あの日、僕は恋を知った

霜月龍太郎(旧 ツン影)

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1年1学期

帰り道は遠回り?

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 カラオケで歌いまくった俺たちは会計を済ませ、カラオケ店の外に来ていた。
「もう歌えないね」
「これだけ歌ったらさすがに疲れますね」
 俺と麗華先輩が疲れているのに対し、
「もうちょっと歌えるかな~」
と余裕の舞。
「さすがいつも歌ってるだけのことはあるな」
「そうね。舞ちゃんの体力はすごいね」
「こんなぐらいで疲れてちゃ、体が持たないぞ。月城は男なんだから体力つけろよ」
「お前に言われなくてもわかってるわ!!」
 俺たちが話しているとギュルル~とお腹がなった音がした。
「舞ちゃん?」
「へ?ぼぼぼ、僕じゃないですよ!!」
「先輩はお腹なんてならない人だし、俺がなっていないということは」
「ぼぼぼ、僕じゃないって!!」
ギュルル~。
「舞、諦めろ」
「どっか食べに行きましょうか」
 麗華先輩の提案により、食べに行くことになった。向かう際、舞は顔を赤くしながら歩いていた。

 「ここってラーメン屋ですよね?」
「そうだよ。どうしたの2人とも驚いて」
 俺と舞は先輩に背を向けてコソコソ話した。
「麗華先輩ってラーメン屋とかじゃなくて高級料理店にしか行かないんだよな」
「学校の噂ではそうだよな。麗華先輩がラーメン屋なんてくるはずがないよな。隣の高級料理店と間違えたんだろ」
 俺と舞は後ろを振り向いて店を確認した。そしてすぐに後ろを向いた。
「高級料理店なんてね~。てかラーメン屋しかないぞ」
「一応確認しろ月城。あの麗華先輩がラーメンなんて食べるはずがない」
「そうだよな」
 俺は麗華先輩を見て言った。
「ここってラーメン屋ですよね?」
「そうよ。ここのラーメン美味しいのよね~」
 俺は後ろを向いた。
「ラーメン屋だ~。しかも麗華先輩、何回か食べてる様子だぞ。あの麗華先輩がラーメン」
「なんか親近感が湧いたな」
「そういう問題じゃないんだよ」
「おじさん、3人で来たよ~」
『もう入店しとる~!!』
「麗華ちゃん。友達が増えたのか?ほらほらお嬢ちゃんお兄ちゃん、ここのカウンター席に座りな」
「はやく食べよう」
 麗華先輩はとても笑顔でそう言った。
「麗華先輩、天然なのかな?」
「変態モードになってるのか?」
「なってね~よ!!てか、そんなモードなんてね~よ!!」
「元気なお友達だね~」
「とても仲がいいんですよ」
「麗華ちゃんは今日もいつものか?」
「はい。この2人にも同じのを頼めますか?」
「麗華ちゃんの頼みなら、喜んで作るよ」
「麗華先輩はよく食べに来るんですか?」
「たまにだけどね。おじさんとは父親繋がりで仲がいいんだよ。父とおじさんは友だちだからよく家族で食べに来るんだ~」
「そうなんですか。高級料理店にしか行かないと思ってました」
「そんなイメージがあるのね‪w」
 俺たちが話してるとラーメンができた。
「はいよ。麗華ちゃんの友だちってことだから少し増量しといたよ」
「ありがとうおじさん」
 麗華先輩がお礼を言うとおじさんは頬を赤くした。
「麗華ちゃんにお礼を言われた」
 おじさんが後ろを向いてボソッと言っているところを俺はよかったなと見つめていた。
「美味しそうな匂いがする~」
「お。お嬢ちゃんわかってるね~。うちの出汁は手作りなんだよ。そんじょそこらのラーメン屋より美味いぞ~」
 そう言われ、俺と舞はラーメンを啜った。
「美味しい~」
「うま。こんなラーメン初めてだ」
「2人の口にあってよかった」
「いい友達を持ったね、麗華ちゃん」
「はい。2人とも優しくていい子なので、一緒にいてて幸せなんです」
「2人の顔が赤くなってるけど」
 俺と舞は顔を赤くしていた。ラーメンの熱気のせいか、顔がとても暑かった。

 「おじさん、ごちそうさま」
「あいよ」
 俺たちは会計を済ませ、店を出た。
「お腹いっぱいだ~」
「お前、2杯も食べてたけど晩御飯食えんのか?」
「晩御飯は別腹だよ」
「舞ちゃんはよく食べるね~」
「歌うとお腹がすきますしね」
「調子乗ってるとそのうち太るぞ」
 俺がそうボソッと呟くと舞の踵が俺のつま先の上に来た。
「痛!!」
「どうかしたの?月城くん」
「ちょっとつまづいたらしいですよ」
「お前が意図的に踏んずけたんだろ」
「なんか言った?(怒)」
「なんでもねーよ」
 俺はつま先の痛みに耐えながら歩いた。
「ちょっと、ふらついてるじゃない」
 そう言って、麗華先輩は俺の腕を自分の肩にかけた。・・・え!?
「ちょ、麗華先輩?」
「家まで送ってあげる。そんな状態じゃ事故るでしょ」
 そうして俺は麗華先輩の肩に腕を乗せながらのこのこ歩いて帰宅した。
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