転生したら最弱キャラでした

霜月龍太郎(旧 ツン影)

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5 t h ストーリー 最悪な事態

伝説の幕開け!!月影、反撃の決意!!

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 僕はウォーターキャピトゥル付近の森の中にある、巨大な木の下で座っていた。
「アリスさん」
 僕は目をつぶり、ジョーカーのみが使用できる、検索空間へ意識を飛ばした。
「……いないよな」
 本来ならいるはずのアリスさんがその場にいなかった。アリスさんを呼び出すワープゲートを作った蛍はワープゲートを作る際、消滅した。そのため、アリスさんを呼び出すことができない。
「なんで、アリスさんは……」
 僕は泣き崩れた。そんな僕の方へ一人の女性がやって来た。
「顔を上げて」
 流れていた涙を拭き、顔を上げると死んだはずの茜さんがいた。
「茜、さん?」
「そう。夜桜茜よ。また会えたね、夜桜月影君」
「なんで……」
「私が死ぬ直前に蛍が私の体を取り込んで、魔法の反動を消してくれたの。現実世界への干渉はできないけど、月影君の脳内である、検索空間で生きることができているわ」
 僕は茜さんに抱きついた。
「月影君!?」
「よかった……。茜さんが、生きててよかった」
 僕は涙を流しながらそう言った。
「心配かけたね」
 茜さんはそう言って優しく抱きしめてくれた。僕は嗚咽を零しながら泣いていた。

 泣き終えた僕は茜さんが消えた後の話を話した。
「そうだったのね。それじゃあ、アリスさんは……」
「勝手に人を殺さないでくれるかな?」
 そう言ってアリスさんが現れた。
「アリスさん!?大丈夫ですか!?」
 俺はボロボロになっていたアリスさんに肩を貸してあげた。
「悪いね~。あの魔王ディアボロスってやつ、強いね。あれは私でも倒せないよ。それに幹部も強かったよ。アイツらを無双していた月影君が恐ろしいよ」
「アリスさんはあの場からどうやって脱出したんですか?」
「あ~。言ってなかったっけ?蛍が近くに飛んでいればここに来れるって……」
「言ってませんよ!!」
 僕はホッとしていた。
「よかったね月影君。私と同じようにアリスさんも生きていて」
「そうですね」
 アリスさんは真剣な顔をして話し出した。
「月影君。魔王ディアボロスは過去最大級の力を持っている。何せ私たちジョーカーの力が無いと攻撃が当たらないんだからな」
「そうですね」
「そこで提案なんだが……」
「何ですか?」
「こころちゃんとレイナちゃんを?」
「レイナとこころをですか?」
「あぁ。過去に事例がないが2人の継承は月影君ならできると思うんだ」
「待ってください。2人に継承だなんて、そんな方法あるんですか?」
「ある」
 アリスさんはそう強く断言した。
「月影君。君は特殊な蛍を生み出す能力がある」
「それと継承にどんな関係が?」
「今ここにいるジョーカーは3人。だけど、ジョーカーの力があるのは月影君と私の2人。ジョーカーの力自体、私は半分しか継承してないから2人のジョーカーを生み出すことが出来るのさ」
「゛ん゛ん!?」
「勿論継承するに当たってデメリットもある」
「何ですか?」
「デメリットと言っても君が蛍を生成する力を失うだけだけどね。君からしたらなんの不便も無いが、私と茜は蛍を使って現実世界へ干渉している。だから、それができなくなるんだよな~。てか、なんで特殊な蛍を生成できるんだい?」
「わかんないです」
「まぁいいか、うっ!!」
 するとアリスさんは腕の傷口を手で押さえた。
「アリスさん!!」
「大丈夫だ」
 生きて帰ってこれたとは言えど、アリスさんの体はボロボロだ。こんな状態で現実世界へ干渉だなんて身体が持たない。
「あの~」
 すると茜さんはアリスさんの方へ行き、話し出した。
「その状態じゃ、現実世界への干渉は無理ですよね。でしたら、私がアリスさんから継承してもらって現実世界へ行きましょうか?」
「え?」
「わかった。それじゃあ……」
 アリスさんは茜さんの手を握った。すると、アリスさんが光り出した。その光は茜さんに入っていった。
「え?」
「後は頼んだよ。茜」
「はい。アリスさん」
 アリスさんはそう言って眠った。
「アリスさん!?」
「大丈夫よ。寝てるだけだから」
「よかった……。そういや、なんでアリスさんの力を手を握っただけで茜さんの方へ継承できたんですか?」
「同性なら手を握って、継承魔法を唱えるだけでいいのよ。異性の場合だと……ね?」
 茜さんは頬を赤く染めた。
(照れないでください茜さん。こっちも恥ずかしくなります)
「ん?」
「どうしたの?月影君」
「継承する相手って誰でしたっけ?」
「レイナちゃんっていう子とこころちゃんよ」
「で、ジョーカーの力を持っていて、継承する人は誰でしたっけ?」
「月影と私よ。レイナっていう子はわからないから私はこころちゃんに継承するね」
「あ……」
「どうかしたの?」
「あの……。異性でもその……をしないで継承する方法って……ないですか?」
「無い……って、あ~」
 すると茜さんはニヤニヤして口元を押さえていた。
「月影君。レイナちゃんって子とすることが恥ずかしいんだ~」
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
 俺は頭を抱えた。
「月影君」
「なんですか?」
「濃厚なキスをしてあげてね」
「からかわないでくださいよ!!」
「それよりも早く現実世界に戻って蛍を作って」
 俺は現実世界へ戻った。
「とりあえず蛍を……」
 俺は蛍を作った。その蛍は形を変えていき、茜さんになった。
「とりあえずこれで現実世界に来れたね」
「で、どうやって探すんですか?」
「月影君の気配感知で探すのが一番早いと思うよ。どれぐらいの範囲なら感知できる?」
「MAXでも半径10kmが限界です」
「充分よ。それじゃあ、お願いできるかしら?」
「わかりました」
 俺は目を閉じ、半径10kmの範囲を感知した。
「いた」
 俺は目を開けた。
「こころは右からまっすぐこちらへ向かってます」
「わかったわ」
「茜さん」
「何?」
「もう、死なないでくださいね」
「私を誰だと思ってるの?私は夜桜茜、ジョーカーよ。こころちゃんには悪いけど倒させてもらうわ」
「無駄な心配でしたね。でもこれを……」
 俺はエレキストーンとブリザードストーンを茜さんに渡した。
「これって……」
「元をいえばこの2つ、こころが手に入れたものなんです。だから、この2つでこころを助けてやってください!!」
「……わかったわ。月影君は無茶しないでね」
「多少の無茶は許してください。それが俺のやるべき事ですから」
 茜さんは笑って、こころの方へ向かった。俺はレイナのいる方へ走った。
(待ってろみんな。絶対に助けてやるからな。そしてディアボロス、次でお前を倒す!!)
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