19 / 60
第一部
19
しおりを挟む
声の主はどうやら一年生のようだ。真新しい緑色のネクタイを締めている。彼は俺に近付くと金色の紙袋を差し出した。
「甘いものがお好きと聞いたので……」
「これは?」
「フランスの有名メゾンのチョコレートです。母が丁度旅行に行っていたので買ってきて貰って……」
「おぉ、チョコレートか。馳走になって良いのか?」
「は、はい!」
俺が紙袋を受け取ると、少年は笑顔で頷いた。どうやらかなり美味しいチョコレートらしい。その評判を彼は一生懸命俺に教えてくれる。真っ赤に染まった顔が可愛かったので、俺は少年の顎に指をかけ、顔を近付けた。
「礼だ」
「~~~~~~!?」
そのまま唇にキスをすると少年はさらに顔を真っ赤にし、そのままふらりと倒れてしまった。慌ててまわりにいた少年達が彼を支える。
「ん? おい?」
「あちゃー」
秋名は片手で顔を抑えて呻く。俺がどうしたのか? と問うが少年達は大丈夫です! としか言わない。俺がぼんやりしている横で、秋名が少年達に手を合わせて謝っていた。
「ごめんね。後任せるね!」
「ん? 秋名、大丈夫なのか?」
「いいから! 有はこっち来て!」
一緒に居た友人達に彼を預けた後、俺は秋名に腕を引っ張られる。向かう先は教室でも更衣室の方向でもない。首を傾げたまま俺は秋名に付いていき、今まで来たことのない空き教室に移動する。
「ここは?」
「講義室って名前の使われてない部屋」
鍵がかかっていると思ったが、扉は秋名が腕に力を入れて引っ張るとゆっくりと開いた。鍵はかかっていないらしい。俺が驚いていると、秋名が『ここ鍵が壊れてるんだ』と教えてくれた。
教室の中には机だけが残っていて、ぎゅっと隙間なく教室の半分を埋めていた。秋名が扉から手を離すと、扉はゆっくりと元の場所に戻るように閉まっていく。
「有」
「ん? 何だ?」
「プレゼントくれた子に公衆の面前でキスしちゃ駄目でしょ!」
「なぜ?」
「外国人相手にしてるみたいな気分。あ、半分あってんのか。ともかく駄目。あーもうプレゼント持ってくるファンができちまったかぁ。わかってたけど早かったな」
「俺はちぃともわからんが」
秋名は困ったように眉を顰め、あれではファンの子が暴動を起こすと苦言を呈した。どうやら秋名の話では俺にはもうファンがいて、俺がファンの一人にちょっかいをかければ、その一人が最悪嫌がらせを受ける可能性すらあるのだと言う。
「二人のファンクラブの均衡も気になるけど、あの二人なら有にどうこうするつもりはないし、制御してくれるでしょ。こっちも勝手に色々されたらまずいし、俺がお前のファンクラブ作ってやるから……」
「俺はファンクラブについて何も知らないぞ」
「あ、そうなの? えーとね……」
秋名はこの学校のファンクラブについて詳しく俺に説明してくれた。
ファンクラブは四季坂学園の伝統のようなもので、もともとは有名政治家、大会社の子息をバックアップするために作られたものだったそうだ。端的にいうと人材把握と適正配置を早い段階で子息達に学ばせるシステムだった。
つまり春樹や夏のような権力者の息子達は自分達の人気を上手くコントロールしながら自分に有利な立場と組織を作ることを目的とし、それ以外の子息達は、下世話な話、どうやって中心人物に取り入るかをシミュレーションするためのものだそうだ。 まぁ現在では、そのシステムよりも純粋な人気によるところが大きいらしい。
ファンクラブの規定は10名以上、年会費をとるのは容認されているが、3月の時点で1万円以上の純利益になってはならず、経費と相殺しなければいけないそうだ。損益計算書、というものを3月に提出する必要があるらしいが、俺にはわからない。秋名が言うには経理がわかるものの存在も必要になるとのことだった。
「人は集まるだろうし。あとはお前がOKなら作れるから、承諾だけしてさえもらえれば担当者は……」
「して、秋名」
「ん?」
「俺を利用するからには、俺にも旨味があるのだろうな?」
「え」
俺の言葉に秋名は笑顔のまま固まった。俺はニコリと笑みを浮かべて秋名を見つめ返す。
「利用って? あの……俺、そんなつもりじゃないけど……あ、もちろん俺としての利益とか考えてな……」
「秋名」
「いやいやいや、だって有すごい大変なことにな」
「秋名、俺はわかっていた」
「……」
俺と反比例するように秋名の表情から笑みが消え、次第に無表情へと変わっていく。俯く顔の先には床しかないが、秋名には何が見えているのだろうか。
「……いつから?」
「最初からだ」
秋名の顔が一瞬だけ険しく歪んだ。俺は笑みを崩さず秋名に歩み寄る。しかし秋名の顔は決して俺の方を向こうとしなかった。
「秋名、どうした? 顔色が悪いぞ」
「……なんで何も言わなかったの?」
「強いて言うなら面白そうだったからだな。フツフツと欲に滾る秋名の目は見ていて心地良かった。特にあの二人を見ている目は憎悪まで混ざっていて面白い。顔は笑顔なのに、目が淀む。器用で感心した」
秋名の声は抑揚がなく冷たかった。人間なら多少の緊張するだろうこの場面で、俺の心は歓喜に震えていた。俺はずっと、待っていた。この瞬間を。
俺は春樹も夏も好きだ。二人の目には俺を欲するという欲望の火が宿っている。しかし俺はより欲望の大きい人間を好む。俺自身である色欲以上に求める者があれば、興味の比重はそちらに傾くのだ。
白州秋名は俺を使って欲望を満たそうとしている。俺を囲い込んで、使おうとした。しかし実際に囲い込まれているのはどちらだろうか?
可愛い。秋名の唇は震えている。欲しい。秋名が。俺はずっと本物の白州秋名を虜にしてみたかった。
「俺はさ、早良春樹と勝山夏義に自分のファンクラブを潰されたんだよねー」
「それで?」
「だからあいつらにも同じ目にあってもらいたいんだよね」
「俺を利用したいか?」
「……」
秋名は唇を噛み締めながら俺を見た。その瞳にはくすぶっていた炎が大きく揺らめいている。その炎を見ていると、背筋がゾクゾクと震え、腰に熱が疼く。
「……家族に恵まれない俺にとって、俺を慕う人達が全てだった。それを、あいつらに全て奪われた! 何で!? あいつらは全部持っているんだよ!? 立派な家も家族も! 勉強も才能も! 外見なんて美術品みたいに綺麗でっ……!! だから俺も、少しでも良くなろうって、まわりに溶け込まないように、髪だって染めて、ピアスもいっぱい空けて、皆と違うってアピールして、でも、だめ……俺は、あいつらみたいに自然体で人を惹きつけることなんてできない……」
震えるほど拳を握りしめ憤る秋名の頬に俺は手を伸ばす。冷たくなった秋名の頬を俺は手の甲で優しく撫ぜた。
「秋名」
「っ!」
「貴様は本当に可愛らしい……」
俺は秋名から離れるとテトリスのようにしきつめられた机の一つに腰を下ろす。上着を脱ぎ、適当にそこら辺に放った。ベルトのバックルを外して引き抜くと、秋名の目が見開かれる。
「俺を楽しませてくれ秋名。それさえしてくれれば、貴様に全てを任せてやる。二人のファンクラブを潰したいのなら、それを手伝ってやっても良いぞ。俺が二人に望めば、翌日跡形もなく消すことすら可能かもしれん。そうなれば簡単で良いな」
「……」
しかしそれは秋名にとって大事なものが二人にとってさほど重要ではないとも言える。その屈辱に秋名は耐えられるだろうか?
俺は二人にとってファンクラブが軽いものか、重いものかは知らない。しかし俺に夢中になっている二人が静海有よりもファンクラブをとるなんてありえないことだとわかっていた。俺という欲望にどっぷりつかってしまっている。あの二人もなかなかに欲深い。色欲の深みにはまった、美しき贄だ。
「さて、貴様はどうする?」
秋名は眉間に一瞬だけ皺を寄せた。ゆっくりとその足が俺に向かう。
秋名の震える指が俺のズボンの金具に触れた。ズボンのジッパーが開く音がする。風通しのよくなった俺の下半身に、秋名は恐る恐る顔を近付けた。
「甘いものがお好きと聞いたので……」
「これは?」
「フランスの有名メゾンのチョコレートです。母が丁度旅行に行っていたので買ってきて貰って……」
「おぉ、チョコレートか。馳走になって良いのか?」
「は、はい!」
俺が紙袋を受け取ると、少年は笑顔で頷いた。どうやらかなり美味しいチョコレートらしい。その評判を彼は一生懸命俺に教えてくれる。真っ赤に染まった顔が可愛かったので、俺は少年の顎に指をかけ、顔を近付けた。
「礼だ」
「~~~~~~!?」
そのまま唇にキスをすると少年はさらに顔を真っ赤にし、そのままふらりと倒れてしまった。慌ててまわりにいた少年達が彼を支える。
「ん? おい?」
「あちゃー」
秋名は片手で顔を抑えて呻く。俺がどうしたのか? と問うが少年達は大丈夫です! としか言わない。俺がぼんやりしている横で、秋名が少年達に手を合わせて謝っていた。
「ごめんね。後任せるね!」
「ん? 秋名、大丈夫なのか?」
「いいから! 有はこっち来て!」
一緒に居た友人達に彼を預けた後、俺は秋名に腕を引っ張られる。向かう先は教室でも更衣室の方向でもない。首を傾げたまま俺は秋名に付いていき、今まで来たことのない空き教室に移動する。
「ここは?」
「講義室って名前の使われてない部屋」
鍵がかかっていると思ったが、扉は秋名が腕に力を入れて引っ張るとゆっくりと開いた。鍵はかかっていないらしい。俺が驚いていると、秋名が『ここ鍵が壊れてるんだ』と教えてくれた。
教室の中には机だけが残っていて、ぎゅっと隙間なく教室の半分を埋めていた。秋名が扉から手を離すと、扉はゆっくりと元の場所に戻るように閉まっていく。
「有」
「ん? 何だ?」
「プレゼントくれた子に公衆の面前でキスしちゃ駄目でしょ!」
「なぜ?」
「外国人相手にしてるみたいな気分。あ、半分あってんのか。ともかく駄目。あーもうプレゼント持ってくるファンができちまったかぁ。わかってたけど早かったな」
「俺はちぃともわからんが」
秋名は困ったように眉を顰め、あれではファンの子が暴動を起こすと苦言を呈した。どうやら秋名の話では俺にはもうファンがいて、俺がファンの一人にちょっかいをかければ、その一人が最悪嫌がらせを受ける可能性すらあるのだと言う。
「二人のファンクラブの均衡も気になるけど、あの二人なら有にどうこうするつもりはないし、制御してくれるでしょ。こっちも勝手に色々されたらまずいし、俺がお前のファンクラブ作ってやるから……」
「俺はファンクラブについて何も知らないぞ」
「あ、そうなの? えーとね……」
秋名はこの学校のファンクラブについて詳しく俺に説明してくれた。
ファンクラブは四季坂学園の伝統のようなもので、もともとは有名政治家、大会社の子息をバックアップするために作られたものだったそうだ。端的にいうと人材把握と適正配置を早い段階で子息達に学ばせるシステムだった。
つまり春樹や夏のような権力者の息子達は自分達の人気を上手くコントロールしながら自分に有利な立場と組織を作ることを目的とし、それ以外の子息達は、下世話な話、どうやって中心人物に取り入るかをシミュレーションするためのものだそうだ。 まぁ現在では、そのシステムよりも純粋な人気によるところが大きいらしい。
