139 / 168
第146話
しおりを挟む
その日の朝食はなんとか終わり、私はマルクス様にもう一度謝ってから厨房に行った。
すると、女性の料理人が寄ってきて
「マルクス様に夜這いをかけてもらったんですか?」
と小声で言われた。
私は、一瞬で嫌な気持ちになり
「料理長。
私はこの方に、私の料理を教えることも、
食べてもらうこともしたくありません。
すぐにここから、出てもらってください」
と言った。
「はい?マリーが、何か?」
「夜這いをかけてもらったのかと、聞かれました」
「な、何て事を・・・分かりました。この班から外します」
「ちょっ、料理長?何で」
「マリー、お前は口は悪いが、腕を持っているから、
この班にいれた。
だが・・・ミシェル様にその様なことを聞くものは、ここには必要ない。
何時もの通り、昼前まで休憩に入れ」
「嫌です。私はこの時間の料理を、覚えたいんです」
「では何故、
この料理を知っていらっしゃるミシェル様に、そのような口を利いた」
そう聞かれたマリーさんは、口をモゴモゴさせるが、声にださない。
「料理長。時間の無駄です。私は準備にかかります」
「分かりました。
他の者はミシェルさまの手伝いを。マリーはこっちに来て」
「嫌です」
「それを続けると、調理場に二度といれんぞ」
料理長の一声に渋々したがったマリーさんは、すごすごと調理場を出ていく。
その後ろから、料理長も外に出ていった。
「では今日は、一晩寝かせた角煮を挟む生地を作って蒸しあげるのと、
後はサンドイッチや蒸しパン等の軽食、それからデザートを作ります」
「軽食の品数は?」
「3種ですね」
「デザートは?」
「2種ですね」
「「「了解しました」」」
何時ものように、3グループに分かれてもらい、準備にかかる。
軽食班には、野菜のサンドとランサンド、それからパンをフレンチトースト風にしてもらったものに、チーズとハムを挟んだものの三種をお願いした。
「あの、茹でたランを潰したものに混ぜる、マヨネーズは?」
「昨日のうちに作っておきました。
分量を守っていれてくださいね。
入れすぎると、ランではなくマヨサンドになりますので」
「分かりました」
「あの、ブリンの担当ですが、ラン黄多めのと言うのは?」
「昨日分けていますので、この黄色い部分だけを使って作るプリンです。
前にだしたものより、しっかりしたものになりますので」
「これは、蒸して作るのですね」
「はい。角煮も蒸しますので一緒にと。
ですから容器に入れるところまでお願いします。
後、カラメルはしっかりめでお願いします」
「了解です」
すると、女性の料理人が寄ってきて
「マルクス様に夜這いをかけてもらったんですか?」
と小声で言われた。
私は、一瞬で嫌な気持ちになり
「料理長。
私はこの方に、私の料理を教えることも、
食べてもらうこともしたくありません。
すぐにここから、出てもらってください」
と言った。
「はい?マリーが、何か?」
「夜這いをかけてもらったのかと、聞かれました」
「な、何て事を・・・分かりました。この班から外します」
「ちょっ、料理長?何で」
「マリー、お前は口は悪いが、腕を持っているから、
この班にいれた。
だが・・・ミシェル様にその様なことを聞くものは、ここには必要ない。
何時もの通り、昼前まで休憩に入れ」
「嫌です。私はこの時間の料理を、覚えたいんです」
「では何故、
この料理を知っていらっしゃるミシェル様に、そのような口を利いた」
そう聞かれたマリーさんは、口をモゴモゴさせるが、声にださない。
「料理長。時間の無駄です。私は準備にかかります」
「分かりました。
他の者はミシェルさまの手伝いを。マリーはこっちに来て」
「嫌です」
「それを続けると、調理場に二度といれんぞ」
料理長の一声に渋々したがったマリーさんは、すごすごと調理場を出ていく。
その後ろから、料理長も外に出ていった。
「では今日は、一晩寝かせた角煮を挟む生地を作って蒸しあげるのと、
後はサンドイッチや蒸しパン等の軽食、それからデザートを作ります」
「軽食の品数は?」
「3種ですね」
「デザートは?」
「2種ですね」
「「「了解しました」」」
何時ものように、3グループに分かれてもらい、準備にかかる。
軽食班には、野菜のサンドとランサンド、それからパンをフレンチトースト風にしてもらったものに、チーズとハムを挟んだものの三種をお願いした。
「あの、茹でたランを潰したものに混ぜる、マヨネーズは?」
「昨日のうちに作っておきました。
分量を守っていれてくださいね。
入れすぎると、ランではなくマヨサンドになりますので」
「分かりました」
「あの、ブリンの担当ですが、ラン黄多めのと言うのは?」
「昨日分けていますので、この黄色い部分だけを使って作るプリンです。
前にだしたものより、しっかりしたものになりますので」
「これは、蒸して作るのですね」
「はい。角煮も蒸しますので一緒にと。
ですから容器に入れるところまでお願いします。
後、カラメルはしっかりめでお願いします」
「了解です」
28
あなたにおすすめの小説
王宮に薬を届けに行ったなら
佐倉ミズキ
恋愛
王宮で薬師をしているラナは、上司の言いつけに従い王子殿下のカザヤに薬を届けに行った。
カザヤは生まれつき体が弱く、臥せっていることが多い。
この日もいつも通り、カザヤに薬を届けに行ったラナだが仕事終わりに届け忘れがあったことに気が付いた。
慌ててカザヤの部屋へ行くと、そこで目にしたものは……。
弱々しく臥せっているカザヤがベッドから起き上がり、元気に動き回っていたのだ。
「俺の秘密を知ったのだから部屋から出すわけにはいかない」
驚くラナに、カザヤは不敵な笑みを浮かべた。
「今日、国王が崩御する。だからお前を部屋から出すわけにはいかない」
※ベリーズカフェにも掲載中です。そちらではラナの設定が変わっています。内容も少し変更しておりますので、あわせてお楽しみください。
【完結】あいしていると伝えたくて
ここ
恋愛
シファラは、生まれてからずっと、真っ暗な壁の中にいた。ジメジメした空間には明かり取りの窓すらない。こんなことは起きなかった。公爵の娘であるシファラが、身分の低い娼婦から生まれたのではなければ。
シファラの人生はその部屋で終わるはずだった。だが、想定外のことが起きて。
*恋愛要素は薄めです。これからって感じで終わります。
王子様の花嫁選抜
ひづき
恋愛
王妃の意向で花嫁の選抜会を開くことになった。
花嫁候補の一人に選ばれた他国の王女フェリシアは、王太子を見て一年前の邂逅を思い出す。
花嫁に選ばれたくないな、と、フェリシアは思った。
婚約破棄イベントが壊れた!
秋月一花
恋愛
学園の卒業パーティー。たった一人で姿を現した私、カリスタ。会場内はざわつき、私へと一斉に視線が集まる。
――卒業パーティーで、私は婚約破棄を宣言される。長かった。とっても長かった。ヒロイン、頑張って王子様と一緒に国を持ち上げてね!
……って思ったら、これ私の知っている婚約破棄イベントじゃない!
「カリスタ、どうして先に行ってしまったんだい?」
おかしい、おかしい。絶対におかしい!
国外追放されて平民として生きるつもりだったのに! このままだと私が王妃になってしまう! どうしてそうなった、ヒロイン王太子狙いだったじゃん!
2021/07/04 カクヨム様にも投稿しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる