貴方を忘れる

戒月冷音

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第61話

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オッドアイでまた、同じように言われると思っていた、コンラート様。
私が初めてお会いした時、下を向いてこんな顔をして居た。
今は顔を上げ、私に向かって首をかしげている。

「少し前のコンラート様に、そっくりですね」
私がそう、隣に座るコンラート様だけに聞こえるように、小さな声で話すと、コンラート様は、ぽぽぽぽっ・・・と顔を真っ赤にして
「俺、あんな感じだった?」
と私と同じように、小さな声で話した。

「何を2人で、話しているの?」
突然、目の前から聞こえた夫人の声に、ビックリすると
「あら?ごめんなさい。驚かせるつもりでは、なかったのだけれど・・・」
「い、いいえ。私の方こそ、コソコソして申し訳ございません」
そう返事をした時、私はハタと思った。

あれ?私ご両親に直接、自己紹介したかしら?
もし、していなければ、とっても失礼なことになってしまう・・・
どうしたら・・・
そんなことを考え始めると、どんどん悪い方ばかりに、考えが向かってしまう。

私は下を向き、どうしよう・・・と考えていると
「マリア嬢?大丈夫?何か心配事でも?」
と、コンラート様が聞いてくださった。
私は小さな声で、こうなってしまった理由を話し、いくら考えても、コンラート様のご両親の名前が出てこないのですが・・・
と相談したところ
「それは、父上と母上の責任だね」
と言って、コンラート様が顔を上げた。
私はコンラート様が、思っていたのより大きな声を出されたので、慌ててしまった。
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