異世界に召喚されたのでさっさと問題を解決してから

水色の山葵

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Sランク冒険者

二十六話 国王の謁見につき

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 どうやら、武闘大会の優勝者はこの国の国王アルバニア4世に願いを叶えてもらう事が出来るらしい。
 正直しらんかった……
 まあ、参加理由は強い奴と戦いたいからだったからな。
 ルールとかもギルド長に聞いて初めて知ったぐらいだし。
 ん、そういえばタナカさんが説明の時に国王がどうとか言ってた気がする。


 って事で国王の前なんだが、やべえ欲しい物が思いつかねえ!

「御剣、先言っていいぞ」

 俺は横で俺と同じ様に立っていた御剣に小声で話しかける。
 まじまじ見るとこいつ偽装とか何もしてないから、ちょっとイケメンの純日本人だ。
 黒髪で白いオーラとか厨二マックスだけどかっこいいな、おい。

「それじゃあお言葉に甘えて先に言わせてもらうよ」

「おう、いっちょ女でも要求してやれ」

「……シル君ってもしかしてエスパーだったりする?」

 は? 俺は炎出したり音速越えたりできる常人だぜ。
 なんなんだよ御剣、俺が1人で心の中ですべっちまったじゃねえか。
 これからはちゃんと口に出す前に考えてから喋る様にしよ。
 と、どうでもいい事を考えていると御剣にはちゃんと要求があるようで国王を見つめていた。

「僕にアルバニア共和国の王女、サスティ・アルバニアと婚約する許可を下さい!」

 まじで言いやがったコイツ。
 まじで女要求しやがったコイツ。
 馬鹿だコイツ。
 でも、その根性は認めるしかねえよな。
 無理を通すには力がいる、だから俺と引き分けたお前はちゃんとその要求をする権利がある。

「貴公は我が国の王になりたいと申すか?」

 あ、そっち?
 いやいや、日本から来た勇者は国王になるなんて嫌だろ、つうか無理だろ。
 って事はだ

「いいえ僕はサスティ様に惚れた、それだけです!」

 そうだ、変に隠すような事じゃ無い。

「貴公がサスティと交流がある事は知っている、しかし王女自身の意見もある。それに貴公がその要求を通す事で降りかかる厄災の事も理解しているのか?」

「厄災?」

「理解してはおらぬようだな。この件に関しては後で時間を作りサスティを含めて話をするべきだと考えるがいかがだろう勇者」

「解りました。僕が無知なのも事実、であれば僕に出来る事はこの大会で見せた事だけです。ですので国王様、僕が引き下がるという考えはお捨て下さい」

「勇者、ミツルギ殿の意見は了解した。追って使いの者を向かわせるので後日話し合いの席を設けたいと思うが依存無いか?」

「畏まりました」

 あれ、なんか話重くね?
 まあフィーナの時よりは楽な話だろうし、御剣ならどうにかするだろ。

「それで、そなたの望みも聞こうか?」

 そういえば、そんな話だったな~。

「それじゃあかn「バァーン!!」は?」

 俺に金は不要だってか!?
 まあ不要だけど、爆撃で邪魔する事ねえだろ!
 なんだこれ、祭りの最後に上げようとしてた花火かなんかの誤射か?
 会場が空気の読めない爆音によって静寂に包まれると、数秒とせずに一人の騎士が国王に今起きた出来事を説明した。

「報告します! 王都が何者かの軍に襲撃を受けています! 旗を見るに教会の手の者だと思われます。敵軍は約50万、現在王都にいる騎士だけでは太刀打ちできません!」

「なっ。早すぎる、一体どこから現れた!?」

「恐らく大規模な転移魔法を使える者がいるのではないかと推測されます」

「教会め。勇者の自由意志さえも尊重しないのか!」

 どういう事だ?
 国王は何か察してるようだが。

「俺にも説明してくれねえか?」

「そうだな。ここで一番してはいけない事は動かない事。勇者殿ともう一人の優勝者は付いてきてくれないか?」

「説明も無しについて来いってのは虫が良すぎるんじゃないか?」

「そうじゃな、すまない少し焦っているようじゃ。教会が攻めてきている、そして今の王都の騎士だけでは対抗する事は出来ない。要するに話し合い以外の選択肢は無い。じゃから王国騎士団長よりも強い君らにも付いてきて欲しい」

「僕は行きます! 元々僕のせいなんですよね?」

「……恐らくは」

「なら僕が行かない選択肢は無いです」

「はあ、もう事情は全く分からねえが移動中にちゃんと説明するって約束するんなら俺も付いて行ってやる」

「感謝する」

 国王は俺に頭を下げた。

「簡単に下げて良い頭じゃねえだろ」

「儂には今、これしか出来ぬ」

「なら、後で現金で報酬払え、俺はそのほうが断然嬉しいね」

「約束しよう」

 俺と御剣は国王に続き、王都の門まで走る。

「って事だ雫、フィーナに伝えて置いてくれ」

「了解しました。ですがまた怒られますよ病み上がり若様?」

「今回ばかりはフィーナに折れて貰うしかない」

「今回だけじゃないでしょうに…… 解りました若様フィーナ様には伝えておきます」

「いつも助かる」

「本当に感謝してくださいね」

 フィーナには全知のピアスを持たせている。
 フィーナは念話のスキルを持っているが、俺が持ってないので俺からなんか伝える時は雫を介して話すしかない。

 俺達はギルド長タナカ、王国騎士団ルーク・アルフェードと途中で合流し門の外に出た。
 そこで最初に聞いたのは女の声だった。

「やっと出てきましたか御剣様。私というものが有りながら他の女に求婚するとはどういう事ですの!?」

 あ、これ唯の痴話げんかだわ。
 もう俺帰っていいかな、もう疲れたからフィーナに膝枕でもして貰いたいんだけど。
 帰っていいよねこれ。
 騎士団長に加えて、国王にタナカさんまであきれ顔してるぞ。

 お前ハーレムなら俺の見てないとこでやれってんだ!
 
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