25 / 31
第25話
「あの時は、もう駄目だと思ったよ・・・」
と話すルイクス様は、少し気分が悪そうにしている。
「大丈夫ですか?」
「あぁ、大丈夫だ」
彼が薬に犯され、もう少しで食べられそうになった時、休憩室に入った私は、紫色のドレスを着ていた。
クリンズウォルト王国で紫は、忌避の色。そのドレスを作ったのはお姉様だった。
マルコが帝国の方を呼ぶ席に、そのような場所を作っていたことを私は知らなかった。
部屋に引っ張っていった女性が、ジェニファー様だったかどうか、覚えてはいないが、帝国の男性が女性に連れていかれ、部屋の前で押し問答をした後、女性が部屋の扉を開けた瞬間、男性の抵抗がなくなったのを見たままには出来ないと判断し、部屋に突撃した。
男性が床に倒れ、女性が馬乗りになっている姿を見た時、この人を助けなければ危ない気がした私は、上にいる女性を押し退け、男性を引きずって外に出たのだった。
しかし、出たのはいいが
「すまない。歩けない・・・」
と、小さな声で呟いたあと、気を失ってしまった彼を、医務室に連れいてくため、ヒールを脱いで彼を背負った後、裸足で駈けたのを覚えている。
「あの時は、本当に助かった。
君がいなければ俺は今ごろ、あの女と一緒になって、一文無しになっていた」
私が自分の身の上を話した時、紫のドレスの女性を思い出したのはルイクス様だ。
そして、そう話すルイクス様は、大分落ち着かれたようだ。
「それで、ジェニファー様は、何をしに来られるのですか?」
私がそう聞くと
「ユニを、吟味しにくる」
「それって・・・」
「あぁ、いくら良いところを見せても、全て却下の婚約破棄一直線だろうな」
「そして自分と、婚約しなさい・・・でしょうね」
私がそう言うと、ルイクス様は頭を抱えた。
と話すルイクス様は、少し気分が悪そうにしている。
「大丈夫ですか?」
「あぁ、大丈夫だ」
彼が薬に犯され、もう少しで食べられそうになった時、休憩室に入った私は、紫色のドレスを着ていた。
クリンズウォルト王国で紫は、忌避の色。そのドレスを作ったのはお姉様だった。
マルコが帝国の方を呼ぶ席に、そのような場所を作っていたことを私は知らなかった。
部屋に引っ張っていった女性が、ジェニファー様だったかどうか、覚えてはいないが、帝国の男性が女性に連れていかれ、部屋の前で押し問答をした後、女性が部屋の扉を開けた瞬間、男性の抵抗がなくなったのを見たままには出来ないと判断し、部屋に突撃した。
男性が床に倒れ、女性が馬乗りになっている姿を見た時、この人を助けなければ危ない気がした私は、上にいる女性を押し退け、男性を引きずって外に出たのだった。
しかし、出たのはいいが
「すまない。歩けない・・・」
と、小さな声で呟いたあと、気を失ってしまった彼を、医務室に連れいてくため、ヒールを脱いで彼を背負った後、裸足で駈けたのを覚えている。
「あの時は、本当に助かった。
君がいなければ俺は今ごろ、あの女と一緒になって、一文無しになっていた」
私が自分の身の上を話した時、紫のドレスの女性を思い出したのはルイクス様だ。
そして、そう話すルイクス様は、大分落ち着かれたようだ。
「それで、ジェニファー様は、何をしに来られるのですか?」
私がそう聞くと
「ユニを、吟味しにくる」
「それって・・・」
「あぁ、いくら良いところを見せても、全て却下の婚約破棄一直線だろうな」
「そして自分と、婚約しなさい・・・でしょうね」
私がそう言うと、ルイクス様は頭を抱えた。
あなたにおすすめの小説
愛する人の手を取るために
碧水 遥
恋愛
「何が茶会だ、ドレスだ、アクセサリーだ!!そんなちゃらちゃら遊んでいる女など、私に相応しくない!!」
わたくしは……あなたをお支えしてきたつもりでした。でも……必要なかったのですね……。
我慢しないことにした結果
宝月 蓮
恋愛
メアリー、ワイアット、クレアは幼馴染。いつも三人で過ごすことが多い。しかしクレアがわがままを言うせいで、いつもメアリーは我慢を強いられていた。更に、メアリーはワイアットに好意を寄せていたが色々なことが重なりワイアットはわがままなクレアと婚約することになってしまう。失意の中、欲望に忠実なクレアの更なるわがままで追い詰められていくメアリー。そんなメアリーを救ったのは、兄達の友人であるアレクサンダー。アレクサンダーはメアリーに、もう我慢しなくて良い、思いの全てを吐き出してごらんと優しく包み込んでくれた。メアリーはそんなアレクサンダーに惹かれていく。
