涙袋 ~現代居酒屋千夜一夜物語~

与四季団地

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第2章・この世界の片隅で

   第109夜・『世界で最も酷い店』

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 某・廻転寿司屋に行ったんだけど、ここが凄かった!!!
     (「スシロー」「おたる」「びっくり」「カッパ」「元禄」ではない)。

 以下、全て、やや控えめに書いた実話である!

 店をまとめる社員がいないようで、全員高校生バイトでやっているらしく、それぞれ一所懸命やっている面もあるのかも知れないが、次元がいちじるしく異なっていた。

 先ず、寿司がコンベアーにほとんど流れていなかった(昔の廻転寿司ではよくあったが…)。

 いまどきの廻転寿司では考えられない干からびた寿司が少々 寂しく流れていた。

 バイトの男が、ポケットに手を入れながら通路を歩いていた。

 男女バイト区別なく、注文した商品を机の端っこに投げて去っていった。

 カウンターの向こうでは、明らかなる高校生顔の男数人が手持ち無沙汰に、「ズラ~ズラ~ッ」と、ぼおっと立っていて、注文をスローペースで握っているようだった。

 生温かい握り。

 通路には、箸やおしぼりの袋が無数に落ちていて、私は、西部劇のゴーストタウンを思い出した。

 マグロのネタをめくると、シャリにマグロの「赤いの」がにじんでいた…。

 女の子も、店の端から、反対側の、店の端の男バイトに世間話をしていた。

 私は思わず、「今までの人生で最も酷い店だな・・・」と大笑いしてしまった・・・。

 今、このショッピングモールでは、ポイントシールを配っており、それをためると、抽選で温泉旅行に行けたりする。

 母親はそれをためていた。

 だが、お金を払った母親に、店のバイトはポイントシールを渡さず、母親の見ている前で、自分の台紙に、そのポイントカードを貼り始めた。

 母親は怒るのも面倒なので、やんわりとポイントカードの引渡しを要求するのだった。

 客は、カップルや家族連れ、友達同士で入店してくる。

 私は、ゴールデンウィークのディナーが「不愉快」になるのが予想できたので、思わず、「ここは入らないほうがいいですよ」と声を掛けたくなった・・・。

                 ・・・(2012/04/30)
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