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第17話
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とりあえず仕事に行く父を朝送り出し、私達は王城の離宮に行く準備を始める。
私のドレスはいつも通り、お姉様に選んでもらったが、あまり派手にならないものを、選んでもらう。
「どうして大人しめなの?」
「あまり目立ちたくありません。離宮と言っても、沢山の人が居るでしょうから」
「まぁ、たくさんいるでしょうね。側妃様と第二王子殿下の、お住まいだから」
「ですよね」
「分かった。任せて。でも、ミシェルの魅力は引き出してあげる」
「張り切らなくていいから」
そんな話をしながら準備を始め、出発の数分前に準備ができた。
「ミシェル。時間になるけど…」
お母様が心配して、声をかけてくれる。
「お母様。ミシェルの準備完了よ」
「まぁ…落ち着いた雰囲気も、いいわねぇ」
と何故か見入っている。
「お母様。どうですか?」
「良いと思うわ。王妃様が、気に入りそうな気もするけど…」
私は少し…いや、絶対に王妃様には、気に入られたくないと思っていた。
王妃様を見たのは、去年家族で呼ばれた時に一瞬だけ、私の居た場所から見えただけだったが、割と影がありそうな人に見えた。
人はだれでも、影を持っているものだが、それを表に出すか出さないかで、印象はガラッと変わる。
多分王妃様は、表に出さない人だと思う。
何時もニコニコしている印象しかなく、何度かあったことのあるお兄様に印象を聞いても
「優しい方で、皆のことを心配して下さる方だよ」
と返ってきた。
多分、自分に有益をもたらす人と、そうでない人との差があるような気がする。
「どうしたの?ミシェル」
「何かまた、悩み始めたのか?」
ん?さっきより低い声が聞こえた…と思ったらお兄様だった。
「ミシェル。時間に遅れては駄目だから、考えるなら馬車の中にしなさい」
兄さんにそう言われ、お姉様のお留守番を羨ましく思いながら、私は馬車に乗った。
1時間ほどかかって、王城に着いた。
けれどまだ降りることはなく、馬車に乗ったまま王城の庭を走っていく。
「うわぁ~、こんな所があったんですね」
「ここは、一般の方が使われるお庭よ。
文官さんの休憩や、メイド達の憩いの場になってるわ」
「お母様も、王宮に詳しいのですか?」
「あら、言ってなかったかしら。私は前王妃様の、侍女だったのよ」
「そうだったのですか」
だから、そんじょそこらの令嬢より、所作が綺麗なのか。
「父上が言ってました。
母上はたくさんいた侍女の中で、一番動きが綺麗だったと」
「あの人はそんな事を…」
お母様は、ポポポポッ…と顔赤くしたが、すぐ扇で隠す。
そんな所作も優美です。
そんな父の、惚気話を聞いていたら、離宮に到着した。
私のドレスはいつも通り、お姉様に選んでもらったが、あまり派手にならないものを、選んでもらう。
「どうして大人しめなの?」
「あまり目立ちたくありません。離宮と言っても、沢山の人が居るでしょうから」
「まぁ、たくさんいるでしょうね。側妃様と第二王子殿下の、お住まいだから」
「ですよね」
「分かった。任せて。でも、ミシェルの魅力は引き出してあげる」
「張り切らなくていいから」
そんな話をしながら準備を始め、出発の数分前に準備ができた。
「ミシェル。時間になるけど…」
お母様が心配して、声をかけてくれる。
「お母様。ミシェルの準備完了よ」
「まぁ…落ち着いた雰囲気も、いいわねぇ」
と何故か見入っている。
「お母様。どうですか?」
「良いと思うわ。王妃様が、気に入りそうな気もするけど…」
私は少し…いや、絶対に王妃様には、気に入られたくないと思っていた。
王妃様を見たのは、去年家族で呼ばれた時に一瞬だけ、私の居た場所から見えただけだったが、割と影がありそうな人に見えた。
人はだれでも、影を持っているものだが、それを表に出すか出さないかで、印象はガラッと変わる。
多分王妃様は、表に出さない人だと思う。
何時もニコニコしている印象しかなく、何度かあったことのあるお兄様に印象を聞いても
「優しい方で、皆のことを心配して下さる方だよ」
と返ってきた。
多分、自分に有益をもたらす人と、そうでない人との差があるような気がする。
「どうしたの?ミシェル」
「何かまた、悩み始めたのか?」
ん?さっきより低い声が聞こえた…と思ったらお兄様だった。
「ミシェル。時間に遅れては駄目だから、考えるなら馬車の中にしなさい」
兄さんにそう言われ、お姉様のお留守番を羨ましく思いながら、私は馬車に乗った。
1時間ほどかかって、王城に着いた。
けれどまだ降りることはなく、馬車に乗ったまま王城の庭を走っていく。
「うわぁ~、こんな所があったんですね」
「ここは、一般の方が使われるお庭よ。
文官さんの休憩や、メイド達の憩いの場になってるわ」
「お母様も、王宮に詳しいのですか?」
「あら、言ってなかったかしら。私は前王妃様の、侍女だったのよ」
「そうだったのですか」
だから、そんじょそこらの令嬢より、所作が綺麗なのか。
「父上が言ってました。
母上はたくさんいた侍女の中で、一番動きが綺麗だったと」
「あの人はそんな事を…」
お母様は、ポポポポッ…と顔赤くしたが、すぐ扇で隠す。
そんな所作も優美です。
そんな父の、惚気話を聞いていたら、離宮に到着した。
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