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第17話 合流
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「辰巳、帰って来ないね」
「ふん」
「ボーたちもペッペたちも帰っちゃったし」
「ふすん」
「おまえはいっしょに帰らなくてよかったの?」
「ふすふす」
「そっか、ありがと。もう夜になっちゃったね」
「ふぁ」
「そうだね。おやすみ」
「ふむ」
ボーを抱いて寝ていたが、しばらくしてガサガサと物音がして目が覚めた。
「んーだれ?」
「虎彦! ごめん! 遅くなった!」
「辰巳ぃ、遅いよぉ」
「ちょっとこんなとこで寝てたの?! 危ないでしょ! 帰りなさいって言ったのに!」
「ルィル、落ち着け」
「冒険者の人だ。なにしてるの?」
「なにしてるじゃないわよ! あなたの友達を探してたのよ! 森で迷子になったら危険なんだから!」
「ルィル、迷子じゃなかっただろう」
「一人で森に入った時点で迷子も同然よ!」
「あの、ご心配かけてすいませんでした」
「心配なんかしてないわよ! この子が一人で待ってるっていうから! わたし、わたし!」
「ルィル、わかったから落ち着け」
「お姉さん、辰巳のこと探してくれたの?」
「探してないわよ! たまたまよ! たまたま見つけたから連れて来たのよ!」
「ありがとう。辰巳も反省してるから許して」
「あなたも反省しなさい! ダメよ! こんなところで夜まで一人でいるなんて!」
「ごめんなさい。でもボーもいっしょにいてくれたよ?」
「ボーがなんの役に立つのよ! 森は危険なのよ!」
「ふんっ」
「ちゃんと役に立ってるよ。暖かいし寂しくなかったもん」
「俺が悪かったんだ。虎彦とボーは悪くないだろ。あんたたちにも迷惑かけた。本当に反省している。すまなかった」
「わかればいいのよ! 早く帰りましょ」
「うん。オレ虎彦。トラでいいよ。お姉さんの名前は?」
「わたしはヒステルィル・ピゥシモンタゥよ。そっちの坊やは?」
「俺は辰巳。タツと呼んでくれ」
「ヒステリー……ヒステさん?」
「それでいいわ」
「俺はク・ュだ」
「短っ」
「それで辰巳が連れてるのはなに?」
「ぐるるる」
「猫だ」
「絶対違うよね」
「うちで飼う」
「森に置いて行きなさいってさんざん言ったんだけど聞かないのよ」
「チォグザィナャッは危険だ」
「チョコザイなやつ?」
「がう」
「違うのか。チョコちゃんでいい?」
「ぐる」
「辰巳と友達になったの?」
「ぐる」
「そっか。じゃあオレとも友達になって」
「ぐぅ」
「ねえ、あなたボーとも話してたけど、それ通じてるの?」
「え? なんで? 話せばわかるでしょ」
「普通はわからん」
「そうなの? あ、そうだ。ペッペたちとも友達になったよ」
「は? あのペッペどもまた来たのか?」
「遊びたいけど森の動物もボーも構ってくれないって言ってた」
「いたずらされなかったか?」
「されなかったよ。いっしょにゲームした」
「ペッペとゲーム? 久しぶりに頭痛い」
「頭がよくておとなしいしいい子たちだったよ」
「そうか。そうなのか。俺いじめちゃった……」
「辰巳のことは特に怖がってはいなかったよ。遊んでくれたと思ってるみたい」
「虎彦の友達に明日謝りに来よう」
「そうだね。いっしょに遊んだら仲良くなれるよ」
「ねえ、本気で言ってるの? あの性悪のペッペと友達になる? 冗談でしょ」
「ヒステさん? ペッペに恨みがあるの?」
「毎回まいかいあのペッペどもときたらわたしが来るたびにいたずら三昧よ!」
「まあまあ、落ち着いて。たぶん悪気はないよ。いたずらしたら反応してくれるから人気なだけだよ」
「俺のところには来ない」
「全然反応しなさそうだもんね」
「わたしの反応がおもしろいからってからかわれてたのね! くやしい!」
