62 / 299
第62夜・『逝った者たち』
しおりを挟む
本職の残業やバイトを頑張っているので、危機的状況にあった我が家の家計も、どうにかこうにか持ち直してきた。
本日は給料日だったのだが、給料日には、各種支払いが引き落とされる。
これまでは、銀行口座がまちまちだったので、時間がなくて、お金を各口座に振り込む余裕がないと、すぐに「引き落とし不可」で、後日、支払い用紙などが送られてきて、まことに落ち着かない日々だったのだが、
最近は、あらかじめ、各口座に必要な金額を振り込んでおくぐらいの、いわゆる「回せるお金」の余裕が出来てきて、嬉しい^^
全ての支払いが順調に引き落とされたときの気持ちは、「テトリス」の、一度に四列消しを成功させたとき以上のスッキリ感だ。
・・・しかし、電気料金が一万五千円も掛かる母親との二人暮しの生活ってのは、いかがなものか?
私が必死で働いているときに、家の中では、母親がどんな電力浪費ライフを送っているのか?
この節電のご時世に・・・。
かなり多い遺族年金を我が家計に遺した我が親父も、草葉の陰で苦笑いしているだろう。
◇
先日、ポスティングのバイトで相模原を回っていたら、とある家の庭に面した窓が開かれ、女の子が、鳥のエサ箱を吹いていた。
エサの、種(たね)の、残った籾殻みたいのが庭に飛ばされていた。
そのしぐさは、インコを飼っていた我が家の、生前の父親の姿と重なった。
鬼のような顔でもあった親父だが、小鳥のエサを「ふぅ~、ふぅ~」するしぐさはユーモラスであった。
・・・死んだ者たちのことが思い出された・・・。
広島のフドーさんは、廿日市の角田議員宅でのオフ会を前に、魚屋さんで、注文していた刺身の盛り合わせを受け取りに行った。
それを、私は車の中から眺めていた。
大きな盛り皿を持って店を出、車に戻ってきたフドーさんは、・・・スキップしていた。
ハンドルネームの通り、お不動さんや弁慶みたいなイメージのフドーさんが、ヒョコヒョコとスキップしていたのだ。
微笑ましかった^^
そんな思い出が残っている。
中谷圭君のことも思い出した。
彼とは、成田空港貨物地区での同僚だったのだが、彼は、空輸されてきた(台湾産か中国産か忘れたが)ウナギのダンボールを、フォークリフトの爪で貫いた。
ダンボール箱の中でビニール詰めにされていた大振りのウナギが、倉庫の床に、大量にウネウネとこぼれだしてきた。
中谷君は、フォークから飛び降り、泣き笑いの顔で、そのウナギを捕まえようとした。
しかし、手から滑る滑る、滑りまくっていた!
そのときのイケメンの中谷君の表情は、泣き笑いの度合いを限界まで高めていた・・・^^;
その表情は、未だに鮮明に覚えている。
・・・いつか、天寿を全うしたとき、私は、彼らに会えるのだろうか?
・・・(2011/10/26)
本日は給料日だったのだが、給料日には、各種支払いが引き落とされる。
これまでは、銀行口座がまちまちだったので、時間がなくて、お金を各口座に振り込む余裕がないと、すぐに「引き落とし不可」で、後日、支払い用紙などが送られてきて、まことに落ち着かない日々だったのだが、
最近は、あらかじめ、各口座に必要な金額を振り込んでおくぐらいの、いわゆる「回せるお金」の余裕が出来てきて、嬉しい^^
全ての支払いが順調に引き落とされたときの気持ちは、「テトリス」の、一度に四列消しを成功させたとき以上のスッキリ感だ。
・・・しかし、電気料金が一万五千円も掛かる母親との二人暮しの生活ってのは、いかがなものか?
私が必死で働いているときに、家の中では、母親がどんな電力浪費ライフを送っているのか?
この節電のご時世に・・・。
かなり多い遺族年金を我が家計に遺した我が親父も、草葉の陰で苦笑いしているだろう。
◇
先日、ポスティングのバイトで相模原を回っていたら、とある家の庭に面した窓が開かれ、女の子が、鳥のエサ箱を吹いていた。
エサの、種(たね)の、残った籾殻みたいのが庭に飛ばされていた。
そのしぐさは、インコを飼っていた我が家の、生前の父親の姿と重なった。
鬼のような顔でもあった親父だが、小鳥のエサを「ふぅ~、ふぅ~」するしぐさはユーモラスであった。
・・・死んだ者たちのことが思い出された・・・。
広島のフドーさんは、廿日市の角田議員宅でのオフ会を前に、魚屋さんで、注文していた刺身の盛り合わせを受け取りに行った。
それを、私は車の中から眺めていた。
大きな盛り皿を持って店を出、車に戻ってきたフドーさんは、・・・スキップしていた。
ハンドルネームの通り、お不動さんや弁慶みたいなイメージのフドーさんが、ヒョコヒョコとスキップしていたのだ。
微笑ましかった^^
そんな思い出が残っている。
中谷圭君のことも思い出した。
彼とは、成田空港貨物地区での同僚だったのだが、彼は、空輸されてきた(台湾産か中国産か忘れたが)ウナギのダンボールを、フォークリフトの爪で貫いた。
ダンボール箱の中でビニール詰めにされていた大振りのウナギが、倉庫の床に、大量にウネウネとこぼれだしてきた。
中谷君は、フォークから飛び降り、泣き笑いの顔で、そのウナギを捕まえようとした。
しかし、手から滑る滑る、滑りまくっていた!
そのときのイケメンの中谷君の表情は、泣き笑いの度合いを限界まで高めていた・・・^^;
その表情は、未だに鮮明に覚えている。
・・・いつか、天寿を全うしたとき、私は、彼らに会えるのだろうか?
・・・(2011/10/26)
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる