ショートショート始めました。

奈央

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裏技

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「やったわ。ついにできたわよ!」
「なに、どうしたのさ?」
「人間に殺されない方法よ」
「何それ? どーやんの? 教えてよ。おれはあんまり関係ないかもしれないけど」
「そうね。あなたには関係ないけと、せっかくだから教えてあげる」
「うん。それで?」
「ちなみになんだけど、なんで人間は私たちを殺そうとするかわかる?」
「あー聞いたことある。なんか、不快になっちゃうんでしょ?』
「そう。正確に言えば『痒い』という感覚らしいわよ。皮膚を強く擦らずにはいられなくなってしまうんだって。私たちには全く理解できないわよね」
「そうだね。でもそれだけで殺そうとするんだ。ずいぶん身勝手だね。人間って」
「ホントよね」
「で、どうやって殺されないようにするの?」
「あの液体を吸うとき、固まらないように唾液を使うは知ってる? どうもあの唾液せいで人間は痒くなってしまうらしいのね。『アレルギー反応』とかって呼ばれてるんだって」
「へえ。身体大きいくせに弱いね、人間って」
「確かにそうね。それでね、だからこの唾液を人間に入らないように上手く吸うのよ。そうすれば人間は痒くならなでしょ?」
「だから殺そうとしない、ってわけか。なるほどねー」
「そうなの。でも結構大変だったのよ修得するの」
「そうだろうね」
「じゃ早速試してくるね」
「気をつけてよ」
「大丈夫よ。完璧になるまで練習したんだから」
「そうか。行ってらっしゃい」
「行ってきまーす」

よし、ここでこうして、よし、今ね。
うん。これで大丈夫。
ああ、苦労したからその分余計に美味しいわ。

安心したところで不意に視界が暗くなった。
強烈な破裂音が響く。
ほとんど反射的に飛び出していた。
危ない。
危なかった。
なんとか助かった。
でも、なんで……。
痒くならないのになんで殺そうとするのよ!

「あー危なかった。痒くないし、刺されはしなかったみたい」
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