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セミとスズムシ
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「お前は歌が下手だな」
「え? そうかな?」
「聞いてみろよ、おれの歌声」
「どうだ? ほら、人間たちもうっとりしてるだろ?」
「そう? わかんないけど」
「そうだよ。ちょっとお前も歌ってみろよ」
「だめだめ。そんな声じゃ。だからお前は人間から嫌われるんだよ」
「そうかなあ」
「俺なんかみんなから好かれてるぞ」
「へぇ。すごいね」
「そういやおまえ、1週間しか生きられないんだってな。可哀想だな」
「え? そんなことないよ」
「なに? それは俗説で、本当は1ヶ月近く生きられる、とか言うんじゃないだろうな」
「違うよ。5年くらいは生きられるよ」
「な、なに言ってんだよ。嘘をつくな」
「嘘じゃないよ。実際、僕はもう4年以上生きてるんだから」
「そ、そんなバカな……。あ、わかったぞ! 幼虫時代を入れてるんだな。なんだよ、驚かせやがって」
「もちろんそうだよ。だって実際に生きてるんだからさ。ちなみに君はどのくらいなの?」
「お、おれは4ヶ月、くらいだな。まあ、幼虫なんてなんも楽しいことないしな。自由に飛び回れる時間が長い方がいいだろ?」
「そうかなあ。幼虫も楽しかったけど」
「そうだよ。そうに決まってる。じゃ、もう一回俺の歌声を聞かせてやるからな。よく聞いとけよ」
「うん。わかった」
「うわぁ」
「なんだ!?」
「動けないよ。なんだろ、これ」
「しまった。油断してたら人間に捕まったんだ!」
「えぇ。大丈夫かな」
「さあな。おれは気に入られてるからな。多分大丈夫だろう。でもお前はやばいかもしれないぞ。なんせ嫌われてるからな」
「お父さん! セミ捕まえたよー」
「おい、そんなもん捕まえてどうするんだよ」
「飼っちゃだめ?」
「だめに決まってるだろ。鳴き声がうるさくてかなわないよ」
「えー。飼いたいよー。あれ、もう1匹入ってる。なんだろ、これ」
「お、スズムシじゃないか。セミと一緒に獲れるなんて珍しいな」
「へー。そうなんだ」
「そうか。こっちだったら飼ってもいいぞ。セミみたいにやかましくないし、気分的にも涼しくなるかもしれないしな」
「やったー」
「セミは逃がしてやれよ」
「うん。わかった」
「え? そうかな?」
「聞いてみろよ、おれの歌声」
「どうだ? ほら、人間たちもうっとりしてるだろ?」
「そう? わかんないけど」
「そうだよ。ちょっとお前も歌ってみろよ」
「だめだめ。そんな声じゃ。だからお前は人間から嫌われるんだよ」
「そうかなあ」
「俺なんかみんなから好かれてるぞ」
「へぇ。すごいね」
「そういやおまえ、1週間しか生きられないんだってな。可哀想だな」
「え? そんなことないよ」
「なに? それは俗説で、本当は1ヶ月近く生きられる、とか言うんじゃないだろうな」
「違うよ。5年くらいは生きられるよ」
「な、なに言ってんだよ。嘘をつくな」
「嘘じゃないよ。実際、僕はもう4年以上生きてるんだから」
「そ、そんなバカな……。あ、わかったぞ! 幼虫時代を入れてるんだな。なんだよ、驚かせやがって」
「もちろんそうだよ。だって実際に生きてるんだからさ。ちなみに君はどのくらいなの?」
「お、おれは4ヶ月、くらいだな。まあ、幼虫なんてなんも楽しいことないしな。自由に飛び回れる時間が長い方がいいだろ?」
「そうかなあ。幼虫も楽しかったけど」
「そうだよ。そうに決まってる。じゃ、もう一回俺の歌声を聞かせてやるからな。よく聞いとけよ」
「うん。わかった」
「うわぁ」
「なんだ!?」
「動けないよ。なんだろ、これ」
「しまった。油断してたら人間に捕まったんだ!」
「えぇ。大丈夫かな」
「さあな。おれは気に入られてるからな。多分大丈夫だろう。でもお前はやばいかもしれないぞ。なんせ嫌われてるからな」
「お父さん! セミ捕まえたよー」
「おい、そんなもん捕まえてどうするんだよ」
「飼っちゃだめ?」
「だめに決まってるだろ。鳴き声がうるさくてかなわないよ」
「えー。飼いたいよー。あれ、もう1匹入ってる。なんだろ、これ」
「お、スズムシじゃないか。セミと一緒に獲れるなんて珍しいな」
「へー。そうなんだ」
「そうか。こっちだったら飼ってもいいぞ。セミみたいにやかましくないし、気分的にも涼しくなるかもしれないしな」
「やったー」
「セミは逃がしてやれよ」
「うん。わかった」
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