それは、噂から

戒月冷音

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第113話

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そんなことを考えた時、エドガーが長女を連れて、戻ってきた。
「話しなさいよ。このくそジジイ」
「女の子が、そのような言葉を使うのね」
私の声に、ビクッとした長女。
「たしか貴方は、エリザ・マイヤーね」
「貴方誰よっ」
「ここの、家主だけど?」
「えっ」
そう答えたと同時に、クリス様の元に走るエリザ様。

「貴方達二人が、マイヤー家の、長男と長女ね」
「「はい」」
素直に答えると言うことは、この子達には、メフィストを名乗らせていない・・・
「それで貴方達は、この家で何をしていたの?」
「ぼ、僕は、おやつに、嫌いなものが出たから・・・」
「私は、他の子達と一緒の部屋が嫌だったから、別の部屋を探していたの」

何て自分勝手で、我が儘な言い分。
この家で、おやつ等作ったことはないし、女の子が気に入る部屋などないわ。

「貴方達を連れてここに来た侍女長は、私の大切な家族です。
 その彼女が、貴方達を助けるために、ここに連れてきましたが、今までと
 同じことをするようでしたら、貴方達だけ、メフィストに帰ってもらいます」
「そ、それじゃあ、誰が・・・」
「自分達を見てくれるのか?・・・と言うことでしょうか?クリス様」
「あなたでしょっ。あなたが私のっ「エリザっ、黙って」
なにかを感じたクリス様が、エリザ様を止めるが
「なんで?だって大人は、私達の言うことを聞くものでしょ?」
エリザ様がそう答えた瞬間、私は彼女をクリス様から引き離した。

「なっ、なにするのよっ」
「クリス様は、話が通じます。が、あなたは無理のようですね。
 でしたらここでの生活は、無理なことになります。
 なので孤児院にでも、入っていただきましょう」
「なんで?私、孤児じゃないわ。貴方達、大人が居るじゃない」
「私達は、貴方とは他人です、だから貴方の面倒は見ないわ。
 それでどうするの?孤児院にも入らないというのなら、1人で、生活するのよね。
 どうやって生きていくの?」
そこまで言うと、彼女はおとなしくなった。
そのまま彼女は侍女に渡したが、私の後を着いてくるように指示を出した。

「ブライアン様は?」
「次男様ですね。あの子はまだ子供ですので、今はお昼寝の時間です」
「次女の・・・名前は?」
「申し訳ございません。そこまでは、話を聞いておらず・・・」
エドガーも聞けていないとすれば、話す前に眠ってしまったのね。

仕方ないわ。高齢な上に、こんなやんちゃな子の相手を、ずっとしていたのだから・・・

すると、クリス様が手を上げて
「アリア・・・です」
と言った。
「貴方の、下の妹さんの名前?」
「はい。アリアです」
「ありがとう」
そう言って頭を撫でると、恥ずかしそうに下を向く。
「アリア様は、こちらの侍女に預けております。
 こちらについてすぐ、ミルクを飲まれておりましたので、今は眠っておられるかと」
エドガーの報告を受け、私はその侍女に会うことにした。

しかしこの長女、本当にイザリア様に似ている。
早いうちに、その強気な心を折り、イザリア様二世の誕生を阻止しようと、本気で思った。
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