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前編
光明と無慈悲 3
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いつもの肘掛けイスに座り、伯爵はコーヒーの香りを楽しんでいる。
2百年前にはなかった飲み物で、目覚めたあと、カーリーが淹れたものを初めて口にした。
情報だけは頭にあったのだが、実際の香りに、伯爵は魅了されている。
「ファニーに紅茶は出していないな?」
「ハーブとドライフルーツで作った、ドライフルーツティーのみを、お出ししております。ナタリーにも、そうするよう指示いたしました」
「そうか」
杞憂だとわかっていても、忘れることができない。
伯爵は、紅茶に、嘘と裏切りを感じてしまうのだ。
そのため、ファニーにも飲ませたくなかった。
身勝手な干渉だと、わかってはいるのだけれども。
「カーリー、私は強く胸を打たれた。まさかファニーが子のことまで考えてくれていたとは……なんという至福」
「……伯爵様、僭越ではございますが……」
右斜め前に立つカーリーの体が、わずかに揺れたことに、伯爵は気づかない。
目を伏せ、香りを楽しみながらコーヒーを口にしていたからだ。
「ファニー様は、牧場の後継者不在を案じておられたのではないかと」
「わかっている。牧場は、ジャスパーとの思い出そのものだ。ファニーの生きがいでもある。私が眠っていたばかりに子を成せず、さぞ気を揉んだことだろう」
「……仰る通りにございます」
「しかし、私は目覚めたばかり。ファニーも、まだ若い。あと数年は2人で過ごしたいと思うのだが、どうだ?」
「伯爵様、ご婚姻が先かと存じます。いえ、それ以前に、求婚にございましょう。いくら互いの心が明確であっても、手順を踏まず進まれるのは、あまりにも無作法と言わざるを得ません」
カーリーの断固とした口調に同調しているのか、枝葉がざわついている。
少々、浮かれ過ぎていたかもしれないと、伯爵も反省した。
言われてみれば、ファニーとは婚約をしている仲ではあるが、求婚はしていない。
婚約にしてもエルマーの家系に遺した約束に過ぎず、ファニー個人と取り交わしたものではないのだ。
「伯爵様も少しずつだと仰っておられたではございませんか」
「ファニーを前にすると、そう思えるのだが、離れると気が急く。自分でも、どうしたものかと悩んでいるのだ」
「存じております。ですから、まずはファニー様をお屋敷にお迎えし、ともに過ごされるお時間を増やすのが肝要かと」
「それは……難しいな」
伯爵は、ファニーの姿を思い浮かべている。
懸命に羊の毛刈りをしている姿だ。
そして、声をかけた時に見せた弾けるような笑顔。
「明るい陽射しが、彼女には似合う。屋敷に押し込めてしまうのは……可哀想だ」
子羊のかぼそい鳴き声が耳に蘇る。
自分が、ファニーを小さな檻に閉じ込め、その周りをグルグルと回っている猛獣のように思えた。
いつ飛び掛かられるかと怯えて小さな体を震わせる姿を想像してしまう。
「恐れながら、伯爵様はどのように求婚されようとお考えにございましょうか」
訊かれて、伯爵は眉根を寄せる。
過ぎた時間は長くとも、未だかつて1度も求婚などした経験がない。
女性と関わる機会がなかったのもあるが、それ以前に、愛おしいという感覚を知ったのも初めてなのだ。
「どうにも勝手がわからん。そもそも彼女は、私からの求婚を喜ぶだろうか」
「……伯爵様、先だってより、お考えが同じところで反復されておられます」
「しかし、考えずにもいられないのだ。おかしな真似をして、彼女に拒絶されたらどうする。それが、私には戦場に出るよりも恐ろしい」
「ファニー様の御心を気にされておられるのであれば、ナタリーに確認させるのはいかがにございましょう」
「絶対に駄目だ。やめろ」
伯爵は、深く溜め息をつく。
カーリーとの会話は、ある意味、自問自答。
細かく何をどう思っているのかまでは伝わらないものの、感情や意思は伝わっているからだ。
ファニーを抱きしめたくなる感覚とか。
栗色の髪や赤く染まった頬にふれたくなる気持ちとか。
嫌われるのではないかという恐れとか。
距離を縮めたいのに縮められずにいるもどかしさすら、カーリーには伝わっている。
だが、伯爵が眠っていた間も、カーリーは起きていた。
その年月を生き、知識や経験を深めている。
なので、伯爵の感覚や意思を知った上で、適切と思う提言をしてくるのだ。
とはいえ。
「正面から向き合わず、盗み聞きをするなど卑怯者のすることだ。恥知らずにもほどがある。大事な相手だからこそ、そのような真似をしてはならない」
「さようにございますか。それでは……幼き日よりファニー様が私どもにお話くださった伯爵様への想いも語るべきではございませんね」
