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大輝 1
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あの日、紗凪と身体を重ね、心を通わせ、気持ちを確かめ合った。
行為の後もその身体を離しがたくて紗凪を抱き寄せ、幸せな時間を噛み締める。
自分よりも小柄な紗凪を抱き枕のように抱え込み、今まで言えなかったこと、言いたかった事を口にしてその反応を伺う。
紗凪にとって辛い記憶に繋がる言葉にはその身を硬くして、喜びに繋がる言葉には恥ずかしそうに身じろぎする様が可愛くて、ついつい意地の悪い言葉を口にするけれど、紗凪のオレに対する好意が増すように言葉は選んだつもりだ。
暴力的な言葉で傷つけないように気を付けながら、それでも少しの刃は隠さず小さな小さな傷をつけ、甘い言葉でその傷を癒していく。
今回の噂とその結末はオレの都合のいいような結果となったけれど、この機会を無駄にする気は無い。
それにしても、少し邪魔ができればと思って送った写真がこれ程までに役に立つとは思わなかったと、紗凪を抱き締めながら頬が緩むのを止めることができない。もしもこの顔を見られたとしても、紗凪はオレの本心に気付くことなく同じように頬を緩ませるだろう。
貴哉と仲良くすることに嫉妬した。
貴哉のことを微笑みながら話すのが許せなくて、その口を塞ごうと紗凪に酷い事をしてしまいそうで、その想いを封じ込めるために身代わりを探した。
紗凪によく似た彼女を紗凪に見立てて過ごしていくうちにその気持ちは本物になると思ったのに、待っていたのは予想外の展開で、貴哉と付き合うことになったと言った紗凪の言葉に衝撃を受けてその言葉の奥にあった葛藤に気付くことすらできなかった。
ただただ嫉妬に塗れ、自分から部屋を出て欲しいと言ったのに、そのことを後悔し、誰かの邪魔が入れば別れるのではないかと考え、その【誰か】に貴哉の元婚約者である紗羅を選んだ。
もしも彼女が幸せな結婚生活を送っていればこんなことにはならなかっただろう。
もしも彼女と貴哉の別れが本当に円満であればこんなことにならなかっただろう。
何枚も送った写真が紗羅を刺激したのは間違いない。そして、偶然見つけた写真が義兄を刺激したことも僥倖だった。
電話での口調からして義兄にも何か思うところがあったのだろう。そのキッカケがあの写真だったのかどうかは分からないけれど、引き金になったのは確かだ。
この先、あの夫婦がどうなるのかは分からないけれど、そんなことはオレには関係ない。もしも紗凪と貴哉の関係を家族に告げて紗凪の立場が悪くなったとしてもオレにとっては好都合なだけ。
家族と疎遠になれば頼る相手はオレしかいなくなるのだから。
「あの時、あの人と仲良くして欲しくないって言えばもっと早くこうしてたのかな」
そんなことはあり得ないと思いながらも口にした言葉。紗凪の気持ちを探るようにそう口にしてみたけれど、聞こえてきたのは「どうだろうね」というそっけない言葉。
だけど、髪に絡めた指を喜ぶかのように身を寄せたところを見ると、その言葉は照れ隠しなのかもしれない。
あの時にそう言っていれば今とは違う形での付き合いが始まっていたのかもしれないと少し悔やんでいると、紗凪が言葉を続ける。
「大輝だって地元の友達と遊んでるのにどうしてって反発したかもしれない」
「反発って」
「じゃあ、ボクが彼女との同棲に反対したら止めた?」
「紗凪は嫌だと思っても言わないよな、きっと」
「そういうこと」
そう。
もしも紗凪に貴哉との関係を絶って欲しいと言ったところで、反発というほど強い意志を見せないにしても、反感は持ったかもしれない。
そうなると結局はふたりの中は今と同じように進展していただろう。
あの時の選択を悔やみはするものの、必然だったのだと結論づける。
「これからどうする?」
「どうするって、何が?」
「オレたち、付き合うってことでいいんだよな?」
身体を重ね、気持ちを確かめ合いはしたものの、確信が欲しくてそんな風に言葉にしてみる。
「違うの?」
紗凪も同じ気持ちでいてくれたようで、不安げな色を滲ませた言葉に「違わない」と即答する。
ふたりの気持ちは同じものだと確信し、初めて身体を重ねた余韻が残っているうちに計画を進めようと、ここ数日夢物語のように話していたことを現実にするため言葉を続けてみる。
貴哉に傷付けられ、義兄の言葉で傷を抉られた。
そんな傷付いた状態の紗凪に真摯に向き合い、ひた隠しにしていた自分の想いを告げた。身体を重ねたのはこれ以上我慢できなかったからというのもあるけれど、身体を重ねることで得られる安心感が欲しかったのはオレの方だったのかもしれない。
そして、オレに心も身体も許した今だからこそ容易く言いくるめることができると確信していたから。
「それならとりあえず、引っ越すか」
重くならないように軽くそう言った言葉を冗談だと受け止めたのか、「本当に温泉?」とクスリと笑う。
その言葉に動揺は無い。
