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after that
紗凪
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それは、1日の仕事を終えて食事の準備を始めようとした時だった。
スマホの振動で着信に気付き、表示された名前に怪訝な顔をしたのに気付いたのだろう。
「誰?」
大輝の声が少し硬く聞こえたのは気のせいだったのか。
「実家からなんだけど、何だろう?」
季節ごとの帰省の時期には連絡が来ることもあったけれど、普段から連絡を取ることのない相手からの連絡に緊張してしまう。祖父母に何かあったのかと思いながら通話ボタンを押した時に聞こえてきたのは『もしもし?』と呼びかける母の声だった。
「何、どうしたの?」
少し焦った様子の母に反射的にそんな言葉が出る。不安げな顔の大輝のためにスピーカーにしたのはそうしたほうがいいと何となく思ったから。
『紗凪、今どこにいるの?』
「どこって、」
『紗羅が事故に遭って病院に運ばれたんだけど、行ける?』
動揺しているのか母の言葉の意味が理解できず、言葉を返すことができない。
「何でボクが行くの?」
『だから、紗羅が事故に遭ったって言ってるじゃないっ!』
理解できないまま大輝と顔を見合わせるけれど、状況が掴めないせいか大輝も困った顔を見せる。
「何、ボクの手がないと困るくらいの事故なの?」
祖父母も同居しているし、義兄だっている。家を離れたボクにまで看護を頼む理由が見つからず、そんな風に問いかける。
『そうじゃなくて。
今からそっちに向かうけど、私たちが行くまでの間、紗凪に様子を見てきて欲しいの』
そう言った母は車で出かけたはずの姉が貴哉の住む街で事故に遭い、救急搬送されたと口にした。ただ、車は動かせる状態ではないけれど命に別状はないとも告げる。
「え、何でそんな所にいるの?
義兄さんや紗柚も一緒なの?」
『それが、』
口籠る母は要領の得ないことを口にし、『行けるの?行けないの?』と強い口調でボクに詰め寄る。
姉のことを心配していないわけではないけれど、あの時、ボクと貴哉の関係を知って貴哉に縋った姉に対しては心配よりも嫌悪を感じているせいで【行ける】と即答できない。
困った顔で大輝を見ると同じように困惑の表情のまま首を横に振る。これは行かないほうがいいという合図だろう。
「ごめん、無理」
そう答えると電話の向こうでボクを非難するような声が聞こえたけれど、「ボクが行ってもできることなんて無いよ」と続ける。
姉の状況は分からないけれど、行く気がないのだから聞く気もない。ただ、命に別状がないのならボクが急いで駆けつける必要は無いし、駆けつけたところでできることもない。せいぜい都合よく使われるだけだし、聞きたくないことを聞かされるかもしれないし、聞かれたくないことを聞かれるかもしれない。
姉の話はきっとボクを不快にさせるけれど、事故に遭ったばかりの姉に声を荒げたりすればボクは悪者にされるだけだ。
『だって、こっちから行くより早いでしょ?』
そんな声が聞こえたけど、「電車を乗り継いだりすれば少し早いだけなんじゃない?」と適当なことを答える。
電車を乗り継いだところで実家から来る母よりも少し早く着くだけなんてことはないけれど、命に別状がないのならそこまで急ぐ必要もないだろう。
そもそも姉弟といっても普段交流がないのだからこんな時に1番に駆けつけるのがボクである必要は無い。
『紗凪にだって都合があるんだから、無理なら仕方ないじゃないか』
母の非難がましい声が途切れ、思いの外近くで父の声が聞こえてくる。ドアを閉める音が聞こえてきたから車に乗ったのかもしれない。
『でも』と反論する母の声も聞こえてきたけれど、『普段から交流があるわけじゃないのに、紗凪が行ってもお互いに気不味いだけだ』と言葉を遮る。
それでも母は引き下がることなく『買い物とか、手伝いくらいできるでしょ?』と反論する声が聞こえたけれど、『紗凪に紗羅の好みなんて分からないだろう』と一蹴する言葉がこちらにも聞こえた。
『紗凪、本当に行けないの?』
縋るような母の言葉に何も思わないわけではないけれど、父の言う通り普段から交流も無いし、好みだって分からない。
姉がどんな状況なのかは分からないけれど、少なくともボクの存在を求めては無いはずだ。だって、ボクの居場所もボクの連絡先も知っているのだから、本当に困っていれば直接連絡をしてくるだろう。
