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勉強代
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里子さんの車の中で外の景色を見ていると少し落ち着いてきた。
運転してくれている里子さんが話しかけてくれる。
「マコちゃん、私部外者だけどね、今回の話マコちゃんがその気なら訴えることも出来るよ。婚約破棄とかお金の事で言ったら横領罪だよ。十分ひどいことされているからね。もし訴えるなら私、協力するよ。」
「…。すごく、悔しい…。」
「うん。そうだね。」
「許せない…。」
「うん。」
「でも、訴えるとか…。よく分らないの。こんなこと初めてで…。好きだった人で…こんな私、意気地なしなのかなあ…?」
だめだ。また涙が出て来た。
「違うよ。マコちゃんは意気地なしじゃない。こんなひどい事する人間がダメなの。マコちゃんは悪くないんだよ。そうだね。今そんなに色々考えられないよね。
実際訴えたらこっち側もものすごく精神的に大変なのは避けられないし…。でも、今後マコちゃんが罪に問いたいってなったら言ってね。すぐ動くから。」
「ありがとう…。里子さん。」
「でもさあ…。」
「?」
「不謹慎だけど、マコちゃんの会社大手でしょ?150万円大金だけどマコちゃんすぐ貯めそうだよね。いつかマコちゃんの心が元気になった時、あのお金は勉強代だったなって言えたら最高だよね。」
「何それ?変なの。」里子さんが変なこと言うから泣いてるのに、少し笑ってしまった。
「あーあ。マコちゃんがうちの会社に来てくれたら良かったんだけど、今の会社にマコちゃんの理解者がいるのなら、それはそれで喜ばしい事だね。」
「里子さんがそう言ってくれたから異動の事交渉できたんだよ。本当にありがとう。」
「いえいえ、どういたしまして。フフフ。」
車内が明るい雰囲気になった。
マンションに着いてからは引っ越し業者の人に不用品は引き取ってもらって、結局田所さんの家からは必要最低限の量の荷物しかなかった。
ここ最近買い物も控えていたし、もともと気に入ったものしか買わない性格だから本当に欲しいものが出てくるまで100均などでしのいでいた。
だから、もうその場しのぎで買ったものも破棄の段ボールに入れた。
コンパクトになった荷物を里子さんと一緒に開封してそれぞれ並べたり収納していった。
粗方終わったので、里子さんと持ってきた引っ越しそばを茹でて食べる。
このテーブル、かっこいいな。アンティークって何か落ち着くな。とか考えていると里子さんが神妙な顔でこう言った。
「ねえ、マコちゃん。まだ26歳だったよね。もともとマコちゃんって派手じゃないけど質のいい洋服とかコスメ持ってたよね?」
「う、うん。」お蕎麦を食べながら返事をする。どうしたんだろう?何か怒ってる?
「今日、引っ越しの手伝いで見させてもらったけど、私何だか悲しく途中涙が出そうだったよ。私の可愛い姪っ子がこんな質素な生活していたなんて…。26歳だよ?一番お金も時間も健康も何もかも自由なこの時期に…。マコちゃん、今欲しいものとかないの?」
「欲しいもの?何かな?別に贅沢したいわけではないけど…。」
「うん。なになに?聞きたい。」里子さんが目を輝かせる。
「あの部屋に置いてきた同じスペックのパソコンかな?」
「は?パソコン?」里子さん、変な顔してる。
「うん。また嫌な事思い出しちゃうけど、あのパソコンもさっきの通帳貯金から買ったんだ。でも持っていかれたら困るって言われて。今の私ならもっと使いこなせる自信あるんだけど…。」
「そ、そっか。うん。それも良いね。何かマコちゃんらしいわ。けど、私の気持ちがおさまらないな。そうだ!マコちゃん、こんな言い方良くないけどさ、あの最低な男と別れた記念として私からちょっとした贈り物させて。」
「え?何?どういうこと?」
「9月の最終日、このマンションの近くに私が通っている美容院あるの。そこの店長にマコちゃんをお任せしたいわけ。」
「美容院?里子さんが行くところって何かすごくセレブでオシャレじゃなくちゃいけないところな気がして気後れしちゃうな…。」
「大丈夫!そんな無茶苦茶高いような所じゃなくて、アットホームな個室の美容院だよ。それに、これは私からの贈り物。夜遅くまでやってるから時間は大丈夫でしょ?」
「う、うん。」全然髪の手入れしてないから何か恥ずかしいな…。
「よし!決まり!予約しておくね。ああ、楽しみだ―。そのころには私はもうパリだから写真いっぱい送ってね。」
里子さんがウインクする。
「は、はい。本当に、色々してくれてありがとう。里子さんのおかげで悲しい事があったけど、何とかなりそうだよ。」
