剣と魔法と愛と

御夢

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皇宮にて

俺、ついにレオ様と

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   「じゃ、アカネ。帰ろう?もう疲れただろう?」

   確かに。色々なことがありすぎて疲れたかも。

    ………って、そんなことより、

   「あ、あの!り、リアンは?リアンは大丈夫なんですか?お、俺の、俺のせいでリアンが。」

   「大丈夫、安心して。リアンのことはレーガ達に任せてある。彼らならリアンを助け出してくれるさ。多分もうすぐ。」

   「失礼します、レオン。リアンを無事に保護することが出来たので、このまま連れて帰りたいのですが。」

   「ああ、我々も引き上げることにする。行こう、アカネ。」
   
   「は、はぃ。」

   「?どうしたの?」

   「あ、いえ、その。」

   どうしよう。さっきのことが頭から離れない。レオ様が来てくれたから大丈夫なはずなのに。安心、できるはずなのに。

   震えが止まらない。……………迷惑、だよね。俺、レオ様のこと好きなのに。レオ様の事を怖いと思ってる。

    レオ様は何も悪くないのに。俺が悪いのに。リアンを巻き込んで、レオ様に迷惑かけて、全部、俺が悪い。

   「アカネ?」

   「その、ご、ごめんな、さい。お、おれ。」

   怖い。怖い。ごめんなさい、レオ様。

   「……………………大丈夫だよ、アカネ。俺がそばにいるから。絶対に守るから。」

   「……………………はぃ。」

   ごめんなさい、レオ様。











   城に戻ってきました。俺は今、レオ様の寝室にいます。レオ様のベッドに寝かされています。

   でも、眠れない。今日の出来事が頭の中を支配している。攫われた時の恐怖、男たちに触られた嫌悪感。感触が消えない。

   「眠れない?アカネ。」

   「あ、はい。その。」

   「大丈夫だよ。アカネが安心して眠れるようにそばにいるから。」

   レオ様、忙しいのに、疲れてるはずなのに、とっても優しい。俺の事を気にかけてくれるの、嬉しい。

   「あ、ありがとう、ござい、ます。」

   「……………………アカネ、正直に答えて欲しいのだけど、アカネは何を不安に思っているの?」

   あ、レオ様、気づいて。

   …………………レオ様、ならいいのかな?

   「あ、あの、その。」

   「ゆっくりでいいよ。」

   「……………はい。すぅー、はー。あの、俺、怖いんです。」

   「何が怖いの?」

   「…………レオ様に嫌われるのが、怖い。」

   「……どうして?私が、どうしてアカネを嫌うの?」

   だって、俺は、

   「だって、俺、他の人に触られて、汚れた、から、レオ様、嫌に、なったかなって。レオ様が優しいのは、知ってるけど、で、でも、勝手に攫われて、リアンも、巻き込んで、迷惑な、やつだって思われたかなって。」

   やばい、話していたらどんどん涙が溢れてきた。視界が霞む。

   「すごく、怖いんだ。レオ様に、嫌われるのが。でも、それ、だけの事を俺はしてから、しょうがないとは、思うんだけど、でも。」

   「……………………アカネ。」

   「あっ。」

   レオ様が近い。俺の事、抱きしめてくれたんだ。安心する。

   「アカネ、そんなこと不安に思わないで。俺がアカネを嫌うことなんてないから。」

   「で、でも俺!」

   「アカネは、俺の事、嫌い?」

   「嫌いじゃない!お、俺、レオ様の事、大好き!!」

   「ふふ、じゃぁ、大丈夫だよ。俺はアカネの事を嫌うなんてないし、汚らわしいなんて思うわけがないよ。アカネは、アカネだもの。逆にごめんね?助けるのが遅くなって。怖かったよね。」

   「ううん。きっと助けに来てくれるって信じてたから。」

   「ありがとう。今度は絶対に守るから。俺に嫌われるかも、なんて考えないでね。俺はアカネの事が大好きなんだから。」

   「!…………うん!!」

   嬉しい。俺の事、大好きだって言ってくれた。

   俺も、ただ守られてるだけじゃなくて、自分の身を守れるように頑張らなきゃ。

   「ああ、あと、やらないといけないことがあるんだった。」

   「?やらないといけないこと?」

   何かあるのかな?リアンのこととかかな?

   「うん。アカネは、他の男に触られて、嫌だっただろう?」

   「!……………うん。」

   怖い。思い出しただけでも、恐怖が込み上げてくる。レオ様が来てくれなかったら今頃……。

   「ごめんね、怖い思いを思い出させたいわけじゃないんだ。ただ、ね。」

   「?」

   「ただ、上書きしないといけないなって。」

   「う、上書き?」

   上書きって、何?何をするの?

   「アカネは、俺とキスした時、嫌だった?」

   「全然!!レオ様は、嫌じゃない!!」

   むしろ、その、き、気持ち、良かった、というか。もっとして欲しいというか。その。

   ううう。想像しただけで、は、恥ずかしぃ。

   「そう、良かった。……………ほんとはね、ちゃんとセッティングしてやりたかったんだけど。アカネには、今日の怖い出来事を早く忘れて欲しいからね。」

   「あ、あの?」

   「今から、アカネを抱くよ。いい?」

   「え?!?!」

   い、今から?だ、抱くって、その、つまり、俺がレオ様と、その。リアンがやってた事を、その。

   う、嬉しい、けど、でも、は、恥ずかしい。

   「やっぱり、嫌?アカネの嫌がることはしたくないからね。」

   「!い、嫌じゃない!!です。う、嬉しぃ、です。」

   「ありがとう。じゃ、おいで、アカネ。」

   つ、ついに俺もレオ様と。

   嬉しい。レオ様が俺の事を好きって思ってくれてるのを実感できるから。

   お、俺だってレオ様の事、気持ちよくさせてあげるんだから。

   で、できるかな?

   
 
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