「ボクが行っても姉さんイライラするだけなんじゃない?」
断る口実を考えたものの、思わず本音が漏れてしまった。両親は姉のボクに対する想いなんて知らないし、姉だってボクの気持ちには気付いていないだろう。
だからこの言葉は今この場にふさわしくないと口にしてから気付いたけれど、一度発してしまった言葉を無かったことにすることはできない。
『イライラって、』
「普段会わないんだから、ボクが行っても落ち着かないだろうし」
【イライラ】と言ってしまったことを取り繕うようにもっともらしいことを言ってみるけれど、それでも引き下がらない母に『紗凪の言う通りだから』と父が加勢してくれる。
『紗凪には紗凪の生活があるんだ』
だけど、次いで聞こえたのはボクを助けてくれたように聞こえるけれど、本音としては面倒臭いだけなのだと伝わってくるような投げやりな口調だった。
「ごめん」
思わず漏れた言葉に『また連絡するから』と母の言葉が続き、通話が途切れる。
「お姉さん、なんでこんな方で?」
「分からないけど…」
疑問を口にした大輝とそれに曖昧に答えたボクだったけれど、本当のところは理解している。
姉はきっと、貴哉に会うためにあの街を訪れたのだろう。
その理由は分からない。
そして、何があったのかも分からない。
ただ、ボクにはもう関係のないことだし、関わりたくないというのが本音で、だからふたりして何も分からないふりをしてやり過ごそうとしたのかもしれない。
「行かなくていいの?」
「行ってどうするの?
病院に行ったら貴哉がいるとか、洒落にならないよ」
冗談めかしてそう言ってみるけれど、姉の元に向かうことで起こるであろうことを考えると【行く】という選択は無かった。
大輝に車を出して貰えば姉の病院に行くのは難しいことじゃない。
姉の様子を見て、必要なものを揃え、両親が着くまでの間付き添うことも可能だ。
だけど、それは姉とボクの間に蟠りがなければの話で、姉がボクの貴哉の関係を知っていることを考えると心配よりも嫌悪が勝ってしまう。
貴哉と姉の関係が今現在どうなっているのかなんて知らないし、知りたいとも思わない。
それなのに、考えることを止めることができないのはまだ未練があるからなのだろうか。
「姉さん、貴哉に会いにきたのかな」
思ったことが無意識のうちに口から溢れ落ちる。貴哉に会いにきたのなら、病院にはやっぱり貴哉がいるのだろうか。
「ボクが近くにいるのに姉さんから連絡がないのはそのせいなんだろうね」
悲しいわけじゃない。
怒ってるわけでもない。
ただただ事実だと思うことを口にしているだけなのに、捨てたはずの貴哉への想いは捨て切れていなかったようで、大輝のおかげで癒たと思っていた傷を蘇らせる。
「やっぱりボクは、姉さんの代わりでしかなかったんだ」
姉の容態を気にするべき場面なのに、利己的なボクは自分の傷を気にしてばかりいる。
「もしもあの部屋にボクが残ってたら、姉さんは事故にあってなかったのかもしれないね」
「紗凪?」
独り言のような言葉に大輝が声を上げるけれど、それに答えることなく言葉を続ける。
「あの部屋にいていいって言ってくれたのに、嘘だったのかな。
優しいふりしてただけで、姉さんのとこに行くって言えばボクが諦めるって分かってたのかな」
世界が終わるかもしれない時に姉を選び、ボクを残して行った貴哉だったけれど、そこにボクに対する想いは残っていたと思いたかった。だけど、その想いがな 無かったと思い知ることが怖くて、それを確かめることなく逃げ出した。
部屋を使っていいと言ったけれど、帰ってきた時にボクが居座っているのを見て嫌悪の表情を浮かべたかもしれない。
そして、その隣に意地悪く笑う姉がいたのかもしれない。
ただでさえ捨てられたことで傷付いていたボクは、きっと何も言えず、ふたりの前から逃げることしかできなかっただろう。
「ボクのことなんて、必要じゃなかったんだ、みんな」
そう。
両親や祖父母に可愛がられた記憶はあるけれど、それでも家の中心は姉だった。
初孫だから。
長女だから。
後継だから。
ボクに与えられていたものは姉の残滓だけだったのかもしれない。
ボクが生まれたことで大人びた姉の代わりにボクに手をかけ、姉の後を継ぐと言う言葉でボクが家を離れるためのレールが敷かれていく。
