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王都編
42. 四年間の決着
しおりを挟む王都に戻って二週間が経った頃、王国軍が帰還することになった。
リゼルの話では、制圧した元公爵領へ別働隊が向かい、入れ替わる形で戻ってくるのだとという。
公爵自身はあの場面からの逃亡し、今は家族と共自領のハイラドという辺境地に籠っているらしい。王国軍の追跡隊がその様子を確認し、一人が報告に戻ったと教えてくれた。
「陛下はハイラドを切り離すお考えがあるそうだ。領土は減ることになるが、それを考慮した上でラダクール王国と交渉していたらしい」
これから排斥派の貴族たちの処分が下るという前日、クイード家の一員として召集されていたリゼルがそう話す。
「でも、王国軍と戦ったのは公爵軍だけですよね。他の人たちは排斥派だったというだけで罪に問われてしまうのですか?」
「それだけが問題じゃない。公爵だって、王国軍にひれ伏し陛下の決定に従う意思を見せたなら、それで収まる話だった。しかし王国軍に剣を向けた。それが最大の罪ということだ。そして処分されるのは、公爵軍に援軍を送ろうとした貴族のみ。実際、陛下が連合王国を宣言をした時、王国に従うと表明した元排斥派の貴族もそれなりにいた」
「ではクイード家は?」
「父は、物資の支援をフィリオ伯爵から要請されていたそうだ。うちの領地は小さいから、兵数は期待されていなかったんだろう。立場としては微妙で、不利なことにはかわりない」
リゼルがそう話すと、ルヴィアが心配そうに眉をひそめた。
「陛下に、オスガルやアンセル君のことを弁明できる機会はありそう?」
「お願いします、リゼル様だけが頼りなんです」
ルヴィアの部屋で一緒に話を聞いていた私は、唯一の希望である彼に縋りついた。
「一応、私も交渉の用意はしてある。アンセルに関しては私がフィリオ伯爵に送り込んだものだからね。しかし、また陛下と顔を合わせるのか……」
心底うんざりしたような顔をして、そう呟いている。結局二人は教えてはくれなかったけれど、一体彼らの間でどんな話し合いがもたれたのだろうか。
そして当日の朝が訪れた。私がルヴィアの部屋を訪ねた時には、リゼルはすでに王宮に出向いていた後だった。
ここまできたら私たちに出来ることは何もない。ルヴィアと一緒に、祈るような気持ちで彼の帰りを待つしかなかった。
その日の午後、一緒に食事をしていたルヴィアからしっかり食事を取るよう勧められ、昼食の後にはデザートまで用意された。王都に帰ってから、元気のない私を心配していたらしい。
「気持ちはわかるけれど、アンセル君と再会した時のために元気でいなきゃ」
そう言って励ましてくれたけれど、どうしても考えが悪い方へと流れていく。窓から見えるどんよりとした曇り空でさえ、凶兆のように見える有り様だ。
「なんだかじっとしていると、余計な事を考えてしまいそうで……少し外の空気を吸ってきます」
私はルヴィアにそう言って、私に付いて来てくれる新しい修女と共に聖堂の庭先に向かった。礼拝堂を通り過ぎ、正面玄関を抜けて表に出ると、すぐ近くにある花園まで歩いた。
そこには今はまでとは違った花が咲き誇り、春の訪れを謳歌するように広がっている。四月に入って空気も暖かくなり、これからは夏に向けて新しい花が咲いていくのだろう。
植物が放つ香りと美しい彩りを前にして、不安な気持ちが少しは紛れた気がした。花の香りには、リラックス効果や気分を上昇させる効能を持つものが多くある。
私は目の前に植えてあるジャスミンに顔を近付けて、大きく息を吸いこんだ。
こんな時でも、植物の効果や効能のことが真っ先に浮かんでしまうことが可笑しくて、つい笑ってしまう。仕事として取り組んできた薬師の知識だけど、本当に好きで自分に合っていたんだなぁとしみじみと思った。
私がやってきたことは、けして無駄なことじゃない。学んだ知識はこの身に染みついて、自分だけじゃなくきっと誰かの役に立てる時がある。
もし辛く悲しい結果が待っていたとしても、私はこの力で自分が出来ることをしていきたい。
そんな風に、花を眺めながら自分の気持ちと折り合いを付けていた時。
王宮の正門の方から一台の馬車がやって来るのが見えた。カラカラという車輪の音を響かせながら、聖堂の入り口前でそれは停まる。
降りて来たのは、気になって帰りを待っていたリゼル。そして――
「……アンセル!」
私はリゼルの後に続いて、馬車から降り立つ彼を見つけた。
まさか、アンセルがここにいるなんて。私は衝動のまま駆け出した。
「エマ?」
アンセルが驚いた顔をしてこちらを向くと、私は駆け寄ってその腕を掴んだ。
「あれ、ここにいたのか」
リゼルも意外そうな顔をして私に目を向ける。今朝まで部屋に引きこもり、顔色を悪くしていたものだから余計にそう思ったのだろう。
でも私はその言葉に返す余裕もなく、目の前のアンセルに問いかけた。
「アンセル、大丈夫だったの? 私、どうなってしまうのかずっと心配で」
アンセルの目を見てそう話すと、私を安心させるように掴んだ私の手に触れた。
「見ての通り、何もないよ。エマにはずっと辛くて怖い思いばかりさせてしまって……ずっと謝りたかったんだ。本当に申し訳なかった」
目を伏せながら話すアンセルを見て、私は怒りたいような嬉しいような、よくわからない感情が溢れて涙目になる。
「どうして、アンセルはいつも謝ってばっかり! でも、解放されてよかった。助かってよかった……」
帰ってきたアンセルに泣き顔を見せたくなくて、目を瞬かせながら気持ちをぶつけた。
本当は、謝るのは私の方なのに。私が勝手にメサイムを訪れて、秘密を抱えたままアンセルに何も言わなくて。迷惑を掛けたのは私だったはずなのに。
そんな気持ちが絡み合って、つたない言葉で思いを伝えた。
「――熱い再会のところ申し訳ないが、ルヴィアも交えて今日の報告しようか。それとも、もう少し二人でここにいる?」
側で私たちを見ていたリゼルの言葉に、慌てて彼から手を離した。
「……私の方こそ、ずっとアンセルに謝りたかった」
私がそう言うと、今度はアンセルから私の手をとり促した。
「もう大丈夫だから。これからのことも、エマに色々と話さなければならないことがあるんだ。行こう」
その手に引かれて、私たちはルヴィアの待つ部屋へと向かった。
・
・
・
「爵位と継承権の剥奪?」
改めてルヴィアの部屋に四人が集まり、リゼルが説明を始めるとルヴィアが小さく驚きの声を上げた。
「驚くことでもないよ。それは普通に予想していたことだからね。父は政務には関われなくなったし、嫡男だった兄も継承権を失って今の地位を解かれるそうだ」
そう聞いて、胸が締め付けられる思いがした。
アンセルは罪を負わなくてもいいのかもしれないけれど、それだと失うものが大きすぎる。
「父と兄は、最後までフィリオ伯爵に従っていたからね。ただそれでも消極的な関りだったことと、元々陛下の顔色を窺う優柔不断さの甲斐があってか、そこまで厳しい処分は受けなかった」
爵位を取り上げられるということは相当のことに思えるけれど、それでもまだ軽い処分というのだろうか。
「アンセルが仕えていたフィリオ伯爵を含めた数名は、爵位剥奪と領地没収をされている。それでも処刑は免れ、若い息子たちは温情をかけられ王都に残ることを許された。思ったよりも優しい処分だね」
領地没収。そんなことも処分としてあり得ると知って、思わず身が震えた。
「公爵はどうなったの? 辺境に逃げ込まれて陛下とは没交渉という状態よね」
クイード家のことだけが気になる私と違って、ルヴィアは彼らの行く末が気になるらしい。
「向こうに対して警戒態勢を崩していないが、今のところ静観を貫いている。まずは、ガルダン騎国を交渉のテーブルに着かせることを目標にして、今後の話を進めるそうだ」
話を聴いていて、これだけの混乱を招いた親玉が、さっさと逃げて罰を受けないことに納得がいかなかった。
「どうして、一番の元凶の人が……」
やりきれない気持ちになってそう呟くと、リゼルは苦笑して答える。
「エマは納得できないだろうけど、仕方がないね。これは善悪というより権力の均衡の話だから、短期間でスッキリと収まる話じゃない。私としては結果的に望んだ形に落ち着いて、大方満足しているが」
「ええ?満足なんですか! だって爵位を取られてしまって、クイード家やクイード領がどうなってしまうのか……」
「ああ、そのことなら心配いらない。それはオスガル兄さんが子爵を継ぐことになったから」
「えっ」
まさかの展開に、私は目を丸くする。
「つまり父たちからそれらを取り上げ、それを二男に移譲したという話だ。つまりオスガル兄さんがクイード子爵家の当主になる。だからクイード領は何も変わらないよ」
アンセルも無事で、クイード領にも影響がない。それがわかったら、懐かしいメサイムの人たちの顔が浮かんだ。良かった。あの場所は変わることはなのだと胸が熱くなる。
そして、その話の裏話をアンセルが補足するように話し出した。
「本当は、リゼル兄上が爵位を継ぐように陛下から言われたんだ。クイード家で唯一、始めから排斥派に関わっていなかったからね。でもまさかこの国から出ていくなんて、陛下に向かって無碍なことを言うなんて思いもしなかった」
リゼルが国から出ていく? 思いもよらない言葉に、すました顔をしているその顔を見つめた。
「私の最終目標はそれだったから当然断ったよ。――私はね、陛下がこれからも動かず、玉座に座っているだけならこの国が無くなってもいいと思っていた。別に正義感や破滅願望があったわけじゃない。ただ、この国を動かさなければアルトの状況は変わらないと思ったんだ。だから私は、これまで色々と小賢しい策を弄したわけさ。それでも家族には情があったから、上手く切り抜けられるように仕向けるつもりだったんだけどね。まさか、陛下があのような大胆なことを考えていたなんて思わなかったよ」
淡々と語るリゼルに、浮かんだ疑問を素直にぶつけてみた。
「リゼル様は、国王様がアルトの味方をすると予想していたのですか? それに、なぜそこまでアルトのことを……。あ、もしかして国を出るって、まさかアルトに?」
いくつもの疑問が重なり合って、辿り着いた答えを口にした。
「陛下の御心は、アルトを敵に回したくないという考えが普通に透けていたよ。何しろアルトは魔石の原産地だ。魔法の研究も進み、まだ未知数の発展が期待できる状態で彼らを手放したくないことは想像がつく。ただ当時は、公爵とガルダンの存在を無視するわけにはいかなかったというわけだ。
国を出ていくという話はその通り。私はルヴィアと一緒にアルトに行く。ガルダンが自棄的にさえならなければ、おそらく兵を撤退させるだろう。その時が来たら、私は向こうに行くつもりだ」
私は開いた口が塞がらないというか、何から言葉にしていいのかわからなかった。
色々とありすぎて、でもクイード子爵家は残るということだけはしっかりと受け止めている。
リゼルは「とりあえず今はこんなところかな」と一通り話し終えたようで、ここで一旦終わりを迎えた。
王都の邸宅に戻るというアンセルを見送るために、二人と別れた後は一緒に廊下を並んで歩く。
「これから、兄弟たちで話さなければならないことが残っているけれど、それでも近いうちに領地に戻れる日が来ると思う。……その時は必ず迎えに来るから、一緒に帰ろう」
そう言って、私と目を合わせて笑ってくれた。
本当は、アンセルの心の内は複雑だったろうと思う。それでも、こうして私のために笑顔を見せてくれる彼を、とても大切にしたいと思った。
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