ファンクラブの規定は10名以上、年会費をとるのは容認されているが、3月の時点で1万円以上の純利益になってはならず、経費と相殺しなければいけないそうだ。損益計算書、というものを3月に提出する必要があるらしいが、俺にはわからない。秋名が言うには経理がわかるものの存在も必要になるとのことだった。
「人は集まるだろうし。あとはお前がOKなら作れるから、承諾だけしてさえもらえれば担当者は……」
「して、秋名」
「ん?」
「俺を利用するからには、俺にも旨味があるのだろうな?」
「え」
俺の言葉に秋名は笑顔のまま固まった。俺はニコリと笑みを浮かべて秋名を見つめ返す。
「利用って? あの……俺、そんなつもりじゃないけど……あ、もちろん俺としての利益とか考えてな……」
「秋名」
「いやいやいや、だって有すごい大変なことにな」
「秋名、俺はわかっていた」
「……」
俺と反比例するように秋名の表情から笑みが消え、次第に無表情へと変わっていく。俯く顔の先には床しかないが、秋名には何が見えているのだろうか。
「……いつから?」
「最初からだ」
秋名の顔が一瞬だけ険しく歪んだ。俺は笑みを崩さず秋名に歩み寄る。しかし秋名の顔は決して俺の方を向こうとしなかった。
「秋名、どうした? 顔色が悪いぞ」
「……なんで何も言わなかったの?」
「強いて言うなら面白そうだったからだな。フツフツと欲に滾る秋名の目は見ていて心地良かった。特にあの二人を見ている目は憎悪まで混ざっていて面白い。顔は笑顔なのに、目が淀む。器用で感心した」
秋名の声は抑揚がなく冷たかった。人間なら多少の緊張するだろうこの場面で、俺の心は歓喜に震えていた。俺はずっと、待っていた。この瞬間を。
俺は春樹も夏も好きだ。二人の目には俺を欲するという欲望の火が宿っている。しかし俺はより欲望の大きい人間を好む。俺自身である色欲以上に求める者があれば、興味の比重はそちらに傾くのだ。
白州秋名は俺を使って欲望を満たそうとしている。俺を囲い込んで、使おうとした。しかし実際に囲い込まれているのはどちらだろうか?
可愛い。秋名の唇は震えている。欲しい。秋名が。俺はずっと本物の白州秋名を虜にしてみたかった。
「俺はさ、早良春樹と勝山夏義に自分のファンクラブを潰されたんだよねー」
「それで?」
「だからあいつらにも同じ目にあってもらいたいんだよね」
「俺を利用したいか?」
「……」
秋名は唇を噛み締めながら俺を見た。その瞳にはくすぶっていた炎が大きく揺らめいている。その炎を見ていると、背筋がゾクゾクと震え、腰に熱が疼く。
「……家族に恵まれない俺にとって、俺を慕う人達が全てだった。それを、あいつらに全て奪われた! 何で!? あいつらは全部持っているんだよ!? 立派な家も家族も! 勉強も才能も! 外見なんて美術品みたいに綺麗でっ……!! だから俺も、少しでも良くなろうって、まわりに溶け込まないように、髪だって染めて、ピアスもいっぱい空けて、皆と違うってアピールして、でも、だめ……俺は、あいつらみたいに自然体で人を惹きつけることなんてできない……」
震えるほど拳を握りしめ憤る秋名の頬に俺は手を伸ばす。冷たくなった秋名の頬を俺は手の甲で優しく撫ぜた。
「秋名」
「っ!」
「貴様は本当に可愛らしい……」
俺は秋名から離れるとテトリスのようにしきつめられた机の一つに腰を下ろす。上着を脱ぎ、適当にそこら辺に放った。ベルトのバックルを外して引き抜くと、秋名の目が見開かれる。
「俺を楽しませてくれ秋名。それさえしてくれれば、貴様に全てを任せてやる。二人のファンクラブを潰したいのなら、それを手伝ってやっても良いぞ。俺が二人に望めば、翌日跡形もなく消すことすら可能かもしれん。そうなれば簡単で良いな」
「……」
しかしそれは秋名にとって大事なものが二人にとってさほど重要ではないとも言える。その屈辱に秋名は耐えられるだろうか?
