛い!何が、、、髪の、、毛?っ!?引っ張られる!)
「はなっ!、、空、助け、、ゴボッ、ゴボゴボッ」
ぼくは泉の中に引きずり込まれた。
海視点
少し落ち着いた空に何があったのか詳しく聞いた。
その時、何で青天を拐ったのかも話しながら青天が自分にとってどんなに大切かも聞かされた。
空はずっと涙を流していて、どんなに慰めても止まらない。
(他人が怖くなった空がどうしても欲しいと思って拐った子がアレらに連れて行かれたんだ。そりゃ、空も素に戻って俺に助けを求めるよな)
「もう泣き止め、空。俺が占って青天の居場所を探すから、な?」
「うん、、、ごめん、兄さん」
「ん~?何が?」
「あんな態度をとってたのに、こんな都合良く助けてくれなんて」
「はぁ~。空、俺達はある者の証言で何で空があんな態度をとってたか知ってる。ついでに出て行くきっかけになった烏天狗達の言葉もな」
「、、、何故?誰にも、、、青天にしか話してない事をそいつは知ってる?」
「あ~、この話しは青天を助けた後でな」
「青天!そうだ、こんな事より青天は何処に?」
「鏡を持って来てくれ。それで占う」
「分かった、直ぐに持ってくる」
空は言った通り、直ぐに戻って来た。
空が持って来た鏡は古い物だったがとても綺麗だった。
「お、良い鏡じゃん」
「早く占ってくれ」
「分かってるって。それじゃあ、占うけど俺占いって苦手なんだよな~?」
「いいから早くしろ」
「はいはい」
みんなの視線が鏡に集中した。
俺は鏡に手を向けて神気を流しこんだ。
「青天の居場所を示せ」
「あ、光った」
「何か写ってる」
「うわ、鏡が真っ赤になった」
「次のは水か?」
「ん?最後に写ったのって赤い色の髪の毛?」
「やっぱり、占いは苦手だは俺。真っ赤な色と水と赤い髪の毛って何処だよそこ?」
俺は占いとかの神経を使う事が苦手だ。
真っ赤な色と水と赤い髪の毛を連想する所なんて俺は思い浮かない。
「真っ赤、水、赤い髪、、、真っ赤、水、、、真っ赤な水?」
「ん?空、どうかしたか?なんか分かった?」
「、、、もしかしたら、紅の泉かもしれない。赤い髪の毛の意味は分からないが、赤い水は紅の泉以外オレは知らない」
「紅の泉!確かに赤い髪の毛以外はそこを連想させるモノだったな」
「違うかも知れないけど可能性があるなら向かった方が良いんじゃない?」
「もちろん、僕達も行くからね?」
「合ってるか間違ってるかは分かんないが、紅の泉に賭けてみるか!そうと決まればさっさと行くぞ!」
俺達は青天が居る事を願って紅の泉に向かった。
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