190 / 304
第2章 黒い風と金のいと
最後の決断 2
しおりを挟む
わかっている。
大公の言葉に、反論する気はない。
サイラスが、ユージーンを巻き添えに死ぬつもりだったことくらい、ユージーンにもわかっていたのだ。
ただ、それでもサイラスを抱きしめたかった。
1度も、サイラスのぬくもりを感じたことがなかったから。
「大公……少しだけ……時間を……」
ユージーンは、うつむいて、床を見つめている。
大公のくだした決断は、覆らないのだ。
サイラスが星を落とそうとした日から、なにも変わっていない。
「もう少しだけならね」
そう。
大公は、時間を引き延ばしてくれただけだった。
サイラスが生き延びていることは、わかっていたに違いない。
見逃したのは、ユージーンのためではないとも、わかっている。
おそらく「良い結果」が得られたら、レティシアに話すつもりでいたのだろう。
サイラスは生きているよ、と。
そうなれば、レティシアの心の負担は、ぐっと軽くなる。
思えば、サイラスがどこかでひっそり生きていくだけなら、放っておいても、大公にとっては、いっこうにかまわなかったのだ。
とはいえ、大公自身は、そんな可能性を微塵も信じていなかったように思う。
ただ「より良い結果」が得られるのなら、それに越したことはない。
その程度の気持ちだった、との察しはつく。
副産物として、ユージーンにも時間と期待が与えられた。
が、より良い結果が得られなかったことは、明白になっている。
だから「もう少しだけ」なのだ。
「……殿下は……私が……」
サイラスは、まともに言葉が出せないらしい。
声は擦れ、切れ切れにしか聞こえてこなかった。
「生きていると、思っていた」
ユージーンは真面目で、わからないことを、わからないままにしておけない。
できないことを、できないままにもしておけない。
そういう性格で、生きてきている。
だから、己を中心に物事を考えながらも、そこには必ず理屈を必要とした。
ユージーンの勘は、経験則による。
単純な勘に、頼ることはないのだ。
大公は、サイラスを粉々にしている。
その際、光の粒を、じっと見つめていた。
そして、ジークだ。
早く帰りたがっていたのは、知っている。
さりとて、大公の元に戻りもせず、帰ってしまったようだった。
なにか気に食わないことでもあるかのように。
「俺は、お前に、生きていてほしかったのだ、サイラス」
どこでかはわからなくても、生きてさえいればいい、と思っていた。
この世界のどこにもいない、となるよりは、ずっといい。
いつか、探しに行ける日だって、訪れたかもしれないのだ。
生きてさえいれば、会える可能性は残される。
ひっそりと暮らすサイラスに、時々、会いに行って、相談事をしたり、悩みを打ち明けたり。
そんな日もあったかもしれない。
ユージーンは、ささやかな期待をしていた。
大公が、サイラスを見逃すなんて、ほとんど奇跡に近いことだ。
2度は、ない。
サイラスは、生き延びられる最後の機会を失った。
「……ただ……生きていてほしかった……」
サイラスは、魔力や魔術にこだわっている。
取り戻しに来るのではないか、との危惧はあった。
来てほしくはなかったが、ユージーンは、誰よりもサイラスを知っている。
サイラスが「ただの人」である己を受け入れられないと、予感はしていた。
そのため、ザカリーと部屋を入れ替えていたのだ。
サイラスに、ザカリーを殺させるわけにはいかない。
あの日と同じ。
ユージーンは、王としての判断をしている。
サイラスよりも、国の存続を選んだ。
サイラスに生きていて欲しいと願いながら、追い詰めている。
助けてやることもできない。
してやれることは、なにもなかった。
ユージーンは、サイラスを見つめる。
サイラスは、ぼろぼろだった。
体は腐りかけている。
長くは保たないだろう。
あの理知的で、穏やかな姿は、どこにもない。
まるで理性を持たない獣のようだ。
「……もう、よい……もうよいのだ……サイラス……」
ユージーンの目から、涙がこぼれ落ちる。
記憶にある限り、初めて、ユージーンは泣いた。
「お前は……よく尽くして、くれた……よく……」
