先生、これは18禁乙女ゲームじゃありません。

bara10jisya

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マジですか?!

先生、これは18禁乙女ゲームじゃありません。

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 前述した通りここは女王政である。なぜ女王なのかというと、気の遠くなるような昔、多産系の女神崇拝があったとかなかったとか。どっちやねん!!って感じだが興味がないのでスルーだ。
 別の説では、昔は女の子のほうが生存確率、寿命共に格段に高かった。
 政治を取り仕切るのは、夫である宰相を筆頭とした上流階級達であるから、国の象徴としての意味合いが強く、ぶちゃけるとしたら、血筋を存続する義務だけがもとめられる。
 父親は分からないこともあるが、母親は間違いようがない。
 なので当然男の側室を複数持つこともある。

 ほかに変わっている点は、この国の女王は少々特殊な育て方をされる。

 何時の時代でも王室は不穏だ。残念ながら誘拐暗殺も少なくない。
 特に女王の娘。次代の女王となる鵬雛は狙われた。それだけの価値があった。
 なので、女王の妊娠出産は極秘裏におこなわれ、女の子を産むとすぐに女王の子であるという証の隠し彫りを施されて里子に出される。
 里親には厳選された上流階級である部下の一人に託され実子として育てられる。
 なので周りには次代の女王が誰であるか女王が結婚するまで明かされない。
 秘密を守るために、それは徹底した冷酷ともとれる采配が下される。
 この選ばれた部下は、態と子供を作り、女王の子と入れ替え、自分の子を極秘に里子に出してしまう。
 まあ昔は殺していたそうだから、ちょっとはマシになったのかもしれない。
 教育も一切女王らしい事は教えない。
 基本的にこの国の上流階級の女の子は帝王教育などしない。なのでそういう教育をしていたと知れれば即座に正体がばれてしまう。
 なので、帝王教育が施されるのは、結婚が決まって伴侶である宰相と一緒に世間にお披露目された後となる。

 ―――――情報が一切漏れることのないように。

 ちなみに現女王である私の実母は5人側室が居るし、6人の王子もいる。なかなかお盛んである。
 が、残念ながら娘は私一人らしい。今のところ。
 今後に期待したいところだが、女王はもう45歳を過ぎている。


 だから人々はこの国を『かっこうの国』と呼ぶのだ。




***************

 女王の特徴の一つに、その類まれなる容姿が揚げられる。
 女王の里親に選ばれ、生んだばかりの我が子と引き離され狂乱する母親に、鵬雛を抱かせる。
 とたんに、狂わしいほどの愛しさに取り憑かれる。

 神の奇跡とも言うべき、愛くるしい神性の美貌に。

 それゆえだろうか、鵬雛の卵は一個しか、孵らない。
 何人女の子を産み落とそうが、生きてこの世に生まれるのは一人だけ。
 不思議なことに女王の息子である王子は皆凡庸な容姿で生まれる。美をすべて鵬雛に奪われたように。


***************


 そして、まだ公開されてない現在においてこの秘密を知る人物は非常に限られる。
 ごく少数の側近、里親。


 ――――――――――そして次期宰相候補である私の未来の夫。


 私は、跪いたままのユーリウス・玲人・神埼をじっと見つめ
 「あなたは教師を辞めて宰相になるの?」
 と聞いた。
 ユーリウスの目が鋭く光る。
 「あなたは、私だけのものだとお答えになった。では生涯唯一の夫である私しか宰相はいないでしょう?あなたが約束した以上、側室は許さない。たとえ世継ぎが出来なくても、そのときは、全てを捨て去ってあなたを連れ去る!」
 思わぬ、激しい言葉に心臓がフラメンコを踊っている。オ・レ!!いや踊っている場合ではない。
 なんだかもういつ死んでもいい気がする!!

 でも私は・・・・・―――――――。
 
 ゲームの中でユーリウス・玲人・神埼と言う人は、謎に包まれていた。
 でも一つだけ確かなことがある。
 彼は本当に生徒たちが好きで、教えるのも上手く、その美貌を差し引いてもみんなに慕われていたと思う。
 彼は孤独な人だ。
 研究三昧の日々を捨てたのは、宰相候補に、と言うより、人のぬくもりを求めていたんじゃないだろうか?
 だからあんなに献身的に生徒とふれあい、励まし、導いた。

 今はまだ彼は気付いていない。本当に求めているのは何か。
 

 自分が「天性の聖職者。教師」だと言うことを――――――。

 
 「正直に言ます。私は、あなたに夫になって欲しかった。あなたが本当に大好きだと思ったから。あなたと居る時間の分だけどんどん好きになる。でも私には打算があったと思う。私は汚い!将来のことを考えると体が震えるの。ものすごく怖い!だからあなたに出会ってからどうしようもなくあなたが欲しかった!!」
 大粒の涙が零れ落ちる。
「おいで」先生は手をさしのべた。
 私は首を振る。
「でも、私は間違っていた。あなたは私の思った以上に優しい人だったの。私ずるかった!こんな人に重荷を肩代わりさせようとした!!・・・―――背負わせるなんて出来ない。私は知ってるの。あなたはすばらしい教師になる!絶対に辞めちゃ駄目なの!!」
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