小説家になろう、カクヨムにも掲載しています。
【完結済】25年目の厄災
紫
恋愛
生まれてこの方、ずっと陽もささない地下牢に繋がれて、魔力を吸い出されている。どうやら生まれながらの罪人らしいが、自分に罪の記憶はない。
だが、明日……25歳の誕生日の朝には斬首されるのだそうだ。もう何もかもに疲れ果てた彼女に届いたのは……
25周年記念に、サクッと思い付きで書いた短編なので、これまで以上に拙いものですが、お暇潰しにでも読んで頂けたら嬉しいです。
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
※作者創作の世界観です。史実等とは合致しない部分、異なる部分が多数あります。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等とは一切関係がありません。
※実際に用いられる事のない表現や造語が出てきますが、御容赦ください。
※リアル都合等により不定期、且つまったり進行となっております。
※上記同理由で、予告等なしに更新停滞する事もあります。
※まだまだ至らなかったり稚拙だったりしますが、生暖かくお許しいただければ幸いです。
※御都合主義がそこかしに顔出しします。設定が掌ドリルにならないように気を付けていますが、もし大ボケしてたらお許しください。
※誤字脱字等々、標準てんこ盛り搭載となっている作者です。気づけば適宜修正等していきます…御迷惑おかけしますが、お許しください。
私も処刑されたことですし、どうか皆さま地獄へ落ちてくださいね。
火野村志紀
恋愛
あなた方が訪れるその時をお待ちしております。
王宮医官長のエステルは、流行り病の特効薬を第四王子に服用させた。すると王子は高熱で苦しみ出し、エステルを含めた王宮医官たちは罪人として投獄されてしまう。
そしてエステルの婚約者であり大臣の息子のブノワは、エステルを口汚く罵り婚約破棄をすると、王女ナデージュとの婚約を果たす。ブノワにとって、優秀すぎるエステルは以前から邪魔な存在だったのだ。
エステルは貴族や平民からも悪女、魔女と罵られながら処刑された。
それがこの国の終わりの始まりだった。
こうして私は悪魔の誘惑に手を伸ばした
綴つづか
恋愛
何もかも病弱な妹に奪われる。両親の愛も、私がもらった宝物もーー婚約者ですらも。
伯爵家の嫡女であるルリアナは、婚約者の侯爵家次男ゼファーから婚約破棄を告げられる。病弱で天使のような妹のカリスタを抱き寄せながら、真実の愛を貫きたいというのだ。
ルリアナは、それを粛々と受け入れるほかなかった。
ゼファーとカリスタは、侯爵家より譲り受けた子爵領へと移り住み、幸せに暮らしていたらしいのだが。2年後、『病弱』な妹は、出産の際に命を落とす。
……その訃報にルリアナはひっそりと笑みを溢した。
妹に奪われてきた姉が巻き込まれた企みのお話。
他サイトにも掲載しています。※ジャンルに悩んで恋愛にしていますが、主人公に恋愛要素はありません。
好きな人と結婚出来ない俺に、姉が言った
しがついつか
恋愛
グレイキャット伯爵家の嫡男ジョージには、平民の恋人がいた。
彼女を妻にしたいと訴えるも、身分の差を理由に両親から反対される。
両親は彼の婚約者を選定中であった。
伯爵家を継ぐのだ。
伴侶が貴族の作法を知らない者では話にならない。
平民は諦めろ。
貴族らしく政略結婚を受け入れろ。
好きな人と結ばれない現実に憤る彼に、姉は言った。
「――で、彼女と結婚するために貴方はこれから何をするつもりなの?」
待ってるだけでは何も手に入らないのだから。
貴方の花
戒月冷音
恋愛
この国の貴族の配偶者には、必ず花が咲いている。
それは、その家の血族から与えられる、印だ。
愛の告白を受けた時、もしくは体を重ねた時につけられる。
この人は、自分の物だと・・・