「なに……?」
「伯爵様がご存知なのは、ごくごく少ない場面だと申し上げておきましょう。ファニー様は、伯爵様がお目覚めになられるまで、頻繁に私どもに語りかけてくださっておいででした。それはもう3日に1度ほどにもなりましょうか」
伯爵は瞬きもせず、いや、できずに、カーリーの無表情な顔を見つめる。
頭に、いくつもの葛藤がうずまいていた。
闇の中で、時折、見えた光。
そこで見たファニーの姿や木にしがみついて語る様子。
伯爵を目覚めさせたのは、その光景だ。
闇にのまれ、忘れていた感情を取り戻せた。
だが、それらの光景は「ごくごく少数」だったのだ。
ほかには、どんな場面があったのか。
知りたい。
知りたくてたまらない。
伯爵は、手で額を押さえる。
その指が小刻みに震えていた。
戦場の敵よりも、カーリーのほうが手強いと感じる。
これほど動揺することなど、戦場にはなかった。
思い出話として語るのなら問題はないのではなかろうか。
そう言おうとしたのだが、意味はなかった。
伯爵の動揺も、カーリーには伝わっている。
もちろん知りたがっているという感覚も。
「ファニー様は、あの木が私だということをご存知ありません。その上、しばしば私に内緒という言葉を使われ、ジャスパーにも話してはおられなかったようです。そのようなお話を、私が勝手に伯爵様に語るのはよろしくない、ということにございましょう?」
「そ、そうだな。訊きたいところではあるが、ファニーが内緒というからには、内緒にしておくべきだ。今後、彼女と親しくなった際、本人から訊けば良い」
「仰る通りにございます」
カーリーによって、伯爵の葛藤は強制的に断ち切られている。
心残りがあっても、訊くに訊けなくなってしまった。
無慈悲だ。
カーリーの言うことは、もっともだと思うものが多々ある。
しかし、同じくらい心の機微を汲み取れと思うこともあった。
人には「察する」という能力があるが、カーリーたち枝葉には、それがない。
いくら経験を積もうと、やはり人にはなれないのだろう。
「伯爵様、ナッシュが、ワイズン公爵に婚姻解消成立の通知書を届けたとのことにございます」
「そうか。あのクズ野郎がどうするかは知らんが、上手くやれと、ディエゴに言っておけ。ファニーを、不愉快な男に会わせたくはない」
「ごもっともにございます」
「必要があれば、私が出向く」
「ディエゴは、そのような面倒を持ち込みはしないでしょう」
ディエゴが男爵領に行ってから1ヶ月。
報告からすると、立て直しは進んでいるようだ。
───私とファニーの関係より進展が早いとは……気さく、という能力が、私にもあれば良かったのだがな。
2百年前にはなかった飲み物で、目覚めたあと、カーリーが淹れたものを初めて口にした。
情報だけは頭にあったのだが、実際の香りに、伯爵は魅了されている。
「ファニーに紅茶は出していないな?」
「ハーブとドライフルーツで作った、ドライフルーツティーのみを、お出ししております。ナタリーにも、そうするよう指示いたしました」
「そうか」
杞憂だとわかっていても、忘れることができない。
伯爵は、紅茶に、嘘と裏切りを感じてしまうのだ。
そのため、ファニーにも飲ませたくなかった。
身勝手な干渉だと、わかってはいるのだけれども。
「カーリー、私は強く胸を打たれた。まさかファニーが子のことまで考えてくれていたとは……なんという至福」
「……伯爵様、僭越ではございますが……」
右斜め前に立つカーリーの体が、わずかに揺れたことに、伯爵は気づかない。
目を伏せ、香りを楽しみながらコーヒーを口にしていたからだ。
「ファニー様は、牧場の後継者不在を案じておられたのではないかと」
「わかっている。牧場は、ジャスパーとの思い出そのものだ。ファニーの生きがいでもある。私が眠っていたばかりに子を成せず、さぞ気を揉んだことだろう」
「……仰る通りにございます」
「しかし、私は目覚めたばかり。ファニーも、まだ若い。あと数年は2人で過ごしたいと思うのだが、どうだ?」
「伯爵様、ご婚姻が先かと存じます。いえ、それ以前に、求婚にございましょう。いくら互いの心が明確であっても、手順を踏まず進まれるのは、あまりにも無作法と言わざるを得ません」
カーリーの断固とした口調に同調しているのか、枝葉がざわついている。
少々、浮かれ過ぎていたかもしれないと、伯爵も反省した。
言われてみれば、ファニーとは婚約をしている仲ではあるが、求婚はしていない。
婚約にしてもエルマーの家系に遺した約束に過ぎず、ファニー個人と取り交わしたものではないのだ。
「伯爵様も少しずつだと仰っておられたではございませんか」
「ファニーを前にすると、そう思えるのだが、離れると気が急く。自分でも、どうしたものかと悩んでいるのだ」
「存じております。ですから、まずはファニー様をお屋敷にお迎えし、ともに過ごされるお時間を増やすのが肝要かと」
