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第五章 再会
拾われ子の血の起源
東大陸の北東、大海に小さな島がある。
通称、極東の島国。
世界の中心から離れる程、生まれる種は強力であると言う世界の理通り、この島に生息するモンスター達はその殆どが危険性が高く、旅人は渡航制限がされており現在はBランク以上の者しか渡れない。
更に、大陸から離れている為に船でしか行き来が出来ず、極東の島国自体が閉鎖的な性質が強い事も島内の情報が外に出回らない大きな理由となっている。
正式名称ではない「極東の島国」という呼称が一般化している事が、それを表しているとも言えるだろう。
故に、極東の島国について正しく詳細な情報を知っている者は極僅かだ。
その極東の島国は、代々ある一族が治めている。
彼等が何故、国主となったのか。
それは、風と水、二属性の高い魔力を持つからだけではない。
その身に、龍の力を宿して生まれるからだ。
その起源は、二千年以上前まで遡る。
遙か昔、その島は水害に悩まされる過酷な地だった。頻繁に嵐に襲われ、河川は氾濫し、海は高潮となって高波を伴い人々や作物、住処を呑み込んだ。
極東の島は海に囲まれており、民は常に水と共に在る。人々は事ある毎に海の、水の、天の神である龍神に祈りを捧げていたが、水害は人々の生命を奪い続けた。
水害に悩まされるだけではない。大陸ではモンスターと呼ばれる、凶暴な魔物の存在にも生命を脅かされる日々だった。
島中が衰弱の一途を辿っていたが、この島以外に土地があるなど思いもしない人々に、海を超えて他の地を探すと言う選択肢は無い。このまま滅ぶのを待つだけか。皆がそう諦めていたある時、各集落の代表者が集まる会合で、一人の男が提案した。
人の身にはどうにも出来ぬ大きな災いを鎮めていただくのに、祈りと僅かな作物だけでは捧げ物として不足しているのではないか。
願いを叶えていただくだけの対価を捧げられていないのではないのか。
それを聞いた人々は、言われてみればその通りだと同意した。だが、災いを鎮めていただくだけの価値有る物をどうやって用意するのかと疑問を呈した。
ただでさえ水害による不毛の土地で作物はまともに育たないのだ。自分達が食う物を減らしてまで神への捧げ物としているのに、他に何を捧げられると言うのか。
それに答えたのは、提案した男だった。
食物では足りていない。綺麗な石でも願いは叶えられなかった。ならば、生命を捧げるしかないのではないか。
人々は愕然とした。或いは、憤然とした。皆、生き延びたくて悩んでいるのだ。生命を差し出しては意味が無いと。
だが、同意する者達もいた。全体が生き残る為に、種を残す為に、誰か一人を差し出す。それも止むを得ないのではないかと。
両者はどちらも引かなかったが、反対派の一人が誰を差し出すのかと問うと、提案した男が答えた。
自分の集落に身寄りのない若い娘がいる。その娘を捧げよう。
娘の家族は、既に水害で世界へ還っていた。失う物は何も無いからと、男から話を聞いた娘は承諾した。
水害はいつも嵐の襲来で起きる。天の神に願えば、川や海が荒ぶるのも鎮めてくれる。そう考えて、集落の代表者達は島で一番高い山へと娘を運んだ。
山の頂に娘を置き、互いに最後の言葉を交わすと代表者達は山を降りていった。
驚く事に、その日から島には穏やかな日々が訪れた。
雨が降っても川や海は荒ぶらず、やがて島には少しずつ緑が増え始めた。水害で世界に還る人が目に見えて減り、取れる作物が微量ずつではあるが増えていった。以前よりも安心して、安定して生きていける様になった。
命を捧げた意味はあったのだ。皆がそう思い、娘に感謝の念を抱いた。
そして一年近くが経った頃、不可解な事が起きた。
天の神へ捧げた娘が、生きて山から降りてきたのだ。その腹を大きくして。
麓の集落の人間は皆一様に驚き、詳しく話を訊くと娘は答えた。
私は天の神である龍神様に娶られ、子を孕みました。ですが、山で一人で産むのは困難な為、龍神様の勧めで人里に降りてきたのです。どうか、龍神様の子を産む為に皆様のお力を貸していただけませんか。
子は、種を繋ぐ為に大事な存在だ。その考えは島民全員が持っている。故に、子が出来れば集落全体で出来うる限り助け合って子育てをする。
だが、麓の集落の人々の間には、それとは別の考えがあった。
水の災いを鎮めてくれた天の神。その伴侶と子に何かがあっては、島は更なる災いに襲われてしまうかもしれない。
