それは、噂から

戒月冷音

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第38話

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「それは、使用人の総意か?」
「はい。
 いつかこのようなことになるかと思い、使用人一同で話し合い、
 決めていた事にございます」
エドガーの言葉に、国王陛下は許可を出し、使用人達は私と共に動くことになった。


それから、とんとんと話は進み、クラウスはメフィスト邸に帰ることが決まり、私は何故かクルセイダ公爵邸に一時預かりとなった。
その間にエドガーが、住む屋敷を決め、今いる使用人達で使える用に掃除などをしてから、そこに越す段取りになった。
「エドガー。私の部屋のものは適当で良いから、執務室の方をお願いできる?」
「ですがそれは、クラウス様の領域となりますので、わたしが触れるかどうか・・・」
等と廊下で話していると、手続きを終えたクラウスが謁見の間から出てきた。

そして、わたしを見るとツカツカっと寄ってきて
「メイリア。お前、領地以外の場所に行ったのか?」
と聞いてきた。
「行っていませんわ」
「じゃあ何故、こんなことになった?」
「最初に調べられたのは、わたしではなく「俺だよ」
私の言葉を遮って、クルセイダ公爵様が入ってこられた。
「何故?・・・と言いたそうだな。
 しかし、こっちが聞きたい。
 何故、政務担当のメフィスト公爵が、外交関係の仕事に
 手を出しているのかな?」
「そ、それは・・・」
「貴方がやっていたことは本来、私のところがやるべき仕事。
 それを、自身の仕事を全て奥方に押し付け、自分は他の担当の仕事を
 勝手に持っていき、それを自分が回したように、俺の部下にさせながら、
 自分は遊び呆けていると知ったら、調べるしかないだろ」

そんなことをして、国を欺いていたの?

「それに奥方は、俺が話を持っていくまで、何にも知らずに
 お前が指示していた通りの生活を、続けられていた。
 だから領地も潤い、公爵の仕事も滞ったことはない筈だ」
「そ、それはそうだが・・・」
「なのに顔を会わせて一言目が、礼もなく怒号とは、どう言うことかな?」

確かに、名前を呼ばれたときの声は、怒りを含んでいた。
おそらく、自分の言いつけを守らず遊びに行き、噂を聞いたのだろうと、予想をつけていたのでしょうけれど・・・
わたしが聞いたのは、学友からの噂のみ。
屋敷と領地を行ったり来たりするだけの私に、遊び呆ける時間などないわ。
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