「うんうん。良いって事!ただ、心配なのはまたマコちゃんに変な虫がつかないかってことだよね~。男の人この部屋に連れてきても良いんだけどさ、付き合うってなったら私に一度会わせてもらうことって出来る?」
「もう、私みたいなうじうじしてる子全然モテないよ。今回もひどい事されて、まだ気持ちが整っていないしもう彼氏とか同棲とかいらないって思ってるくらいなんだから。」
「まあ、それくらいのダメージはあるよね。けど、マコちゃんの事大切にしてくれる男の人が現れるような気がするんだよね。だって私の可愛い姪っ子だよ?」
「もう、はいはい。そうなったときすぐ里子さんに連絡します。ぽんちゃんとずっと居たら彼氏とかいらないよ。」
「そう…かもね。今彼氏いない私がこんな事いっても説得力ないか。」
「里子さんこそ、ものすごくモテるのに彼氏いないね。」
「今、それどころじゃないの。会社がもっと軌道に乗ることの方が大事だから。恋愛は眼中にないね。」お蕎麦を食べながら教えてくれる。
「私も、仕事に自信もって挑めるように頑張ろうっと!」
「そうそう、その意気だよ。ふふふ。」
役所の手続きしている間に里子さんはぽんちゃんを実家からマンションに連れてきてくれた。あ~~。ぽんちゃん…。癒される…。ぽんちゃんを好きなだけモフモフさせてもらえるなんて最高だ…。
「じゃあ、マコちゃん今日からぽんちゃんよろしくね。私は9月中旬頃にパリに向かうけど、それまではこの近くでホテルに泊まってるし何か困ったこと分からないことあったらいつでも言ってね。ぽんちゃん、マコちゃんとの生活にしっかり慣れるんだよ。」
ぽんちゃんは雰囲気を読んだのか寂しそうに里子さんの手に体を擦り付ける。
「よしよし、いい子だね。マコちゃんどうか、ぽんちゃんをよろしくね。」
「もちろんです!毎朝ぽんちゃんの写真送るから!里子さんも頑張ってね。」私まで泣きそうだよ。
「もう、時々出張で日本に帰ってくるからその最後のお別れみたいなのやめよう。それにぽんちゃんの写真毎日じゃなくても良いから。じゃあ、またね。」
「うん。じゃあ、おやすみなさい。」
里子さんはホテルに戻っていった。
「ぽんちゃんとずっと一緒の生活かあ。ぽんちゃん、よろしくね。」
ぽんちゃんはしっぽを振ってふがふがと自分の鼻息をかけて挨拶してくれた。可愛すぎる…。
運転してくれている里子さんが話しかけてくれる。
「マコちゃん、私部外者だけどね、今回の話マコちゃんがその気なら訴えることも出来るよ。婚約破棄とかお金の事で言ったら横領罪だよ。十分ひどいことされているからね。もし訴えるなら私、協力するよ。」
「…。すごく、悔しい…。」
「うん。そうだね。」
「許せない…。」
「うん。」
「でも、訴えるとか…。よく分らないの。こんなこと初めてで…。好きだった人で…こんな私、意気地なしなのかなあ…?」
だめだ。また涙が出て来た。
「違うよ。マコちゃんは意気地なしじゃない。こんなひどい事する人間がダメなの。マコちゃんは悪くないんだよ。そうだね。今そんなに色々考えられないよね。
実際訴えたらこっち側もものすごく精神的に大変なのは避けられないし…。でも、今後マコちゃんが罪に問いたいってなったら言ってね。すぐ動くから。」
「ありがとう…。里子さん。」
「でもさあ…。」
「?」
「不謹慎だけど、マコちゃんの会社大手でしょ?150万円大金だけどマコちゃんすぐ貯めそうだよね。いつかマコちゃんの心が元気になった時、あのお金は勉強代だったなって言えたら最高だよね。」
「何それ?変なの。」里子さんが変なこと言うから泣いてるのに、少し笑ってしまった。
「あーあ。マコちゃんがうちの会社に来てくれたら良かったんだけど、今の会社にマコちゃんの理解者がいるのなら、それはそれで喜ばしい事だね。」
「里子さんがそう言ってくれたから異動の事交渉できたんだよ。本当にありがとう。」
「いえいえ、どういたしまして。フフフ。」
車内が明るい雰囲気になった。
マンションに着いてからは引っ越し業者の人に不用品は引き取ってもらって、結局田所さんの家からは必要最低限の量の荷物しかなかった。
ここ最近買い物も控えていたし、もともと気に入ったものしか買わない性格だから本当に欲しいものが出てくるまで100均などでしのいでいた。
だから、もうその場しのぎで買ったものも破棄の段ボールに入れた。
コンパクトになった荷物を里子さんと一緒に開封してそれぞれ並べたり収納していった。
粗方終わったので、里子さんと持ってきた引っ越しそばを茹でて食べる。
このテーブル、かっこいいな。アンティークって何か落ち着くな。とか考えていると里子さんが神妙な顔でこう言った。
「ねえ、マコちゃん。まだ26歳だったよね。もともとマコちゃんって派手じゃないけど質のいい洋服とかコスメ持ってたよね?」
「う、うん。」お蕎麦を食べながら返事をする。どうしたんだろう?何か怒ってる?
