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ハズレ男
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「はるちゃん!」
ん?はるちゃん?山根君の事を見てそう言ってる感じだよね。
あの人、フレンチブルのブローチつけていたすごい美人な女の人だ。
「はるちゃん、ここに招待されてたの?す、すごく変わったじゃない。何かあったの?」
美人な女性は矢継ぎ早に山根君に話しかける。
山根君は困惑しつつも「まあ、うん。」と逃げることはなかった。お知り合いなのかな?
「あ、はるちゃん今来たところよね。まだ鶴間様の挨拶行ってないでしょ?一緒に行きましょう。」
「いや、俺は…。」
山根君が少し抵抗していても、女性は構わずぐいぐい山根君を連れて行った。
「平井さん、待っててください。すぐ戻りますから!」
すごく困った顔の山根君もものすごく整っていた。
美人な女性とスマートでカッコいい山根君が会場を歩くとものすごく華があってみんなが目を引いていた。
しばらくして鶴丸様の経歴を振り返る映像が流れてみんなで視聴する。
やっぱり鶴丸様すごいな。
感動して余韻を楽しんでいたところ後ろからぬっと顔を出して失礼な事を言いに来る人がいた。
「ちょっと!マコ先輩。さっきあのイケメンと登場してなかった?義明誘惑しておいて他の男こんなところで引っ掛けるとか結構やり手ですね。」
会場で好きなだけお酒を一人飲んでいた瑠美ちゃんが酔いが回っているであろう顔つきで絡んできた。
酔っていなくてもこんな失礼な絡み方はするだろうけど。
「あのね、あの人は…。って言うか、瑠美ちゃん田所さんと一緒にないの?」
「はあ?あんなケチセコいりませんよ。さっき戻ってきたら勝手に帰っちゃいましたよ。あんな最低な男マコ先輩に返品します。」
「えええ?でも二人はあのアパートで同棲してるんでしょう?」
「してますよ。ほとんど口はきいてません。次付き合う人が見つかったらあんなところ出ていくんで。だって、ご飯作れとかアイロンかけろとか、自分の仕事させようとするし自分はゲーム課金とかするくせに瑠美が食べてもいない食費出せって言ってくるんですよ。馬鹿でしょ。」
「…。」
うん、そうだねって同調してしまいそうになる。
さっき私も本人にそれ言ったよ。
人生の汚点まで言った気がする。
「あ~あ。あんなくそ男に当たるとか最悪だわ。大外れにもほどがある。」
瑠美ちゃんの顔は管を巻くおじさんみたいだ。
考えてみれば、
瑠美ちゃんと仲良くする気はないけど瑠美ちゃんが居なかったら私その最低男の田所さんと結婚していたかもしれなかったんだよね。
感謝はしないけど。
「だからあ、今日このパーティで良い男が居たら引っ掛けようと思ってるんです。邪魔しないでくださいねっ!マコ先輩いっつも私の邪魔するから。」
「何それ…。」
めぐちゃんみたいに応戦してみようと思ったけどパーティだし、相手は酔っ払っているから黙っていた。
「あの男の人、めちゃくちゃカッコいいですよね~。セレブな人と知り合いみたいだし、狙っちゃおうっと!」
瑠美ちゃんは山根君めがけて千鳥足でふらふら近づいて行った。
瑠美ちゃん、あの人は山根君だよ。
まあ、私はもうフラれているから瑠美ちゃんとどうなろうと何も言えないんだけどね。
ん?はるちゃん?山根君の事を見てそう言ってる感じだよね。
あの人、フレンチブルのブローチつけていたすごい美人な女の人だ。
「はるちゃん、ここに招待されてたの?す、すごく変わったじゃない。何かあったの?」
美人な女性は矢継ぎ早に山根君に話しかける。
山根君は困惑しつつも「まあ、うん。」と逃げることはなかった。お知り合いなのかな?
「あ、はるちゃん今来たところよね。まだ鶴間様の挨拶行ってないでしょ?一緒に行きましょう。」
「いや、俺は…。」
山根君が少し抵抗していても、女性は構わずぐいぐい山根君を連れて行った。
「平井さん、待っててください。すぐ戻りますから!」
すごく困った顔の山根君もものすごく整っていた。
美人な女性とスマートでカッコいい山根君が会場を歩くとものすごく華があってみんなが目を引いていた。
しばらくして鶴丸様の経歴を振り返る映像が流れてみんなで視聴する。
やっぱり鶴丸様すごいな。
感動して余韻を楽しんでいたところ後ろからぬっと顔を出して失礼な事を言いに来る人がいた。
「ちょっと!マコ先輩。さっきあのイケメンと登場してなかった?義明誘惑しておいて他の男こんなところで引っ掛けるとか結構やり手ですね。」
会場で好きなだけお酒を一人飲んでいた瑠美ちゃんが酔いが回っているであろう顔つきで絡んできた。
酔っていなくてもこんな失礼な絡み方はするだろうけど。
「あのね、あの人は…。って言うか、瑠美ちゃん田所さんと一緒にないの?」
「はあ?あんなケチセコいりませんよ。さっき戻ってきたら勝手に帰っちゃいましたよ。あんな最低な男マコ先輩に返品します。」
「えええ?でも二人はあのアパートで同棲してるんでしょう?」
「してますよ。ほとんど口はきいてません。次付き合う人が見つかったらあんなところ出ていくんで。だって、ご飯作れとかアイロンかけろとか、自分の仕事させようとするし自分はゲーム課金とかするくせに瑠美が食べてもいない食費出せって言ってくるんですよ。馬鹿でしょ。」
「…。」
うん、そうだねって同調してしまいそうになる。
さっき私も本人にそれ言ったよ。
人生の汚点まで言った気がする。
「あ~あ。あんなくそ男に当たるとか最悪だわ。大外れにもほどがある。」
瑠美ちゃんの顔は管を巻くおじさんみたいだ。
考えてみれば、
瑠美ちゃんと仲良くする気はないけど瑠美ちゃんが居なかったら私その最低男の田所さんと結婚していたかもしれなかったんだよね。
感謝はしないけど。
「だからあ、今日このパーティで良い男が居たら引っ掛けようと思ってるんです。邪魔しないでくださいねっ!マコ先輩いっつも私の邪魔するから。」
「何それ…。」
めぐちゃんみたいに応戦してみようと思ったけどパーティだし、相手は酔っ払っているから黙っていた。
「あの男の人、めちゃくちゃカッコいいですよね~。セレブな人と知り合いみたいだし、狙っちゃおうっと!」
瑠美ちゃんは山根君めがけて千鳥足でふらふら近づいて行った。
瑠美ちゃん、あの人は山根君だよ。
まあ、私はもうフラれているから瑠美ちゃんとどうなろうと何も言えないんだけどね。
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