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第11話
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「もう、喋っていいよ」
殿下がそう言うと、エルフィンが急いで部屋の窓をすべて開け、空気を入れ替えてくれる。
「ふぅ~~っ…ありがとう。エルフィン」
「何?同じ空気すら、吸いたくなかったとか?」
「当たり前ですわ。
あんな気持ちの悪い生き物と、同じ部屋に居るだけでも嫌でしたのに…」
「俺、役に立った?伝えたい事があって、来ただけだったけど」
「何なのでしょうか?」
私は、あんなことに時間を取られたため、すぐに話しを切り上げたかったが
「名乗りを上げたのは、ヴェルテ公。そこの養子になりそうだよ」
それを聞いて、それどころではなくなった
「…そこまで、話が進んでいたのですね」
「君の父上は、仕事が早いから…」
お父様…ということは、彼の養子先がほぼ決定。
「それで明日、ヴェルテ公が会いに来るから、そのつもりで居て欲しい」
「畏まりました。それではやはり決定ということに?」
「あす、会ってみて決めると言ってた」
「そう…」
私は少し、心配になった。
ヴェルテ公は、コリン様の父上でちょっと頭の硬いオジサマのイメージが有る。
しかし、話すと印象が変わる…のだが
「うまく話せれば、良いのだけれど…」
「何。話下手?」
「というか、私とお父様以外の侯爵以上と、話したことがない」
「はぁ!?なにそれ」
「そうよね、エルフィン」
「?はい。私は、お二人に仕える者。
他の方にとっては、私のような下賤の者と、話す気にもならないでしょう」
「エルフィン、俺は?」
「貴方様は例外です。お嬢様と話すために、私を利用してくる」
「なんですって!」
私はそれを聞いてすぐ
「エルフィン、リーベルト殿下を直ぐに、部屋の外へ出して」
と言った。するとエルフィンは
「失礼いたします」
と、リーベルト殿下の正面に行きに頭を下げると、あろうことか横抱きにし出入り口まで運んだ。
「お、おま…な、に。えっ!?」
そして、扉の前に下ろすと、扉を開けると同時に背中を勢いよく押し…
飛び出した瞬間、扉を締めた。
「エルフィン。あんな扱いして大丈夫なの?」
「大丈夫です。それより、先程の話はなんですか?
何故、最後に私に確認されたのですか?」
それが気になったから、リーベルト殿下を言葉通り外に出したのね。
けれど、今ここで話すことは出来ない。
「エルフィン今はまず、今日の業務を終わらせましょう」
「え、えっと…」
「初出勤して、何もせずに帰るつもり?それなら先に帰りなさい。
私は今から仕事をするわ。文官の皆様、よろしくくお願いします」
私がそう言うと、文官たちはワタワタと仕事を始める。
エルフィンも不服そうな顔したままではあるが、いつもどおり私の補佐として動き出した。
2時間後、思いの外文官たちと意思疎通が取れるようになったエルフィンは、キビキビと動き最後にはいつも通りの動きをしてくれた。
「ふーーっ…今日はこのへんで、大丈夫かしら?」
「そうですね。こちらは明日でも大丈夫…ですが」
「まだあった?」
「後、これだけ処理していただけますか?
先程、リーベルト殿下から届きました」
「まぁ、分かりましたわ」
私はその書類を処理し、文官の方々にも
「今日は終了にしましょう」
と言って、本日の業務を終えた。
お父様は毎日これを続けながら、領地を管理しお母様を支えていた。
本当にすごいと実感した1日となった。
殿下がそう言うと、エルフィンが急いで部屋の窓をすべて開け、空気を入れ替えてくれる。
「ふぅ~~っ…ありがとう。エルフィン」
「何?同じ空気すら、吸いたくなかったとか?」
「当たり前ですわ。
あんな気持ちの悪い生き物と、同じ部屋に居るだけでも嫌でしたのに…」
「俺、役に立った?伝えたい事があって、来ただけだったけど」
「何なのでしょうか?」
私は、あんなことに時間を取られたため、すぐに話しを切り上げたかったが
「名乗りを上げたのは、ヴェルテ公。そこの養子になりそうだよ」
それを聞いて、それどころではなくなった
「…そこまで、話が進んでいたのですね」
「君の父上は、仕事が早いから…」
お父様…ということは、彼の養子先がほぼ決定。
「それで明日、ヴェルテ公が会いに来るから、そのつもりで居て欲しい」
「畏まりました。それではやはり決定ということに?」
「あす、会ってみて決めると言ってた」
「そう…」
私は少し、心配になった。
ヴェルテ公は、コリン様の父上でちょっと頭の硬いオジサマのイメージが有る。
しかし、話すと印象が変わる…のだが
「うまく話せれば、良いのだけれど…」
「何。話下手?」
「というか、私とお父様以外の侯爵以上と、話したことがない」
「はぁ!?なにそれ」
「そうよね、エルフィン」
「?はい。私は、お二人に仕える者。
他の方にとっては、私のような下賤の者と、話す気にもならないでしょう」
「エルフィン、俺は?」
「貴方様は例外です。お嬢様と話すために、私を利用してくる」
「なんですって!」
私はそれを聞いてすぐ
「エルフィン、リーベルト殿下を直ぐに、部屋の外へ出して」
と言った。するとエルフィンは
「失礼いたします」
と、リーベルト殿下の正面に行きに頭を下げると、あろうことか横抱きにし出入り口まで運んだ。
「お、おま…な、に。えっ!?」
そして、扉の前に下ろすと、扉を開けると同時に背中を勢いよく押し…
飛び出した瞬間、扉を締めた。
「エルフィン。あんな扱いして大丈夫なの?」
「大丈夫です。それより、先程の話はなんですか?
何故、最後に私に確認されたのですか?」
それが気になったから、リーベルト殿下を言葉通り外に出したのね。
けれど、今ここで話すことは出来ない。
「エルフィン今はまず、今日の業務を終わらせましょう」
「え、えっと…」
「初出勤して、何もせずに帰るつもり?それなら先に帰りなさい。
私は今から仕事をするわ。文官の皆様、よろしくくお願いします」
私がそう言うと、文官たちはワタワタと仕事を始める。
エルフィンも不服そうな顔したままではあるが、いつもどおり私の補佐として動き出した。
2時間後、思いの外文官たちと意思疎通が取れるようになったエルフィンは、キビキビと動き最後にはいつも通りの動きをしてくれた。
「ふーーっ…今日はこのへんで、大丈夫かしら?」
「そうですね。こちらは明日でも大丈夫…ですが」
「まだあった?」
「後、これだけ処理していただけますか?
先程、リーベルト殿下から届きました」
「まぁ、分かりましたわ」
私はその書類を処理し、文官の方々にも
「今日は終了にしましょう」
と言って、本日の業務を終えた。
お父様は毎日これを続けながら、領地を管理しお母様を支えていた。
本当にすごいと実感した1日となった。
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