「今日、引っ越しの手伝いで見させてもらったけど、私何だか悲しく途中涙が出そうだったよ。私の可愛い姪っ子がこんな質素な生活していたなんて…。26歳だよ?一番お金も時間も健康も何もかも自由なこの時期に…。マコちゃん、今欲しいものとかないの?」
「欲しいもの?何かな?別に贅沢したいわけではないけど…。」
「うん。なになに?聞きたい。」里子さんが目を輝かせる。
「あの部屋に置いてきた同じスペックのパソコンかな?」
「は?パソコン?」里子さん、変な顔してる。
「うん。また嫌な事思い出しちゃうけど、あのパソコンもさっきの通帳貯金から買ったんだ。でも持っていかれたら困るって言われて。今の私ならもっと使いこなせる自信あるんだけど…。」
「そ、そっか。うん。それも良いね。何かマコちゃんらしいわ。けど、私の気持ちがおさまらないな。そうだ!マコちゃん、こんな言い方良くないけどさ、あの最低な男と別れた記念として私からちょっとした贈り物させて。」
「え?何?どういうこと?」
「9月の最終日、このマンションの近くに私が通っている美容院あるの。そこの店長にマコちゃんをお任せしたいわけ。」
「美容院?里子さんが行くところって何かすごくセレブでオシャレじゃなくちゃいけないところな気がして気後れしちゃうな…。」
「大丈夫!そんな無茶苦茶高いような所じゃなくて、アットホームな個室の美容院だよ。それに、これは私からの贈り物。夜遅くまでやってるから時間は大丈夫でしょ?」
「う、うん。」全然髪の手入れしてないから何か恥ずかしいな…。
「よし!決まり!予約しておくね。ああ、楽しみだ―。そのころには私はもうパリだから写真いっぱい送ってね。」
里子さんがウインクする。
「は、はい。本当に、色々してくれてありがとう。里子さんのおかげで悲しい事があったけど、何とかなりそうだよ。」
「うんうん。良いって事!ただ、心配なのはまたマコちゃんに変な虫がつかないかってことだよね~。男の人この部屋に連れてきても良いんだけどさ、付き合うってなったら私に一度会わせてもらうことって出来る?」
「もう、私みたいなうじうじしてる子全然モテないよ。今回もひどい事されて、まだ気持ちが整っていないしもう彼氏とか同棲とかいらないって思ってるくらいなんだから。」
「まあ、それくらいのダメージはあるよね。けど、マコちゃんの事大切にしてくれる男の人が現れるような気がするんだよね。だって私の可愛い姪っ子だよ?」
「もう、はいはい。そうなったときすぐ里子さんに連絡します。ぽんちゃんとずっと居たら彼氏とかいらないよ。」
「そう…かもね。今彼氏いない私がこんな事いっても説得力ないか。」
「里子さんこそ、ものすごくモテるのに彼氏いないね。」
「今、それどころじゃないの。会社がもっと軌道に乗ることの方が大事だから。恋愛は眼中にないね。」お蕎麦を食べながら教えてくれる。
「私も、仕事に自信もって挑めるように頑張ろうっと!」
「そうそう、その意気だよ。ふふふ。」
役所の手続きしている間に里子さんはぽんちゃんを実家からマンションに連れてきてくれた。あ~~。ぽんちゃん…。癒される…。ぽんちゃんを好きなだけモフモフさせてもらえるなんて最高だ…。
「じゃあ、マコちゃん今日からぽんちゃんよろしくね。私は9月中旬頃にパリに向かうけど、それまではこの近くでホテルに泊まってるし何か困ったこと分からないことあったらいつでも言ってね。ぽんちゃん、マコちゃんとの生活にしっかり慣れるんだよ。」
ぽんちゃんは雰囲気を読んだのか寂しそうに里子さんの手に体を擦り付ける。
「よしよし、いい子だね。マコちゃんどうか、ぽんちゃんをよろしくね。」
「もちろんです!毎朝ぽんちゃんの写真送るから!里子さんも頑張ってね。」私まで泣きそうだよ。
「もう、時々出張で日本に帰ってくるからその最後のお別れみたいなのやめよう。それにぽんちゃんの写真毎日じゃなくても良いから。じゃあ、またね。」
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