ぽろぽろと、涙が、頬を伝わり落ちていく。
拭おうとも思わなかった。
「……頑張ったのだ……お前は……できる限りのことを……したのだぞ……」
言葉が通じているのかも、わからない。
サイラスの顔には、どんな表情も浮かんでいなかったからだ。
憎しみさえも、その瞳からは消えていた。
すべての感情が、サイラスという人間から欠け落ちている。
「……でん、か…………名が……」
自らの名も思い出せないらしかった。
それなのに、ユージーンを「殿下」と呼ぶ。
ユージーンは、サイラスに近づき、その両手を握った。
今度は、振りはらわれない。
代わりに、サイラスがユージーンを見つめていた。
感情は見えないのに、不思議そうにしているのが、わかる。
「お前の名は、サイラスという」
「さい……らす……」
ユージーンは、サイラスに微笑みかけた。
頬を涙で濡らしながらも、にっこりしてみせる。
「そうだ、サイラス……お前は……お前はな……俺の命の恩人であり、育ての親なのだ」
ずっと一緒にいた。
なにをするのも一緒だった。
傍にいてくれたのは、サイラスだけだった。
国を滅ぼそうとする危険な人物であったとしても。
「サイラス……お前は、偉大な魔術師であった……」
そっと、手を放す。
そして、サイラスから離れた。
サイラスを見つめたまま、大公に言う。
「頼む……大公……」
少し離れた場所に立っていた大公が、近づいてきた。
大公の決断は覆らない。
いつも正しい判断をする。
人は守りたいものしか守れないのだ。
ユージーンも正しい判断をする。
国の平和と安寧のために存在する、王として。
「きみは、外に出ていたほうがいいのじゃないかね?」
「不敬であろう。口を慎め」
これは、ほかの誰でもなく、自分の取るべき責なのだ。
サイラスを説得できず、止めることもできず、より良い関係を築くこともできなかった。
すべては己の責任だと、ユージーンは受け止めている。
だから、大事な者を失うのだと。
その責任は、誰にも肩代わりはできないし、させもしない。
たとえ大公であれ、許すつもりはなかった。
「ジーク」
「あいよ」
大公の隣に、ジークが現れる。
2人にとっては、いつもの通りなのだろう。
なんの感慨もなさそうだ。
それでもかまわない。
腹は立たなかった。
ユージーンは、ただ見つめる。
サイラスの最期を見とどける責任があった。
ただ、それでも。
どうしても涙を止めることは、できなかった。
大公の言葉に、反論する気はない。
サイラスが、ユージーンを巻き添えに死ぬつもりだったことくらい、ユージーンにもわかっていたのだ。
ただ、それでもサイラスを抱きしめたかった。
1度も、サイラスのぬくもりを感じたことがなかったから。
「大公……少しだけ……時間を……」
ユージーンは、うつむいて、床を見つめている。
大公のくだした決断は、覆らないのだ。
サイラスが星を落とそうとした日から、なにも変わっていない。
「もう少しだけならね」
そう。
大公は、時間を引き延ばしてくれただけだった。
サイラスが生き延びていることは、わかっていたに違いない。
見逃したのは、ユージーンのためではないとも、わかっている。
おそらく「良い結果」が得られたら、レティシアに話すつもりでいたのだろう。
サイラスは生きているよ、と。
そうなれば、レティシアの心の負担は、ぐっと軽くなる。
思えば、サイラスがどこかでひっそり生きていくだけなら、放っておいても、大公にとっては、いっこうにかまわなかったのだ。
とはいえ、大公自身は、そんな可能性を微塵も信じていなかったように思う。
ただ「より良い結果」が得られるのなら、それに越したことはない。
その程度の気持ちだった、との察しはつく。
副産物として、ユージーンにも時間と期待が与えられた。
が、より良い結果が得られなかったことは、明白になっている。
だから「もう少しだけ」なのだ。
「……殿下は……私が……」
サイラスは、まともに言葉が出せないらしい。
声は擦れ、切れ切れにしか聞こえてこなかった。
「生きていると、思っていた」
ユージーンは真面目で、わからないことを、わからないままにしておけない。