頭の中を占めたそんな恐れも手伝って、集落の人々は娘の出産に力を貸した。
そして産まれたのは、島民全員と同じ青い眼に黒髪――ではなく、翡翠の様な美しい翠色の双眸を持ち、白翡翠の髪をした女の赤子。
紛うことなく、神の御子だと人々は信じ、同時に畏れた。
赤子はすくすくと育ち、数年後には山と集落を一人で行き来する程元気な少女へと成長した。
少女は風と水を自在に操る力を持っていた。島の反対側の事であろうと、水害の気配を察してはその場にいながら水を自在に操って雨や川を抑えた。反対に、日照りで不作の危機となれば風で雨雲を呼び、雨を降らせた。
また、少女には様々な知識があった。より良い作物の育て方、傷を癒す薬の作り方、魔物に対抗し得る道具となる武器の作り方などを人々に教えると、その中からそれぞれの物作りに長けた者が出てきた。彼等の尽力もあって、生活は次第に豊かになっていった。
少女は天におわす神が島の為にと遣わした現人神なのだと、島民全員が天の神と伴侶となった娘、そして少女に感謝し、崇めた。
少女は水害を抑え、魔物から人々を守り、あらゆる恵みを与えてくれる。ずっとそれが続き、自分達はもう何にも怯える事はないのだと島民が安心しきっていた最中、島に激震が走った。
少女が島の外に行くと言い出したのだ。
島民は震え、そして訊ねた。何か不快な事があったのか、自分達が何かしてしまったのかと。
少女は首を左右に降って答えた。
皆にはとても良くしてもらいました。だけど、私にはこの島は狭すぎます。風も水も、狭い囲いの中では行き場を失い、澱んでしまいます。私は広い土地をこの足で歩き、この手で草木に触れてみたい。様々な生命が生きる様子をこの眼で見て、知らなかった事を知りたいんです。
当然、この島以外に人の住む場所など無いと思い込んでいる人々は反対した。
だが、少女は、知っていた。海を超えた先に、広大な大陸がある事を。
父である龍神に会いに度々山へ行っていたから、この島以外にも土地がある事を知っていたのだ。
大丈夫です。父上には許しを得ています。此処に残る母上や、天にいる父上の事を蔑ろにしなければ、私が戻ってくるまでは父上がこの島を護ってくれるでしょう。
その言葉に島民達は一先ず安心したが、海を渡った先の大陸の存在については懐疑的な者が多数だった。
だが、少女がいなくとも天の神たる龍神が護ってくれるならばと、海側へ向かう少女を見送った。
そして、十余年の歳月が過ぎた。
人々は畏敬の念をもって天の神を崇め奉り、水害に悩まされる事無く、風と水の恵みを拝受しながら少女から得た知識を深めて豊かに暮らしていた。
そんなある日、海沿いの集落に住む者が沖に何かを見つけた。
見知らぬ何かが浮いている。よく見ると、少しずつ島に近付いて来ている。
未知の何かが来ていると、噂は瞬く間に集落中に広まった。海岸に人々が集まったが、海から近付いてくるそれに既視感を覚える者達がいた。
昔見た舟と言う物に似ている。
誰かいるぞ。天神の御子様ではないか。
ひとり、ふたり、少女の事を知っている者の口から同じ様な言葉が零れる。
集まった人々の視線を一身に受けながら、舟に乗っていた人物は島に降り立った。
懐かしい方も、初めてお会いする方もいらっしゃいますね。ただいま戻りました。
白翡翠の髪に、翡翠の双眸。少女は、妙齢の女に成長していた。
女は数日、海岸の集落に滞在した後、母の待つ麓の集落へと帰郷した。そして、十余年の旅路で大陸から得た知識や経験を余す所無く人々へと伝え、それは麓の集落から、島全体へと広められた。
大陸全土を旅して得たのは、知識だけでは無かった。島に生息する凶暴な魔物を容易く斃した女の実力は、島を出る前よりも洗練されていたのだ。
神の名に相応しい知識と強さと人格。麓の集落だけでなく、島民全体が女に島の長となり、自分達を導いてほしいと頼んだ。
女はそれを承諾し、この島を国と称して名を付け、国主となった。
天の神である龍神の血と力を受け継いだ女は、やがて伴侶を得て子を産んだ。
その子は白翡翠の髪と翡翠の眼ではなく、どの島民よりも美しい黒と青――夜空色の髪と、燐灰石の眼――を持って産まれた。色彩こそ違ってはいたが、母親と同じく強い風と水の力を持っていた。
以降、女の子孫は強いふたつの属性の力を持って産まれ、代々島を統べる長となる。女の一族は龍の一族と呼ばれる様になり、その初代となった女は始祖と呼ばれた。
そして、その子孫には数百年に一度、始祖と同じく白翡翠の髪と翡翠の双眸を持った女児が産まれるようになる。