ボクの意思で家を出たつもりになっていたけれど、全ては姉のために用意されたことだったのかもしれない。
結局、あの家に必要なのは姉だけなのだろう。
スマホの振動で着信に気付き、表示された名前に怪訝な顔をしたのに気付いたのだろう。
「誰?」
大輝の声が少し硬く聞こえたのは気のせいだったのか。
「実家からなんだけど、何だろう?」
季節ごとの帰省の時期には連絡が来ることもあったけれど、普段から連絡を取ることのない相手からの連絡に緊張してしまう。祖父母に何かあったのかと思いながら通話ボタンを押した時に聞こえてきたのは『もしもし?』と呼びかける母の声だった。
「何、どうしたの?」
少し焦った様子の母に反射的にそんな言葉が出る。不安げな顔の大輝のためにスピーカーにしたのはそうしたほうがいいと何となく思ったから。
『紗凪、今どこにいるの?』
「どこって、」
『紗羅が事故に遭って病院に運ばれたんだけど、行ける?』
動揺しているのか母の言葉の意味が理解できず、言葉を返すことができない。
「何でボクが行くの?」
『だから、紗羅が事故に遭ったって言ってるじゃないっ!』
理解できないまま大輝と顔を見合わせるけれど、状況が掴めないせいか大輝も困った顔を見せる。
「何、ボクの手がないと困るくらいの事故なの?」
祖父母も同居しているし、義兄だっている。家を離れたボクにまで看護を頼む理由が見つからず、そんな風に問いかける。
『そうじゃなくて。
今からそっちに向かうけど、私たちが行くまでの間、紗凪に様子を見てきて欲しいの』
そう言った母は車で出かけたはずの姉が貴哉の住む街で事故に遭い、救急搬送されたと口にした。ただ、車は動かせる状態ではないけれど命に別状はないとも告げる。
「え、何でそんな所にいるの?
義兄さんや紗柚も一緒なの?」
『それが、』
口籠る母は要領の得ないことを口にし、『行けるの?行けないの?』と強い口調でボクに詰め寄る。
姉のことを心配していないわけではないけれど、あの時、ボクと貴哉の関係を知って貴哉に縋った姉に対しては心配よりも嫌悪を感じているせいで【行ける】と即答できない。
困った顔で大輝を見ると同じように困惑の表情のまま首を横に振る。これは行かないほうがいいという合図だろう。
「ごめん、無理」
そう答えると電話の向こうでボクを非難するような声が聞こえたけれど、「ボクが行ってもできることなんて無いよ」と続ける。
姉の状況は分からないけれど、行く気がないのだから聞く気もない。ただ、命に別状がないのならボクが急いで駆けつける必要は無いし、駆けつけたところでできることもない。せいぜい都合よく使われるだけだし、聞きたくないことを聞かされるかもしれないし、聞かれたくないことを聞かれるかもしれない。
姉の話はきっとボクを不快にさせるけれど、事故に遭ったばかりの姉に声を荒げたりすればボクは悪者にされるだけだ。
『だって、こっちから行くより早いでしょ?』
そんな声が聞こえたけど、「電車を乗り継いだりすれば少し早いだけなんじゃない?」と適当なことを答える。
電車を乗り継いだところで実家から来る母よりも少し早く着くだけなんてことはないけれど、命に別状がないのならそこまで急ぐ必要もないだろう。
そもそも姉弟といっても普段交流がないのだからこんな時に1番に駆けつけるのがボクである必要は無い。
『紗凪にだって都合があるんだから、無理なら仕方ないじゃないか』
母の非難がましい声が途切れ、思いの外近くで父の声が聞こえてくる。ドアを閉める音が聞こえてきたから車に乗ったのかもしれない。
『でも』と反論する母の声も聞こえてきたけれど、『普段から交流があるわけじゃないのに、紗凪が行ってもお互いに気不味いだけだ』と言葉を遮る。
それでも母は引き下がることなく『買い物とか、手伝いくらいできるでしょ?』と反論する声が聞こえたけれど、『紗凪に紗羅の好みなんて分からないだろう』と一蹴する言葉がこちらにも聞こえた。
『紗凪、本当に行けないの?』
縋るような母の言葉に何も思わないわけではないけれど、父の言う通り普段から交流も無いし、好みだって分からない。
姉がどんな状況なのかは分からないけれど、少なくともボクの存在を求めては無いはずだ。だって、ボクの居場所もボクの連絡先も知っているのだから、本当に困っていれば直接連絡をしてくるだろう。
「ボクが行っても姉さんイライラするだけなんじゃない?」