「紗凪がそうしたいならいずれはね。
でも早急に引っ越したいとは思ってる」
同じように軽い調子で言った後に、今度は本気が伝わるよう真面目な声で自分の考えを伝える。
自分が送った写真を口実に、紗羅に送られた写真の意図は分からないけれど、何枚も送られた様子のその写真から執念のようなものを感じると告げる。
もしかしたらこの場所も知られているかもしれないと主張して、写真を送った相手が執着する相手が紗凪なのか、貴哉なのかは分からないけれど、用心に越したことはないと言えば引っ越すことに賛成したためだめ押しをしておく。
「お義兄さんみたいに逆恨みされても怖いし。
仕事中もずっと一緒だけど、どうしてもオレだけが外に出ないといけない時もあるはずだからセキュリティはしっかりしたところにしたいな」
そんな風に言いながら今の家から離れた場所で、貴哉の部屋や会社とも離れたところで探すつもりだと宣言する。
今の家は父が自宅で事務所を開いていたせいで近所に一方的な知り合いも多く、これから紗凪とふたりの生活を送るとなると余計な詮索をされることもあるだろう。オレ自身は紗凪との関係を周知することに迷いはないけれど、まだまだマイノリティは関係であるせいで家族にマイナスな情報として伝える相手も出てくるはずだ。
家賃が必要無いという理由でこの場所を選んだけれど、今は家賃のことを心配する必要も無い。
引っ越しの時に来ただけの貴哉がこの場所を覚えているとは思えないけれど念には念を入れ、偶然の再会を避けるためにあの人の会社からも離れた場所で探すつもりだ。
「オートロックで防犯カメラがあって、インターホンはモニター付きじゃないとな。
管理人がいると安心だけど、どう?」
条件を並び立て、紗凪に同意を求める。何かひとつくらいは反対されるかと思っていたけれど、今の家もセキュリティ会社に警備をお願いしているせいか、オレの言葉をそのまま受け入れ、その条件をもとに物件を調べた。
結局はまだまだ出向かないといけない案件もあることと、少しでも貴哉から離れたいという理由で今の家と同じ市内の物件を調べ、いくつか内覧して部屋を決める。
部屋が決まってしまえば引っ越しは早かった。
紗凪の持ち物は笑えるくらい少なかったし、この家で使っていた家具は処分することにした。
部屋に合わせたサイズやデザインを選び、新調していく。
仕事の量をセーブして引越しの準備を進め、完全に新居に移動したのはあの噂から2ヶ月ほど経った頃で、その頃には仕事の依頼も増えてきていたからちょうどいいタイミングだったとふたりで笑い合う。
新しい生活は何もかもが新鮮だった。
行為の後もその身体を離しがたくて紗凪を抱き寄せ、幸せな時間を噛み締める。
自分よりも小柄な紗凪を抱き枕のように抱え込み、今まで言えなかったこと、言いたかった事を口にしてその反応を伺う。
紗凪にとって辛い記憶に繋がる言葉にはその身を硬くして、喜びに繋がる言葉には恥ずかしそうに身じろぎする様が可愛くて、ついつい意地の悪い言葉を口にするけれど、紗凪のオレに対する好意が増すように言葉は選んだつもりだ。
暴力的な言葉で傷つけないように気を付けながら、それでも少しの刃は隠さず小さな小さな傷をつけ、甘い言葉でその傷を癒していく。
今回の噂とその結末はオレの都合のいいような結果となったけれど、この機会を無駄にする気は無い。
それにしても、少し邪魔ができればと思って送った写真がこれ程までに役に立つとは思わなかったと、紗凪を抱き締めながら頬が緩むのを止めることができない。もしもこの顔を見られたとしても、紗凪はオレの本心に気付くことなく同じように頬を緩ませるだろう。
貴哉と仲良くすることに嫉妬した。
貴哉のことを微笑みながら話すのが許せなくて、その口を塞ごうと紗凪に酷い事をしてしまいそうで、その想いを封じ込めるために身代わりを探した。
紗凪によく似た彼女を紗凪に見立てて過ごしていくうちにその気持ちは本物になると思ったのに、待っていたのは予想外の展開で、貴哉と付き合うことになったと言った紗凪の言葉に衝撃を受けてその言葉の奥にあった葛藤に気付くことすらできなかった。
ただただ嫉妬に塗れ、自分から部屋を出て欲しいと言ったのに、そのことを後悔し、誰かの邪魔が入れば別れるのではないかと考え、その【誰か】に貴哉の元婚約者である紗羅を選んだ。
もしも彼女が幸せな結婚生活を送っていればこんなことにはならなかっただろう。
もしも彼女と貴哉の別れが本当に円満であればこんなことにならなかっただろう。
何枚も送った写真が紗羅を刺激したのは間違いない。そして、偶然見つけた写真が義兄を刺激したことも僥倖だった。
電話での口調からして義兄にも何か思うところがあったのだろう。そのキッカケがあの写真だったのかどうかは分からないけれど、引き金になったのは確かだ。
この先、あの夫婦がどうなるのかは分からないけれど、そんなことはオレには関係ない。もしも紗凪と貴哉の関係を家族に告げて紗凪の立場が悪くなったとしてもオレにとっては好都合なだけ。
家族と疎遠になれば頼る相手はオレしかいなくなるのだから。
「あの時、あの人と仲良くして欲しくないって言えばもっと早くこうしてたのかな」
そんなことはあり得ないと思いながらも口にした言葉。紗凪の気持ちを探るようにそう口にしてみたけれど、聞こえてきたのは「どうだろうね」というそっけない言葉。
だけど、髪に絡めた指を喜ぶかのように身を寄せたところを見ると、その言葉は照れ隠しなのかもしれない。
あの時にそう言っていれば今とは違う形での付き合いが始まっていたのかもしれないと少し悔やんでいると、紗凪が言葉を続ける。
「大輝だって地元の友達と遊んでるのにどうしてって反発したかもしれない」
「反発って」
「じゃあ、ボクが彼女との同棲に反対したら止めた?」
「紗凪は嫌だと思っても言わないよな、きっと」
「そういうこと」
そう。
もしも紗凪に貴哉との関係を絶って欲しいと言ったところで、反発というほど強い意志を見せないにしても、反感は持ったかもしれない。
そうなると結局はふたりの中は今と同じように進展していただろう。
あの時の選択を悔やみはするものの、必然だったのだと結論づける。
「これからどうする?」
「どうするって、何が?」
「オレたち、付き合うってことでいいんだよな?」
身体を重ね、気持ちを確かめ合いはしたものの、確信が欲しくてそんな風に言葉にしてみる。
「違うの?」
紗凪も同じ気持ちでいてくれたようで、不安げな色を滲ませた言葉に「違わない」と即答する。
ふたりの気持ちは同じものだと確信し、初めて身体を重ねた余韻が残っているうちに計画を進めようと、ここ数日夢物語のように話していたことを現実にするため言葉を続けてみる。
貴哉に傷付けられ、義兄の言葉で傷を抉られた。
そんな傷付いた状態の紗凪に真摯に向き合い、ひた隠しにしていた自分の想いを告げた。身体を重ねたのはこれ以上我慢できなかったからというのもあるけれど、身体を重ねることで得られる安心感が欲しかったのはオレの方だったのかもしれない。
そして、オレに心も身体も許した今だからこそ容易く言いくるめることができると確信していたから。
「それならとりあえず、引っ越すか」
重くならないように軽くそう言った言葉を冗談だと受け止めたのか、「本当に温泉?」とクスリと笑う。
その言葉に動揺は無い。
「紗凪がそうしたいならいずれはね。
でも早急に引っ越したいとは思ってる」
同じように軽い調子で言った後に、今度は本気が伝わるよう真面目な声で自分の考えを伝える。
自分が送った写真を口実に、紗羅に送られた写真の意図は分からないけれど、何枚も送られた様子のその写真から執念のようなものを感じると告げる。
もしかしたらこの場所も知られているかもしれないと主張して、写真を送った相手が執着する相手が紗凪なのか、貴哉なのかは分からないけれど、用心に越したことはないと言えば引っ越すことに賛成したためだめ押しをしておく。
「お義兄さんみたいに逆恨みされても怖いし。
仕事中もずっと一緒だけど、どうしてもオレだけが外に出ないといけない時もあるはずだからセキュリティはしっかりしたところにしたいな」
そんな風に言いながら今の家から離れた場所で、貴哉の部屋や会社とも離れたところで探すつもりだと宣言する。
今の家は父が自宅で事務所を開いていたせいで近所に一方的な知り合いも多く、これから紗凪とふたりの生活を送るとなると余計な詮索をされることもあるだろう。オレ自身は紗凪との関係を周知することに迷いはないけれど、まだまだマイノリティは関係であるせいで家族にマイナスな情報として伝える相手も出てくるはずだ。
家賃が必要無いという理由でこの場所を選んだけれど、今は家賃のことを心配する必要も無い。
引っ越しの時に来ただけの貴哉がこの場所を覚えているとは思えないけれど念には念を入れ、偶然の再会を避けるためにあの人の会社からも離れた場所で探すつもりだ。
「オートロックで防犯カメラがあって、インターホンはモニター付きじゃないとな。
管理人がいると安心だけど、どう?」
条件を並び立て、紗凪に同意を求める。何かひとつくらいは反対されるかと思っていたけれど、今の家もセキュリティ会社に警備をお願いしているせいか、オレの言葉をそのまま受け入れ、その条件をもとに物件を調べた。
結局はまだまだ出向かないといけない案件もあることと、少しでも貴哉から離れたいという理由で今の家と同じ市内の物件を調べ、いくつか内覧して部屋を決める。
部屋が決まってしまえば引っ越しは早かった。
紗凪の持ち物は笑えるくらい少なかったし、この家で使っていた家具は処分することにした。
部屋に合わせたサイズやデザインを選び、新調していく。
仕事の量をセーブして引越しの準備を進め、完全に新居に移動したのはあの噂から2ヶ月ほど経った頃で、その頃には仕事の依頼も増えてきていたからちょうどいいタイミングだったとふたりで笑い合う。
新しい生活は何もかもが新鮮だった。
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