あの大空の下で 二部 オカルティア・ワールド

KsTAIN

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第一章 外界編

一話 神の顕現

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「……並木が昇降口まで続くから、並木高校か」
俺はそう呟いた。
今日は高校の入学式だった。高校の名前は、並木高校。場所は東京M区。
「……なんだありゃ。ただの道で、水を掛け合ってるぞ」
どこからともなく湧いてくる水をかけあうJKを見ながらそう呟く。
「……ま、スキルだろうな。それも下位の」
自己完結して、そのまま寝転がる。
この世界には、能力というものが存在する。
その『能力』というのは、別名スキルと言われる。
スキルは日本中に広まっている。後天的にも、先天的にも。基本能力は一人につき一つ。ほとんどは先天的なものである。
そして、基本的に能力というのは親から子へ、子から孫へ遺伝するものである。
ただ、遺伝性ということは、親が能力者であっても子も能力者とは限らないということである。
なぜか?
それは生物学的な話になるので割愛するが、顕性遺伝子と潜性遺伝子というものが関係しているらしい
21世紀中頃、急に能力を持つ人間というのが生まれた。それはもう、突然に。
そしてその男が生まれてから、急速に能力が広まっていった。22世紀後半現在、それは100万人に達した。
それに伴い、能力専用の学校や職場ができるなどの能力者用の設備が整ってきた。
しかし、日本の発展とともに警察という組織は大きく腐敗した。
それはクソ長官がなぜか頑なに無能力者しか雇用していないからである。もう警察はただの金食い虫同然だ。
そして、その代わりに台頭した組織が、『Number』。
200年ほど前にできた組織である。今はその組織が警察の役割を果たしている。総理大臣も警察よりNumberを信用している。
能力の強さは、0~7のランクで示される。0は無能力者、スキルを持っていない。そしてランクの数値が上になるほど強い能力となる
話は変わるが、並木高校は能力者のみが入学できる、さらに国内トップクラスの進学校である。…まあ、俺に能力はないわけだが。
俺はとある理由で入学できている。
「…屋上、いいな」
俺は今屋上にいる。なぜなら、家に帰るのが億劫だからだ。俺は姉以外の家族から嫌われているからだ。
腕時計を見る。今は9時。まあ、9時半くらいに家に向かえばいいか。それまで教師に見つからないようにここでゆっくりしていよう。
屋上の外を見やる。きれいな景色だ。東京は。真下を見ると、校門から昇降口まで続く満開の桜並木。と、歩く新入生達。仲良さそうにしている人は少ない。
俺は屋上に寝そべる。上空には鳥が飛んでいた。判断するに…体長1.4Mだろうか。
…そんなにでかい鳥、居るか?
顎を擦る。…いや、1.4Mの鳥って、ハシビロコウくらいじゃねえか?
鳥を見る。クチバシは太くもないし、長くもない。クチバシはワシのようだ。
…あれ、ワシって体長1Mくらいだよな?
…じゃあ、あの鳥、なんだ?
俺は立ち上がる。鳥は俺の上空をぐるぐると廻る。鳥を凝視する。
その鳥は、ゆっくりと屋上に着地した。
そして―――
「うげ?!」
その鳥は唐突にブチブチ、という音を立てながら鳥の姿から―――
「…ふぅ」
身長180cm程度の人の姿へと変化する。…そういう肉体を変化させる能力か?でもそれにしても……不自然すぎる。
筋肉質な体。その上半身の上には、目に仮面をつけた頭が乗っていた。仮面が顔の目の部分と一体化しているようにも見える。ただ視力は高いようだ。俺のことをしっかり見据えている。
髪の毛はまるで羽毛のようだ。
もし変身する能力ならば、ここまで完全な擬態は難しいだろう。というか、変身は基本生き物や物体をもじるため、あんな生物に存在しなそうなものにはなれない。らしい。
こんな見たこともない鳥らしき者に変身できるやつがそんじょそこらの人間なわけがない
……なんだか、こいつ、ヤバそうだ。背筋がゾワッとする。
目の前の人間というには人間とは限りなく遠い生き物は、戦闘態勢になるように拳を構える。
「一つ言っておこう。私は人ではない」
生き物は鉄の声でそう言葉を発した。…なんだよ。結局人間じゃないのか、こいつ。
「じゃあ何者だ。何をしにここに来た」
キッと睨みつける。拳を構える。俺の拳が電気がまとっているように見える。
「…質問は一つにしてほしいな」
「……笑わせるな。…お前は何者だ」
目の前の生き物は声のトーンを全く変えず、中性的な声で告げてくる。
「私は神だ」
俺はそのセリフを聞いて鼻で笑った
「神?神だぁ?」
俺は笑いながら吐き捨てた
「神様ならよォ、わざわざたった一人のなんも変哲もない人間に、ちょっかいを出すか?」
「…」
自称神は押し黙った。やがて口を開く
「君に興味があるからってのと、この世界―――外界を観察したいから、っていう理由じゃ、不足かい?」
「……まあ、後者は立派な理由じゃあねえのか?」
だが、と俺は一息つく。
「俺に興味があるっていうのは、理由になってないんじゃあねえのか?神様よお!」
俺は一歩大きく踏み込む。
神から少し殺気を感じる。
「神は神の居場所に帰りな!」
俺は左拳を思いっきり振り抜く
「…」
神は無言でそれを後ろに跳んで避ける。軽やかな身のこなし、そして攻撃されることを覚悟していたような。
…こいつ、俺と戦いに来たらしいな。なぜかは知らんが
俺は大きく叫ぶ。
「この俺様は!戦うの億劫だけどよぉ!やる気ならば乗ってやるぜ、エテ神公!」
俺は大きく跳躍する。神は俺をじっくり見る
「仕掛けてこねえのか?じゃあ…」
宙に浮いたまま手のひらを開き、力を手のひらの真ん中に一点集中させる
「さきに仕掛けてやる!」
そして集まった力を、一気に開放する。
一直線に、その神に向かってその力は爆音を鳴らしながら空を駆ける。
「……」
神も俺と同じく手のひらを開き―――
「ふん!」
光線を発射した。
「な!?」
俺は驚愕する。神の放った光線と俺の放ったものが空中でぶつかり爆発する。
俺はスキルではない、別の能力を持つ。この力を持つものはとても少ない
しかし、よりによってこいつが持っているとはな…俺と同じその『能力』を。
「甘い、甘いよ!」
俺は着地する。…完全防御されたな。目の前にいる神とやらを睨みつける。
神は俺に指をピストルのようにして構えた。そして―――
「ッ!」
なにかがその指から放たれた。俺は地を横に転がって避ける。
見ると、先程まで俺が居た場所が凹んでいた。なんつーパワー…一撃でこのほとんどの能力を通さないコンクリートでできた地を凹ませるとは…これが神とやらの力か?
どうやらこいつの言っていることは本当らしい。このパワー、確実に人間を超えている。俺でさえここまで凹ませるのは割と難しいだろう。それを安々とやるのは人間離れしている。
というか、肉弾戦で戦う神ってなんだよ…やれやれ、もうちょっとスマートに戦って欲しいものだな。
神が拳を構える姿を見てそう思う。
俺はその姿を見て、拳は構えずに手のひらを開く
「また同じことをするのかい?」
不敵な笑みをこぼす神。俺は歯ぎしりする
「…これしかできないのでな」
俺は先程のように手のひらから力を一直線に放出する。……上手く行ってくれ。頼む。
くれ
「一度防げたことが二度防げないわけなかろう!」
神は今度は右に避けた。俺はその姿を見てニッと笑みを浮かべた。
「なぜ笑っている?」
不審そうにこちらを見る神
「同じことをしても、攻撃の内容が同じとは限らんだろう?」
俺は手のひらを握った。瞬間―――
「ぬお?!」
その力の先端が爆発した。
先程の攻撃とは違い、力の先端にだけ力を集約させておいた。
そのため、エネルギー過多で力自身が耐えられなくなり、爆発を起こしたのだ。
小規模なものだが、倒すには十分―――と思っていたが。
「けほ、けほ…」
煙を払って神が姿を見せた。傷はついているが、倒すまでには至らなかったらしい。
「タフなやつめ」
俺は一旦距離をとった。自称神がさっきとは違う低い声で話す。
「……いいだろう、私が神として傷を負ったのは始めてだ…少々本気を出そう。」
神はブチブチという音を立てて鳥に変化する。どうやら勝負はこれかららしい。手を抜きやがってたか。
緊張した構えを取る。
すると鳥の姿のまま神は爆速でこちらに滑空してくる。
俺はその軌道を読んで肘を上に上げ、振り下ろす。
しかし、神はとても早いスピードで横に旋回し、それを避けた。
だいたい車と同じくらいだろうか。風圧がキツすぎる。
飛ばされそうになるのを必死にこらえる。
しかし、風圧に気を取られているうちに
「げっ」
神はこちらを向き、
「ここまで早い動き、対応できるかな?」
空を先程より早いスピードで滑ってきた。ヤバい、流石に対応できない!
俺はその突進をモロに喰らい、屋上から外に放り出される。もちろん神も一緒に。
神が俺の腹を頭で押すような態勢になる。
慌てて手を神に向けて伸ばそうとしたが、いかんせん風が強すぎて身動きが取れない。
「クッ!」
俺は手から力を放ったが―――
「無駄無駄ァ!」
神は羽を一つ飛ばしてきた。それは力の方向を曲げ、神から狙いをそらした。……ここまでか。
は。
「……私と同じ力を持つ男よ。私の勝利だ」
神が勝ち誇った顔と声でそう言ってくる。
俺はギリっと歯ぎしりした後―――
ニヤッと笑った
「何がおかしい」
神が問いかけてくる。…手の攻撃が終わったとしても、
「いやよお。お前、これ見てなんにも思わねえのか?」
「なにを…ハッ!」
実は俺は左足を上に上げていた。その姿勢で飛ばされたのだ。
さっきまで無駄に攻撃してたのは足から気を反らせるため。
この体制。今神は俺を空中で抑えながら飛んでいる。
神は気づいて慌てて俺から離れようとするが、もう遅い。
下を見る。長い道が広がっていた。人の気配もほぼない。ここならいいだろう
「オラァ!」
俺はかかとを思いっきり振り下ろした。『能力』を込めて。
もろにくらった神は、微量の雷らしきものを体から放ちながら超速で落下し、轟音を鳴らしながら道に落ちた。俺もかかと落としの態勢のまま落下する。
着地の瞬間、態勢をもとに戻し、力で落下スピードを和らげてから着地する。
「…やれやれ。神でもこの程度か」
ったく。俺のことを隅々まで見ないから負けるんだよ。
てかこいつ、なんか戦闘経験浅そうだな。まあ俺も浅いが。
気づけば神は人の姿になっていた。
「…完敗、だよ。大したやつだ」
神は手をついて立ち上がる。だいぶキツそうだ。まああんな速度で地面に叩きつけられたらそうとうダメージ食らうわ。体からだいぶ血が流れてる。
「…」
神は無言で俺を見つめる。俺ははぁ、とため息をつく。
結局こいつがなんで戦いに来たのかわからなかったが。まあいい。帰ろう。姉貴の美味い飯でも食おう。
「待って」
口調と声のトーンをガラリと変えて帰ろうとする俺を引き止めてくる神。なんか声が女っぽい
「なんだ」
「…貴方についていきたいの」
「帰る」
「ちょちょちょ待って待って!」
帰ろうとする俺の手を掴んでくる神。ちょ、強い……痛いほど強く掴んできている。痛いよォ!