俺は二人にとってファンクラブが軽いものか、重いものかは知らない。しかし俺に夢中になっている二人が静海有よりもファンクラブをとるなんてありえないことだとわかっていた。俺という欲望にどっぷりつかってしまっている。あの二人もなかなかに欲深い。色欲の深みにはまった、美しき贄だ。
「さて、貴様はどうする?」
秋名は眉間に一瞬だけ皺を寄せた。ゆっくりとその足が俺に向かう。
秋名の震える指が俺のズボンの金具に触れた。ズボンのジッパーが開く音がする。風通しのよくなった俺の下半身に、秋名は恐る恐る顔を近付けた。
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード
中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。
目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。
しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。
転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。
だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。
そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。
弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。
そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。
颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。
「お前といると、楽だ」
次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。
「お前、俺から逃げるな」
颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。
転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。
これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。
続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』
かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、
転生した高校時代を経て、無事に大学生になった――
恋人である藤崎颯斗と共に。
だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。
「付き合ってるけど、誰にも言っていない」
その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。
モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、
そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。
甘えたくても甘えられない――
そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。
過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの
じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。
今度こそ、言葉にする。
「好きだよ」って、ちゃんと。
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
お前らの目は節穴か?BLゲーム主人公の従者になりました!
MEIKO
BL
本編完結しています。お直し中。第12回BL大賞奨励賞いただきました。
僕、エリオット・アノーは伯爵家嫡男の身分を隠して公爵家令息のジュリアス・エドモアの従者をしている。事の発端は十歳の時…家族から虐げられていた僕は、我慢の限界で田舎の領地から家を出て来た。もう二度と戻る事はないと己の身分を捨て、心機一転王都へやって来たものの、現実は厳しく死にかける僕。薄汚い格好でフラフラと彷徨っている所を救ってくれたのが完璧貴公子ジュリアスだ。だけど初めて会った時、不思議な感覚を覚える。えっ、このジュリアスって人…会ったことなかったっけ?その瞬間突然閃く!
「ここって…もしかして、BLゲームの世界じゃない?おまけに僕の最愛の推し〜ジュリアス様!」
知らぬ間にBLゲームの中の名も無き登場人物に転生してしまっていた僕は、命の恩人である坊ちゃまを幸せにしようと奔走する。そして大好きなゲームのイベントも近くで楽しんじゃうもんね〜ワックワク!
だけど何で…全然シナリオ通りじゃないんですけど。坊ちゃまってば、僕のこと大好き過ぎない?
※貴族的表現を使っていますが、別の世界です。ですのでそれにのっとっていない事がありますがご了承下さい。
イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした
天埜鳩愛
BL
☆本編番外編 完結済✨ 感想嬉しいです!
元バスケ部の俺が拾ったスマホのロック画は、ユニフォーム姿の“俺”。
持ち主は、顔面国宝の一年生。
なんで俺の写真? なんでロック画?
問い詰める間もなく「この人が最優先なんで」って宣言されて、女子の悲鳴の中、肩を掴まれて連行された。……俺、ただスマホ届けに来ただけなんだけど。
頼られたら嫌とは言えない南澤燈真は高校二年生。クールなイケメン後輩、北門唯が置き忘れたスマホを手に取ってみると、ロック画が何故か中学時代の燈真だった! 北門はモテ男ゆえに女子からしつこくされ、燈真が助けることに。その日から学年を越え急激に仲良くなる二人。燈真は誰にも言えなかった悩みを北門にだけ打ち明けて……。一途なメロ後輩 × 絆され男前先輩の、救いすくわれ・持ちつ持たれつラブ!
☆ノベマ!の青春BLコンテスト最終選考作品に加筆&新エピソードを加えたアルファポリス版です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる