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『お前のせいだーっ‼︎』
電話に出るなり聞こえて来た声に苦笑いが漏れる。今度は何があったのかとニヤけるのを止められない。
「どうした?
何があった?」
淹れかけのコーヒーにお湯を注ぎながら返事を待つ。本当は豆から淹れるたいけれど、手軽さを知ってしまってからは専らドリップコーヒーだ。
本当に美味しいコーヒーが飲みたければ専門店に行けばいい。
電話の向こうでグズグズと泣いている声を聞きながらインスタントコーヒーはまだあったかと確認する。泣きながらこの部屋に来た時にはミルクと砂糖をたっぷり入れたカフェオレを出せば、あの子の気分が少しだけ浮上するのは学習済みだ。時間があれば下のコンビニで何か甘いものを買っておくのも良いだろう。
『参鶏湯の作り方なんて教えるから…』
こんな時のあの子は支離滅裂で、確かに参鶏湯の作り方は教えたことがあったけれどその事で怒られる理由がわからない。
「こっちに向かってる?」
そう聞けば『向かってる』と答え、「どのくらい?」と聞けば『分からないけどちょっとかかるはず』なんて返ってくる。それなりの時間をかけて、泣くためにこの部屋に来るのならば甘いものは必須だ。
「何食べたい?」
『…生クリームとプリン』
「わかった。
待ってるからそれまで泣くの我慢しな」
『頑張る』
そう言って切られた電話。
こんな風に電話をして来たのは何回目だろう、そんなことを思いながらどうやって慰めようか考える。
浮気された、捨てられた、別れた、その度にその原因を俺のせいにして連絡をしてくるのは何でなのか、早く自覚したら良いのに。
それにしても今回は参鶏湯か、と苦笑いの後でふといたずら心が湧いて冷蔵庫の中身を確認する。仕込み始めれば外には出られないため、飲みかけのコーヒーはそのままにしてコンビニでいくつか甘いものを買ってくる。
副菜に冷奴も悪くないと豆腐もついでに買っておいた。
厚手の鍋に材料を入れ、蓋をしてコトコトと煮込む。好みで味を変えることができるよう塩は少なめに、肉の臭みが出ないように生姜とニンニクは多めに。本当は餅米が欲しいところだけど、あいにく餅米は常備してない。仕方なしに米の代わりに餅麦を入れておく。
あの子は茹でた餅麦の食感が好きだから。
あの子が来る頃までには煮込みが足りないけれど、話をしている間に手羽先はトロトロになるだろう。冷蔵庫にハムときゅうりを見つけ、なんちゃって棒棒鶏も作っておく。なんちゃって参鶏湯となんちゃって棒棒鶏。
名前をつけることのできない関係を続けている俺たちには似合いのメニューだ。
そして鳴らされるチャイム。
モニターに映るあの子は今は泣いてはないけれど、少し突けば泣き出すだろう、きっと。
「開いてるから入っておいで」
そう声をかければ玄関から「お邪魔します」と聞こえる。カチャリと音がしたのは鍵を閉める音で、あの子のために開けておいた鍵を閉めるのはあの子の仕事だから何も考えずに条件反射で動いているのだろう。
それくらいに当たり前の行動。
「で、参鶏湯がどうしたの?」
そんな風に声をかければポロポロと涙を溢しながら、ここに来る前の出来事を話し始める。風邪をひいた彼氏を気遣って参鶏湯を作りに行ったら彼氏が浮気相手と帰って来たと。
ミルクと砂糖をたっぷり入れたカフェオレのせいか、キッチンから香り始めた参鶏湯にはまだ気付いていない。
「ジャージと部屋着でどこに行くの?
なかなか帰ってこなかったけど朝ごはん食べにでも行ってたの?
って事は泊まったってこと?
仕事だし、風邪だしって、嘘だったの?
そもそも、浮気相手に僕の部屋着着せる?」
そんな風に憤る。
どこに行っていたにしても、ジャージと部屋着で出かけられる関係なら昨日今日の付き合いではないのかもしれない。
そして、俺ならこの子をそんな格好のまま外に出したりなんかしない。部屋着姿だなんて無防備な姿、可愛いこの子に向けられる視線だけでも許せない自信がある。
今だって泣きそうな顔を晒しながらここまで来たことが面白くないんだ。
「それで、別れたの?」
「…合鍵、ポストに入れて来た」
「話は?」
「してないけど、もう無理」
「連絡は?」
「さっき電話してから電源切ってある」
言いながらスマホを取り出す。
画面は真っ黒のまま動かない。
「で、今回は部屋は?」
「知ってるからここに逃げて来た」
「了解」
幸い、この子が生活できるだけの準備は整っている。〈あの頃〉のまま処分できず、事あるごとにこんな風に転がり込んでくるためクローゼットの一角を占領するこの子の生活用品。
「ねぇ、何かいい匂いしてるんだけど」
俺が受け入れる事を当たり前だと思いつつも、言葉で了承して安心したのだろう。少し余裕の出たあの子は鼻をクンクンとさせる。
「あぁ、参鶏湯作ってるから」
その言葉でここにくる前のことを思い出し、更に泣き出し、何故かスマホの電源を入れる。
「風邪気味だって言うから元気になって欲しかったんだ」
「それで参鶏湯?」
「風邪引いた時に作ってくれるの、嬉しかったから」
電源を入れても静かなままのスマホをどんな気持ちで見ているのだろう。
俺ならそんな顔、させる事ないのに。
「もう出来てたの?」
「吹きこぼれてた」
「何それ?」
「知らない。
僕の部屋着きた子が何か騒いでたから知らん顔して逃げて来た。
ざまあみろ」
追いかけられなかった原因は参鶏湯か…。
そして『お前のせいだーっ‼︎』になったわけだ。
理由を聞いて笑みが溢れてしまう。
「責任取るから好きなだけいていいよ。
何なら荷物、少し持ってくる?」
そしてそのままここに住めばいいんだ。何度も繰り返されるこの行動は俺との再構築を願ってのことなのか、避難場所だと思ってのことなのか、正直どちらでもいい。
どちらだとしても戻ってくるのは俺のところなんだから。
「昼メシは…腹減らないよな」
あの子の前には甘いカフェオレとコンビニスイーツの残骸たち。
嫌なことがあると甘いものをやけ食いするのはいつもの事だ。
「夜は参鶏湯だから。
その前に荷物取りに行く?」
そんな風に聞いてみれば無言で頷く。
少しずつ荷物を運び込み、少しずつ囲ってしまおう。
「何なら、次の部屋探す?
見つかるまでここにいてもいいよ」
これを聞くのは例の彼たちから連絡があった時。
《どこにいるの?》とか《話をさせて》なんてメッセージと何度も入る着信。そして、《参鶏湯、美味しかったよ。ボクたちのためにありがとう》と知らない相手からのメッセージを受け取ったから。
恋人に合鍵を渡しているくせに浮気相手を部屋に入れるような男だからスマホの管理もゆるゆるなのだろう。
メッセージを受け取ったあの子の顔は…正直怖かった。
「もう誰にも参鶏湯なんて作らないっ‼︎」
「作らなくていいよ。
食べたい時は俺が作るから」
その言葉に素直に頷くのは参鶏湯が食べたいからだけじゃない、きっと。
「それなら、これからは僕以外の人には作らないでね」
そんな風に念を押されたのは以前、会社の同僚に作ったせいで怒らせてしまったせいだろう。そして、それが原因で大喧嘩して別れてしまったからだろう。
あれは、〈参鶏湯に喜ぶあの子〉の可愛さを自慢したせいで、そんなに喜ぶ物をどうしても作って欲しいからと請われたからだったのに、恥ずかしくて素直にそれを伝えることができなかったせい。
その言葉に頷き、あの子をギュッと抱きしめる。
意地になって、歩み寄れなくて、素直になれなくて。
それでも離れられなくて、離したくなくて。
そろそろ意地を張るのをやめて、歩み寄って、素直になろう。
もう離さないからって。
もう離れないからって。
あれは、参鶏湯のせい。
これも、参鶏湯のせい。
「全部、参鶏湯のせいだね」
参鶏湯の材料を鍋に放り込んで改めて話すんだ。
参鶏湯を作ったのは君の話をしたせいだと。
参鶏湯を食べさせたいのは君だけだと。
だから、これからも参鶏湯を食べて欲しいと。
俺たちがずっと一緒にいられるのも…きっと参鶏湯のせいだから。
fin
電話に出るなり聞こえて来た声に苦笑いが漏れる。今度は何があったのかとニヤけるのを止められない。
「どうした?
何があった?」
淹れかけのコーヒーにお湯を注ぎながら返事を待つ。本当は豆から淹れるたいけれど、手軽さを知ってしまってからは専らドリップコーヒーだ。
本当に美味しいコーヒーが飲みたければ専門店に行けばいい。
電話の向こうでグズグズと泣いている声を聞きながらインスタントコーヒーはまだあったかと確認する。泣きながらこの部屋に来た時にはミルクと砂糖をたっぷり入れたカフェオレを出せば、あの子の気分が少しだけ浮上するのは学習済みだ。時間があれば下のコンビニで何か甘いものを買っておくのも良いだろう。
『参鶏湯の作り方なんて教えるから…』
こんな時のあの子は支離滅裂で、確かに参鶏湯の作り方は教えたことがあったけれどその事で怒られる理由がわからない。
「こっちに向かってる?」
そう聞けば『向かってる』と答え、「どのくらい?」と聞けば『分からないけどちょっとかかるはず』なんて返ってくる。それなりの時間をかけて、泣くためにこの部屋に来るのならば甘いものは必須だ。
「何食べたい?」
『…生クリームとプリン』
「わかった。
待ってるからそれまで泣くの我慢しな」
『頑張る』
そう言って切られた電話。
こんな風に電話をして来たのは何回目だろう、そんなことを思いながらどうやって慰めようか考える。
浮気された、捨てられた、別れた、その度にその原因を俺のせいにして連絡をしてくるのは何でなのか、早く自覚したら良いのに。
それにしても今回は参鶏湯か、と苦笑いの後でふといたずら心が湧いて冷蔵庫の中身を確認する。仕込み始めれば外には出られないため、飲みかけのコーヒーはそのままにしてコンビニでいくつか甘いものを買ってくる。
副菜に冷奴も悪くないと豆腐もついでに買っておいた。
厚手の鍋に材料を入れ、蓋をしてコトコトと煮込む。好みで味を変えることができるよう塩は少なめに、肉の臭みが出ないように生姜とニンニクは多めに。本当は餅米が欲しいところだけど、あいにく餅米は常備してない。仕方なしに米の代わりに餅麦を入れておく。
あの子は茹でた餅麦の食感が好きだから。
あの子が来る頃までには煮込みが足りないけれど、話をしている間に手羽先はトロトロになるだろう。冷蔵庫にハムときゅうりを見つけ、なんちゃって棒棒鶏も作っておく。なんちゃって参鶏湯となんちゃって棒棒鶏。
名前をつけることのできない関係を続けている俺たちには似合いのメニューだ。
そして鳴らされるチャイム。
モニターに映るあの子は今は泣いてはないけれど、少し突けば泣き出すだろう、きっと。
「開いてるから入っておいで」
そう声をかければ玄関から「お邪魔します」と聞こえる。カチャリと音がしたのは鍵を閉める音で、あの子のために開けておいた鍵を閉めるのはあの子の仕事だから何も考えずに条件反射で動いているのだろう。
それくらいに当たり前の行動。
「で、参鶏湯がどうしたの?」
そんな風に声をかければポロポロと涙を溢しながら、ここに来る前の出来事を話し始める。風邪をひいた彼氏を気遣って参鶏湯を作りに行ったら彼氏が浮気相手と帰って来たと。
ミルクと砂糖をたっぷり入れたカフェオレのせいか、キッチンから香り始めた参鶏湯にはまだ気付いていない。
「ジャージと部屋着でどこに行くの?
なかなか帰ってこなかったけど朝ごはん食べにでも行ってたの?
って事は泊まったってこと?
仕事だし、風邪だしって、嘘だったの?
そもそも、浮気相手に僕の部屋着着せる?」
そんな風に憤る。
どこに行っていたにしても、ジャージと部屋着で出かけられる関係なら昨日今日の付き合いではないのかもしれない。
そして、俺ならこの子をそんな格好のまま外に出したりなんかしない。部屋着姿だなんて無防備な姿、可愛いこの子に向けられる視線だけでも許せない自信がある。
今だって泣きそうな顔を晒しながらここまで来たことが面白くないんだ。
「それで、別れたの?」
「…合鍵、ポストに入れて来た」
「話は?」
「してないけど、もう無理」
「連絡は?」
「さっき電話してから電源切ってある」
言いながらスマホを取り出す。
画面は真っ黒のまま動かない。
「で、今回は部屋は?」
「知ってるからここに逃げて来た」
「了解」
幸い、この子が生活できるだけの準備は整っている。〈あの頃〉のまま処分できず、事あるごとにこんな風に転がり込んでくるためクローゼットの一角を占領するこの子の生活用品。
「ねぇ、何かいい匂いしてるんだけど」
俺が受け入れる事を当たり前だと思いつつも、言葉で了承して安心したのだろう。少し余裕の出たあの子は鼻をクンクンとさせる。
「あぁ、参鶏湯作ってるから」
その言葉でここにくる前のことを思い出し、更に泣き出し、何故かスマホの電源を入れる。
「風邪気味だって言うから元気になって欲しかったんだ」
「それで参鶏湯?」
「風邪引いた時に作ってくれるの、嬉しかったから」
電源を入れても静かなままのスマホをどんな気持ちで見ているのだろう。
俺ならそんな顔、させる事ないのに。
「もう出来てたの?」
「吹きこぼれてた」
「何それ?」
「知らない。
僕の部屋着きた子が何か騒いでたから知らん顔して逃げて来た。
ざまあみろ」
追いかけられなかった原因は参鶏湯か…。
そして『お前のせいだーっ‼︎』になったわけだ。
理由を聞いて笑みが溢れてしまう。
「責任取るから好きなだけいていいよ。
何なら荷物、少し持ってくる?」
そしてそのままここに住めばいいんだ。何度も繰り返されるこの行動は俺との再構築を願ってのことなのか、避難場所だと思ってのことなのか、正直どちらでもいい。
どちらだとしても戻ってくるのは俺のところなんだから。
「昼メシは…腹減らないよな」
あの子の前には甘いカフェオレとコンビニスイーツの残骸たち。
嫌なことがあると甘いものをやけ食いするのはいつもの事だ。
「夜は参鶏湯だから。
その前に荷物取りに行く?」
そんな風に聞いてみれば無言で頷く。
少しずつ荷物を運び込み、少しずつ囲ってしまおう。
「何なら、次の部屋探す?
見つかるまでここにいてもいいよ」
これを聞くのは例の彼たちから連絡があった時。
《どこにいるの?》とか《話をさせて》なんてメッセージと何度も入る着信。そして、《参鶏湯、美味しかったよ。ボクたちのためにありがとう》と知らない相手からのメッセージを受け取ったから。
恋人に合鍵を渡しているくせに浮気相手を部屋に入れるような男だからスマホの管理もゆるゆるなのだろう。
メッセージを受け取ったあの子の顔は…正直怖かった。
「もう誰にも参鶏湯なんて作らないっ‼︎」
「作らなくていいよ。
食べたい時は俺が作るから」
その言葉に素直に頷くのは参鶏湯が食べたいからだけじゃない、きっと。
「それなら、これからは僕以外の人には作らないでね」
そんな風に念を押されたのは以前、会社の同僚に作ったせいで怒らせてしまったせいだろう。そして、それが原因で大喧嘩して別れてしまったからだろう。
あれは、〈参鶏湯に喜ぶあの子〉の可愛さを自慢したせいで、そんなに喜ぶ物をどうしても作って欲しいからと請われたからだったのに、恥ずかしくて素直にそれを伝えることができなかったせい。
その言葉に頷き、あの子をギュッと抱きしめる。
意地になって、歩み寄れなくて、素直になれなくて。
それでも離れられなくて、離したくなくて。
そろそろ意地を張るのをやめて、歩み寄って、素直になろう。
もう離さないからって。
もう離れないからって。
あれは、参鶏湯のせい。
これも、参鶏湯のせい。
「全部、参鶏湯のせいだね」
参鶏湯の材料を鍋に放り込んで改めて話すんだ。
参鶏湯を作ったのは君の話をしたせいだと。
参鶏湯を食べさせたいのは君だけだと。
だから、これからも参鶏湯を食べて欲しいと。
俺たちがずっと一緒にいられるのも…きっと参鶏湯のせいだから。
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