できないことを、できないままにもしておけない。
そういう性格で、生きてきている。
だから、己を中心に物事を考えながらも、そこには必ず理屈を必要とした。
ユージーンの勘は、経験則による。
単純な勘に、頼ることはないのだ。
大公は、サイラスを粉々にしている。
その際、光の粒を、じっと見つめていた。
そして、ジークだ。
早く帰りたがっていたのは、知っている。
さりとて、大公の元に戻りもせず、帰ってしまったようだった。
なにか気に食わないことでもあるかのように。
「俺は、お前に、生きていてほしかったのだ、サイラス」
どこでかはわからなくても、生きてさえいればいい、と思っていた。
この世界のどこにもいない、となるよりは、ずっといい。
いつか、探しに行ける日だって、訪れたかもしれないのだ。
生きてさえいれば、会える可能性は残される。
ひっそりと暮らすサイラスに、時々、会いに行って、相談事をしたり、悩みを打ち明けたり。
そんな日もあったかもしれない。
ユージーンは、ささやかな期待をしていた。
大公が、サイラスを見逃すなんて、ほとんど奇跡に近いことだ。
2度は、ない。
サイラスは、生き延びられる最後の機会を失った。
「……ただ……生きていてほしかった……」
サイラスは、魔力や魔術にこだわっている。
取り戻しに来るのではないか、との危惧はあった。
来てほしくはなかったが、ユージーンは、誰よりもサイラスを知っている。
サイラスが「ただの人」である己を受け入れられないと、予感はしていた。
そのため、ザカリーと部屋を入れ替えていたのだ。
サイラスに、ザカリーを殺させるわけにはいかない。
あの日と同じ。
ユージーンは、王としての判断をしている。
サイラスよりも、国の存続を選んだ。
サイラスに生きていて欲しいと願いながら、追い詰めている。
助けてやることもできない。
してやれることは、なにもなかった。
ユージーンは、サイラスを見つめる。
サイラスは、ぼろぼろだった。
体は腐りかけている。
長くは保たないだろう。
あの理知的で、穏やかな姿は、どこにもない。
まるで理性を持たない獣のようだ。
「……もう、よい……もうよいのだ……サイラス……」
ユージーンの目から、涙がこぼれ落ちる。
記憶にある限り、初めて、ユージーンは泣いた。
「お前は……よく尽くして、くれた……よく……」
ぽろぽろと、涙が、頬を伝わり落ちていく。
拭おうとも思わなかった。
「……頑張ったのだ……お前は……できる限りのことを……したのだぞ……」
言葉が通じているのかも、わからない。
サイラスの顔には、どんな表情も浮かんでいなかったからだ。
憎しみさえも、その瞳からは消えていた。
すべての感情が、サイラスという人間から欠け落ちている。
「……でん、か…………名が……」
自らの名も思い出せないらしかった。
それなのに、ユージーンを「殿下」と呼ぶ。
ユージーンは、サイラスに近づき、その両手を握った。
今度は、振りはらわれない。
代わりに、サイラスがユージーンを見つめていた。
感情は見えないのに、不思議そうにしているのが、わかる。
「お前の名は、サイラスという」
「さい……らす……」
ユージーンは、サイラスに微笑みかけた。
頬を涙で濡らしながらも、にっこりしてみせる。
「そうだ、サイラス……お前は……お前はな……俺の命の恩人であり、育ての親なのだ」
ずっと一緒にいた。
なにをするのも一緒だった。
傍にいてくれたのは、サイラスだけだった。
国を滅ぼそうとする危険な人物であったとしても。
「サイラス……お前は、偉大な魔術師であった……」
そっと、手を放す。
そして、サイラスから離れた。
サイラスを見つめたまま、大公に言う。
「頼む……大公……」
少し離れた場所に立っていた大公が、近づいてきた。
大公の決断は覆らない。
いつも正しい判断をする。
人は守りたいものしか守れないのだ。
ユージーンも正しい判断をする。
国の平和と安寧のために存在する、王として。
「きみは、外に出ていたほうがいいのじゃないかね?」
「不敬であろう。口を慎め」
これは、ほかの誰でもなく、自分の取るべき責なのだ。
サイラスを説得できず、止めることもできず、より良い関係を築くこともできなかった。