「それは……難しいな」
伯爵は、ファニーの姿を思い浮かべている。
懸命に羊の毛刈りをしている姿だ。
そして、声をかけた時に見せた弾けるような笑顔。
「明るい陽射しが、彼女には似合う。屋敷に押し込めてしまうのは……可哀想だ」
子羊のかぼそい鳴き声が耳に蘇る。
自分が、ファニーを小さな檻に閉じ込め、その周りをグルグルと回っている猛獣のように思えた。
いつ飛び掛かられるかと怯えて小さな体を震わせる姿を想像してしまう。
「恐れながら、伯爵様はどのように求婚されようとお考えにございましょうか」
訊かれて、伯爵は眉根を寄せる。
過ぎた時間は長くとも、未だかつて1度も求婚などした経験がない。
女性と関わる機会がなかったのもあるが、それ以前に、愛おしいという感覚を知ったのも初めてなのだ。
「どうにも勝手がわからん。そもそも彼女は、私からの求婚を喜ぶだろうか」
「……伯爵様、先だってより、お考えが同じところで反復されておられます」
「しかし、考えずにもいられないのだ。おかしな真似をして、彼女に拒絶されたらどうする。それが、私には戦場に出るよりも恐ろしい」
「ファニー様の御心を気にされておられるのであれば、ナタリーに確認させるのはいかがにございましょう」
「絶対に駄目だ。やめろ」
伯爵は、深く溜め息をつく。
カーリーとの会話は、ある意味、自問自答。
細かく何をどう思っているのかまでは伝わらないものの、感情や意思は伝わっているからだ。
ファニーを抱きしめたくなる感覚とか。
栗色の髪や赤く染まった頬にふれたくなる気持ちとか。
嫌われるのではないかという恐れとか。
距離を縮めたいのに縮められずにいるもどかしさすら、カーリーには伝わっている。
だが、伯爵が眠っていた間も、カーリーは起きていた。
その年月を生き、知識や経験を深めている。
なので、伯爵の感覚や意思を知った上で、適切と思う提言をしてくるのだ。
とはいえ。
「正面から向き合わず、盗み聞きをするなど卑怯者のすることだ。恥知らずにもほどがある。大事な相手だからこそ、そのような真似をしてはならない」
「さようにございますか。それでは……幼き日よりファニー様が私どもにお話くださった伯爵様への想いも語るべきではございませんね」
「なに……?」
「伯爵様がご存知なのは、ごくごく少ない場面だと申し上げておきましょう。ファニー様は、伯爵様がお目覚めになられるまで、頻繁に私どもに語りかけてくださっておいででした。それはもう3日に1度ほどにもなりましょうか」
伯爵は瞬きもせず、いや、できずに、カーリーの無表情な顔を見つめる。
頭に、いくつもの葛藤がうずまいていた。
闇の中で、時折、見えた光。
そこで見たファニーの姿や木にしがみついて語る様子。
伯爵を目覚めさせたのは、その光景だ。
闇にのまれ、忘れていた感情を取り戻せた。
だが、それらの光景は「ごくごく少数」だったのだ。
ほかには、どんな場面があったのか。
知りたい。
知りたくてたまらない。
伯爵は、手で額を押さえる。
その指が小刻みに震えていた。
戦場の敵よりも、カーリーのほうが手強いと感じる。
これほど動揺することなど、戦場にはなかった。
思い出話として語るのなら問題はないのではなかろうか。
そう言おうとしたのだが、意味はなかった。
伯爵の動揺も、カーリーには伝わっている。
もちろん知りたがっているという感覚も。
「ファニー様は、あの木が私だということをご存知ありません。その上、しばしば私に内緒という言葉を使われ、ジャスパーにも話してはおられなかったようです。そのようなお話を、私が勝手に伯爵様に語るのはよろしくない、ということにございましょう?」
「そ、そうだな。訊きたいところではあるが、ファニーが内緒というからには、内緒にしておくべきだ。今後、彼女と親しくなった際、本人から訊けば良い」
「仰る通りにございます」
カーリーによって、伯爵の葛藤は強制的に断ち切られている。
心残りがあっても、訊くに訊けなくなってしまった。
無慈悲だ。
カーリーの言うことは、もっともだと思うものが多々ある。
しかし、同じくらい心の機微を汲み取れと思うこともあった。
人には「察する」という能力があるが、カーリーたち枝葉には、それがない。
いくら経験を積もうと、やはり人にはなれないのだろう。
「伯爵様、ナッシュが、ワイズン公爵に婚姻解消成立の通知書を届けたとのことにございます」
「そうか。あのクズ野郎がどうするかは知らんが、上手くやれと、ディエゴに言っておけ。ファニーを、不愉快な男に会わせたくはない」
「ごもっともにございます」
「必要があれば、私が出向く」
「ディエゴは、そのような面倒を持ち込みはしないでしょう」
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