「…私が外界に降りてきたのは、あなたを監視するためなの」
「…は?」
神の一言にあぜんとする。
「おいおい、たった一人の人間のために神様がわざわざ外界に来るかぁ?」
「…」
神は一瞬押し黙った。そして、どこぞの漫画のキャラのような声で言葉を発した
「でもまあ、いいんじゃないか?」
俺はフッと笑う。
……まあ、神が仲間になるのも、一興だろう。てか別に俺こいつに勝てたんだし、監視されるとしても変な行動起こされても、抑えられるか
「…好きにしろ」
「ありがと~!」
猫なで声をだして俺から手を離す神。…神?
もはや神とは思えんな。こいつ。なんか犬みたいだ。
「俺、お前のこと神って呼びたくないから名前を教えろ」
「ふっいいだろう!私の名前は!」
神は人の姿のままちょっとはある胸を張って宣言した
「我が名は、ホルス!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「そうかい」
ホルスとやらの名乗りを流して、俺も自分の名を名乗った
「俺は京極」
「京極?」
俺は両足を肩幅くらい開いて名乗った
「京極、疾雷らいと―――」


京極家。それはとても誇り高き一族。
もともとは、『神無月』という性だった。
途中で本家が京極という性になったらしい。詳しくは知らないが。
そして、俺はその一族の息子である。
一族の最初は、神無月疾風、と言う男らしい。
先程話した『Number』の初代『Number.2』らしい。
…そんな誇り高き一族の息子である俺は能力もないゴミカスなわけである。つまり一族の恥。
他の家族はみな強い能力を所持しているのに、だ。
そんなわけで、俺は親に嫌われている。
俺は5人家族だ。
姉、妹、父、母、俺である。
父は現Number.2である。それほどの実力の持ち主だ。
ただ能力を持たず、俺と同じ力を持つ。
姉、妹は最高ランクの7の能力を持つ。
母も然りである。
よって、『無能力者』の俺はゴミである。
ただ、俺も父と同じ力を持つ。
その力とは―――



「……波動、ね。神様は波動を使うのか?」
俺は神、ホルスに問う。
波動とは
この世界と神を作った世界樹というものがある。
その樹から放たれる力のことである。
なぜか先天的にその力を持つ人間も居る。俺のような。
波動は、正確に言うと力ではない。
波動は、エネルギーを変える触媒のようなものである。
変える基であるエネルギー自体はほとんどの人間が持っている。
しかし、エネルギーだけを持っていても意味がない。
鉄を作る時、鉄鉱石というエネルギーを持ってても、石炭と石灰石という何かをなにかに変える『力』が必要である。
その力が波動である。
たとえば、雷のエネルギーがあるとする。
それを雷自体に変えるのに必要なのが波動である。
波動によってエネルギーから雷や炎、空気、水などを作り出し、自在に操ることができる
先程使った『力』の放出は、空気のエネルギーから作り出した力―――このようなもの空気の波動と呼ぼう。
その空気の波動を一直線に放出したのだ。
ああいうのが波動である。
「…さあね。私は波動を使うし、最高の神も波動を使ってたらしいわ。世界樹が神と世界を作ったらしいし、別に神のみんなが波動を使ってもおかしくはないんじゃないかしら?」
傷が治りかけているホルスの言葉に俺は確かに、と頷いた。
まあ、一理あるな。
…にしてもこいつタフだな。この短時間でこんなに回復できるとは。どうやって回復してるのだろうか?