「ルィル、そういうとこだ」
「ふん」
「ボーたちもペッペたちも帰っちゃったし」
「ふすん」
「おまえはいっしょに帰らなくてよかったの?」
「ふすふす」
「そっか、ありがと。もう夜になっちゃったね」
「ふぁ」
「そうだね。おやすみ」
「ふむ」
ボーを抱いて寝ていたが、しばらくしてガサガサと物音がして目が覚めた。
「んーだれ?」
「虎彦! ごめん! 遅くなった!」
「辰巳ぃ、遅いよぉ」
「ちょっとこんなとこで寝てたの?! 危ないでしょ! 帰りなさいって言ったのに!」
「ルィル、落ち着け」
「冒険者の人だ。なにしてるの?」
「なにしてるじゃないわよ! あなたの友達を探してたのよ! 森で迷子になったら危険なんだから!」
「ルィル、迷子じゃなかっただろう」
「一人で森に入った時点で迷子も同然よ!」
「あの、ご心配かけてすいませんでした」
「心配なんかしてないわよ! この子が一人で待ってるっていうから! わたし、わたし!」
「ルィル、わかったから落ち着け」
「お姉さん、辰巳のこと探してくれたの?」
「探してないわよ! たまたまよ! たまたま見つけたから連れて来たのよ!」
「ありがとう。辰巳も反省してるから許して」
「あなたも反省しなさい! ダメよ! こんなところで夜まで一人でいるなんて!」
「ごめんなさい。でもボーもいっしょにいてくれたよ?」
「ボーがなんの役に立つのよ! 森は危険なのよ!」
「ふんっ」
「ちゃんと役に立ってるよ。暖かいし寂しくなかったもん」
「俺が悪かったんだ。虎彦とボーは悪くないだろ。あんたたちにも迷惑かけた。本当に反省している。すまなかった」
「わかればいいのよ! 早く帰りましょ」
「うん。オレ虎彦。トラでいいよ。お姉さんの名前は?」
「わたしはヒステルィル・ピゥシモンタゥよ。そっちの坊やは?」
「俺は辰巳。タツと呼んでくれ」
「ヒステリー……ヒステさん?」
「それでいいわ」
「俺はク・ュだ」
「短っ」
「それで辰巳が連れてるのはなに?」
「ぐるるる」
「猫だ」
「絶対違うよね」
「うちで飼う」
「森に置いて行きなさいってさんざん言ったんだけど聞かないのよ」
「チォグザィナャッは危険だ」
「チョコザイなやつ?」
「がう」
「違うのか。チョコちゃんでいい?」
「ぐる」
「辰巳と友達になったの?」
「ぐる」
「そっか。じゃあオレとも友達になって」
「ぐぅ」
「ねえ、あなたボーとも話してたけど、それ通じてるの?」
「え? なんで? 話せばわかるでしょ」
「普通はわからん」
「そうなの? あ、そうだ。ペッペたちとも友達になったよ」
「は? あのペッペどもまた来たのか?」
「遊びたいけど森の動物もボーも構ってくれないって言ってた」
「いたずらされなかったか?」
「されなかったよ。いっしょにゲームした」
「ペッペとゲーム? 久しぶりに頭痛い」
「頭がよくておとなしいしいい子たちだったよ」
「そうか。そうなのか。俺いじめちゃった……」
「辰巳のことは特に怖がってはいなかったよ。遊んでくれたと思ってるみたい」
「虎彦の友達に明日謝りに来よう」
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「ねえ、本気で言ってるの? あの性悪のペッペと友達になる? 冗談でしょ」
「ヒステさん? ペッペに恨みがあるの?」
「毎回まいかいあのペッペどもときたらわたしが来るたびにいたずら三昧よ!」
「まあまあ、落ち着いて。たぶん悪気はないよ。いたずらしたら反応してくれるから人気なだけだよ」
「俺のところには来ない」
「全然反応しなさそうだもんね」
「わたしの反応がおもしろいからってからかわれてたのね! くやしい!」
「ルィル、そういうとこだ」
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