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若葉葵
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彼女が俺に向かって大きな声で呼びかけて来た様な気がする。
いや、多分俺にじゃないよな。他にも生徒はいっぱいいるもんな。
「無視しないでください。絶対わざとですよね」
下を向いているとすぐ目の前から彼女の声が聞こえて来た。
これはやっぱり俺……だな。
俺は覚悟を決めて顔をあげてみるとそこには少し怒った様な表情を浮かべた若葉さんが立っていた。
「あ~、別に無視したわけじゃ……ないよ。他の人に声をかけたのかと思っただけ」
「そうなんですね。じゃあそれは信じます。それよりも一昨日は酷くないですか?」
「えっ? なにが?」
「私の事を放置して1人で帰っちゃいましたよね」
「い、いや、ちゃんと大丈夫か確認してから帰ったでしょ」
「そうかもしれませんが、私の事はご存知だったんですよね」
「まあ、いちおう……ね」
「それなのに名乗りもせずに去ってしまわれるなんて……後できちんとお礼も言えないし酷いです」
「そう? 別にお礼とかはいらないから」
「そう言う訳にはまいりません。まずはお名前を聞いてもいいでしょうか?」
「あ~、山沖です」
「下のお名前もお願いします」
「えっと、凛だけど」
「凛くんですね。素敵なお名前ですね」
「そう?」
素敵なお名前なんて今まで一度も言われたことがないので恥ずかしくなって来てしまい、顔が赤くなってしまう。
「あ~っ若葉さん、うちのクラスに何か用かな? もしかして僕に会いに来てくれたのかな?」
突然そう言って新城がへらへらしながら寄って来た。
「えっと失礼ですがあなたは……?」
おいおい新城、僕に会いに来てくれたのかなって、若葉さんお前の名前も知らないみたいだぞ。
「いやだな~若葉さん。新城だよ。前に一度話した事があるでしょ」
「ごめんなさい。憶えていません。それに今日はあなたではなくて凛くんに会いに来ただけなので気にしないでくださいね」
「は? 凛くんって誰のこと?」
「それは勿論こちらの山沖凛くんです」
「うそでしょ、このボッチ君に会いに来たの? 人違いじゃないの? こいつ無能者だよ?」
「嘘などついていません。それに凛くんが無能者などと……もういいです。お話の邪魔になるのでもう構わないでください」
「俺が邪魔……」
「そうです。それでは失礼します」
新城に向かってそう言ってから、若葉さんが俺の手を引いて教室の外に連れて行こうとする。
「ちょ、ちょっと待って。どこに連れて行くつもり?」
「屋上です」
屋上? 屋上なんか一回しか行った事ないぞ?
一体屋上で何をするつもりなんだ?
なぜか俺は若葉さんに腕を引かれて屋上まで来ることになった。向かっている途中その姿を多数の生徒に見られてしまったが若葉さんが俺の手を引いて歩いている特異な状況に、嫉妬や羨望を含んだ刺す様な眼差しでは無く、意味が分からないといった感じのなんとも言えない感じの視線を数多く浴びてしまった。
俺が一人で歩いていたとしても誰の視線も一切感じた事は無いので、この視線は全て若葉さんの影響力による物だ。
改めて感じたが若葉葵さんは文字通り学園でのアイドルらしく、俺が思っていた以上に生徒からの注目度は計り知れないようだ。
普段視線を感じる事の無い俺にとっては、この視線の嵐は苦痛でしか無いが、いろんな人に見られてしまったのでこの後が怖い。
いや、多分俺にじゃないよな。他にも生徒はいっぱいいるもんな。
「無視しないでください。絶対わざとですよね」
下を向いているとすぐ目の前から彼女の声が聞こえて来た。
これはやっぱり俺……だな。
俺は覚悟を決めて顔をあげてみるとそこには少し怒った様な表情を浮かべた若葉さんが立っていた。
「あ~、別に無視したわけじゃ……ないよ。他の人に声をかけたのかと思っただけ」
「そうなんですね。じゃあそれは信じます。それよりも一昨日は酷くないですか?」
「えっ? なにが?」
「私の事を放置して1人で帰っちゃいましたよね」
「い、いや、ちゃんと大丈夫か確認してから帰ったでしょ」
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「まあ、いちおう……ね」
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「そう? 別にお礼とかはいらないから」
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「あ~、山沖です」
「下のお名前もお願いします」
「えっと、凛だけど」
「凛くんですね。素敵なお名前ですね」
「そう?」
素敵なお名前なんて今まで一度も言われたことがないので恥ずかしくなって来てしまい、顔が赤くなってしまう。
「あ~っ若葉さん、うちのクラスに何か用かな? もしかして僕に会いに来てくれたのかな?」
突然そう言って新城がへらへらしながら寄って来た。
「えっと失礼ですがあなたは……?」
おいおい新城、僕に会いに来てくれたのかなって、若葉さんお前の名前も知らないみたいだぞ。
「いやだな~若葉さん。新城だよ。前に一度話した事があるでしょ」
「ごめんなさい。憶えていません。それに今日はあなたではなくて凛くんに会いに来ただけなので気にしないでくださいね」
「は? 凛くんって誰のこと?」
「それは勿論こちらの山沖凛くんです」
「うそでしょ、このボッチ君に会いに来たの? 人違いじゃないの? こいつ無能者だよ?」
「嘘などついていません。それに凛くんが無能者などと……もういいです。お話の邪魔になるのでもう構わないでください」
「俺が邪魔……」
「そうです。それでは失礼します」
新城に向かってそう言ってから、若葉さんが俺の手を引いて教室の外に連れて行こうとする。
「ちょ、ちょっと待って。どこに連れて行くつもり?」
「屋上です」
屋上? 屋上なんか一回しか行った事ないぞ?
一体屋上で何をするつもりなんだ?
なぜか俺は若葉さんに腕を引かれて屋上まで来ることになった。向かっている途中その姿を多数の生徒に見られてしまったが若葉さんが俺の手を引いて歩いている特異な状況に、嫉妬や羨望を含んだ刺す様な眼差しでは無く、意味が分からないといった感じのなんとも言えない感じの視線を数多く浴びてしまった。
俺が一人で歩いていたとしても誰の視線も一切感じた事は無いので、この視線は全て若葉さんの影響力による物だ。
改めて感じたが若葉葵さんは文字通り学園でのアイドルらしく、俺が思っていた以上に生徒からの注目度は計り知れないようだ。
普段視線を感じる事の無い俺にとっては、この視線の嵐は苦痛でしか無いが、いろんな人に見られてしまったのでこの後が怖い。
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