彼女らは例外無く突出した強い力を持っており、容姿も相俟って「始祖の再来」だと島中から誕生を喜ばれた。
通称、極東の島国。
世界の中心から離れる程、生まれる種は強力であると言う世界の理通り、この島に生息するモンスター達はその殆どが危険性が高く、旅人は渡航制限がされており現在はBランク以上の者しか渡れない。
更に、大陸から離れている為に船でしか行き来が出来ず、極東の島国自体が閉鎖的な性質が強い事も島内の情報が外に出回らない大きな理由となっている。
正式名称ではない「極東の島国」という呼称が一般化している事が、それを表しているとも言えるだろう。
故に、極東の島国について正しく詳細な情報を知っている者は極僅かだ。
その極東の島国は、代々ある一族が治めている。
彼等が何故、国主となったのか。
それは、風と水、二属性の高い魔力を持つからだけではない。
その身に、龍の力を宿して生まれるからだ。
その起源は、二千年以上前まで遡る。
遙か昔、その島は水害に悩まされる過酷な地だった。頻繁に嵐に襲われ、河川は氾濫し、海は高潮となって高波を伴い人々や作物、住処を呑み込んだ。
極東の島は海に囲まれており、民は常に水と共に在る。人々は事ある毎に海の、水の、天の神である龍神に祈りを捧げていたが、水害は人々の生命を奪い続けた。
水害に悩まされるだけではない。大陸ではモンスターと呼ばれる、凶暴な魔物の存在にも生命を脅かされる日々だった。
島中が衰弱の一途を辿っていたが、この島以外に土地があるなど思いもしない人々に、海を超えて他の地を探すと言う選択肢は無い。このまま滅ぶのを待つだけか。皆がそう諦めていたある時、各集落の代表者が集まる会合で、一人の男が提案した。
人の身にはどうにも出来ぬ大きな災いを鎮めていただくのに、祈りと僅かな作物だけでは捧げ物として不足しているのではないか。
願いを叶えていただくだけの対価を捧げられていないのではないのか。
それを聞いた人々は、言われてみればその通りだと同意した。だが、災いを鎮めていただくだけの価値有る物をどうやって用意するのかと疑問を呈した。
ただでさえ水害による不毛の土地で作物はまともに育たないのだ。自分達が食う物を減らしてまで神への捧げ物としているのに、他に何を捧げられると言うのか。
それに答えたのは、提案した男だった。
食物では足りていない。綺麗な石でも願いは叶えられなかった。ならば、生命を捧げるしかないのではないか。
人々は愕然とした。或いは、憤然とした。皆、生き延びたくて悩んでいるのだ。生命を差し出しては意味が無いと。
だが、同意する者達もいた。全体が生き残る為に、種を残す為に、誰か一人を差し出す。それも止むを得ないのではないかと。
両者はどちらも引かなかったが、反対派の一人が誰を差し出すのかと問うと、提案した男が答えた。
自分の集落に身寄りのない若い娘がいる。その娘を捧げよう。
娘の家族は、既に水害で世界へ還っていた。失う物は何も無いからと、男から話を聞いた娘は承諾した。
水害はいつも嵐の襲来で起きる。天の神に願えば、川や海が荒ぶるのも鎮めてくれる。そう考えて、集落の代表者達は島で一番高い山へと娘を運んだ。
山の頂に娘を置き、互いに最後の言葉を交わすと代表者達は山を降りていった。
驚く事に、その日から島には穏やかな日々が訪れた。
雨が降っても川や海は荒ぶらず、やがて島には少しずつ緑が増え始めた。水害で世界に還る人が目に見えて減り、取れる作物が微量ずつではあるが増えていった。以前よりも安心して、安定して生きていける様になった。
命を捧げた意味はあったのだ。皆がそう思い、娘に感謝の念を抱いた。
そして一年近くが経った頃、不可解な事が起きた。
天の神へ捧げた娘が、生きて山から降りてきたのだ。その腹を大きくして。
麓の集落の人間は皆一様に驚き、詳しく話を訊くと娘は答えた。
私は天の神である龍神様に娶られ、子を孕みました。ですが、山で一人で産むのは困難な為、龍神様の勧めで人里に降りてきたのです。どうか、龍神様の子を産む為に皆様のお力を貸していただけませんか。
子は、種を繋ぐ為に大事な存在だ。その考えは島民全員が持っている。故に、子が出来れば集落全体で出来うる限り助け合って子育てをする。
だが、麓の集落の人々の間には、それとは別の考えがあった。
水の災いを鎮めてくれた天の神。その伴侶と子に何かがあっては、島は更なる災いに襲われてしまうかもしれない。
頭の中を占めたそんな恐れも手伝って、集落の人々は娘の出産に力を貸した。