神の力かね。神は不死身とか言うし。
「なあ」
「ん?」
俺はホルスの傷を指さしながらその疑問をぶつけた。
「どうやって回復してるんだ?」
「あー。」
そのあと放たれたホルスの言葉は、割と予想外のものだった。
「波動よ」
「波動ぅ?」
思わず聞き返してしまった。
「そう。波動。生命エネルギーを波動で生命―――体に変えてるのよ」
「…なるほど」
なんか某漫画のゴールド・Eみたいな感じか。とてもわかり易い。
でもまあ俺には使えないだろうが。
てか使ったこともない。使う機会もない。
「ありがとよ。じゃ、帰るか」
三度目の正直で帰ろうと後ろを振り向くと―――
「あ」
大きな家が一つ建っていた。とても見慣れた大きな家だった。俺が今日窓から飛び降りた家だ。カチコチに凍ったような首を動かし、標識を見やる。……標識には、京極と書いてあった。嘘だろ?こんな事あるか?運命ですか?
待て。ホルスは俺の家の前であんな轟音を鳴らしたのか?……もしそうなら、
「……近くで戦いが起きたことが気づかれる…?」
そう言った直後。ドアがギィっと開いた。ビクッと体が震える。
中からはThe部屋着というような灰色の服を着た女。少々怯えている様子だ。
「……疾雷?」
「…あ」
俺は引きつった笑みを浮かべた。目の前の女の顔から怯えがなくなる。
「あ、姉貴。はっはっは。今日もいい天気だな。ははは」
俺の無理やり作った声で言った言葉に対して、姉貴は
「……まったくもう。何してんのよ」
と呆れ顔で言った。俺は真顔で
「神と戦ってた」
と答えた―――




「で、その神っていうのは?」
興味津々に聞いてくる姉貴。
「冗談だ」
制服から着替えながら言う。ちなみに自室である。ナチュラルに入ってくんな姉貴よ。
「ええ…じゃあさっきの轟音は?てかさっき、道が凹んでたような…」
姉貴が困惑した声を出す。
「…あいつ。道凹ませたのかよ」
俺はボソっと呟いた。まああんだけのスピードであんなデカブツ落ちたら道凹むわな。
「ん?」
「気のせいだろ。俺のことも、道のことも」
「?」
キョトンとする姉貴を尻目にクローゼットに脱いだ制服をぶちこむ。
ズボン、服、上着を一気に着る。
ベッドの姉の隣にどっぷりと深く座った。
「…疲れた」
そして蹴って姉貴をどかしてベッドに横になる
「ちょ、ひどい…」
落ちる姉貴。俺はそれを無視してくつろぐ。
スマホを手に取りロックを開く
「なにスマホにロックかけてるのよ」
立ち上がりつつ文句を言う姉貴。
「当たり前だろ」
ぶっちゃけロックしなくてもいいのだが、姉貴が勝手に覗いて変なことをされたら面倒なんでな。ロックはかけさせてもらってる。
…13ケタの。
「むぅ」
頬をつく姉貴。姉貴は俺の椅子に座る。
「で、なんで疲れたの?」
そう聞いてくる姉貴
「あー。ヤンキーに絡まれた」
適当に嘘を付く俺。神と戦ったなんて言ってもなあ……
『…誰がヤンキーよ』
どこからともなくホルスの声が聞こえる。あいつ姿隠してるな?気配を感じられないのでそうなんだろう。
神、なんでもありだな。俺は初めてホルスに感心した。
「ヤンキー?!大丈夫なの?!…って、疾雷なら余裕か…」
勝手に騒いで自己完結する姉貴。一体何なんだこいつぁ。
「果音~!ちょっとこっち来なさい~!」
母親の声が聞こえる。
「は~い、今行きまーす」
姉貴が椅子から素直に立ち上がり、歩く。
「じゃあね~、疾雷☆」
「もう今日は来んな」
姉貴はそれだけ残して部屋を立ち去った。
スマホを置き、目をつむる。
「……騒がしい姉さんね」
声が聞こえたので目を開けると、ホルスが姿を現した。人の姿だ。傷は完治している。
俺は顎を片手でさすって、こういった
「まあ、悪い姉では無いがな」
「……ふーん」
ニヤつき顔のホルスを無視して俺は再び目をつむった。
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