すべては己の責任だと、ユージーンは受け止めている。
だから、大事な者を失うのだと。
その責任は、誰にも肩代わりはできないし、させもしない。
たとえ大公であれ、許すつもりはなかった。
「ジーク」
「あいよ」
大公の隣に、ジークが現れる。
2人にとっては、いつもの通りなのだろう。
なんの感慨もなさそうだ。
それでもかまわない。
腹は立たなかった。
ユージーンは、ただ見つめる。
サイラスの最期を見とどける責任があった。
ただ、それでも。
どうしても涙を止めることは、できなかった。
1
あなたにおすすめの小説
第12回ネット小説大賞コミック部門入賞・コミカライズ化企画進行中「妹に全てを奪われた元最高聖女は隣国の皇太子に溺愛される」完結
まほりろ
恋愛
第12回ネット小説大賞コミック部門入賞・コミカライズ企画進行中。
コミカライズ化がスタートしましたらこちらの作品は非公開にします。
部屋にこもって絵ばかり描いていた私は、聖女の仕事を果たさない役立たずとして、王太子殿下に婚約破棄を言い渡されました。
絵を描くことは国王陛下の許可を得ていましたし、国中に結界を張る仕事はきちんとこなしていたのですが……。
王太子殿下は私の話に聞く耳を持たず、腹違い妹のミラに最高聖女の地位を与え、自身の婚約者になさいました。
最高聖女の地位を追われ無一文で追い出された私は、幼なじみを頼り海を越えて隣国へ。
私の描いた絵には神や精霊の加護が宿るようで、ハルシュタイン国は私の描いた絵の力で発展したようなのです。
えっ? 私がいなくなって精霊の加護がなくなった? 妹のミラでは魔力量が足りなくて国中に結界を張れない?
私は隣国の皇太子様に溺愛されているので今更そんなこと言われても困ります。
というより海が荒れて祖国との国交が途絶えたので、祖国が危機的状況にあることすら知りません。
小説家になろう、アルファポリス、pixivに投稿しています。
「Copyright(C)2021-九十九沢まほろ」
表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。
小説家になろうランキング、異世界恋愛/日間2位、日間総合2位。週間総合3位。
pixivオリジナル小説ウィークリーランキング5位に入った小説です。
【改稿版について】
コミカライズ化にあたり、作中の矛盾点などを修正しようと思い全文改稿しました。
ですが……改稿する必要はなかったようです。
おそらくコミカライズの「原作」は、改稿前のものになるんじゃないのかなぁ………多分。その辺良くわかりません。
なので、改稿版と差し替えではなく、改稿前のデータと、改稿後のデータを分けて投稿します。
小説家になろうさんに問い合わせたところ、改稿版をアップすることは問題ないようです。
よろしければこちらも読んでいただければ幸いです。
※改稿版は以下の3人の名前を変更しています。
・一人目(ヒロイン)
✕リーゼロッテ・ニクラス(変更前)
◯リアーナ・ニクラス(変更後)
・二人目(鍛冶屋)
✕デリー(変更前)
◯ドミニク(変更後)
・三人目(お針子)
✕ゲレ(変更前)
◯ゲルダ(変更後)
※下記二人の一人称を変更
へーウィットの一人称→✕僕◯俺
アルドリックの一人称→✕私◯僕
※コミカライズ化がスタートする前に規約に従いこちらの先品は削除します。
【完結】恋につける薬は、なし
ちよのまつこ
恋愛
異世界の田舎の村に転移して五年、十八歳のエマは王都へ行くことに。
着いた王都は春の大祭前、庶民も参加できる城の催しでの出来事がきっかけで出会った青年貴族にエマはいきなり嫌悪を向けられ…
公爵家の秘密の愛娘
ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝グラント公爵家は王家に仕える名門の家柄。
過去の事情により、今だに独身の当主ダリウス。国王から懇願され、ようやく伯爵未亡人との婚姻を決める。
そんな時、グラント公爵ダリウスの元へと現れたのは1人の少女アンジェラ。
「パパ……私はあなたの娘です」
名乗り出るアンジェラ。
◇