そして産まれたのは、島民全員と同じ青い眼に黒髪――ではなく、翡翠の様な美しい翠色の双眸を持ち、白翡翠の髪をした女の赤子。
紛うことなく、神の御子だと人々は信じ、同時に畏れた。
赤子はすくすくと育ち、数年後には山と集落を一人で行き来する程元気な少女へと成長した。
少女は風と水を自在に操る力を持っていた。島の反対側の事であろうと、水害の気配を察してはその場にいながら水を自在に操って雨や川を抑えた。反対に、日照りで不作の危機となれば風で雨雲を呼び、雨を降らせた。
また、少女には様々な知識があった。より良い作物の育て方、傷を癒す薬の作り方、魔物に対抗し得る道具となる武器の作り方などを人々に教えると、その中からそれぞれの物作りに長けた者が出てきた。彼等の尽力もあって、生活は次第に豊かになっていった。
少女は天におわす神が島の為にと遣わした現人神なのだと、島民全員が天の神と伴侶となった娘、そして少女に感謝し、崇めた。
少女は水害を抑え、魔物から人々を守り、あらゆる恵みを与えてくれる。ずっとそれが続き、自分達はもう何にも怯える事はないのだと島民が安心しきっていた最中、島に激震が走った。
少女が島の外に行くと言い出したのだ。
島民は震え、そして訊ねた。何か不快な事があったのか、自分達が何かしてしまったのかと。
少女は首を左右に降って答えた。
皆にはとても良くしてもらいました。だけど、私にはこの島は狭すぎます。風も水も、狭い囲いの中では行き場を失い、澱んでしまいます。私は広い土地をこの足で歩き、この手で草木に触れてみたい。様々な生命が生きる様子をこの眼で見て、知らなかった事を知りたいんです。
当然、この島以外に人の住む場所など無いと思い込んでいる人々は反対した。
だが、少女は、知っていた。海を超えた先に、広大な大陸がある事を。
父である龍神に会いに度々山へ行っていたから、この島以外にも土地がある事を知っていたのだ。
大丈夫です。父上には許しを得ています。此処に残る母上や、天にいる父上の事を蔑ろにしなければ、私が戻ってくるまでは父上がこの島を護ってくれるでしょう。
その言葉に島民達は一先ず安心したが、海を渡った先の大陸の存在については懐疑的な者が多数だった。
だが、少女がいなくとも天の神たる龍神が護ってくれるならばと、海側へ向かう少女を見送った。
そして、十余年の歳月が過ぎた。
人々は畏敬の念をもって天の神を崇め奉り、水害に悩まされる事無く、風と水の恵みを拝受しながら少女から得た知識を深めて豊かに暮らしていた。
そんなある日、海沿いの集落に住む者が沖に何かを見つけた。
見知らぬ何かが浮いている。よく見ると、少しずつ島に近付いて来ている。
未知の何かが来ていると、噂は瞬く間に集落中に広まった。海岸に人々が集まったが、海から近付いてくるそれに既視感を覚える者達がいた。
昔見た舟と言う物に似ている。
誰かいるぞ。天神の御子様ではないか。
ひとり、ふたり、少女の事を知っている者の口から同じ様な言葉が零れる。
集まった人々の視線を一身に受けながら、舟に乗っていた人物は島に降り立った。
懐かしい方も、初めてお会いする方もいらっしゃいますね。ただいま戻りました。
白翡翠の髪に、翡翠の双眸。少女は、妙齢の女に成長していた。
女は数日、海岸の集落に滞在した後、母の待つ麓の集落へと帰郷した。そして、十余年の旅路で大陸から得た知識や経験を余す所無く人々へと伝え、それは麓の集落から、島全体へと広められた。
大陸全土を旅して得たのは、知識だけでは無かった。島に生息する凶暴な魔物を容易く斃した女の実力は、島を出る前よりも洗練されていたのだ。
神の名に相応しい知識と強さと人格。麓の集落だけでなく、島民全体が女に島の長となり、自分達を導いてほしいと頼んだ。
女はそれを承諾し、この島を国と称して名を付け、国主となった。
天の神である龍神の血と力を受け継いだ女は、やがて伴侶を得て子を産んだ。
その子は白翡翠の髪と翡翠の眼ではなく、どの島民よりも美しい黒と青――夜空色の髪と、燐灰石の眼――を持って産まれた。色彩こそ違ってはいたが、母親と同じく強い風と水の力を持っていた。
以降、女の子孫は強いふたつの属性の力を持って産まれ、代々島を統べる長となる。女の一族は龍の一族と呼ばれる様になり、その初代となった女は始祖と呼ばれた。
そして、その子孫には数百年に一度、始祖と同じく白翡翠の髪と翡翠の双眸を持った女児が産まれるようになる。
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