【完結】旦那様、溺愛するのは程々にお願いします♥️仮面の令嬢が辺境伯に嫁いで、幸せになるまで

春野オカリナ

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建国記念日パーティー開始

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 建国記念日、朝から国中が賑わっていた。

 夜には盛大なパーティーが王宮で行われる事になった。

 王都ではカラフルな布のターペストリーが家々で飾られている。

 だが、同時に辺境伯爵襲撃事件の噂で持ちきりだ。

 ここアンサンブル侯爵家でも朝から賑やかにパーティーに出席する仕度で忙しそうにしている。

 「ふふ、今日は久しぶりに気分が良いわ」

 「お母様、今日はご機嫌ね」

 「そう、目障りなジゼフィーネが辺境伯爵と一緒に死んだから」

 「本当にね。せっかく婚約者を奪ったのに、辺境伯爵に溺愛されていると聞いたときは、腹か立ったわ。でも所詮、お義姉様の運も尽きたのよ。良い気味よ」

 「ふふ、アハハ」

 カーミラとジャネットは笑い合って、夜会の支度をしていた。

 執事が王家の使者からの招待状を持ってくると

 「あら、会場が変わったのね」

 「本当ね、急いでしたくしないと」

 二人は急いで仕度して馬車に乗り込んだ。

 馬車は、細い林道を走って着いた場所は王家の離宮

 しかし、見た目と違い中はガランとしている。
 
 騎士から広間に案内されると

 「ようこそ、カーミラ・アンサンブル。ジャネット・アンサンブル。ここで君らの罪を明らかにさせてもらう」

 黒い装束の美しい男が罪状を読み上げる。

 カーミラは震えてその場に崩れ落ちながら

 「もう、私の目的は達成したのだから、どうなっても構わないわ。だってあの女の娘は死んだんだから、フフフ、アハハハ」

 狂った様に笑っているカーミラに

 「残念ながら、生きているよ。しかも本当の身分を取り戻してね。お前は王族殺害未遂の罪で処罰されるのさ」
 
 「な、何ですって、あの娘が生きているなんて…そんなの嘘だ!嘘だ!嘘だ!」

 壊れた玩具の様に髪を振り乱し叫んだ。

 その横で

 「わ、私は知らないわ。お母様が何をしたのか。助けて、私は関係無いでしょう」

 「お前はジョゼフィーネの物を何でも欲しがったよな。だから、彼女に与えた苦痛を何倍にも返してやるよ」

 そう言って、美しい男がジャネットの左胸に魔法を転回させた。

 それは【拷問魔法】の一種

 「この魔法はお前がこれから人の物を欲しがれば、心臓に巻き付いて締め付け、地獄の様な痛みを死ぬまで与え続けるものだ。お前の様に人の物を何でも欲しがる人間にはお似合いだろ」

 「嫌よ、嫌、これからは欲しがらないから、助けて、お願い」

 「この俺がお前達を赦すはずがないだろう」

 ジャネットが縋り付いて、男のフードから顔が見えた。
 
 赤い髪の男に見覚えがあったカーミラは

 「お、お前が何故生きているんだ。侯爵は死んだと言っていたのに…」

 「ばーか、死ぬわけないだろう、罠に掛けて全員捕らえたよ。今頃王宮の地下牢の中だ。両侯爵家も子爵家も終わりだ」

 「そんなの嫌だ!お前達が幸せになるのを黙っているものかー」 

 恐ろしい形相をしたカーミラは頭の髪飾りを手に男に向かって行く。

 男は易々と交わし、別の魔法を転回した。

 【時戻り】の魔法

 それは老人が子供に、子供が老人に変化する逆行魔法

 カーミラはこの魔法をかけられ、体が段々縮んで行く。

 最後はしわくちゃな赤子の様な体になっていた。

 控えていた騎士にカーミラが渡され、何処かに連れて行かれた。

 「お母様を何処に連れていったの?何をしたの?」

 「あの女は、死ぬまであの姿だ。誰も助けに来ない島に捨てられる。そこには魔物が多く生息する場所だ。次期に命が無くなるだろう。【逆行魔法】を施された人間は、永遠に煉獄をさ迷う事になる」

 「わ、私は…」

 「お前は平民として、国外追放だ。二度とこの国には戻れない。連れていけ!」

 騎士が泣き叫ぶジャネットを引き摺りながら、囚人用の馬車で国境まで連れていく。

 その場に残ったのはエルリック・ブラックボンドだけだった。

 「さて、次の罪人を裁かないと」

 独り言を言いながら、煙のように姿を消した。

  

 
 

 





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