断る口実を考えたものの、思わず本音が漏れてしまった。両親は姉のボクに対する想いなんて知らないし、姉だってボクの気持ちには気付いていないだろう。
だからこの言葉は今この場にふさわしくないと口にしてから気付いたけれど、一度発してしまった言葉を無かったことにすることはできない。
『イライラって、』
「普段会わないんだから、ボクが行っても落ち着かないだろうし」
【イライラ】と言ってしまったことを取り繕うようにもっともらしいことを言ってみるけれど、それでも引き下がらない母に『紗凪の言う通りだから』と父が加勢してくれる。
『紗凪には紗凪の生活があるんだ』
だけど、次いで聞こえたのはボクを助けてくれたように聞こえるけれど、本音としては面倒臭いだけなのだと伝わってくるような投げやりな口調だった。
「ごめん」
思わず漏れた言葉に『また連絡するから』と母の言葉が続き、通話が途切れる。
「お姉さん、なんでこんな方で?」
「分からないけど…」
疑問を口にした大輝とそれに曖昧に答えたボクだったけれど、本当のところは理解している。
姉はきっと、貴哉に会うためにあの街を訪れたのだろう。
その理由は分からない。
そして、何があったのかも分からない。
ただ、ボクにはもう関係のないことだし、関わりたくないというのが本音で、だからふたりして何も分からないふりをしてやり過ごそうとしたのかもしれない。
「行かなくていいの?」
「行ってどうするの?
病院に行ったら貴哉がいるとか、洒落にならないよ」
冗談めかしてそう言ってみるけれど、姉の元に向かうことで起こるであろうことを考えると【行く】という選択は無かった。
大輝に車を出して貰えば姉の病院に行くのは難しいことじゃない。
姉の様子を見て、必要なものを揃え、両親が着くまでの間付き添うことも可能だ。
だけど、それは姉とボクの間に蟠りがなければの話で、姉がボクの貴哉の関係を知っていることを考えると心配よりも嫌悪が勝ってしまう。
貴哉と姉の関係が今現在どうなっているのかなんて知らないし、知りたいとも思わない。
それなのに、考えることを止めることができないのはまだ未練があるからなのだろうか。
「姉さん、貴哉に会いにきたのかな」
思ったことが無意識のうちに口から溢れ落ちる。貴哉に会いにきたのなら、病院にはやっぱり貴哉がいるのだろうか。
「ボクが近くにいるのに姉さんから連絡がないのはそのせいなんだろうね」
悲しいわけじゃない。
怒ってるわけでもない。
ただただ事実だと思うことを口にしているだけなのに、捨てたはずの貴哉への想いは捨て切れていなかったようで、大輝のおかげで癒たと思っていた傷を蘇らせる。
「やっぱりボクは、姉さんの代わりでしかなかったんだ」
姉の容態を気にするべき場面なのに、利己的なボクは自分の傷を気にしてばかりいる。
「もしもあの部屋にボクが残ってたら、姉さんは事故にあってなかったのかもしれないね」
「紗凪?」
独り言のような言葉に大輝が声を上げるけれど、それに答えることなく言葉を続ける。
「あの部屋にいていいって言ってくれたのに、嘘だったのかな。
優しいふりしてただけで、姉さんのとこに行くって言えばボクが諦めるって分かってたのかな」
世界が終わるかもしれない時に姉を選び、ボクを残して行った貴哉だったけれど、そこにボクに対する想いは残っていたと思いたかった。だけど、その想いがな 無かったと思い知ることが怖くて、それを確かめることなく逃げ出した。
部屋を使っていいと言ったけれど、帰ってきた時にボクが居座っているのを見て嫌悪の表情を浮かべたかもしれない。
そして、その隣に意地悪く笑う姉がいたのかもしれない。
ただでさえ捨てられたことで傷付いていたボクは、きっと何も言えず、ふたりの前から逃げることしかできなかっただろう。
「ボクのことなんて、必要じゃなかったんだ、みんな」
そう。
両親や祖父母に可愛がられた記憶はあるけれど、それでも家の中心は姉だった。
初孫だから。
長女だから。
後継だから。
ボクに与えられていたものは姉の残滓だけだったのかもしれない。
ボクが生まれたことで大人びた姉の代わりにボクに手をかけ、姉の後を継ぐと言う言葉でボクが家を離れるためのレールが敷かれていく。
ボクの意思で家を出たつもりになっていたけれど、全ては姉のために用意されたことだったのかもしれない。
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