アンジェラが現れたことにより、グラント公爵家は一変。伯爵未亡人との再婚もあやふや。しかも、アンジェラが道中に出逢った人物はまさかの王族。
この時からアンジェラの世界も一変。華やかに色付き出す。
初めはよそよそしいグラント公爵ダリウス(パパ)だが、次第に娘アンジェラを気に掛けるように……。
母娘2代のハッピーライフ&淑女達と貴公子達の恋模様💞
🔶設定などは独自の世界観でご都合主義となります。ハピエン💞
🔶稚拙ながらもHOTランキング(最高20位)に入れて頂き(2025.5.9)、ありがとうございます🙇♀️
【完】夫に売られて、売られた先の旦那様に溺愛されています。
112
恋愛
夫に売られた。他所に女を作り、売人から受け取った銀貨の入った小袋を懐に入れて、出ていった。呆気ない別れだった。
ローズ・クローは、元々公爵令嬢だった。夫、だった人物は男爵の三男。到底釣合うはずがなく、手に手を取って家を出た。いわゆる駆け落ち婚だった。
ローズは夫を信じ切っていた。金が尽き、宝石を差し出しても、夫は自分を愛していると信じて疑わなかった。
※完結しました。ありがとうございました。
【完結】 異世界に転生したと思ったら公爵令息の4番目の婚約者にされてしまいました。……はあ?
はくら(仮名)
恋愛
ある日、リーゼロッテは前世の記憶と女神によって転生させられたことを思い出す。当初は困惑していた彼女だったが、とにかく普段通りの生活と学園への登校のために外に出ると、その通学路の途中で貴族のヴォクス家の令息に見初められてしまい婚約させられてしまう。そしてヴォクス家に連れられていってしまった彼女が聞かされたのは、自分が4番目の婚約者であるという事実だった。
※本作は別ペンネームで『小説家になろう』にも掲載しています。
ツンデレ王子とヤンデレ執事 (旧 安息を求めた婚約破棄(連載版))
あみにあ
恋愛
公爵家の長女として生まれたシャーロット。
学ぶことが好きで、気が付けば皆の手本となる令嬢へ成長した。
だけど突然妹であるシンシアに嫌われ、そしてなぜか自分を嫌っている第一王子マーティンとの婚約が決まってしまった。
窮屈で居心地の悪い世界で、これが自分のあるべき姿だと言い聞かせるレールにそった人生を歩んでいく。
そんなときある夜会で騎士と出会った。
その騎士との出会いに、新たな想いが芽生え始めるが、彼女に選択できる自由はない。
そして思い悩んだ末、シャーロットが導きだした答えとは……。
表紙イラスト:San+様(Twitterアカウント@San_plus_)
※以前、短編にて投稿しておりました「安息を求めた婚約破棄」の連載版となります。短編を読んでいない方にもわかるようになっておりますので、ご安心下さい。
結末は短編と違いがございますので、最後まで楽しんで頂ければ幸いです。
※毎日更新、全3部構成 全81話。(2020年3月7日21時完結)
★おまけ投稿中★
※小説家になろう様でも掲載しております。
転生した世界のイケメンが怖い
祐月
恋愛
わたしの通う学院では、近頃毎日のように喜劇が繰り広げられている。
第二皇子殿下を含む学院で人気の美形子息達がこぞって一人の子爵令嬢に愛を囁き、殿下の婚約者の公爵令嬢が諌めては返り討ちにあうという、わたしにはどこかで見覚えのある光景だ。
わたし以外の皆が口を揃えて言う。彼らはものすごい美形だと。
でもわたしは彼らが怖い。
わたしの目には彼らは同じ人間には見えない。
彼らはどこからどう見ても、女児向けアニメキャラクターショーの着ぐるみだった。
2024/10/06 IF追加
小説を読もう!にも掲載しています。
混血の私が純血主義の竜人王子の番なわけない
三国つかさ
恋愛
竜人たちが通う学園で、竜人の王子であるレクスをひと目見た瞬間から恋に落ちてしまった混血の少女エステル。好き過ぎて狂ってしまいそうだけど、分不相応なので必死に隠すことにした。一方のレクスは涼しい顔をしているが、純血なので実は番に対する感情は混血のエステルより何倍も深いのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる