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幼馴染とクラスメイト
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ぎゅうってつかまれた手が痛い。
ブランコはぶらぶら揺れてて、ギィギィ鳴ってる。
空は暗くて、制服は、油っぽい甘い匂いがして。
近いから離れてよ!って、言えない…。
「……なお」
すごく、鋭い目。
「は、はい」と上ずりながら答えた。
「好きなやついる?」
コウキの目、こわい。
す、好きなやつ……?
「い、いる」
あ。どうしよう。
いるっていっちゃった。
顔が近くて、どうしていいか…。
もしかして。
もしかしてコウキ、私を好きとか言うんじゃ…。
思い上がりかもしんないけど、さっきからそんな空気出てたし、なんとかして阻まないと、どんな顔したらいーのかわかんない。
「好きなやつってオレ?」
……え?
まじめに聞かれて、ぶはーっと噴いてしまった。
「違うよ、全然」
キツイ言い方しかできないし、恥ずかしくて、コウキの腕を振り払った。
「…………そっか。いたのか。好きなやつ」
どくんどくん、心臓うるさい。
コウキの顔が見れない。
「…………早く言っとけよー。そういうのは……」
「あはは、ごめん……」
全然笑う空気じゃないのに笑ったりして、自分最悪。
帰りたい、この場にはいられない。
自分の無神経さが嫌になった。コウキはわらってたけど、傷つけてしまった罪悪感で、その場から消えたかった。
帰りは送ってくれた。
並んで歩いたけど、ちょっと離れぎみ。コウキもあんまりしゃべらないし、私もさすがにしゃべれない。
そうしてすぐにうちのマンションについた。
「じゃーな、また」
「うん、あの………ありがと」
ふ、と笑ったコウキ。
かわいい顔で笑うじゃん……。
「ばいばーい」と来た道に戻ってくコウキを、しばらく眺めていた。
さすがに肩幅広い。制服ぱんぱん。
背も伸びたな。
髪は昔と変わらず、さら髪で。キャップ外したらカッパみたいで。
せっかく。
言ってくれたのに……。
あんな返事、するんじゃなかった。
謝りたいけど、謝ったら逆に嫌な感じかも。
コウキは別に、私のこと好きって言わなかったし、好きな人が自分かどうか聞いただけだし。
……好きな人がいるって言っちゃったけど、あの時、野原君が思い浮かんだわけじゃなかった。
恥ずかしくて、どうしていいかわからなくて、つい否定しただけで。
コウキのこと、嫌いじゃない。
悲しい思いはさせたくない。
鬱陶しいやつなのに、絶対いいやつではないのに、悲しそうにされたら胸が苦しくなる。
その日は、朝までコウキのことを考えて、よく眠れなかった。
ブランコはぶらぶら揺れてて、ギィギィ鳴ってる。
空は暗くて、制服は、油っぽい甘い匂いがして。
近いから離れてよ!って、言えない…。
「……なお」
すごく、鋭い目。
「は、はい」と上ずりながら答えた。
「好きなやついる?」
コウキの目、こわい。
す、好きなやつ……?
「い、いる」
あ。どうしよう。
いるっていっちゃった。
顔が近くて、どうしていいか…。
もしかして。
もしかしてコウキ、私を好きとか言うんじゃ…。
思い上がりかもしんないけど、さっきからそんな空気出てたし、なんとかして阻まないと、どんな顔したらいーのかわかんない。
「好きなやつってオレ?」
……え?
まじめに聞かれて、ぶはーっと噴いてしまった。
「違うよ、全然」
キツイ言い方しかできないし、恥ずかしくて、コウキの腕を振り払った。
「…………そっか。いたのか。好きなやつ」
どくんどくん、心臓うるさい。
コウキの顔が見れない。
「…………早く言っとけよー。そういうのは……」
「あはは、ごめん……」
全然笑う空気じゃないのに笑ったりして、自分最悪。
帰りたい、この場にはいられない。
自分の無神経さが嫌になった。コウキはわらってたけど、傷つけてしまった罪悪感で、その場から消えたかった。
帰りは送ってくれた。
並んで歩いたけど、ちょっと離れぎみ。コウキもあんまりしゃべらないし、私もさすがにしゃべれない。
そうしてすぐにうちのマンションについた。
「じゃーな、また」
「うん、あの………ありがと」
ふ、と笑ったコウキ。
かわいい顔で笑うじゃん……。
「ばいばーい」と来た道に戻ってくコウキを、しばらく眺めていた。
さすがに肩幅広い。制服ぱんぱん。
背も伸びたな。
髪は昔と変わらず、さら髪で。キャップ外したらカッパみたいで。
せっかく。
言ってくれたのに……。
あんな返事、するんじゃなかった。
謝りたいけど、謝ったら逆に嫌な感じかも。
コウキは別に、私のこと好きって言わなかったし、好きな人が自分かどうか聞いただけだし。
……好きな人がいるって言っちゃったけど、あの時、野原君が思い浮かんだわけじゃなかった。
恥ずかしくて、どうしていいかわからなくて、つい否定しただけで。
コウキのこと、嫌いじゃない。
悲しい思いはさせたくない。
鬱陶しいやつなのに、絶対いいやつではないのに、悲しそうにされたら胸が苦しくなる。
その日は、朝までコウキのことを考えて、よく眠れなかった。
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